1 :
ヒルノブ:
ここは、かつて存在したAB考察・解釈スレの流れを汲むスレです。
このスレの主旨は作品の内容について飽くまで思索することです。
故に、その渦中に映り込んだ結論はあなたの影に相違ありません。
原則として、制作者の物語上の意図を認知しようとする立場から論じること。
制作者の人間性などの話題については食後のデザート程度に控えること。
議論が延いては遍歴の旅になろうとも、作品の「原風景」を思い出すこと。
2 :
わごおん!:2010/10/02(土) 23:09:56.36 0
.___
/ `´⌒ ヽ、
/ /\ ヽ、
∠ / ヽ、_ |ハ-、| 人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人
|/| |/((●))゚o.|ヘ| ゝ <みんなと過ごせて本当によかったです。ありがとうございました。 >
|ハノレハノ |ノレ <糞アニメ代表、Angel Beats! >
ヽ (__人__)' ../w´ YYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYY
\ `⌒´ /
∩ ∩ ____
| | | | ∩_∩ / ̄ヽ/ \ /(゚)\/ ̄ヽ ∩_∩
| |__| | / = =\ | /(゚ッ) ヽ ノ( | / (゚ッ)=(ζ゚) ヽ:.
/ 一 ー \ | (^)=(^) | | ( 、_ 三 | ⌒ | : | 〃 ● _ ● ヾ|:
/ (・) (・)ノ( | | ●_● | | | ) r‐ ノ( | | \  ̄ ̄ ̄ ̄ ノ
| ○ ⌒| / // ///ヽ | ヽ ⌒ ソ |
\__ ─ __ノ | 〃 ------ ヾ | \_ノ\__| |__,/\__ノ
\__二__ノ (_,、_)
ABに意味なんて存在しないだろ
意味がない物語を意味が有るように見せる、それがAB
4 :
おぎゃあ:2010/10/03(日) 12:18:52.65 P
まだやるのかw
5 :
おぎゃあ:2010/10/03(日) 21:13:36.41 P
さて、まず手始めとして、過去スレで十分に議論がなされなかった場面である、
第十二話における謎の青年とゆりとの対話から考えていくとしようか。
対話の内容に意味なんて無かった
ボスっぽい奴を倒して、なんとなく解放された雰囲気を出せれば
石田が登場する必要もなかった
ゆりが神なんていないことを確信する為のイベント
なぜあれで神がいないと思ったのかは知らないが
8 :
5st:2010/10/05(火) 07:27:33.48 0
これって物語だったのか?
てっきり神話だと思ったよ
構造的には
9 :
オタク向け:2010/10/05(火) 23:06:47.59 P
・APと土塊
AngelPlayerにより世界のマテリアルを作成・改変させる力と、記憶を頼りに土塊から武器を製造する能力。
謎の青年とゆりとの対話によれば、これらの特殊な力は「同じルール」に基づいて発揮されているという。
最後までその不思議な力の実態は開示されないため、同一原理として納得するゆりに同調できるはずもないが、
もしかすると、APでマテリアルを操作することと、建物などが修復する現象とは関連性があるのかもしれない。
この対話の中に出てくる「リセット」という言葉には、そういう意味も内包されるのではないだろうか。
而してそれは世界の構成要素を自在に操れるということであるから、ゆりは神にもなれると思った。
そう思ったというのは神同然の地位に立てることを確信できたのであって、神の不在を確信したのではないだろう。
・APとその開発者
遠い昔、報われた人生を送った者(のちのAP開発者。いわゆるバグの発生原因であり、現在の音無がこれに該当する)が偶然にも死後の世界に迷い込む。
その招かれざる客が愛した女性は愛を知ったがためにあの世界を去り、一人残された彼はその恋人が再び学園に訪れるのを待つために成仏を拒み続けた。
しかし、空白のページを幾度となく開き続けるかのような日々に、彼の一途な愛も原形をとどめてはいられず、もはや愛の亡骸と化した彼は、彼女を愛した自分や
愛そのものを否定し、その後も世界に芽吹こうとする愛があればそれを摘みとる細工をし、果ては狂ったような自身をNPC化することで懊悩の根絶を図った。
・APを世界に適用させた理由
これに言及するにはまず、先の開発者の経緯を聞かされたゆりの「もしかして、そっちが先だったんじゃないの」という台詞が、何と何を指して先だと言っているのかを明確にする必要がある。
すなわち「バグに気づいた開発者が永遠の楽園化を防ぐため、世界に修正を施すこと」と、「愛する人を失った苦悩から逃れるため、その悲劇の再来を防ぐため、世界を改変すること」である。
ゆりが先だったのではと指摘しているのは後者であり、悲劇を招いた元凶でその被害者でもある開発者が自棄になりAPを開発・適用した、という動機が発端にあることをほのめかせている。
少し言葉足らずだったな
ゆりの言う「神」には二種類の意味がある
