【悔やむは】生殺し妹文学館【己が血】第七巻

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890名無したん(;´Д`)ハァハァ:04/05/30 13:28 ID:YT2FVbYi
 ほんじゃ、ご希望通りに……

  ∧_∧
  (,, ・∀・)   | | ガッ
 と    )   | |
   Y /ノ    人
    / )    <  >_∧∩
  _/し' //. V`Д´)/ ←リゼ(r タソ
 (_フ彡        /





891ゴアニ:04/05/30 14:12 ID:WFkZxAfu
運動会日和━━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━━ハッスル!!
つか、子供達を目の前にしてここ覗いてるとなんかいけない妄sんな事は置いといて…
>>844
妹抱き枕キタ ━━━━━━(*´∀`)━━━━━━ !!
ってあれ?ツヅキナイノ?(´・ω・`)ショボーン
>>862
ユイネタン(;´Д`)ハァハァ━━━━━━━!!
でもなんか結末を想像して…ドッチナンダー(;´Д`)?
…ところでトイレとかお風呂とかは初めてになるなんですよね?
ここでトイレの使い方orお風呂の入り方レクチュアーシチュなんてのを提案。
オシッコドウヤッテスルノ?コウヤルンダヨ…(;´Д`)ハァハァ ━━━━━━!!←アホ
892ゴアニ:04/05/30 14:13 ID:WFkZxAfu
>>875
チッチャイオネータンキタ ━━━━━━(*´∀`)━━━━━━ !!
なんか毎回思うんですが、台詞が絵炉井ですね(;´Д`)ハァハァ
さり気ない一言でもハァハァ出来てしまうのが凄いなー。
>欲望のままに
了解しますた。でも行き過ぎた描写が有った場合は言ってやって下さい。
そこら辺歯止め効かない性格なもんで。
>>889
久しぶりにリゼル(ryさん短編キタ ━━━━━━(*´∀`)━━━━━━ !!
とりあえずお帰りなさいませ&お疲れ様でつ。
ところでBreakingTheHabitは続きあるのでしょか?ヨミタイ…
>>876
あげときました。ついでにおまけも入れときますた。
ttp://dominavk.web.infoseek.co.jp/cgi-bin/freepack/source3/krs_0009.zip
8936の359 ◆jMOammQf8U :04/05/30 14:27 ID:vTRJp+Fs
>>ゴアニ先生
続きありませんw

この続き書いてくださる文士様・・・います?w
エロイのからそうでないのまで、好き勝手に続き書いちゃってください。
俺の中では、この話は完結しておりますが、なにせ「頂き物」ですので


あれ?これってルール違反か?ひょっとして
894名無したん(;´Д`)ハァハァ:04/05/30 16:11 ID:oUNalq4j
>>892
876ではないですがありがとうございます。
(;´Д`)スンバラスィ (;´Д`)タマラネェ
>>892
号泣まであと



