新聞雑誌でアニメ・オタク特集が載ったら集まるスレ8
朝日新聞 2007年8月24日(金)夕刊10面
(エチエンヌのクールジャパン) コミケの外国人
8月17〜19日に開かれたマンガ同人誌即売会イベント「コミックマーケット」へ数年ぶりに行った。
3日間で55万人が来場と、オタクパワーはますます盛んだ。今回特に注目したのは、外国人参加者のこと。
僕が初めてコミケを取材したのは91年。昨年がんで亡くなった米沢嘉博代表自身が親切に応対してくださったことを思い出す。
欧米人は僕以外一人も見かけず、参加者は奇異の目で僕を見ていただろう。
16年後のコミケでは、外国人はもう珍しくない。僕が行った3日目だけでも欧米人を50人以上見かけた。
アジア系の人もいただろうから、1日100人は超えていただろう。
観光のついでに来たというスイス人男性2人は熱気に圧倒されていた。
「こんなにHENTAIマンガがあるとは」。HENTAIは今や、日本語がわからない人にも通じる世界共通語(?)だ。
アイルランド出身の23歳の若者は5回目のコミケ。宇都宮で英語教師をしている彼は、日本人の常連客と同様、前日上京して
会場近くに宿泊し、当日は朝6時から入場口に並んだ。普通の店では手に入らない同人ゲームや限定販売同人誌を買い、ご満悦の様子。
「少人数のサークルで半ば趣味的に作られている同人ゲームには、大手メーカーのものにはない自由な発想がある。
僕も本職はプログラマーなので、いずれこういう同人ソフトを作りたいな」
コミケは今や、外国人オタクにとって伝説なのだ。 (E.Barral ジャーナリスト)
【写真】東京・有明のコミケ会場はつめかけた人でいっぱい