人間の上にたつ神様と、天使にAPを与えた存在としてのカミ(=初期に言っていた、復讐対象としての存在)
APが不思議な道具であった時期にはこれは一致していたが、AP作成者が人間であるということを確信した時点からは区別する必要がある
俺が
>>7で言ったのはカミ
多分
>>9は神様の意味で使っているのだろう
すまん、自分の中で整理しきれてなかった
神様とカミが一致していたからこそ、APの謎を追求してきた
あの対話シーンはこの二つが別物であると確信し、APに関して追求しても「ワンパン食らわせる」対象としての神は出てこないと理解する為のイベント
>>11 おそらくはそうだろう。付け加えるならば、神に等しい力の権化を目前にしたゆりは、
それが所詮人間のエゴによって作られた偽物であることに慨嘆したのかもしれない。
そしてその失意が彼女の目的を成仏に向かわせた。
なんで現実を舞台としたのかなとは思ったね。
そんなことするから心臓移植とか変な設定になる。
魔法とか神霊とか別の舞台にしておけばよかったのに。
・愛の芽生えと永遠の楽園
愛の芽生えが永遠の楽園に変容させるという謎の青年の話は、愛を知った開発者の恋人が成仏することで矛盾をきたしている。
これにはどういう謂れがあるのか、第十三話Bパートのラストシーンにおける結弦とかなでのやりとりを端緒に解きほぐしてみる。
――結弦の愛の告白にかなでは顔を曇らせ口をつぐもうとするが、今まで胸に仕舞っておいた秘密
(結弦に感謝の気持ちを伝えること、あるいは結弦の愛に応えることで成仏すること)を伝え終えると
意を決したように微笑み、自分が成仏することを承知させた上で改めて結弦に愛の告白を懇願する。
一方、戦線メンバーを成仏に導いてきた結弦も愛するかなでの決意には動揺し、彼女の要求を認めようとはしない。
しかし結弦の不誠実を見抜いているかなでは、彼に問いただすかのようにその信念を喚起することで決断を迫る。
それでもかなでの傍にいることを望む結弦だが、ついに堰を切って溢れだした涙はその理想郷を水泡に帰する。
端的に言えば結弦の愛の告白は「永遠の楽園の肯定」であり、かなでの要求はすなわち「永遠の楽園の否定」となる。
言いかえれば、結弦は「死後の世界の生」を肯定するが、かなでは「来世での生」をこそ肯定する立場なのである。
この二人は開発者とその恋人の関係を象っており、相愛でありながらも二人の死生観や愛のあり方は相反している。
従ってかなでは(おそらく)幾星霜も待ち続け、ようやくめぐり逢えた結弦を置き去りにしても成仏することを望んだ。
永遠の楽園というのは開発者や結弦ばかりが希求する世界であり、彼女たちまでもが首肯する世界ではないのだ。
以上のことがクロスワードのような青年とゆりとの対話を通して語られたことで、話がもつれてしまったというわけだ。
(「そう思った人がいたのね」というゆりの台詞は、それが開発者ではないことを暗示していると思われる)
・かなでと開発者の恋人
「永遠の楽園になってはいけない、なぜなら卒業していくべき場所だから」――そう思った人とは開発者が愛した女性ではないだろうか。
そしてかなでも同様のことを考えたから世界に残ろうとする結弦の誘いかけを断り、また結弦の愛に応えるべく成仏を選択したのだろう。
「この世界では命あるものは生まれない」という第二話のゆりの台詞があるように、あの世界で愛し合う者たちはその虚しさを知るさだめにある。
ユイを恋うがゆえに成仏させた日向のように、かなでもまた来世へ向かうことが自分や結弦の愛のために意味のある生き方だと甘受したのだ。
・転生
神への復讐、という手段が目的化したような扇動行為は、図らずも成仏する仕組みの真相を彼らの耳から遠ざけた。第十一話で音無の説得を聞いた彼らは、
天使との抗争が無駄骨であると聞かされ、神への復讐として反旗を翻してきた理由の根源(彼らに内在する未練)に直面するのである。そこで内省・葛藤した
彼らは死後の世界における生よりも、時に理不尽な死を押しつけられる現世(来世)でも、そこで生きることに意味を見出す。その決断の前提にあるべきものが
転生の思想であり、第一話のフジツボ話にあるように成仏をすれば転生をし、転生をすればおよそ彼らが想像しうる世界に生れおちるという信念である。
転生する事実を誰も確かめようがないからこそ、時としてそれを信じようとする気持ちがわいてくることもあるはずだ。しかしながら、彼らの成仏・転生に対する考え方は
第一話で語られたことだけでは一意的な理解には至らず、それ以降、ことに転生に関してはほとんど物語に介入しない。したがって転生の思想はテレビ内においてのみ
通用する暗黙の了解となる。それにもかかわらず成仏をする彼らの言動はしっかりと転生に向けられているため、成仏・転生をする決心ばかりか、天使に消されることの
恐れ・嫌悪感といったものまでが軽薄に感じられる。最終的に彼らは人生賛歌というテーマに筋を通すために成仏・転生をして新たな人生を歩まねばならない。その時、
その信念が成仏をする動機の核となる。ゆえに物語を積みあげるにあたり基礎とすべきは転生の思想とその信念なのである。