コナンvsネウロ

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186メロン名無しさん:2009/01/27(火) 21:49:30 ID:???O
バーで殴られ早々にゲームオーバーか…
確かに石垣がやってもそんな違和感ないなwww

ところで
コナン(新一)→Cool guyだかGolden Appleだか
蘭→Angel
と黒の組織のおねーちゃんから言われてたが、あれにネウロたちが入ったらなんて呼ばれるんだろう。
微妙に気になる。
187メロン名無しさん:2009/01/27(火) 23:00:36 ID:???0
>>186
そういえばHALはネウロの事を「ニューロンの申し子」って呼んでたな。
英訳はわからないけど。
蘭がAngel(天使)ならヤコはhope(希望)とか合いそうな気がするかな、個人的には
188メロン名無しさん:2009/01/28(水) 01:56:38 ID:???O
>186
DOS(どえす)とかでいいと思う
某シェフを思い出させる気がするがきっと気のせい
189メロン名無しさん:2009/01/29(木) 07:56:19 ID:???O
ネウロ:Tyrant(暴君)
弥子:?
笹塚:Knight(騎士)
吾代:Puppy(子犬)

弥子難しいなぁ
ぶっちゃけ弥子もAngelであってると思うんだけど…
190メロン名無しさん:2009/01/29(木) 20:11:58 ID:???0
弥子は相手によって全然評価が変わるからなー
歩く負けフラグみたいな存在だよな。犯人にとっては。
弥子をバカにしたヤツはネウロじゃなくて結局弥子に負ける。
191メロン名無しさん:2009/02/02(月) 06:09:10 ID:???O
うらぎり君に刺されるコナンがみたい
192メロン名無しさん:2009/02/02(月) 11:15:28 ID:???O
>191
思わず想像して笑ったwww
193メロン名無しさん:2009/02/06(金) 12:37:15 ID:???O
北極旅行か。コナンなら100%事件フラグだけどネウロはなあ。
女子高生を裸にとか呟いてる時点である意味事件フラグだが。
194メロン名無しさん:2009/02/06(金) 18:31:39 ID:???O
ネウロ「我輩旅行に行こうと思う」
コナン「そういや旅好きだっていってたな。
どこに行くんだ?」
ネウロ「華厳の滝と富士の樹海と…」
コナン「いや、もう何も言うな」
195探し屋S ◆hL8yvMjNJs :2009/02/07(土) 21:53:39 ID:R2iIEk8jO
前回予告していたインターバル投下。
ほんとはコナンパートも投下したかったけど、これがなかなか難しくてうまく進まない。
そんなわけでインターバルのみ投下。
登場人物は氷室の人々ほんの少し、本当に幕間みたいなもの。
その上ネウロやコナンのキャラが出てこないので、「オリジナルのキャラだけじゃなぁ」
という人は次のコナンパート投下の際に一気に通して読むのも手だと思います。
あと今回から、名前欄長すぎ対策として話の最初にサブタイを入れてる。
196探し屋S ◆hL8yvMjNJs :2009/02/07(土) 21:58:27 ID:R2iIEk8jO
【予兆〜十ヵ月前〜】:インターバルU



氷室家のうら若きメイドが二人、しずしずとベルベットの廊下を行く。
理緒が押している銀のワゴンには、純白のティーセットと焼きたてのアップルパイがひときれ。
彼女たちが仕える主たちの一人、氷室伊織のティータイムのためだけに用意された物である。

「伊織様、きっと喜びますね。
篠崎さんの作るアップルパイは大好物のひとつだってあんなに言ってらしたから」
まるで自分のことのように嬉しそうな美鈴に、理緒はにこやかな笑みで「そうね」と答えた。
彼女も伊織の喜ぶ様子を思い描いているようで、頬がすっかり緩みきっている。

この屋敷の中で伊織を疎む者は、家族はもちろん使用人を含めてもただの一人としていないだろう。
幼いころから父・武夫の掌中の珠として愛され、また、腹違いの妹であるにも関わらず
二人の兄からもたくさんの愛情を一心に受け育てられた伊織は、言うなれば無垢の化身だった。
まず人を疑うことを知らない。
それから人を恨んだり、憎んだりすることも知らない。
それ以前に、人間に悪意や憎悪といった醜い感情があることすら、彼女の知るところではない。
それだけ氷室伊織という少女は愛されて育った。
もうすぐ十四歳を迎える彼女は、無邪気で明るく、それでいてどこか儚げな雰囲気を
併せ持つ可憐な少女に成長した。
その純粋さゆえに多少世間知らずなところはあったものの、それすらも周りの人間の庇護欲を掻き立てる。
特にまだ若いながらも氷室家に仕えて十年にもなる理緒や、この家で伊織と
一緒に育ったような身の上である美鈴には、彼女の成長への感慨は人一倍深いのだった。


