涼宮ハルヒとモモタロスの相性の良さは異常

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1メロン名無しさん
「お前の望みを言え、どんな望みでも一つだけ・・・」
「望み?決まってるじゃない!!宇宙人、未来人、超能力者、異世界人!
 その他なんでもとにかく面白いものを探し出して一緒に遊ぶ事よ!!」
2メロン名無しさん:2007/04/24(火) 19:55:34 ID:???0
         ∧__,,∧
        <,,`∀´,,> 
         (  つ(\  
      (\_ノ(___)⌒ ⌒ヽ_  
      ) ____  ・_つ
     (/      (/   
   。 ゚ 
  。

 〜〜〜〜              〜〜〜〜
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   〜〜  〜〜  〜   〜〜  〜〜  〜
〜〜 〜〜  〜〜〜  〜〜    〜〜〜  

    4月24日糞スレにて
3メロン名無しさん:2007/04/24(火) 20:14:10 ID:???0
桃太郎電鉄は神
4メロン名無しさん:2007/04/24(火) 20:39:20 ID:???0
キモ声杉田死ね
5メロン名無しさん:2007/04/25(水) 00:44:08 ID:???0
          _ ,.. . .,, _
       ,. ィ":.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.` ー 、
.     /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:i:.:.:.:.:.:.\ 木ノ下りんごが>>5ゲットだゾ
    /:./:./:.:.:.i:.:.:.:.:.:.:i:.:.:.ト、:.:.:.:.:.:.:.',
.   /:./:/:./:./:.i:.:.:.:i:.:.:.|:.:,::i "' 、:.:.〈_i',
   i:./:.i:.:.i:.:i:.:イ:.:.:.:i:.:.:.:!:.|i:|   'くハ〉
   |:i_,イ:.:!:.:i:.i |:.:.:.:i:.:.:/:.| i|    V/|:i
   |:.:./`T''二_ー-i__/i_|i リ  _ レ::|:|        ル>1ズ _ い、いきなりキスするなんて恥ずかしい!
   |:.:.|´ミ  ,ィtテミ-   _,ィテチ、 !ヽ|:.!      赤>2きん _ いつもお気楽でいいわよね
   |:.:.| 、'( ` 辷ソ`    .辷ソ` /ノノ|:|        >3ルモでポン _ 松竹とかいうナヨナヨ男がむかつくんだゾ!
   |:.:.|ゝ、_,      ,     ,'ノ:::|:|     >4ャナ _ メロンパンばかり食べてると太っちゃうゾ
   |:.i:|:,.-‐,ゝ、    _    .∠::::::::|:.!   グレーテ>6 _ 裏最萌の雪辱はいつか果たすゾ!
   ';i:.|  i  ', 、. __ ,.  ´, ヽー;|:.|    リリカル>7のは _ あの白い悪魔、やばすぎだゾ!
   /`'!.  |  ヽ   /  }  i i  ', !;|      >8ガレン _ アルとかいうジャンクは消毒だゾ!
  ノ    .|   \_  ,ノ   | i.  i        >9ぎ宮理恵 _ お仕事がんばってね、応援してるゾ
 く´    .|   ,ィ´'∨´`ゝ  レ'  .ト 、      ぴた>10 _ 赤ずきんと声優かぶりすぎ!
.  }     /`- ´く`ー-‐ヘ,シ'`ー!    }
 .〈`ヽ,,._ノ    ` '' ゛   .i    /
.  /`ー--/           ./ー-‐.´ノ
  i    i|           .ハ`ー ´',   

          11-1000には、私の手作り肉じゃがをご馳走するゾ!
6メロン名無しさん:2007/04/25(水) 00:50:20 ID:???0
モモは他イマジンより更に願いの叶え方がアバウトっぽいしなぁ。
そんな願いを言われたら一体どういう風に叶えるんだか。
7メロン名無しさん:2007/04/25(水) 12:55:42 ID:???0
とりあえず他の未来人と戦うんじゃね?
8メロン名無しさん:2007/04/25(水) 23:15:50 ID:???0
とりあえず上げ。てかこのために立てた

 「ただの人間には興味ありません。この中に宇宙人、未来人、異世界人、超能力者がいたら、あたし
 のところに来なさい。以上」
彼女が宣言してから、早一月半。涼宮ハルヒの元には、未だ不思議の不の字も舞い込んでこない。異常
なほどに、理不尽なまでに。彼女の身の回りに起こる日常は、「誰のものでもいい」当たり前の世界が
続いていた。
 そんなのつまんない!!
だから萌えキャラ(みくるちゃん)を捕まえた。謎の転校生(古泉君)だって連れてきた。キョン(あのバカ)
のアドバイスを聞いてやって、SOS団だって結成した。どこかに不思議なことがないか、一昨日はずっ
と皆で探して回った。成果はゼロ。だからこうして見落としが無かったか、辿ったルートをもう一度廻っ
ている。今は放課後。団長としてSOS団の部室に顔を出さないのは少々気が引けたが、今はそれどころ
ではないという自分のカンを信じることにした。

