「んぐっ! んんんんんーーー! んぐ… んぐ… んぐ…」
「あ…ああ 美樹が… 美樹が 俺のを飲んでる…」
美樹に咥えられたまま出す訳には行かないと、必死で押し退けようとしていた健一だったが
射精の瞬間まで舌で刺激された快感と、これらの行為の相手が実の妹であるという背徳感で倒錯してしまい
昇りつめる白みがかった意識の中、美樹の頭を掴んで自らのモノをもっと深くにと押し込んでいた。
「んぐぐっ う”ぇ… ごふ…」
「ああ…すっげぇ気持ちいいぞ 美樹…」
朦朧としながら二〜三度の痙攣を交えて射精を終えると、掴んでいた頭を持ち上げて顔を上げさせた。
美樹の喉から白濁液の纏わり付いたペニスがずるりと引き抜かれる。
「ん… ぐ…ふぅ うぇ…」
呆けた表情の美樹の口から、飲み干し切れなかった精液の残りがとろとろと流れて滴る。
呆然としたまま、美樹は性の知識を得た本に書かれていた注意事項を思い出していた。
「けほっ… もぉ…健にぃ ひどい…」
『そういえば… 口でする時は、いく時に喉を突かれないように手で握っとかなきゃいけないんだったなぁ…』
「す、すまん つい…」
出すものを出して倒錯から覚めたのか、ティッシュ箱を持ってきてオロオロと美樹の口元を拭いてやる健一。
美樹が強気に出れば、健一はなすがままに。 健一が強気になれば、美樹は従順になる。 奇妙なバランス関係。
本人達も気づかない内に、状況によって互いに責め受けの攻守が入れ替わる息の合った二人だった。
なので、二人で『始めた』時から、途中下車は在り得なかったのだ。
「健にぃ、自分だけ満足して終わる気じゃないやろね?」
「う…」
じと目で睨まれて怯む健一。 美樹はベットに身体を横たえながら膝を抱える姿勢を取り、ショーツを少しずらす。
股を開いて見せるのは恥ずかしかったので、とりあえずアソコを少しだけ出して見せる事にしたらしい。
「あ、あたしのも して」
「う、うん…」
恥ずかしそうに体育座りの態勢で仰向けに寝転び、美樹はそっぽを向きながら要求した。
健一はそれに応えるべく、きゅっと閉じられた太腿によりぷっくらと強調された恥丘に顔を寄せて行く。
さっきまで指を入れていた所に舌の先を挿し込んでみる。 ピクンッ と、声は出さずに反応する美樹。
指で感じた時以上にそこは温かくて柔らかくて、ヌメリがあった。 ぎゅっぎゅっと舌の先を締め付けてくる。
「ん… んっ んくぅ… くぅん…」
ここに自分のモノを挿れれば、一体どれほどの快感を得られるのだろうかと
美樹の匂いと味と体温にやられてボンヤリし始めた頭で意識する健一。 やばいやばいという良心の声が遠ざかる。
もっと深く、美樹の中を味わいたいと口を密着させて舌を挿し込もうとするも、閉じられた両太腿が邪魔になって
顔が押し戻されてしまい、また、美樹が身を捩って悶えるので直ぐに口元が離されてしまう。
もどかしくなった健一は美樹の太腿に半脱ぎ状態で穿かれていたショーツを引っ張って、強引に脱がし取った。
「えっ! ちょっ 健にぃ!」
ついでにスカートも邪魔だとばかりに剥ぎ取ると、両足の太腿を両腕で抱え込むようにして股を開かせる。
「ひゃあんっ やぁ… 健にぃっ恥ずかしいってば!」
胸の上まで捲り上げられたシャツのみ身に纏い、下は完全にすっぽんぽんという格好にさせられた美樹は
羞恥に紅く染まる顔を覆っていやいやをする。 先程までの過激な積極性はもはや欠片も無い。
「ああ…もうだめだ… もう止められない 美樹、ゴメンな… 俺、お前の事 やっちゃうぞ」
「!っ ………う、うん ええよ」
今回ここまで
乙(´Д`*)ハァハァ
さて…
ラスト行きますか
美樹に同意を求め、受理された以上、もはや引き返す選択肢は断たれた。 ヤるしかない。 ヤってやる。
そんな飛び気味の思考に後押しされた健一は、眼前で無防備に晒されている美樹の濡れた恥丘にむしゃぶりついた。
「ひぃんっ やはぁ!」
邪魔だった太腿をしっかりと抱え込み、そうして腰も固定している。
今度こそ思う存分味わう事が出来ると夢中になって舌で掻き回した。
「ひぃ! あぁっ! 健にぃ そこスゴイ!」