二階の一番奥、三男海斗の部屋の隣に伊織の自室はある。
いつもどおり、理緒が控え目なノックを二回。一呼吸おいてから
、声をかける。
「伊織お嬢様、おやつをお持ちしましたよ。
………お嬢様?伊織お嬢様?」
普段ならすぐ帰ってくるはずの明るい返答が、なぜか今日に限ってはない。
生まれつき身体が弱くなかなか屋敷から出られない伊織にとって、おいしいおやつを
食べながら理緒たちと話をする時間は毎日の楽しみのひとつであった。
理緒の声を聞けば返事をする前に自分からドアを開けて
しまうことすらあるのというのに―――理緒も美鈴も、不安げな顔で互いに顔を見合わせる。
197探し屋S ◆hL8yvMjNJs :2009/02/07(土) 22:02:27 ID:???O
「お休みになっていらっしゃるのでしょうか……」
「どこかお身体の具合が悪いのかもしれないわ」
「そんな……」
もともと小さい声を美鈴は更にか細くさせた。
「伊織お嬢様、入ります」
理緒の行動は早かった。躊躇なくドアを開けて部屋に入る。
広い部屋の真ん中で、伊織は理緒たちに背を向けぺたりと座り込んでいた。

「伊織お嬢様、どうかなさったのですか?
何をなさっているのです?」
理緒が問うても伊織は答えない。
だが代わりに、後ろを向いた彼女の懐あたりから、
かきん、かきり、かきん、かきり、と何やら固い音が規則的に聞こえてくる。
よく見ると、伊織の右腕もその音に合わせてかすかに上下しているのがわかった。
ただならぬものを感じたのか、理緒は眉を顰め足早に彼女へ近付く。
華奢な肩に手を置き、
「お嬢様、どこか具合でも―――」
はっ、と理緒が息を飲む音が部屋の入口に立っていた美鈴の耳にもはっきりと届いた。
そしてそのまま時が止まったかのごとく、理緒は身動きをするどころか
言葉さえも発さなくなってしまった。
「理緒さん……?お嬢様……?」
いつも冷静沈着な理緒のあまりに不自然な様子に、自然と美鈴の足も動いていた。
「お嬢様、いったい何が―――あ」
理緒と同じく伊織を後ろから覗きこんだ美鈴は、瞬間、絶句した。
伊織は左手に、二人も見覚えがある人形を抱えていた。
伊織の九歳の誕生日に、武夫が贈ったビスクドールである。
その愛らしさと精巧さに贈られた伊織は大喜びし、ガラスケースの中にしまって大切に保管していた。
フランスの有名メーカーのものらしく、金色の巻き髪と
繊細なレースがたっぷりたくしこまれたドレス、何より透き通るような硝子玉の青い目が印象的な人形だった。
198探し屋S ◆hL8yvMjNJs :2009/02/07(土) 22:04:37 ID:???O
その愛らしい顔が、今はない。
人形の首から上はまるで最初からなかったもののように消え失せていた。
いや、消えたという表現は不適切だろう。
刈り取られたのだ。
伊織が右手に携え、今まさに人形の腹に何度も何度も突き立てている銀の果物ナイフによって。
細い腕が振り下ろされる度に、ナイフの切っ先が人形の真っ白な腹にずぶりと沈む。
更にねじこむように刃を深く刺し入れて、ぐいと引き抜き、また突き刺す。
刺す、ねじ込む、引き抜く、刺す。
刺す、ねじ込む、引き抜く、刺す。
その一連の動作だけを、伊織はわき目も降らずひたすらに繰り返している。

「ふ……ふふ……」
薄紅色の唇から、吐息のようにかすかな笑い声を零して。
伊織の肩にかけられたままの理緒の手が小刻みに震えている。
美鈴の頭の中は目の前の光景を信じられない一心で真っ白になっていた。
ただ本能のまま、ゆっくりと後ずさる。
―――と。そのかかとが何かに触れた。

おそるおそる足下を見やる。
床に広がる金の巻き毛。
いまや首だけとなった『彼女』が、その青い瞳でもって美鈴のほうをじっと見つめている。
まるで自らの無残な最期を恨むかのように。

