朝起きたら女の子になっていました Part9

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551名無したん(;´Д`)ハァハァ
夕焼けが綺麗な公園のベンチ。あたしは涙をこらえながらそこに座っていた。
さっき彼にされたことを思い出すとまた涙があふれてくる、そんな時だった。
「お姉ちゃん、どうしたの?」小さな女の子が話し掛けてくる。
「あなたは?」と訊くと少女は答える。
「セールスレディです! 何か悩み事はありませんか?」といって名刺を渡してくる。
あたしはそれを受け取って、今まであったことを話すことにした。
552551:2006/07/09(日) 17:23:28 ID:qXUK4vnY
「……そうだったんですか、それは大変でしたね」少女は話を続ける。
「彼って女の子のことを何にも分かっちゃいないんだから」あたしは応じる。
「でも、やっぱり彼と良く話し合った方がいいんじゃないでしょうか?」
「そうね、とはいってもまた同じようなことをされると思うととても……」
話していて、あたしはまた涙があふれて泣きそうになる。
「わかりました! 要は彼が二度とそんなことしないようになればいいんでしょ?」
「確かにそうなんだけど……そんなことできるの?」
「まかせてください! これでもあたし優秀なセールスレディなんですよ」
少女は言った。そして続けて
「明日になれば分かります。明日になったら彼のところに行ってみてください」
そういって少女は立ち去った。先ほどの悲しさがいつの間にか無くなっている。
少女の言葉に癒されたあたしは、とりあえず家に帰ることにした。
553名無したん(;´Д`)ハァハァ:2006/07/09(日) 17:25:39 ID:qXUK4vnY
翌日。あたしはいつものように学校へ行った。
しかしなぜか彼は来ない。今まで学校を休んだことなどない彼がなぜ?
その日はそればかり考えていて授業は上の空だった。

下校時間になり家に帰る。それからあたしは彼の家へ行くことにした。
迷いが無いと言ったら嘘になる。でも昨日の少女の言葉がなぜか耳に引っかかっていた。
彼の家へ行き彼の部屋に入る。しかし、そこには彼ではなくて一人の女の子が。
悔しいことにあたしより美人だった。しかも守ってあげたくなるほどの可愛い子だ。
「誰? 誰なの?」あたしは訊ねる。その答えは意外なものだった。
「僕だよ、祐二だよ。といっても信じてもらえないだろうけど」
彼の声ではない。明らかに女の子の声だった。でもなぜかその子に彼の面影が……
「祐二なのね、あなた。でもなぜ女の子の格好なんかしてるの? まさか」
そういって、あたしは彼の胸を触った。その感触はまさしく本物の女のものだった。
「実は昨日の夜……」彼は話を始めた。
554553=551:2006/07/09(日) 17:27:44 ID:qXUK4vnY
それによると、夢の中に女の子が出てきて話をしたとのこと。
背格好について訊くとまさしく昨日会ったあの子ではないか。
「あなたって、女の子のことを何も分かっちゃいないのね」
「ほっといてくれよ、僕は男なんだ。分かれと言う方が無理だよ」
「じゃあ、なぜ君は彼女にそんなことをしたの?」
「そ……それは……男の生理というものなんだ。仕方ないんだよ」
「そうなの、それじゃあたしが女の子のことを分かるようにしてあげる。
 あとは彼女に教えてもらいなさい。えいっ!」
その後のことは覚えていないとのこと。
ただ、朝起きてみたら女の子になっていたことだけは事実であった。

その話を聞いていて、あたしは今何をするべきであるかはっきりと理解した。
「そう、それじゃ今から女の子のことをやさしく教えてあ・げ・る」
そういって、あたしは彼、いや彼女にやさしくキスをした。