な・・・おまえ女の子だったのか!?

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77三文文土 ◆S.PtdgMO6E
「はい。これで友達オッケーだ。いいだろ?」
「あ、うん…いいけど」
頬を赤くして頷くショトカの子。
「うち、ちょうどゴハンの時間だからさ、食べてけよ」
「でも、いいのか…?」
「いいって。じゃ行くぞ。ついて来いよ!」
ダッシュで走り出す少年。「俺のほうが足は速いぞーっ」
「あ、待って…」
ショトカの子も思わず走り出す。
78三文文土 ◆S.PtdgMO6E :03/09/25 16:47 ID:POWiNFOv
「ただいまー!母ちゃん、友達連れてきた!」
「あらお帰り。まあまあようこそ」出迎える母親。
「…こんばんわ」緊張した面持ちでペコリと会釈するショトカの子。
「はいこんばんわ。ずいぶん可愛いお友達ね。初めまして」母親もにこやかに挨拶する。
「こいつさ、今日友達になったばっかりなんだ。
『ゆうじょうのあかし』に、ごはん食べさせてやりたいんだけど、いい?」
「あらまあ、そういうことならいいわよ。…でも泥だらけねえ。ごはんの前に、二人でお風呂に入りなさい」
「え…オフロ?」ショトカの子がドキリとする。
「おーしフロだ。風呂場こっちだぞ」
友達の手を無理矢理引っ張ってゆく。
「あ、ちょっ、ちょっと…」
「上がるまでにゴハン用意しておくからねー。ちゃんと耳の後ろまで洗うのよ」
79三文文土 ◆S.PtdgMO6E :03/09/25 16:49 ID:POWiNFOv
「オ・フ・ロ・だっ、オ・フ・ロ・だーっ♪」
変な調子を取りながら次々に服を脱いでゆく少年。
その背後で、ショトカの子がどぎまぎしている。
「なにしてんだよ。早く入ろうぜ」
「あ、うん…」そう言いつつも、ショトカの子はなかなか脱ごうとしない。
半ズボンと一緒にブリーフも脱ぐ少年。すると、
「きゃ、きゃあっ!」と思わず声を上げてしまうショトカ。
「…なにオンナみたいな声出してんだよ」
「だ、だって…」
「変なヤツ。先に入ってるぞー」
ガラリと戸を開け、ペタペタと足音をさせて中に入ってゆく。
80三文文土 ◆S.PtdgMO6E :03/09/25 16:50 ID:POWiNFOv
ガラガラと風呂蓋を開ける音が聞こえてくる。
「うひゃっ、もう熱くなってるぞ。たまんないなー」
ザブーンと音がする。一気に飛び込んだ様子だ。
「うおーアチーぃ!く、く、く、生き返るねえー」
湯気がたちまち脱衣所まで流れてくる。
「おーい、何してんだよー。早く入れって。チョー気持ちいいぞう」
くはーと気持ち良さそうな声も聞こえてくる。
「…」自分の着ているトレーナーの前をギュッと握り締めて、迷っているショトカ。
(よ…よしっ)
気持ちの踏ん切りをつけ、しずしずと服を脱いでゆく。
81三文文土 ◆S.PtdgMO6E :03/09/25 16:53 ID:POWiNFOv
風呂場の中にはもうもうと湯気が立ち込めている。
そこに淡い影が映り、戸がぴしゃっと閉められる。
「お、やっと入ってきたな。お先にごめんーなんてな」
少年のふざけた調子にも何の反応も返さないショトカの子。
カポッと風呂桶を手にする音がする。それにジャババと蛇口からお湯が注がれる。
「タ…タオルは、どれ使っていいの?」
「そのへんのてきとうなやつでいいよ。うひー」
お湯の心地よさに身を委ねきっている少年。
「…」無言でタオルを取るショトカ。
そのままペタンと座り、桶にザババと蛇口のお湯を出す。
タオルをお湯につけ、身体を潤し始める。
尚ももうもうと湯気が立ち込める室内。
一通り湯流しした後で、桶のお湯を肩からかぶるショトカ。
その後、前をタオルで隠しながら立ち上がる。
82三文文土 ◆S.PtdgMO6E :03/09/25 16:54 ID:POWiNFOv
「二人…一緒に入れるかな」
「おー、うちの風呂でっかいから大丈夫だぞ。入れよ」
「うん…」
そう言って片足ずつお湯につかり始める。それに合わせて身を縮める少年。
ショトカも肩までつかる。お湯がザブブと溢れ流れ出る。
「…おい」
「え、なに?」上気した顔を上げるショトカ。
「…風呂にタオル入れんなよ。かーちゃんから怒られる」
「え、で、でも…」
「でももなにもないぞッ!おまえは自分ちでもそんなふうに入んのかッ」
83三文文土 ◆S.PtdgMO6E :03/09/25 16:58 ID:POWiNFOv
「い、いや…」
「じゃ出せよ。お湯が濁っちゃうから」
「うん…」
そう言ってショトカがタオルを引き上げる。たたんで風呂桶の縁へ。
「ふう…」俯き加減で再び肩まで。
お湯の中で体育座りになる。胸やそれ以外を隠すために。
「おっし、そろそろ出ろよ。背中流しっこしよーぜ」
「え?ま、待って、それは…」
「おまえしのごの言いすぎ。友達なんだから別にいいだろー」
「それは…」