跳ねる様に身体を反らせて悶える美樹。 その悲鳴のような嬌声に刺激されて健一のスイッチが入った。
抱え込んだ太腿を持ち上げると、半分逆さ吊りのような大胆な格好にして愛撫を続ける。
美樹と血を分けた兄妹なだけあってか、健一も一端その気になれば過激な積極性が露出するのだ。
太腿を抱え込んで持ち上げた腰を前後に揺らしながら、秘部にはぴったりと口を重ねると
舌が届く限り奥まで挿し込み、処女膜の間を這い回らせる。 みっちりと閉じられた膜の隙間に舌をねじ込んだ。
「っ! …っ か…! は…ぁっ」
大胆な体位による過激な愛撫、その僅かに痛みを伴う快楽と羞恥と倒錯に呑まれて、美樹は気を失いそうになる。
今考えられるのは「スゴイ格好」で「スゴイことをされている」という事のみ、後は兎に角、健一が欲しかった。
「健‥にぃ 健にぃ…っ ほしい… はやく… 健にぃがほしいのぉ」
「ああ… いま やるから…」
ゆっくりと抱え上げていた腰を降ろすと、片足を持ち上げて美樹の恥丘に自分のモノを押し当てる。
ぬめった表面に滑る事無く、僅かな弾力を伴って亀頭の先が膣の入り口に定まった。
そのまま体重を掛けていくと、亀頭の先を包んでいた処女膜がぬめりを伴ってみちみちと押し広げられて行く。
「ん…っ く…」
「痛いか?」
「い、痛いケド… だいじょうぶやから…」
「ん、分かった」
先程の愛撫で舌を這わせて形状を覚えた美樹の処女膜を亀頭の表面に感じながら、健一はそれを押し破った。
「!!っ く‥ はぁ…」
ぶつりっ という感触と共に、抵抗を失った健一の逸物が美樹の膣内へ侵入を果たす。
大量の愛液の効果もあってか一気に奥まで滑り込み、亀頭の先が子宮口を叩いた。
「あ゛ぐぅっっ!!」
「だ、大丈夫か?」
思いのほか勢いよく入ってしまい、最深部のこりこりした部分に自分のモノの先をぶつけてしまった瞬間
身体をビクリと硬直させて今まで聞いた事の無いような悲鳴を上げる美樹。
心配した健一が一端抜こうとするも、中でぎゅうぎゅうと締め付けながら身体をガクガクと痙攣させている。
「美樹? おい、大丈夫か?」
「あ… だ… だい‥じょ…ぶ」
「一端抜くからな? 力抜いてくれ」
「だ、ダメ…」
首に腕を回して抜かせないように絡みつくと、息も絶え絶えな様子でふるふると震えながらキスを求めて来た。
上手く首を起こせないのか、口が届かないのももどかしそうに必死に舌を伸ばしてくる。
その舌を救い上げるように絡めとりながら自らの口内に迎え入れて気付いた。
「美樹、お前… もしかしてイったのか?」
「う、うん…」
恥ずかしそうに顔を伏せる美樹の前髪にキスをしながら、破瓜でイクような事もあるものなのか?と
思案顔になる健一に、美樹は『実は前戯で既にイき掛けていた』という事を告白した。
「そ、そうだったのか…」
「だって… 健にぃ あんなコトするんやもん…」
前戯でイき掛けたと言われ、何と無く自尊心が満たされて得意な気分になるも
美樹のジト目に晒されて確かにアレは少しやり過ぎたかと反省する健一だった。
「そ、それにね… まだアソコが じんじんしてるから… いま動かれたら また…」
「…こうか?」
くいっと動かしてみる。
「ひぃっ! だ、ダメっ 動かしちゃダメだってばっ」
「なんで?」
「い、イっちゃうから… ひぅっ また イっちゃうからぁ!」
「俺、美樹のイクところ 見たいなぁ」
「やぁっ あっ あっ だめっ だめぇ!」
美樹の懇願を聞き入れず小刻みに軽く突いてやると、大騒ぎしながら腰の動きを止めさせようと身を捩ってもがく。
しかしその抵抗はまたしても健一の可虐心を刺激してしまい、より興奮させてしまうという逆効果になった。
少しづつ腰の動きが早くなり、肌を打ちつける音と絡み合う大陰唇から零れる淫猥な水音が部屋に響き始める。
「あっ あ"っ イクッ! 健にぃっ いくぅっ」
堪らずにしがみ付いて来た美樹を抱き締め、密着した身体全体を波打たせるようにしながら一緒に激しく揺れる。
耳元で鳴く甲高い美樹の喘ぎ声が心地好くて、健一は自分でもよく分からない内に美樹の首筋に噛み付いていた。
「あひっ! あっ…! ふぁああああぁぁぁ――」