・゚・(ノД`)・゚・。ぶわっ

家宝にします・・・・・。ありがとう。有難う
896519  ◆CfpuGKKDJA :04/05/30 20:48 ID:igJ/VHjK
ども、519です。

何だか一人取り残されてる気分だ・・・・(´・ω・`)・・・

久々の投下・・・・・この調子でいくと、次スレ持ち越し?・・・・・・・・・大して書いてもないのに・・・・
>>695より↓
897519  ◆CfpuGKKDJA :04/05/30 20:48 ID:igJ/VHjK
(・・・・・あれ?・・・・もしかして・・・・・)
自分の身体の異変に気付き、秘所に手を伸ばす・・・・・。
身体がその本の設定に反応し、
―――――――――――――濡れている。
(ダッ・・・・ダメ!そ・・・そんなことを考えないようにするの!!)
「え・・・えーっと今日の朝御飯、何だったっけ・・・・・?」
自分でも訳のわからないことを口走り、別の方に意識を移そうとする。
だが、つい本に目が行ってしまう――――
898519  ◆CfpuGKKDJA :04/05/30 20:49 ID:igJ/VHjK
゛あ・・・・ふっ・・・・・お兄・・・ちゃ・・・ん"
嫌がっていた少女の声も段々「女」の声と変わっていく。
゛み・・・美沙・・・・・・ゴメン・・・・俺、もう・・・・・"
兄は自分のズボンを下ろし、漫画によって描写された「男性」を自分の妹の秘所に当てがった――――
゛―――――ズブウッ!・・・ズチュ・・・・・・!"生々しい効果音が描写される――――
゛ああっ!!痛いっ!!痛いよぉ!!お兄ちゃぁぁん!"と少女が泣き叫ぶ。
゛ぐ・・・・き・・・きつい・・・・・"兄のほうは顔を歪めて快楽(苦痛?)に耐えている。
899519  ◆CfpuGKKDJA :04/05/30 20:50 ID:igJ/VHjK
゛あ・・・あっ・・・あああっ・・・・・!"
段々と妹の苦痛の声が快楽へと変わっていく―――――
真奈は本から目を離した。
(ありえない・・・・兄妹で・・・・こんな事なんて・・・・・・)
だが、今や自分の身体は火照り、秘所へと手を伸ばす衝動が身体を突き動かす。
そっと、スカートの上から触った、と――――
900519  ◆CfpuGKKDJA :04/05/30 20:52 ID:igJ/VHjK
―――――――ビクンッ!!
(――――ふぁっ!!)
声には出さなかったものの、身体が大きく反応してしまった。
―――――敏感になっている。
(こんなことしてたら・・・・・バカになっちゃうかも・・・・)
そう自身は思いながらも手は何故か秘所へと伸びていく。
スカートの上から秘所の形をなぞるように触る。
(―――ぁっ!!)
身体が仰け反るように反応してしまう。
(でもっ・・・・気持ちよくて・・・止まら・・・ッ・・・!)
手の動きが段々激しくなっていく。
心とは裏腹(?)に身体は「快感」を求めていた―――――――
901519  ◆CfpuGKKDJA :04/05/30 20:59 ID:igJ/VHjK
で、ここで糸冬ッス。
完全に次スレ持ち越しヶテイですね・・・・・・

>>889
>>りぜ(ry殿

いいですネェ・・・・この細細とした布団の中での槍栗・・・・・・・

にしても・・・そのサブタイトル・・・・どっかで聞い(ry
902向こうの230 ◆EldeW1Y/XY :04/05/30 23:28 ID:aYVmnMMN
これもきっと、何かの縁でしょう。
6の359氏の「妹抱き枕」のお話の続き、さらっと書いてみました。


先に言っておくと、氏のような甘い雰囲気もなければ、原作のような「抱き枕」なシーンもありません;y=ー( ´∀`)・∵.


…言い訳も終わったところで投下します(苦笑
903向こうの230 ◆EldeW1Y/XY :04/05/30 23:30 ID:aYVmnMMN
―――明日、そっちにお泊りに行ってもいい?

明日か?帰ってくるのが七時くらいになるから、それから後なら。

―――うん。そうする。

…母さんは、元気にしてるか?

―――時々帰りが遅いけど、元気だよ。

そうか。無理すんなって伝えておいてくれ。

―――分かった。お兄ちゃんも無理しないでね。

ああ。じゃあそろそろ寝るよ。お休み。
904向こうの230 ◆EldeW1Y/XY :04/05/30 23:31 ID:aYVmnMMN
実に便利な時代になったものだ。
高い金を払ってでも、労力や時間に関係なく人と逢えるのだから。
…そんなことを、パソコンの電源を落とす準備をしながら考えてみる。

一年以上前に、両親が離婚して。
アキ―――高校受験を控えていた、俺の妹―――は、母親側に引き取られた。
俺は社会人だったから、どちらにつく訳でもなく、一人で暮らす選択肢を選んだ。


親父は、何も言わずに、どうとも言えない表情をしていた。
お袋は、葬儀がどうだの遺産がどうだのとしきりに訴えていた。


そして、アキは俺の手を握って泣いていたな。
905向こうの230 ◆EldeW1Y/XY :04/05/30 23:32 ID:aYVmnMMN
妹との二人暮らしも、離婚の際の選択肢の中にはあった。
しかし、それは結局立ち消えになった。
経済的な理由ももちろんあったが、両親が断固として許さなかったからだ。