美鈴が悲鳴をあげるのと同時、伊織はひときわ深く、ナイフを人形の腹に突き立てた。
199探し屋S ◆hL8yvMjNJs :2009/02/07(土) 22:05:16 ID:???O
以上。
調べてはみたんだけど、もともと人形には詳しくないので変なとこがあったら訂正頼む。脳内でも可。
人形グサグサよりメイド二人のメイド服をどうするかで悩んでいたのだが、決まらず今回は描写なし。
200メロン名無しさん:2009/02/07(土) 22:20:55 ID:???O
おおお待ってました!乙です。
コナンパートも楽しみ。
メイド服もどうなるのか期待してるww
201メロン名無しさん:2009/02/07(土) 22:39:10 ID:???0
久しぶりの乙です!!
そしてコナンパートの展開にも期待してます!
202メロン名無しさん:2009/02/10(火) 19:13:39 ID:???0
保守。
203メロン名無しさん:2009/02/10(火) 22:16:13 ID:HBSTn085O
このスレの影響かどうなのか
最近コナンのOP見てるとネウロキャラが勝手に乱入してくる
コナンと背中合わせになって「フッ」って感じで笑うネウロとか、FBIの皆さんと一緒に銃を構える笹塚とか
204メロン名無しさん:2009/02/10(火) 23:04:39 ID:???O
>203
あれ?俺がいる

>195
乙です!!ドキドキだなこういうの!

今週のアニメコナンに出てきた被害者キャラがネウロの犯人キャラとダブった。
放送局の関係とかでみんな同じやつ見てるわけじゃないのかな?
205探し屋S ◆hL8yvMjNJs :2009/02/11(水) 23:17:27 ID:3Jf/hbu1O
【氷室の系譜T】:コナンパート


一週間後の早朝、理緒が探偵事務所までコナン達を迎えにやって来た。
彼女の運転するバンに小五郎、蘭、コナン、そしてにこにこ顔の(一名除く)少年探偵団の面々が乗り込んだのだった。

「すいませんねぇ、松田さん。
こいつらどこで聞き付けたのやら付いていくって聞かなくてですね……
遊びじゃないんだと何回も説明したんですが」
助手席の小五郎が振り返った先には、三列目の座席ですやすや寝息をたてている元太と歩美と光彦の姿があった。
さすがに朝五時の集合は小学生にはきつかっらしい。車に乗ってから十分も経たないうちに、三人は
寄り添いあって仲良く夢の中だ。
終業式の帰り道、コナンと蘭が旅行の準備に関しての話をしているのを聞いていた三人は、
「夏休みに離島へ」「大きなお屋敷」「メイドさん」といういかにも優雅なフレーズ群に心奪われたらしく、三人がかりで小五郎に行きたいとせがんだのである。
最初こそ小五郎も断固拒否の姿勢を見せたが、子供たちのあまりに執拗な「連れてけ」コールに結局は根負けする形となった。
申し訳なさそうな小五郎に対し、理緒はまったく気にしていない様子で朗らかに笑う。
「構いません。
遊び相手は多い方が、伊織お嬢様もお喜びになるでしょうから」

本心からの言葉なのだろうが、それを聞いていたコナンはますますもって複雑な心境になる。
「(失敗したな……。こいつらがいる時に話するんじゃなかった)」
今更ながら、コナンは自分のうかつさにあきれた。
元太たちが夏休みの予定を埋めるのに悩んでいたのは知っていたのに、みすみす彼らの前においしい餌を垂らすような真似をしてしまった。
普段ならこんなことには絶対ならない。
蘭が旅行について話しかけてこようが、その内容は周囲に知られぬようにうまく立ち回れるはずなのに。
やはりこれも平和ボケのひとつの弊害なのだろうか。
このままではコナンにとって捜査どころではなく、本当にのんきなリゾートになりかねない。
206探し屋S ◆hL8yvMjNJs :2009/02/11(水) 23:20:50 ID:???O
「ずいぶん不機嫌な顔ね」
コナンの隣に座った哀が、ささやき声で話しかけて来た。
「不機嫌っつーか、複雑な心境だ。
バレリーナは三日踊らねぇだけで身体がなまって動かなくなるって言うが、探偵も常に謎を追って頭を働かせてないと妙なところで間抜けになっちまうらしい」

