こんなARIAは…禁止!だ 11

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21メロン名無しさん
「実は近頃妙に気になってるんです。ほら、よくあるじゃないですか?初めての町を歩いていて、
いつか見た様な光景に出会ったり、今自分がしている事を、いつかそのままそっくり繰り返していた様な気がしたり」
「デジャ・ビューってヤツだな。疲れた時に人間の脳が生み出す偽りの体験だ」
「私もそう思ってました。疲れているんだって。だからそんな奇妙な考えに取り付かれるんだって。
今日、掃除中の晃さんの部屋を見るまでは・・・」
「何の話だ?」
「さっき、後輩ちゃんが言ってましたよね。あと一年。来年には卒業するんだって。
それと同じ様なセリフを以前にも聞いた様な」
「疲れるんだ。疲れてるからその様な願望が有りもしない記憶が作り出すんだ。連日灯里ちゃんの相手をしているの
だから無理もないが、ま、それも今年で終わり。来年になればお前も・・・、!?」

「そう考え始めてみて初めて気がついたんですけど、自分でも驚くぐらい記憶がはっきりしないんです。
昨日の事も、その前日の事も、いや、うっかりすると数時間前の事も忘れている事があったり。
何時何処で誰と会い何をしたのか。
だいたい灯里がアクアにやってきて何年経つんでしょうね?一年ですか?二年ですか?」
「さて。ドタバタしておったからな」
「忘れてしまうほど前からですか?」
「藍華。一体何を考えてる!はっきり言ってみろ!」
「これはあくまで仮説でして。私の呆けた頭が生み出した夢想なら無論それに越した事がないんですけど。
私は、こう思ってるんです。去年も一昨年も、いやそれ以前からずっとずっと以前から、気の遠くなるぐらい前から、
私達はプリマ昇格直前という同じ一年の同じドタバタを繰り返してるんじゃないだろうかと。そして来年も!」
「何を馬鹿な!疲れてるんだ。疲れているから意識が混乱しているだけだ。今年一年頑張って来年になれば」
「来年になればどうなるんですか?本当に今年と違う来年が来ると言うんですか?
今年と違う来年も思いだせないと言うのに!?」