【鬼畜】エログロワイアル2【残酷】

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261某278 1/4
お久しぶりです〜
と言うことで、投下。今回はSSつき

腕が痛い。
腿が痛い。
足首が、手首が、痛い。
感覚はとうに無くなりつつある。それでも、泣くのはやまなかった。
しゃくりあげるたびに、わずかに自由が利く胴体が上下に震える。針金で鉄のパイプに拘束されてからどれぐらいがたつだろう。
身包みはがされ、何も分からないままここにくくられている。じっとりとした汗も、拘束を解く助けにはならなかった。
周りは、暗闇が続くばかりで何も見えない。

恵は、叫び疲れていた。
喋ることが出来ない。
出るのは、ぜいぜいした低い荒息だけだ。涙ももう枯れているかに思える。
(これからどうなるのだろう・・・)
262某278 2/4:04/11/28 15:58:31 ID:qB5PnD0N
このまま拘束されたままだと、いずれは死んでしまうだろう。
空腹感もすでにない。あるのは、ただただ吐き気だけだ。
(家に帰りたい)
そのとき、低い機会音が響き、恵みは体をびくつかせた。
何?何?
うっすらと暗闇に光が差し込む。
最初扉か何かが開いたのだと思った。しかし、違うことがすぐに分かる。
それは、ゆっくりと機会音にあわせて、恵みの頭上に近づいてきた。
揺らめくような黄金色の光。それは粘り気のある液体。
とろり、と、恵の胸に滴り落ちる。
その瞬間、激しい痛みが恵の体を貫いた。
光を放つ液体は、恵の体を侵食しゆっくりと胸にもぐりこんでいく。
「!…ふぅ!…!」
あまりの痛さに、声が出せない。じゅう、と言う音、そして、肉の焼けるにおい。
それで恵は激しい痛みの中、今自分の身にかけられた物が何かを知る。
溶けた鉄。
263某278 3/4:04/11/28 16:00:11 ID:qB5PnD0N
すでに動かないかと思われた手足が、逃れようと必死にもがく。それでも容赦なく恵の体に溶けた鉄が注がれる。
「うあああ!…ふあ!…!!!」
体に、穴が開く。ゆっくりと鉄は熱を持ったまま体の奥へともぐりこむ。
ぷしゅ。
わき腹から血が噴き出し、体の中を通った鉄がそこから漏れる。恵の口から熱を持った息が吐き出された。
「はあ!…はぁっ!は!…うはぁ…!」
死ぬ。
恵はここで、悲鳴を取り戻す。ゆるりと、いきなり死が、自分の体に訪れようとしている。
それを恵は自覚した。
「ふぅ!…う…うぅぅぅぅぁぁわああああああああああああ!!!」
悲鳴が死から自分を救ってくれるとばかりに、恵は叫ぶ。動くはずのない体を必死で揺さぶる。
「ああああああああああああああ!!ああああああぁぁがぶ!」
悲鳴と共に口から血が噴き出す。鉄が肺を突き破ったのだ。
「があっ、あっ、ああ!…ふぁ!…!!!……」
ひゅう、ひゅう、と喉を鳴らすが、悲鳴が出ない。
息が出来ない。
264某278 4/4:04/11/28 16:01:17 ID:qB5PnD0N
がぶ。
口から出てくるのは血だけだ。目が回るような吐き気が恵みを襲う。
鉄は下腹部を侵食し、焼ける肉のにおいを充満させる。
体はもう、もがくことすら出来ない。痛みは体中を犯し、まともな思考が出来ない。酸素不足のため、頭痛と共に目がかすんでくる。
自分の体が光り輝く鉄に犯されるのを見ながら。
その光が次第に闇に包まれていくのを見ながら。
そして、自分に不条理な死が訪れるのを感じながら。

恵は体を痙攣させた。
その口が言葉をつむぐ。
空気の通らない、その口を血に染まらせながら、恵みは叫び続けた。

たすけて!


挿絵 ttp://sawwaves.net/uploader/src/sw0023.jpg