なけなしの安月給をはたいて、俺は妹にパソコンを買ってやった。
毎月の通信代を払うことを約束して、インターネットを使用できるようにして。
妹とのメールのやり取りや、メッセンジャーの会話を出来るようにした。

それが俺にしてやれる、妹への最後の行為だったから。


あの頃に比べたら、ずっと明るくなった。

引き取られて間もない頃の、絶望に満ちた時と比べたら。
906向こうの230 ◆EldeW1Y/XY :04/05/30 23:34 ID:aYVmnMMN
…「家族」でいられた最後の日、妹は泣いていたな。


嫌だよ。お兄ちゃんと離れたくないよ。


…今でも、時折耳に響くように、その声が。


ずっと一緒にいたいよ…なんでこうなったの…?


…声が痛々しくて、思わず目を背けてしまった、あの日。
907向こうの230 ◆EldeW1Y/XY :04/05/30 23:35 ID:aYVmnMMN
煙草に火をつけて、窓の外を見る。
アパートの三階からでも、十分に都会のネオンが目に付く。


(そうか、明日はクリスマスか…)

飲食店の店頭に飾られた黒板に、筆記体の白文字が踊っていた。
そうして、聖夜へ向けての準備が、街のところどころで行われている。


(さて、明日の夕食は何にするかな…と)

煙草を消し、寝間着に着替え、窓のカーテンを閉めようとして外を見ると。
908FXD ◆yZgNPduOMQ :04/05/30 23:37 ID:slnYQxnJ
>>889
>>888の情景が何故か心に沁みる‥‥こういった雰囲気の描き方、好きだなぁ。

>>892
豪華なおまけ付きキタ━━━━━━ヽ(≧∇≦)ノ━━━━━━!!!!!
特にローアングルから覗く明里タソの後ろ姿に(;´Д`)ハァハァ

>>901
あと100レス分、残ってますよ‥‥( ̄ー ̄)ニヤリ
‥‥ってか私もさっさと続き書けよな。
909向こうの230 ◆EldeW1Y/XY :04/05/30 23:37 ID:aYVmnMMN
漆黒の空を、華麗に舞って。

白い粒が、ゆっくりと降り注いでくる。

それは、幸せが沢山詰まった粒にも見えて。

この世の全ての者達を、祝福してくれているようで。



ホワイト・クリスマス。

…明日は、アキも大はしゃぎだろうな。

そんなことを考えながら、眠りに落ちる、冬の夜。
910向こうの230 ◆EldeW1Y/XY :04/05/30 23:41 ID:aYVmnMMN
…以上です。っていうか、何故私の投下中はこうも派手に割り込まれるんでしょうか(´・ω・`)

359氏、勝手に続編もどき書いちゃってごめんなさい_| ̄|○
もう好き放題言っちゃってください。あ、「孕め」っていうのはイヤですけどw

>>908
お願いですから、書き込む前にリロードを… ・゚・(ノД`)・゚・
911FXD ◆yZgNPduOMQ :04/05/30 23:42 ID:slnYQxnJ
230さま、確認せずに不粋な割り込みカキコして申し訳ありませんでした!!!

お詫びに逝ってきます‥‥ ;y=ー( ゚д゚)・∵. ターン
912名無したん(;´Д`)ハァハァ:04/05/30 23:51 ID:6C3ffJ4E
>>911FXD氏

逝く前に氏の作品の完結求む(;´Д`)ハァハァ
913名無したん(;´Д`)ハァハァ:04/05/31 01:22 ID:iqHDSNPU
>>892
ごあにたんハァはxはhxはjxはjhヵshフィjkfhsgjrjgkだsjkんckvbんふぁhごあgふえひdsじゃqwせdrftgyふじこlp