コナンも左に座っている蘭をはばかって、小声で囁き返した。
「いいんじゃない?
離島の屋敷に、本物のメイド、それからいわくありげな大富豪の四兄妹。
しかもその美しい妹が突然、悪魔が取り憑いたかのような謎の暴走―――。
シチュエーションも登場人物も完璧ね。
あと必要なのは探偵だけ。心踊るでしょう?
探偵としてのカンを取り戻すには絶好の舞台だと思うけど」
「楽しそうだな、お前」
「別に。あなたが最近探偵として
ちょっと気が緩んでることに悩んでるのを見て楽しんでるわけじゃないわよ」
「……ほんっとにいい性格してるよ」


市街地を抜け車は高速道路に入った。
蘭がかけてやった毛布にくるまった探偵団三人組は、いまだ起き出す気配がない。
「屋敷につく前に、氷室家のことをお話しておきますね」
唐突に理緒が切り出したものだから、うつらうつらとなりはじめていた小五郎は慌てて背筋を伸ばした。
手持ちぶさたにしていたコナンも、注意深く聞き耳を立てる。

「氷室家に現在いらっしゃるのは四人。
現当主の武夫様、次男の政隆様、三男の海斗様、そして長女で末娘にあたられる伊織お嬢様」
「ご長男はどうなさったんです」
「長男の修治様は十四年前に屋敷を出て、本土の方へ行ってしまわれたと聞いております」
「そういえば、武夫氏の奥様がお亡くなりになったのも……」
「えぇ。やはり十四年前です。
不幸な事故だったそうですが、修治様はそのショックで家を出たというお話も聞いたことがあります。
何度も武夫様が帰ってくるようにと連絡なさっているんですが、この十四年間、一度もお屋敷に帰られていません」
207探し屋S ◆hL8yvMjNJs :2009/02/11(水) 23:23:49 ID:???O
「……?ちょっと待ってください松田さん。
確か伊織さんは十四歳でしたよね。
つまり奥様は、伊織さんを産んですぐ亡くなってしまったということですか」
「あっ、いえ、そうではないんです。
実は……」
そこで一旦言葉を切った理緒が、フロントミラーをちらりと見やる。
二列めに座った三人、特にコナンと哀の様子が気になるようだ。
あまり子供には聞かせたくない内容の話なのだろう。
そんなわけでコナンは鼻歌など歌い、まったく二人の話など聞いていない風を装ってみせた。
ちなみに哀は高速に入ってからずっと窓の外を見ているため、最初から話を聞いていない。
「……実は伊織お嬢様は、武夫様と愛人の女性との間にできたお子様なのです」
「はぁ、なるほど」
「奥様が亡くなって、しばらく武夫様は悲しみの中で自暴自棄になっていたようです。
そんな時、一時期武夫様と愛人関係を結んでいた女性がよりを戻したいと見計らったように近付いてきて……。
武夫様は、その、そちらの女性に誘われるがまま一夜を共になさってしまったんです。
そしてその時に出来たのが、伊織お嬢様だと」
「その女性は今どこに?」
小五郎の問いに理緒はかぶりを振る。
「わかりません。
彼女は妊娠を理由に武夫様に結婚を迫ったそうで、武夫様も責任を取ろうとそれを受け入れました。
ですが正式にご結婚なさる前に伊織お嬢様が産まれて、それからすぐにその女性は
屋敷の金品を持ち出して失踪なさったと聞きました。
まだ赤ん坊の伊織お嬢様を残して……」
でも、とそれまで沈痛な面持ちだった理緒の表情が一気に明るくなる。
「伊織お嬢様は愛人の子だからといって誰にも疎まれたりしていません。
武夫様や政隆様、海斗様はもちろん、私たち使用人も伊織お嬢様を愛しています。
年配の使用人の中には、伊織お嬢様をきっと奥様の生まれ変わりだって言う人までいるんですよ。
私は写真でしか奥様を拝見したことがないんですが、伊織お嬢様の性格やしぐさは奥様によく似ているそうですから」
208探し屋S ◆hL8yvMjNJs :2009/02/11(水) 23:28:15 ID:???O
「幸せ者ですな、伊織さんは」
「普通なら愛人の子など忌むべき対象にしかなりませんものね……。
でも伊織お嬢様はそんな不純なことを考えさせられなくなるぐらい、純粋で優しいお方ですから」
どうやら伊織は家の人間たちから例外なく寵愛されているようだ。
だからこそ、なんとしても彼女を突然襲った心の病気から救ってやりたい気持ちも大きいのだろう。
しかしコナンには伊織のこととは別に気になっている点があった。
十四年前に家を出たという長男、修治のことである。
何一つ不自由のない生活を捨てるほど母親を愛していたのなら、父がどこの誰ともわからない愛人の女と結婚するのを聞いて普通は反対するだろう。
定期的に修治と連絡を取ろうとしていた彼武夫が、再婚のことを話さなかった可能性もいささか考えづらい。
語られた言葉に、コナンはまだ裏があるような気がしてならなかった。