「くぅあ 美樹ぃ!」
そして美樹の絶叫を合図に、煮え滾る欲望の塊りを全て美樹の中へと吐き出した。 結合部から溢れ出る白濁液。
朦朧とする意識の中、美樹の体温を全身に感じながら、先程噛み付いた首筋に吸い付き舌を這わせて傷を確かめる。
絶頂の余韻に浸りつつ、吐息混じりに微笑む美樹。 上気した頬、潤んだ瞳から零れる一粒の涙。
健一はその涙を唇ですくいながら、心の底から美樹を愛しいと感じている自分に気付くのだった。
遅いシャワーを浴びた二人はリビングで向かい合って座り、コーヒーを飲んでいる。
少し憮然として呆れた表情の美樹と、何処かおどおどとして落ち着きの無い健一。
「まったく、健にぃは… 吸血鬼やないんやからさ〜」
「いやぁ〜 ほんとに自分でもよく分からん」
美樹の首筋には絆創膏が貼られている。 健一が噛み付いた痕がくっきり残っている為、それを隠す為の処置だ。
「中で思いっきり出すしさ〜」
「うう…、スンマセン」
「子供出来たらどーするんよ」
「…産みたかったら、俺、ちゃんと責任とるぞ?」
「………まぁ、それやったら 別にいいケド… って そんな簡単な話ちゃうやろ!」
思わず流され掛けて持ち直し、ぴしゃりと叱り付ける美樹。
「お前にその気があるんなら、家出て一緒に暮らしてもいいぞ? 俺は」
「…本気?」
真剣な表情でそんな事を言い出す健一に、美樹は戸惑いと喜びとが入り混じってよく分からない気持ちになる。
まだ学校にも通っている身でそういった具体的な話は、実感が沸かない為に如何ともし難い。
「まあ、イザとなったらその位の覚悟はあるぞって話だ。 どうも俺、美樹の事が本当に好きみたいだし」
「!…なっ そ、そういうコトを サラッと言うかな〜 もぉ〜」
紅くなって俯き、ニヤける口元を愛用のマグカップで隠しながら、美樹は呟くように言った。
「あたしも… 健にぃのコト 本当に好きやったみたい」
「…そ、そうか …ははっ 変だな俺達。 兄妹なのにな?」
「そうだね…」
「…うん」
それっきり、会話は無くなった。 そろそろ両親が帰宅する時刻だったので、二人はどちらからとも無く席を立つ。
其々の部屋へと別れる廊下を歩きながら、健一が言った。
「まぁ、今は それで良いんじゃないかな」
「? それって?」
「俺はお前の事が好き、お前は俺の事が好き。 だからお互いに好き。 今はそれで良いんじゃないかな」
「…うん、そうやね」
美樹の部屋の前に着く。 健一の部屋は廊下の奥なのでもう少し先だ。
部屋に入る美樹におやすみのキスをねだられ、それに応じながら、耳元で囁く。
「可愛かったぞ …また、しような?」
「!っ も、もぉっ 健一にぃのエッチ!」
バタンッと扉を閉め、その扉に背中を預けながら、美樹は扉越しに了承の返事を返した。
聞えたかどうかは分からないが、求められれば応じてしまうだろうなぁと、子宮の疼きを自覚する美樹だった。
ある晴れた日の日曜日、小野原 千鶴は駅前で恋人と共に親友の到着を待っていた。
今日は学生時代から計画していた”フォースデート”の決行日、新しく出来た遊園地で遊び倒す所存だ。
理力でも使うのかと下らない冗談を言う隣の日高を蹴りつつ、待ち人達の到着に目を光らせる。
「おまたせーー」
「遅れてすまぬ、って他は?」
長身でがっちりした体格の男性と、その腕にぶら下がるような格好で活発そうなショートヘアの女性がやって来た。
「よぅ」
「すみません、バスが混んでいたもので」
線の細そうな優男風の男性と、長い黒髪の美しい大人しそうな女性が連れ添ってやって来た。
二組のカップルの到着で途端に賑やかになる一帯、そこへもう一組。
普通の大学生風の男性と、大きなリボンで括ったポニーテールを揺らしながら走る女性。
「もぉ〜 健にぃが何時までも食べてるからやでっ」
「全部食えって言ったじゃないか」
口喧嘩をしながらも 手を繋いで走ってくる千鶴の親友とその兄。
二人は千鶴達の姿を見つけると、笑顔で手を振ってきた。
友人の皆も振り替えす。
四組のカップルは皆、幸せそうだった。
〜END〜
|`・ω・´)
>>954 完結乙です!