うpさんくすですー
914FXD ◆yZgNPduOMQ :04/05/31 01:49 ID:CBwAy289
さっきの不粋な割り込みのお詫びに、230さまの>>909の後の続きをちょっと書いてみました。
こんなのでお詫びにならないとは思いますけど‥‥何とぞお納め下さい。
915FXD ◆yZgNPduOMQ :04/05/31 01:52 ID:CBwAy289
「課長、悪いですけど今日は定時で上がらせてもらいますね」
「おお、いいぞ‥‥って、今日はデートか?」
「いや‥‥妹とですよ」
それとなく事情を知っている課長は、『そうか』とだけ言ってパソコンのキーボードをまた打ち始めた。

クリスマスの華やかな街並を、買い物に奔走する俺。
二人で食べるちょっとした総菜物とケーキ。それと、妹へのささやかなプレゼント。

実際、プレゼントが一番迷うところだ。妹にはどんなのが似合うんだろう‥‥
そんな事を思いながら、やたらと胸をときめかせている自分に気付き、つい苦笑いを浮かべてしまう。
916FXD ◆yZgNPduOMQ :04/05/31 01:55 ID:CBwAy289
慌ただしくアパートの部屋に帰り、大急ぎで準備に奔走する。
侘びしい一人暮らしの性で、片付いていない部屋を急いで掃除して、夕飯にとりかかる。
‥‥なんか、初めて好きな娘を家に招く中学生みたいだな、俺‥‥

とはいうものの、離れて暮らしていると、逢う度に妹がどんどんキレイになっていくのがはっきりとわかる。
だから、困る‥‥妹も『女』なんだってつい意識してしまうから‥‥

そんな思いを振り払い、ようやく準備が整って煙草を一服つけた頃、玄関のチャイムが妹の来訪を告げた。
「‥‥お兄ちゃん、来たよ‥‥」
917FXD ◆yZgNPduOMQ :04/05/31 01:58 ID:CBwAy289
「おぉ、外は寒かったろ。早く上がりな」
「うん‥‥すごく、寒かった‥‥」
そう言って俺の腕にしがみついてくる。少し震える小さな体。思わず抱きしめて、暖めてあげたくなる。
‥‥おい、それはちょっとマズイだろ‥‥心の中で、自分にツッコミをいれる。

「さて、ありあわせの物しかないけど、夕飯にしよう‥‥」
小さなテーブルにはいつもより豪華な夕食。向い合せに配置した食器や料理。
それを見た妹が、おずおずと口を開く。
「お兄ちゃん‥‥今日はお兄ちゃんの隣に座りたい‥‥」
「ん?‥‥あ、あぁ、いい‥‥けど‥‥」

いつもなら矢つぎ早にいろんな出来事を話してくるのに、今日の妹はどこかが違っていた。
‥‥なんか調子狂うな、今日は‥‥
918FXD ◆yZgNPduOMQ :04/05/31 02:01 ID:CBwAy289

夕食の後、二人寄り添って過ごす静かなクリスマスの夜。
妹は俺にもたれ掛かったまま離れようとしない。邪険にするのも何なので、そのままでいるけど‥‥
布越しに伝わる肌の温もりが、女の子独特のいい匂いが俺を変な気分にさせる。
(‥‥肩ぐらい抱いても‥‥いいよな‥‥)
戸惑う右手がそろそろと動き、そっと妹を包み込むと‥‥妹はさらに俺に身を寄せてきた。
‥‥ちょっとマズくないか、これって‥‥まるで‥‥恋人同士みたいじゃないか‥‥

「そ、そうだ。アキにプレゼントがあったんだよ」
この場の雰囲気を振り切ろうと俺は慌てて立ち上がり、鞄の中を探り出す。
きれいにラッピングされた小箱を手渡し、『開けてごらん』と促す。