 ――結論から言えば。その選択は正しかったのかも知れない。世界はその時変わりはじめ、何もかもを
巻き込んだソウゾウは、それを夢見た少女すら置き去りにして走り出したのだから。


 無限に続く峡谷の中を、電車が走り続けていた。その前方、十数メートルの中空を舞い踊る無数の光。
どうやら電車は、それ≠追いかけているらしい。レールを生み出し、進路を変更。崖を滑り降りるよ
うに、追いかけっこは続く。
 そして追いかけっこは唐突に終わりを告げた。無数の光が、溶けるように消えたのだ。電車は停止し、
元の路線に戻っていく。
 その電車の中で、一人の少年が立ち上がった。意を決したような顔で、杖をついて座る男の前に歩み寄
る。少年は男に何かを告げようとしたが、その声は警笛の音にかき消された。
9メロン名無しさん:2007/04/25(水) 23:33:06 ID:???0
宇宙人→ワーム
未来人→イマジン
異世界人→ミラーモンスター
超能力者→グロンギ

神→アンノウン

平成ライダーだけでSOS団が揃う
10メロン名無しさん:2007/04/26(木) 00:49:12 ID:???0
 情報統合思念体は気付いていた。それ≠ェこの街に来訪したことに。だが、それ≠ェ涼宮ハルヒに
何らかの影響を与えるとは考えられなかった。それ≠ヘ所詮異時間転送された情報。実体化すれば涼宮
ハルヒの気を引くこともあるかも知れないが、未来人にとってもそれ≠フ存在は都合が悪い。こちらか
ら手を出すまでもないだろう。何より全ては「三年前から」断たれている。大したことは出来まい。

 未来人は焦っていた。それ≠ェ来るのは異常事態だったからである。否、真に厄介なのはそれ≠
追いかける者。時のルールを違える彼に、自分達の存在を感づかれるのは拙い。しかし規定事項は、絶対
に果たなければならない。だから未来人は、自分達のエージェントに何も伝えないことにした。なにしろ
こちらは実体があるのだ。この時間の人間と偽るには、無知なくらいが丁度いい。

 超能力者たちは、それ≠知って恐慌した。それ≠ェ涼宮ハルヒと接触すれば、最悪の事態を覚悟
しなければならないからだ。過去を変えられて消滅するか。荒唐無稽な願望のままに消されるか。とにか
くそれ≠ヘ涼宮ハルヒに知られてはならない。そのために全力を注ぐ。それが機関≠フ結論だった。

 それ≠ヘ異端だった。使命なんざ知らない。ただ、戦いたい。とにかくド派手に暴れ回りたい。仲間
に付いて行くと決めたその理由も、誰に咎められることなく暴れられるからに過ぎなかった。だから目的
の「時間」に辿り着いた彼は、何も考えずその少女に取り憑こうと思った。適当に契約を果たして、後は好
き勝手に暴れてやろう。その程度の感覚でしかなかった。

 栄誉あるSOS団唯一の雑用係は、それ≠ノついて何も知らなかった。ずっとそのままならば、きっ
と彼は幸せだったろう。


 放課後、涼宮ハルヒ。散々街を探し回ってみたが結局成果はゼロ。土曜日に廻った場所は大体見たし、
キョンが怠慢していたのかもという淡い期待も見事に裏切られた。時間ももう遅いし、明日はSOS団に
顔を出さねばなるまい。もう帰ろうと思っていた矢先だ。そのパスケースを拾ったのは。
 パスケースと言っても定期券が入っていたわけではなく、ただ財布にしては中身がないから定期入れだ
と思ったに過ぎない。それぐらい地味なデザイン。唯一色がついたキーホルダーには名前が書いてあった。
 野上良太郎。
地味な名前と携帯の電話番号。連絡先かと思ったが、かけてみても通じなかった。しょうがないから交番
を探す。6時5分50秒。辺りを見回すと、すぐに見つけた。交差点の向こう。信号はもうすぐ青になる。6時
5分55秒。スクランブル交差点の人垣に邪魔される。6時6分0秒。走ろうと踏み出す。人にぶつかった。軽
く謝りながら駆け出す。2秒、3秒、4秒。
 歩調を緩めながら交番の前に立つ。6時6分5秒、6秒。交番の扉を開けようとした瞬間、扉が開き

ドンッ!!

