タイムリーな記事発見
http://www.mainichi.co.jp/news/flash/shakai/20030301k0000e040062000c.html 延安リポート:
日本兵捕虜の実態が明かに 早大教授が調査
第二次世界大戦末期に中国・延安の中国共産党軍に捕らわれていた日本兵捕虜の
実態などを、米戦時情報局が分析した「延安リポート」の全容が1日までに、
山本武利・早稲田大教授(メディア史)の調査で明らかになった。「延安リポート」の内容は、
これまでも断片的には知られていたが、山本教授は1月、米メリーランド州の
米国立公文書館に保管されていた71号までのリポート全文を初めて確認した。
例えば、44年11月25日付の22号は、中国共産党軍の反戦教育機関
「日本工農学校」にいた日本人捕虜98人を対象に、米側が実施した意見調査の結果を
まとめている。これによると、96人までが「中国に対する戦争は間違っている」と答え、
94人までが「戦後、天皇制は廃止されるべきだ」と考えていた。
意見調査を実施した米戦時情報局関係者は、根強い日本軍の抵抗の原因とみられた
日本人の天皇崇拝も「教育によって破壊できる」などと分析。中国共産党による
捕虜の意識変革活動のノウハウに注目していた。
山本教授は「米側は日本人の心理を系統的に分析するため、
イデオロギー的に対立する中国共産党軍にも積極的にアプローチした。
このリポートは、日本兵捕虜への対応や軍事作戦、戦後の占領政策にまで活用された」と話している。