港に着く頃には元太たちもすっかり目を覚ましていた。
今は屋敷についての想像を出し合ってはあれやこれやと盛り上がっている。
島まで行く小型船の運転は驚くべきことに理緒がするらしい。
それを聞いた小五郎が目を丸くしていると、
「だって私、氷室家のメイドですから」
といたずらっぽく笑んだ。
他にもヘリの操縦や体術、さらには拳銃の扱いまで心得ているという。
氷室家のメイドにはシークレットサービス並みのパーフェクトさが必要らしかった。
船のリビングルームで、蘭が早起きして作った弁当を食べる。
「あー!元太くん、ボクのエビフライ取らないでくださいよ!」
「へへへ、早いもん勝ちだぜ光彦!」
「元太くんずるーい!」
「ほらほら、ケンカしないの!まだたくさんあるから」
「くぉらっ!静かにしてやがれガキども……っておい、そのハンバーグは俺のだぞ!」
賑やかなおかず争奪戦の火蓋が切って落とされるのと時同じくして、船がゆっくりと動き出した。
とりあえず朝食を食べ損ねてはならないと、コナンはまだ争奪戦の対象になっていない厚焼き卵に箸を伸ばすのだった。
209探し屋S ◆hL8yvMjNJs :2009/02/11(水) 23:29:37 ID:???O
コナンパートまだもう少し続く。
元太が食事の場を牛耳っていられるのも今のうちです。
ますます光彦涙目になりそうだけど。
小型船の説明がまったくないのは俺の船経験が修学旅行のフェリーでストップしているから。
コナン側のメンバーは一応出揃ったので、あとはネウロメンバーが揃うのを待つのみ。
あといつも激励してくれる人、本当にありがとう。かなり励みになってます。
210メロン名無しさん:2009/02/12(木) 00:09:02 ID:???0
コナンパート乙です。
少年探偵団キターー!うはっうれしいwww
ネウロとコナンのご対面が近付いてきてwktk
次回投下もたのしみ。
211メロン名無しさん:2009/02/12(木) 09:07:57 ID:???0
乙です!
ネウロ側の吾代に続きコナン側の少年探偵団も参戦とは賑やかでイイw
続きも楽しみに待ってます!
212メロン名無しさん:2009/02/14(土) 21:00:55 ID:OMtie+dZO
日テレにはルパンVSコナンよりコナンVSネウロをやってほしい
213メロン名無しさん:2009/02/17(火) 22:30:53 ID:???O
小説すごく面白いよ。続きが気になってしょうがない。
投下速度はどんなにマターリでも待ってるから完結まで頑張ってくれ!
214メロン名無しさん:2009/02/18(水) 00:41:09 ID:???0
糞スレかと思ってたら神スレだった
自分も応援してるよ!
215メロン名無しさん:2009/02/19(木) 21:24:33 ID:???O
ネウロとコナンの身長差がありすぎて、並べてみたらかなり面白い事にwww
216メロン名無しさん:2009/02/20(金) 18:27:28 ID:???0
コナンと同じくらいの背のネウロキャラは睦月くらいだな
あと、飛行機少女バージョンのXIとか
217メロン名無しさん:2009/02/21(土) 22:10:49 ID:???O
コナン:112
新一:174
蘭:160
小五郎:183

ネウロ:188-220
弥子:159
笹塚:181
吾代192

調べてみたらこんな感じだった
蘭はすらっとしてて背が高いイメージがあったのに小柄な弥子と1cmしか違わないのがとても意外
218メロン名無しさん:2009/02/25(水) 20:14:22 ID:???0
保守。
219メロン名無しさん:2009/03/01(日) 00:15:24 ID:???O
まだあったのかこのスレww
と、軽い気持ちで覗いてみたら神がいた…
続き待ってます!
220メロン名無しさん:2009/03/01(日) 13:32:42 ID:???0
世間では金田一vsコナン、ルパンvsコナンが広まる中、
コナンvsネウロは、まさしく神のみぞ知る世界だなw