誰かにぶつかった、と思った瞬間、相手が扉の向こうにすっ飛んでいった。6時6分7秒。扉が閉まる。
「ぃったぁ〜。あの、すいません」
透明な扉の向こうには、首をかしげるオッサン。
「・・・何がだね?」
11メロン名無しさん:2007/04/26(木) 01:20:07 ID:???0
くそぅ・・・なかなかモモが出せねぇ。書きたかったシーンも逃したし・・・
12メロン名無しさん:2007/04/26(木) 01:51:24 ID:???0
 翌日。ハルヒは不機嫌だった。結局野上良太郎については何もナシ。交番でぶつかったのは、周囲の反応
から見てもあのオッサンしか考えられない。あの日はついに、どうしようもなく普通な放課後でしかなかっ
た。イライラは踏み切りに歩みを遮られた事で更に増幅する。叫びたくなるのを我慢した瞬間、ハルヒの背
中に何かがぶつかった。
「ちょっと、誰よ!危ないわ・・・ね・・・」
周囲には誰もいない。ようやく訪れたのかも知れない不思議に少し目を輝かせながら辺りを見回していたせ
いで、ハルヒは制服の裾から砂が零れ落ちていることに気付かなかった。砂はまるで意志を持っているかの
ように集まりだす。そして彼女の前、線路の上で突然盛り上がったかと思うと、
「お前の望みを」

電車に轢かれた。おかげでハルヒがそれ≠ノ気付くことはなかった。


「高校生らしい遊びって何よ」
「だからいい男でも見つけて、市内の散策ならそいつとやれよ。デートにもなって一石二鳥だろうが。それ
 にお前ならその奇矯な性格を隠蔽すりゃ、男に不自由することもないだろうに」
問題はそこではない。
「ふんだ。男なんかどうでもいいわ。恋愛感情なんてのはね、一時の気の迷いよ、精神病の一種なのよ」
普通の男なんて、興味ないと言ったのに。それよりも朝の事だ。誰もいないのに突き飛ばされそうになった。
もっとも、この話題を目の前にいるキョン(この男)に言っても、どうせ勘違いだと鼻で笑うだろう。そう思
うと、不機嫌がぶり返してきた。
「あたしだって、たまーにだけどそんな気分になったりするわよ。身体だって持て余すこともあるし。でも
ね、一時の気の迷いで面倒ごとを背負い込むほどあたしはバカじゃないのよ。それにあたしが男漁りなんか
やってたら、SOS団はどうなるのよ。せっかく作ったばっかなのに」
「何か適当なお遊びサークルにでもしろよ。そうすりゃ人も集まるぞ」
「いやよ」
即答。だいたいそんな仲良しグループ誰だって作っているではないか。彼女が求めているのは「不思議なも何
か」であり、SOS団はそれを探すためのメンバーなのだから。恋愛なんて私情とごっちゃにすること自体ナ
ンセンスではないか。だいたい、キョンの不機嫌面もどこかにやけている。下駄箱に手紙でも入っていたのな
ら、一言ぐらい団長に知らせてもいいだろうに。
 結局ハルヒの不機嫌は晴れず、そのまま午前中はほぼ寝通した。

 その日の午後、ハルヒは体調不十分を理由に早々に帰宅すると言った。キョンもありがたいことだと少し浮
かれながら見送った。

 だからだろう。伏目がちに振舞っていた彼女の 赤 い 瞳 に 気付かなかったのは。
『俺、参上』
13メロン名無しさん:2007/04/26(木) 03:52:55 ID:???0
 少し大きな街ならば、必ずどこかに不良が集まるような場所がある。そんな路地裏の一角で、少年がぶっ倒
れていた。何のことは無い。ついさっきまでカツアゲされていたのだ。幸いにも盗られて困るものは置いてき
ていたのだが、おかげでしこたま殴られた。なんとか立ち上がると、キーホルダーが転がっている。さっきの
不良たちの一人が落としたのだろう。とりあえず拾う。もう一度殴られに行くようなものだが、返しに行った
方がいいだろう。服を叩いてキーホルダーをポケットに入れて、少年は路地裏を出た。

 涼宮ハルヒは街を歩いていた。その足取りは不思議を探していた数日前とは見違えるほどに雄雄しく、その
目は何故かギラギラと輝いている。まるでハルヒではない「誰か」が身体を動かしているかのように。駅の近
くにある公園に入った時だ。
「カーノジョッ」
さっきまで少年をカツアゲしていた不良たちがハルヒに寄り付いてきた。カツアゲか、或いはナンパっぽく連
れ込んであーだのこーだのするつもりなのかも知れない。普段のハルヒなら無視するか股間を蹴り倒すかして、
それから適当な交番にでも駆け込んでいただろう。しかし、
「うをわぁっ!!」「サトシ!!」
ハルヒが片手で軽く振り払っただけで、不良の一人が吹き飛んだ。そのまま街路樹に引っかかり、気絶する。