「はい、出た出た」そう言ってショトカの手を引く。
84三文文土 ◆S.PtdgMO6E :03/09/25 16:59 ID:POWiNFOv
「…おまえさ、思ったより筋肉無いなあ」
ショトカの背中をごしごしと洗いながら、少年が呟く。
「…だって」
何かその先の言葉を続けたそうなショトカ。
「背中なんか、まるでオンナみたいにガリガリだな。なんつって。ハハハー」
「ボ、ボクは、その、ゴニョゴニョ…」
「なあなあなあ」
「な、なに?」
「ちんちん見せっこしようぜ。なんせ俺たち、トモダチだかんな」
ウハハと笑う少年。
「え?そ、そんなのヤダよ…」
「なに言ってんだよ。ちんちんの一つも見せられなくてオトコじゃないぞ。ほら、こっち向けって」
そう言いながら、少年が無理矢理ショトカを向き直らせる。
85三文文土 ◆S.PtdgMO6E :03/09/25 17:03 ID:POWiNFOv
「ヤ!ヤダって!」ムキになって拒もうとするショトカ。
「だーめだめ。向けっての…」
濃く曇る湯気の中でもはっきりと見える、これ以上無いほどのショトカの子の赤面した表情。
そして交差させた腕の下に、ちらちらと見え隠れする、ほんのり盛り上がりかけの胸…。
「…え?」困惑し始める少年。
「ふ…」羞恥の表情をいっぱいに浮かべているショトカ。
「…おまえ、ちんちんは?」
少年が見つめるショトカの太腿の付け根には、在るべきものが無かった。
「な、無いよそんなの…」
「え?なんで…」
「だって…ボク、オ、オンナ…だもん」
86三文文土 ◆S.PtdgMO6E :03/09/25 17:06 ID:POWiNFOv
ガ━━Σ(゚Д゚;)━━ン!
「な・・・おまえ女の子だったのか!?」驚愕する少年。
「そんな…だって…ボク…オトコだなんて一言も…」
「な!ちょっ…まっ…オレ…オン…だなん…まさか…その…ゴメ…」
激しく狼狽を隠せない少年。
「も、もう!ボクッ!で、出る!」
そう言って急に立ち上がるショトカの、オンナであることをことさら証明する部分が、少年の目に飛び込んできた。
Yの字を描く足の付け根に、綺麗に切れ上がった一本の、すじ。
まだ幼い小学生相応のその部分が、少年の目に焼き付けられる。
「わあっ!ゴ、ゴメ…」
目を逸らしつぶり、顔を横に向けて謝ろうとする。
その時ショトカの足がもつれ、バランスを崩して少年の上に覆いかぶさってしまう。
87三文文土 ◆S.PtdgMO6E :03/09/25 17:08 ID:POWiNFOv
ズデデーン!
その衝撃で少年も風呂椅子から背後にもんどり打つ。
ガラガラドガーン!
「あい…痛ててて…」
自分の顔に、何かむにゅっとしたものが押し付けられているのに気付く少年。
目を開けると、そこにはショトカの薄くも弾力のある乳房が。
未発達で未だ陥没したままの、薄桃色の乳頭も視野に入る。
「わ…わわわ」少年の声変わりしていないハイトーンが更に裏返る。
自分の胸の下の少年に気付き、ショトカは身体を起こす。
もうもうと煙る湯気の中、再び胸を両腕で隠す。
88三文文土 ◆S.PtdgMO6E :03/09/25 17:10 ID:POWiNFOv
「お…おっぱい…」
自分も身体を起こし、なにか言わんとするもそんな言葉しか出ない少年。
「バ…」とショトカの子。
「…バ?」情けなく股間を解剖台のカエルのように露呈しながら続ける少年。
「バ…バカアッ!」
ショトカの平手が飛んだ。
バチーン!
「む゛く゛っ゛!゛」再び仰け反る少年。
立ち上がり、その場を後にショトカが風呂場の戸を開ける。
ドダ、ドデデデデデと慌しく駆けて行く音が聞こえる。
「あれ?どうかしたの…」
「お、おばさんごめんなさい!ボ、ボク帰ります!」
ズデデデデ…としだいに遠ざかる足音。
89三文文土 ◆S.PtdgMO6E :03/09/25 17:13 ID:POWiNFOv
あとにぽつんと残された少年。
あいつ…オンナだったのか…。
…オンナって、あんな風になってんのか…。
そんなことを考えると、股間が妙な感じにムズムズしてくるのが解る。
アイツ、オンナだなんて黙ってやがって…。
あしたまた会ったら、怒ってやらなきゃ気がすまないぞ…。

でも…怒るより…やっぱり「トモダチ」になるほうがいいなあ…。
でも…よく考えたら…アイツの名前…聞くの忘れたよ…。

なんて言ってあやまろうかなあ…。
90三文文土 ◆S.PtdgMO6E :03/09/25 17:19 ID:POWiNFOv
お疲れ様でした。以上で糸冬でござます。
最悪の出会いをしたこの二人、こののち幼なじみとして互い意識しながらに成長し、
時にはケンカ、時には悩みを打ち明けあったり同級生から冷やかされたりしつつ、
高校三年生のクリスマスイブの夜あたりでめでたく結ばれる―――
といった妄想は、各自御自由になさってくださいませw (´∇`)

ではまたどこかでお会いしましょう。ヾ(´д`)