…いやほんと貴方しか書けません神。続き楽しみにしてます。
221メロン名無しさん:2009/03/05(木) 11:33:25 ID:???O
こっちの小説より先にネウロが終わりそうだ。
222メロン名無しさん:2009/03/05(木) 15:51:30 ID:???O
コナンは当分心配ないなww
223メロン名無しさん:2009/03/05(木) 17:12:55 ID:???0
YAIBAからずっと継続で読んでる身としては、
青山世界はたぶん一生続くんじゃないかとすら思ってしまうw
224メロン名無しさん:2009/03/06(金) 21:26:09 ID:???O
こっちのネウロはアニメネウロの方か…
225メロン名無しさん:2009/03/12(木) 23:39:38 ID:a8WITQgI0
保守―
226探し屋S ◆hL8yvMjNJs :2009/03/14(土) 20:57:38 ID:lPuRrtm7O
【氷室の系譜U】:コナンパート


島への航海は至って平和に穏やかに幕を閉じた。
港からまたしても車に乗り替え、一行は島の中心部から外れた場所にあるという屋敷を目指す。
「先代当主の慶一郎様があまり人との交流を好まない方でしたから、当然屋敷の場所も辺鄙になってしまって……。
いろいろ不便でしょうけど、お許しくださいね」
人どころか猫の子一匹いない森の中を軽快なハンドル捌きで突き進みつつ、理緒が言う。
かわりに私たち使用人が誠心誠意お仕えしますからと、使用人の
鑑のようなせりふも付け加えた。

時間にしておよそ三十分あまり。朝霧にけぶる森を抜けたコナンたちを迎えたのは、思わず息を飲むほどに重厚で美しい洋風の邸宅だった。
森の景色と調和するように上品な佇まいであるが、長い年月に裏打ちされた確固たる威容をそこかしこから感じられる。
ハワイあたりの別荘のようなにもっとちゃらちゃらした建物を想像していたコナンは、心中少し面食らっていた。

「皆様、長旅お疲れ様でした。
ようこそ氷室邸へ」
理緒の言葉に、元太たちの歓声が重なった。
森の空気は朝ということもあってすばらしく澄んでいる。
爽やかな森風は驚くほどすんなりと肺から
全身に馴染んで、身体に染み付いた都会の熱気を追い出して行った。

「すごいお屋敷だね、コナン君。空気もおいしいし、すっごくいいところ」
くっ、と蘭がしなやかな身体を目一杯に伸ばす。
形のいいバストの輪郭がホルターネックのキャミソールに存外くっきりと浮かんでいるのが見えてしまい、コナンはそそくさと目を逸らした。
227探し屋S ◆hL8yvMjNJs :2009/03/14(土) 21:01:49 ID:???O
さて、滞在先の氷室邸だが大きく分けて二つの建物が存在する。
一つはもちろん、コナンたちが今まさに足を踏み入れようとしている本館、そしてもうひとつが旧別館と呼ばれる客人用の建物である。
しかし本館からはだいぶ離れているうえに、ある事情で今はもう使われていないらしい。
小五郎が理緒にわけを尋ねたが、「いずれ武夫様が教えてくださるでしょうから」と手短な答えだけが返ってきたのみであった。
あまり話したくない―――そんな無言の主張が、彼女の様子から伝わってきた。


屋敷に一歩足を踏み入れるなり、二人のメイドがコナンたちを出迎えてくれた。
一人は先日、理緒とともに事務所にやってきた和辻美鈴。
今日はきちんと―――と言うのも妙な話だが―――メイド服を着ている。
黒いロングドレスに白いエプロン、そしてカチューシャ。
余分な装飾を排除した上品な雰囲気は、ちょうどこの屋敷の外観に似ている。
シャーロック・ホームズの登場人物を思わせる、古き良き英国風メイドスタイルといった所だ。
「(……いやいや、なんでメイド服考察なんかしてんだ、俺)」
そんな趣味はなかったはずなのだが。
「わぁ、あれが本物のメイド服なんだね!
でも歩美はピンクのヒラヒラしたのが着てみたいな」
「ぼく、もっとスカートが短いのかと思ってましたよ」
「あれ言わねーのかな!『お帰りなさいませ、ご主人様!』ってやつ」
「あなたたち、マスコミに毒されすぎよ」
コナンの横で盛り上がっている探偵団に、哀が冷静なツッコミをいれていた。