1ヶ月空いて新作投下。 ↓
例えば僕らが街中ですれ違ったとしても、
君は気付かずに過ぎ去っていくんだろう。
覚えていないのも当然か。
君が物心付く前に、僕ら兄妹は離れ離れになったから。
呪うは運命の女神。
愛すべきは君に気付いた僕自身。
誓うは最愛の女性へのドミナント・フェイス。
例えば君が僕に気付かず過ぎ去っていっても、
僕はそこに立ち止まって涙を流すだろう。
理解されなくてもいい。
この胸を焦がす、背徳の焔の朱の色を忘れない。
冷めた親のエゴイスト。
何を吹き込まれようと忘れない。
僕が愛した最初で最後で最愛のミッシング・ピュア。
この白黒の街中に散らばった色とりどりのビーズの、
その数多の宝石の中から君色を探し当てる物語。
俗物の♂には同じ色にしか見えないだろうが、
俺には見えるんだ、あの輝きが。
幾度見失い、それを手放そうとも。
幾度となく、僕は君を見つけよう。
―――君の宝石がジャンクになっていようとも。
僕の周りに寄ってくる♀を振り切ってでも、
求めるのは妹という名のラヴ・ドール。
アンタらには到底理解できないだろうが、
俺には見えるんだ、僕らを結ぶ赤い糸が。
幾度引き離されようとも。
幾度も引き寄せ合うんだ。
―――その赤い糸が騙られたダミーだとしても。
例えば僕らが街中ですれ違ったとしても、
君は気付かずに過ぎ去っていくんだろう。
―――その展開がすでに偽者、白黒のフェイス。
例えば君が僕に気付かず過ぎ去ろうとしても、
僕は迷うことなく君の手を握るだろう。
―――迷うなんて展開自体が、逃避のフェイク。
…以上です。しかし1ヶ月物も考えず生活すると勘が鈍りますね('A`)
3月になって余裕…かと思いきや決算じゃないですか奥さん(;゚д゚)
あれやこれやと書類を漁る日々を送っております。風邪?当然引きましたが何か?
今月中にもう1本くらい納得の行く1本を書いて投下したいところ!ヾ(o゚ω゚o)ノ゙
昔の作品でも感想とかあったら飛び跳ねますwww(ι゜ω゜)
保守
963 :
z33:2007/03/15(木) 21:33:01 ID:pei7QB1c
絶対★妹至上主義!!
ほしゅ
まったく……
兄さんは私がいないと何も出来ないダメな人なんですね…
えへへ…
これが、副作用の幻覚というやつか…
タミフりゃぁああ!
保守
971 :
名無したん(;´Д`)ハァハァ:2007/04/06(金) 11:10:45 ID:3A3OI0vO
ホシュ
>972 ホシュたん乙
暗闇怖さに豆電球を消さない妹の部屋はカーテンを閉めてもうす明るいから、
音を立てないようにゆっくりと、ほんとうに、自分で自分が止まっているのでは
ないかと錯覚するほどゆっくりと、時間をかけながらドアノブを下げ、ドアを押
し、体を滑りこませて、あきれるほど速く打つ心臓の音を飽きるほど聞きながら
ドアを閉める、ずっと押し下げたままだったドアノブから静かに静かに力を抜い
ていく、抜いていって、離して、目を閉じる、それはせいぜい二十秒程度のほん
の短い、けれど心拍を数えるともう、50回も打っているほど長い長い時間、目を
閉じて、開くと、この部屋のなかにあるものすべてが、はっきりと見通せる。
それはたとえば、寝入ったままの妹の、洗い髪を乾かしてばらり広がった強い
髪や、前髪が額にかかる様、目元、淡い光を受けてわずかに影を落とす長いまつ
げ、じいと見ているとわずかにひくりとする小鼻、ふくりと力なく、指一本が入
らないくらいのすき間だけ開いた口元や、首筋から鎖骨への骨のつながり、パジ
ャマに覆われて歳のわりに張った乳房とすらりとした腹、それはほんとうに、あ
まりにもすべらかで、そのたるみ一つない腹の皮膚のすぐ下に薄く腹筋の張るの
を、触れなくてさえ見てとることができるほど美しい腹が、パジャマのズボンへ
入れた裾が寝乱れて露わになっているのも、そうして秘所を覆って太股から足指
まで、すべて見通せるという意味で、私がこうして、妹の部屋に忍びこむのが何
度目か、もう数えるのも止すようになってさえ、その美しさに私の鼓動はさらに
