〜2004年BAT落ちへの旅 「温故知新 二十三回目」〜
そいつは酷い何処までも胡散臭くて安っぽい宝の地図でも 彼にとっちゃそれ自体が宝物
「こいつは凄い財宝の在りかなんだ!」 信じきった彼もとうとう その真偽を確かめる旅に出るとする
誰もが口々に彼を罵った 「でたらめの地図に目が眩んでる」って
容易く人一人を値踏みしやがって 世界の神ですら彼を笑う権利なんて持たないのに
そいつは酷い出来栄えながら こつこつ地道に作り上げた自前の船 彼に取っちゃ記念すべき最初の武器
荷物を積み別れを告げ 朝焼けの海に帆を張った 堪え切れず掲げた拳 響き渡る刻の声
そいつは酷い何処までも胡散臭くて安っぽい宝の地図でも 誰にだってそれ自体が宝物
ホントにデカイ誰もが耳疑う様な 夢物語でも 信じきった人によっちゃ自伝に成り得るだろう
誰もが遠ざかる船を呪い出した 「願わくば高波よ悪魔となれ」
容易く「覚悟」の前に立ちはだかりやがって 夢の終わりは彼が拳を下げた時だけ
散り際の騎士 その手に神槍 出会った困難は 必ず貫く...
誰もが気付けば その手を振っていた 黄金の海原を走る船に向けて
自らその手で破り捨てた地図の 切れ端を探して拾い集め出した
容易く 自分自身を値踏みしやがって
世界の神ですら 君を笑おうとも俺は決して笑わない!
船は今嵐の真ん中で 世界の神ですら それを救う権利を欲しがるのに...