「お待ちしておりました、毛利様」
すっ、と一歩踏み出て深々と礼をしたのは美鈴ではなく長身で色白なもう一人のメイドだった。
年の頃は三十代後半、少なくとも理緒や美鈴よりはだいぶ上だろう。
「メイド長の風間千佳です。以後お見知りおきを」
「やっ、これはご丁寧にどうも」
228探し屋S ◆hL8yvMjNJs :2009/03/14(土) 21:06:46 ID:???O
「長旅のところお疲れと存じますが、武夫様がリビングでお待ちです。お荷物は私どものほうで部屋まで運んでおきますので、どうぞこちらに。
理緒、野添君を呼んでらっしゃい。荷物を運ぶわよ。
美鈴は毛利様たちをリビングにご案内して」
きびきびと指示を出す姿は、さすが理緒たちメイドをまとめるだけあってよどみなく、そして手慣れていた。
そんなわけで理緒と別れたコナンたちは、今度は美鈴のあとについてリビングへと向かう。
屋敷の内装も暖色系の落ち着いた色合いで統一してあり、華美な装飾品の類はあまり見当たらない。
代わりにさりげなく、高価な外国の調度品が置かれていたりするのだが。


通されたリビングにはすでに四人の人物が揃っていた。
小五郎を見るなり、ソファに座っていた中年の男性が真っ先に立ち上がった。
彼こそが氷室家当主にして今回の依頼人、氷室武夫である。
「毛利さん!お会いできて光栄です。遠路はるばる、よくいらっしゃいました」
五十六歳という経営者として熟成しきった年齢の武夫だが、今もなお身体中から精力的なエネルギーを発散させている。
犬のように人懐っこい笑顔も手伝って、実年齢より十歳は若く見えた。
「はじめまして氷室さん。お招きいただき感謝いたします」
「いえいえ、見てのとおり娯楽も何もあったもんじゃない所ですから。
毛利さんの数々の武勇伝を聞くのが楽しみで楽しみで。
滞在中はどうぞごゆっくり羽を伸ばしていってください」
何も知らない伊織のために、小五郎はこれまでの探偵憚を語るため武夫に招待されたゲストという扱いということになっている。
あくまで伊織の前でだけという話なので、
伊織を除いた氷室家の人間はもちろん小五郎がやって来た本当の理由を承知しているが。
「政隆、こっちに」
武夫に呼ばれ、四人の中でも飛び抜けて背の高い男性がつかつかとこちらにやって来る。
229探し屋S ◆hL8yvMjNJs :2009/03/14(土) 21:08:44 ID:???O
気楽な服装の武夫に対してかっちりとスーツなど着込んでいるが、ヘアワックスで好き勝手な方向に跳ねている明るい茶髪のせいでどうにもそれは締まらない。
おまけに目付きはやたらと鋭くて、歩美などは彼が動き出した瞬間に哀の後ろに隠れてしまった。
オフィスでてきぱきと書類を片付ける姿より、夜の歌舞伎町あたりで客引きをしていたほうがしっくり来る。
つまるところ、氷室政隆はそういう雰囲気の男だった。
「ありがちね。兄と比べられてばかりいることや資産家の家庭特有のあれやこれやに嫌気が差して、道を踏み外す弟」
「おめーは昼メロに毒され過ぎだよ、灰原」
とはいえ、彼女のイメージにかなり近いことをコナンも抱いてしまったのは否めなかった。
さて、彼の第一声は―――。

「ようこそ、毛利さん」
丁重に頭を下げ、至極落ち着いた声音で政隆は告げた。
悪い大人の見本みたいな風貌の男から「うぃっす」でも「けっ!」でもない、あまりに常識的かつ模範的な挨拶が飛び出したことに、コナンはもちろん小五郎まで目を丸くした。
「次男の氷室政隆です。
毛利さんのような素晴らしいお方をお迎えできて、私も光栄に思っています。
後学のためにもぜひ色々とお聞かせください」
すらすらと、外見からは想像もつかないほど丁寧な歓迎を述べる政隆に、小五郎はすっかり呆気に取られていた。
武夫は愉快そうに笑いながら、自分よりも頭ひとつぶんは背の高い息子の肩に手を置く。
「自慢の息子ですよ。
驚いたでしょう?人は見かけによらないという、いい例です」
「まったくですなぁ」
言ってから失言に気付いたのか、小五郎はしまったと言わんばかりに両手で口を押さえた。
しかし政隆は気にする風もなく、鷹揚に笑ってみせる。
「構いませんよ。ご覧のとおり誤解されやすい外見ですから。
顔は怖いし、地毛はこんな色だし、おまけにひどい癖毛のせいでいつもこんなヘアワックスで固めたみたいな髪型になってしまって」
230探し屋S ◆hL8yvMjNJs :2009/03/14(土) 21:09:55 ID:???O
世の中、違う意味で恵まれた人間もいるらしい。
次に武夫は三男の海斗を紹介した。
兄とは正反対の漆黒の髪を持つ彼は、華奢で中性的な顔立ちの少年である。
清々しいまでに無表情なのがまるで人形を思わせるが、握手をしようとしゃがんだ小五郎を一瞬、品定めするよな目付きで眺めたのをコナンは見逃さなかった。
そしてとうとう、彼女の番がやってきた。