速まる。
一歩。足音を消すように履いた靴下のまま、冷たいフローリングを踏んで、一
歩が一歩で終わらずに、次々の一歩が私を妹に近づける。
あと1メートル。
ベッドの縁に立って、妹の肢体を舐めるように見た。夏の暑さにタオルケット
もかけない大雑把さが、普段の機敏さの影のようだった。
あと70センチメートル。
もうじきに手が届く、そう思うと耐え得ず、早くも腕を伸ばしている私がいる
。妹の上半身を覆うパジャマまであと5センチメートル。それを自由にできるま
であと15センチメートル。
40センチメートル。
これ以上近づくと、ベッドに乗らなくてはならない。私はスプリングを軋ませ
ないように、慎重に慎重に片膝を乗せる。体重をグラム単位で預ける、そうしな
がら妹のパジャマの上着のボタンを下から外している。妹は起きる気配もない。
30センチメートル。
片膝が完全にベッドに乗り、尻を預ける。安定した姿勢を手に入れてボタンを
外す手がかえって焦るのを相当な気力をもって押さえる。あくまでゆっくりと、
焦らすほどまでにゆっくりと妹の上着のボタンを外す、第2ボタンから上は最初
から止まっていない。ふさと布がこすれて、妹の胸の谷間からへそへ向けて、う
っすらと流れる細い線が見える、心臓がとくりと深く打ったのを私は自覚する。
30センチメートル。
妹の上着を両側へ、腕のほうへ寄せて妹の体を眺める。これほど美しい上半身
を、私は知らない。形よく膨らんだ胸の下をなだらかに流れる腹部。肋骨はわず
かに起伏をつくるだけで、まったくその造形を阻害せず、ただみぞおちから腹に
かけての少しく窪んだ部分への、それは見事なスロープによって隠されるのだが
、段差を形作るのみにとどまる。乾いたままでこれほどまでに艶やかに光る、水
分を含んだ恐ろしいまでに透明な肌。私は思わずかがみこんでまじまじと眺める
。20センチメートル。
そうしてまた、ズボンとショーツに隠されて見えない、下腹部から恥丘へ向け
ての曲線は、しかしそれらを覆う二重の布によってかえって強調される。私は妹
のズボンを、そうしてショーツを少しだけ下げる、腰骨が見えるところまで下ろ
してそのままにする。そこへ続く曲線が露わになる、そうしてそこへ続く肌も。
15センチメートル。
触りたい欲望をこらえたまま私は妹の腹部をただ眺める、逸物などとうに勃起
している。手指はあくまで妹の腰の両側へ下ろし、私の体重を支えさせる。息を
止める、顔を近づける、礼拝するような心持ちにさえなる。妹の腹は何故こんな
にも美しいのだろう。8センチメートル。
触りたい、と改めて思う、同時に触ってはいけないとも改めて。堪らないほど
興奮している、心拍と逸物が裏付けている。息をしない喉が苦しい、しかし体感
する時間が次第にゆっくりとなっていく感覚が、私を窒息の恐怖から解放する。
6センチメートル。5センチメートル。4センチメートル。3センチメートル。ああ
、もう三十分も経ったろうか。そんなはずはない、未だこの部屋に入ってから5
分も過ぎていないと思う。2センチメートル。
次第に思考すら追いつかなくなってくる、4ミリメートル、3ミリメートル。
ああ、もう、2ミリメートル。
ほんとうに、
1ミリメートル。
この唇で、
0.5ミリメートル。
妹に、
0.1ミリメートル。
触
衝撃とともに、急激に体感時間が加速するのが分かった。私は弾かれるように
上体を起こした、ベッドをぎしりとも言わせないままに。
予めコンドームをかぶせてあった私の逸物はびくびくと震えて私の精を放出し
ていた。私は荒い息をついた。深くゆっくりと、しかし確実に荒かった。私は息
を整えると、情けない格好のまま妹の服を戻して、入るときよりは随分とぞんざ
いに妹の部屋を出る。コンドームを結わえて捨てた。
「おはよう」
妹が起きてきて、私は朝食を食べている。ブラジャーしかしない上にセーラー
服を羽織った妹の腹が折に触れてのぞく、そのたびに私は妹の腹へどうしても目
をやる。妹が朝食を食べる、歯を磨いて出ていく。私はまだ勃起している。
: "lim → " 終