「お兄ちゃん、ありがとう‥‥かわいいピアスだね‥‥」
言葉のわりに余り嬉しさが感じられない妹の口調。こういった物は好みじゃなかったのか? 選択ミスだったか?
919FXD ◆yZgNPduOMQ :04/05/31 02:04 ID:CBwAy289
本日は以上です‥‥中途半端なところで申し訳ないですけど、眠くてもうダメです。
続きは明日、必ず投下します。
920ゴアニ:04/05/31 05:43 ID:DTAdf/cP
オハー(・`ω´・)ノ
519さん230さんFXDさん乙でしたー
つかFXDさん日曜深夜2時までカキコとは…無理は禁物ですよw
921孕age改め孕嬰児 ◆n.HIMAoD9I :04/05/31 06:09 ID:rj7a6xtD
短めで。キタ━(゚∀゚)━ !!!!!
>>889
ほほう…どっか聞いたようなサブタイですな。( ̄ー ̄)
>>901
何故か脳内で自分と重ねてしまう妹ちゃん(;´Д`)ハァハァ
>>907>>919
むおお、コラボレーションとは高等連携してますな。
9226の359 ◆jMOammQf8U :04/05/31 12:02 ID:vQwC6XZ/
>>230先生&FXD先生
お前ら・・・・・(*^ー゚)b 漢だ!w
無茶なリクエストに答えていただきサンクスです
・・・っていつの間にかリレー小説に!?(゚Д゚;)

え〜、ちなみに兄妹の名前は自分の中で決めておりまして。
兄・・・ヒロ 妹・・・アキ 苗字・・・矢野
全部つなげ;y=ー( ゚д゚)・∵. ターン

923FXD ◆yZgNPduOMQ :04/06/01 01:15 ID:J8tx7afK
昨日の続き、短いですけど投下します。
>>920 誤兄さま、ご心配してくださってありがとうございます。

それでは>>918から
924FXD ◆yZgNPduOMQ :04/06/01 01:18 ID:J8tx7afK
「あ‥‥こういうの、アキはだめだったか? ごめん、変なの選んじゃって‥‥」
「ううん‥‥そうじゃないの。嬉しいけど‥‥」

「‥‥なぁ、何か心配事でもあるのか?」
そう問いかけても、妹はただ首を静かに振って否定するだけだった。
「でも‥‥お兄ちゃんに色々話したいコト、いっぱいあるんだ‥‥ねぇ、お風呂、先に入っていい?」
「ん? あぁ、もう沸いてるから先に入っていいよ」
俺の問いを軽くいなして風呂へと向かう妹。何が言いたかったのか気にかかる。

‥‥もう数十分で日付けが変わる。さて、布団でも敷くか‥‥
妹には俺の布団で寝てもらって、俺はできる限り厚着をして毛布にくるまって寝るしかない。
俺の部屋には客用の布団なんかないから、妹がくるといつもこうしている。
925FXD ◆yZgNPduOMQ :04/06/01 01:21 ID:J8tx7afK
しばらく経って、風呂上がりの爽やかな匂いを漂わせて妹が戻ってきた。
「アキ、冷えないように早く布団に入って温まってな。俺も風呂、入ってくるから」
妹は素直に布団に潜り込んで、小さな手をかわいらしく振っている。
「いってらっしゃい‥‥早く帰ってきてね‥‥」

俺がカラスの行水をすませて戻ると、妹は布団に包まってちょっと不機嫌な顔をしていた。
「‥‥お兄ちゃん、遅い‥‥」
なんだその理不尽で意味不明な台詞は‥‥と思っても文句を言う訳にもいかず、無難に返事をする。
「え‥‥そうか‥‥?」
意味のない会話が途切れ、その隙に俺はトレーナーやフリースを重ね着していく。
926FXD ◆yZgNPduOMQ :04/06/01 01:24 ID:J8tx7afK
「‥‥ねぇ、またそんなカッコして寝ちゃうの」
「しょうがないだろ、俺んところに客用の布団なんかないんだから。一緒に寝る訳にもいかないだろ」
「‥‥いいよ‥‥アタシ、お兄ちゃんと一緒に寝たい‥‥あの時みたいに‥‥」

一瞬、息がつまる。あの時‥‥両親の離婚話を聞かされた日、二人抱きしめ合って眠った夜。
「な、何言ってんだよ!‥‥そんな事‥‥」
「あの時は抱きしめてくれたよね‥‥あれがなかったらアタシ、今頃ダメになってたかもしれなかった‥‥」