「氷室伊織です」
透き通った声で、彼女は兄たちがそうしてきたように自らの名前を告げる。
一礼してから上げられたその顔には―――あまりに無邪気な笑みが浮かんでいた。
231探し屋S ◆hL8yvMjNJs :2009/03/14(土) 21:12:38 ID:???O
【氷上に咲く花】:コナンパート


一言で言えば、氷室伊織は「美少女」だった。
それも相当の。
大きな目と長い睫毛、そして少しふっくらした桜色の唇が、作り物めいて白く滑らかな肌に完璧なバランスで配置されている。
浮き世離れした美しさとでも言うのか、彼女の美しさは絵の中に表現されているかのように現実味のない美しさだった。
彼女が少し身動きする度に、濡れたように艶やかな黒い髪がさらさらと揺れる。
折れそうなほどに頼りなく細い身体と、紺色のロングスカートから覗くすらりと伸びた足。
容姿はもちろん、何より彼女を一線を画した美少女たらしめているのは、その雰囲気だった。
純真無垢を体現したようなお方ですよ、と理緒が道中で小五郎に漏らしていたが、いざ伊織を目の前にすると、それがけして言い過ぎだったわけではないとわかる。
初対面のコナンでさえ、目の前の少女は疑うことも警戒することも知らないのだということがありありと伝わって来た。

「はじめまして、毛利さん。
毛利さんが来てくださるのを、ずっと楽しみにしてました」ちょこんとスカートの端をつまみ、実に可愛らしく小首を傾げてみせた。
「まったくだ。昨日も興奮して寝付けなかったらしいじゃないか?
美鈴が困ってたぞ」
横から政隆が楽しそうに口を挟む。途端に伊織は頬を赤らめた。
「もうっ、政隆兄さまったら!それは話しちゃだめって約束じゃない!」
スーツの裾をくいくいと引っ張って反抗する彼女の頭を政隆は優しく撫でてやり、海斗はさりげなく伊織をなだめてやっている。
そしてそんな子供たちの様子を、武夫は目を細めて見ていた。
反対に小五郎は目を丸くしている。当然だ、目の前の家族はあまりに幸せそうで、深刻な問題など何一つ抱えていないように見える。
だが、今かわいく兄にじゃれている可憐な少女は、一度発作を起こすと見境もなく暴れて家族の心を痛ませているという。
これはあくまで偽りの平和。
少なくとも、伊織の暴走の原因をつき止めるまでは。
無邪気に笑顔をふりまく伊織を、コナンは黙って見つめていた。
232探し屋S ◆hL8yvMjNJs :2009/03/14(土) 21:13:09 ID:???O
投下終了。
キリよく11日(前回投下日から満一か月)に投下しようとしたら季節はずれのインフルエンザにかかって断念。
最近気付いたけど、伊織って普通男の名前なんだな…
知り合いに産まれた女の子の名前の候補にあったらしいのを思い出して、「なんか伊織ってかわいいなー」ぐらいの気持ちで使ってた。第二候補の菜々子にしときゃよかったと今更後悔してるwww


なんとなく作業用BGMとして流してたもの
The Silver case
Mysterious(コナン前オープニングテーマ)
Someone to watch over me(FSRオリジナルサウンドトラックより:伊織登場シーンにて)

次回はネウロパート。たぶん。
233メロン名無しさん:2009/03/20(金) 13:12:28 ID:???O
乙!!
自分で登場人物表をつくってしまったぞw
234メロン名無しさん:2009/03/23(月) 22:35:57 ID:???O
>>233
手書きか?だとしたらすごいな。
オリキャラ達をコナン・ネウロどちらの絵柄で再生するか迷う
こればっかりはどっちに傾いてるかによるんだろうが
235メロン名無しさん
ルパンコナンおもろかった