潤んだ瞳が俺を見上げている。こんな悲しそうな妹の姿を見たくはない‥‥
「‥‥お兄ちゃんがいなくて寂しいよ‥‥ねぇ、アタシ達、家族なのになんで一緒にいられないの?」
その問いには俺には答えられない。そればっかりは俺にはどうにもならない‥‥
927FXD ◆yZgNPduOMQ :04/06/01 01:27 ID:J8tx7afK
「ずっと離れて暮らしてると、お兄ちゃんを忘れちゃいそうで恐い‥‥だから今は、傍にいて欲しいの」
そんな妹の望みに、俺も今すぐ叶えてあげたい‥‥だけど‥‥俺は‥‥
‥‥逢う度にキレイになっていく妹の姿に欲情するような、汚い存在なんだよ‥‥傍にいちゃいけないんだよ。

俺の理性がダメだと命じても、つい妹をそっと抱きしめてしまい、つい本音が口をつく。
「あの時は何もしなかったけど‥‥でも、今度は我慢できないかもしれないぞ。それでも、いいのか?」
「‥‥それでもいい‥‥お兄ちゃんになら、アタシの初めてをあげても‥‥いい‥‥」
妹はそう言って目を逸らし、俺の背に腕を廻して抱きついてくる。
「‥‥わかった‥‥じゃあ、一緒に‥‥寝よっか‥‥」
928FXD ◆yZgNPduOMQ :04/06/01 01:31 ID:J8tx7afK
本日は以上です。
なんか話が長くなっていく‥‥359さまや230さまの雰囲気を壊してる‥‥
一応、抱き枕対応作品として筋書きは出来ているんですが、上手く言葉が出てこなくていけません。

ホントにスレ汚しですいません‥‥
929名無したん(;´Д`)ハァハァ:04/06/01 01:36 ID:fkOwuTpv
そろそろ次スレの妹に乗り換える時期か・・・。
930五日野梟 ◆yD.LvL/296 :04/06/01 01:40 ID:HbUYtUjC
"flower"

 通い慣れた道を、今日も私は辿っている。
931五日野梟 ◆yD.LvL/296 :04/06/01 01:41 ID:HbUYtUjC
 二回ノックに続けて、返事を待たずドアを開ける。それは、部屋の主から私
だけに与えられた特権だった。由利は文庫に落としていた目線を上げて、私を
見た。
「圭クン」
「何読んでんだ」
「『人間失格』」
「止せよ、ンなもん」
 私は由利の小さな手から、黄色く日に焼けた本を取りあげた。
「太宰なんて読むなよ。もっと楽しい本にしろ」
「えー、でも、例えば?」
「江戸川とか、京極とか」
「ヤだ、恐いもん」
 由利は吹き出すように見せて、いや、実際吹き出したのだろうが、少し咳き
込んだ。
932五日野梟 ◆yD.LvL/296 :04/06/01 01:42 ID:HbUYtUjC
「調子は、……良くはないか」
「悪くもないけどね」
「早く、良くなろうな」
「うん」
 由利が笑ってみせる。私はいつだって、この笑みが不思議だった。私が笑い
かけるより先に笑顔を見せる由利が、どうしても分からなかった。
(何故、笑えるんだろう)
 私は知らなかった。両親や上の妹には時間の兼ね合いがあって、この時間に
面会に訪れるのはいつも私一人だったから、私は由利の表情は、私と会うとき
のそれをしか知らなかったのだ。
 見舞いに訪れた一時間か、二時間か、私は由利に、学校や家や世の中の出来
事を、面白おかしく脚色しながら話してやるのが常だった。
933五日野梟 ◆yD.LvL/296 :04/06/01 01:43 ID:HbUYtUjC
「放送、鳴ってるね」
 面会時間の終了をいつもと同じテープが告げて、私たちはまじまじと顔を見
合わせる。
「ああ」
「帰っちゃうんだ」
「仕方ないだろ。明日、またな」
「うん」
 私が頭を撫でると、由利は小首を傾げる様に、撫でられやすい様に、控えめ
に甘えた。そうして。
「圭クン」
 由利は、血の気の薄い唇を、私に向かってつきだした。
「今日もか?」
 慣れない私は、未だに困惑する。
934五日野梟 ◆yD.LvL/296 :04/06/01 01:44 ID:HbUYtUjC
「毎回だよ」
「勘弁してくれよ」
「いいから」
 女は、こういう時にだけは、どうしてか、あるいは必然的に、強いのだ。私
は根負けして、由利の眉までかかった前髪をかき分け、現れた真白い額に唇を
乗せた。
「ひゃ」
「今日の分な」
「あ、駄目ずるい」
 鞄を拾って踵を返した私の袖を、由利がつかんだ。半身を起こし、ベッドか
ら半ば乗りだしている。
「こら、危ねーだろ」
「落ちたら圭クンのせー」
「頼むよ」
「こっちの台詞だ」
935五日野梟 ◆yD.LvL/296 :04/06/01 01:47 ID:HbUYtUjC
 由利はおどけて、しかしその数瞬の後には、ひどく心細い様な顔つきになる。
知っているのだ。私がその顔に弱いことも、こうした由利の求めに応じること
を決して、嫌っている訳ではないことも。そしてまた、由利がそれを知ってい
る事を、私も気付いている。だから。
 この接吻には、家族の情以上のものが込められる。
「んっ、」
 冷たい唇。大きな瞳。白い肌。視界の半ばを埋める細い、茶にも見える黒髪。
「ふう、」
 再び顔を見合わせたとき、由利の顔はいつだって、普段より血色をよくして
いるのだ。
「じゃ、明日な。ちゃんと寝てろよ」
「うん、明日ね」
 南向きの窓から西日が斜に差して、由利の顔に影をつくっていた。
936五日野梟 ◆yD.LvL/296 :04/06/01 01:48 ID:HbUYtUjC
 容態が急変するまで、それからしばらくもなかった。病院からの電話を受け
て二時間後には、私たちはそちらへ集まっていた。父母が医師の説明を聞きに
別室へ行って、私と妹の亜美は外に待たされた。
 夜の病院のベンチは冷たくて、手に持った熱いお茶の缶さえ、見る間に冷め
ていく様だった。
「けーすけ」
「ん」
 亜美は、廊下の向こう側を睨む様にしていた。
「夜中、ついててやってよね」
「由利に?」
「そー」
「お前は」
 亜美は苛立っている風で、しかし、その理由を曝そうとはしなかった。
「アタシより、けーすけがついてる方が、いーと思うからさ」
「何だ、それ」
937五日野梟 ◆yD.LvL/296 :04/06/01 01:49 ID:HbUYtUjC
「アタシは嫌だな、こんな男」
「オマエ失礼だぞ」
「いーの。アタシにはそー言うケンリがあるの」
 亜美は苛立たしげに、両足をばたつかせた。しばらく、父母が出てきて、予
断は許さないが、どうやら峠は越した様だと言った。私は亜美に促されて、今
夜は私がついていてやると言った。母は亜美の方が良いのではないかと言った
が、私と亜美とが交代でいるから心配ないと、当の亜美が口を挟んで、そのま
ま説きふせた。父母が帰った。


// first half part finished.
壁│´・ω・)
9396の359 ◆jMOammQf8U
>>梟先生
いいですね〜。「せつなさ炸裂ぅ?」「オフコ〜ス!」みたいなw

>>FXD先生
いや〜ん♥えっちw
人それぞれ読み方取り方は違うんだなぁと今更ながら実感。
今回のSSは、自分的には萌え<燃えな感じだったんです、はい。
>>842の「そんなアキの涙は、いつの頃からかくすぶっていた俺の心を突き動かす」
ていう一文がまさにそうでして。
ま、このスレ的には>>927@FXD先生の「逢う度にキレイになっていく妹の姿に欲情する」
お兄ちゃんの方が正しいんでしょうがw
ともあれ、一応生みの親として続き(どなたが&どんな)を待っておりますです。

あぁ、娘を嫁にやる親父の気持ちって、こんなんなのかなぁ〜(多分違うw)