『俺、参上』
敵意を向けてくれてありがとうと言わんばかりの笑み。それ≠ヘ既に涼宮ハルヒではなかった。
『こいつは俺の契約者だ。テメェらに好き勝手されちゃ困るんでな。
 言っておくが、俺に前振りはない。最初から最後まで、徹底的にクライマックスだ。覚悟決めとけよ』
適当に声をかけた女に仲間を倒され、残された不良二人は完全にパニックに陥っていた。慌てて殴りかかった
一人も軽く投げ飛ばされる。そのままハルヒに宿ったそれ≠ヘ組んであった鉄パイプを引き千切った。一振
りしただけでコンクリートが砕け散る。慌てて互いに駆け寄り、逃げだそうとする不良二人。
『行くぜ行くぜ行くぜッ!!』
しかし、それ≠ヘ跳躍一発で回り込み、横薙ぎを払う。二人は思わず尻餅をついて転がった。
『逃げるなよ。今考えた俺の必殺技を見せてやる』
それ≠ェ鉄パイプを振り上げる。赤いエネルギーのようなものが少女の身体を包み、
『必殺、俺の必殺技!』
(ちょっと待ちなさいよ!)
『なっ!?グゥゥゥァァァッッッ!!』
スイングの軌道がずれ、地面を吹き飛ばす。
(アンタあたしの身体で何やってんのよ!!)
『どうでもいいだろ!』
(いい訳ないでしょ!!)
一瞬の問答。そのまま呻き声を上げるとそれ≠ヘ鉄パイプを取り落とし、公園を駆け出していった。

不良たちにキーホルダーを返そうとしていた少年は、その一部始終を見ていた。
「まさかあの子、ひょっとして・・・」

 その十数分前。不良の一人、テツオはあの路地裏に戻っていた。何かを探しているのか、地面を見回してい
る。
「ない・・・あいつ、ひょっとして・・・」
その瞬間、光がテツオの背中に宿り、大量の砂となって撒き散らされる。
「な、なんだよこれ!」
砂がテツオの前に吸い寄せられるように集まりそして、彼に呼びかけた。
『お前の望みを言え。どんな願いでも一つだけ叶えてやろう。お前が払う代償はたった一つ・・・』
14メロン名無しさん:2007/04/26(木) 04:51:24 ID:lru7m5jVO
1ヶ月前、本屋で髪を染めててピアス何個も付けててムカついたので俺は喧嘩を売ってみた。
必死に謝ってきたが何故かムカつくので人気の少ない場所へ連れて行こうとしたその時!!!!








奴の買った本が袋から顔を覗かせていた・・


涼宮ハルヒ…
しかもよく見ると9冊全てを買っている模様








そして、彼は今一番の親友だ
15メロン名無しさん:2007/04/26(木) 20:33:15 ID:LIj0aevdO
キンタロスに共通する人がいないな…
16メロン名無しさん:2007/04/30(月) 18:25:23 ID:???0
そのまま駆け出したハルヒ≠ヘ、いつの間にか学校の近くに舞い戻っていた。その袖からは大量の砂が流れ
落ちている。
「ハッ、ハァ・・・今の、一体なんなの・・・?」
『おいお前。なんで俺を止められんだよ』
謎の声と共に砂が吹き上がり、上下半身が逆さの砂人間が現れた。ハルヒに向くと同時に、勝手に喋り始める。
『ミョーな奴だな。まぁいいや。今から決まり事言うからな』
その姿を見たハルヒの目が急に輝きだした。まるでクリスマスイヴに目の前で、サンタクロース本人からプレ
ゼントを貰った子どものように。
『お前の望みを言え。どんな望みでも一つだけ叶えてや』
「望み!?アンタ本当にそんなことが出来るの!?あぁでも、一つだけなのよね?だったらまずはどれにしようか
しら?望みを増やすってのは無理だと思うし、だったらいっそもっと面白い世界にして欲しいとか」
『ちょ、ちょっと待て!そんな一気に言うな!!』
「ま、待って」

突然の声。さっきまでハルヒの様子を見ていた少年が、息も絶え絶えに駆けつけてきたのだ。
「そんなのじゃ、ない、ん、だ・・・君の中に・・・いるのは」
「あんた、誰・・・?」
ハルヒの疑問に、少年は答えない。息切れが酷くて余計なことが喋れない。
「さっきの、見て、気付いたんだ・・・君が特別な存在、特異点だってこと」
「え、特異て」『特異点!?だぁぁぁぁっっ!!最悪じゃねぇか!!』
叫びを上げる砂人間を無視して、少年はハルヒに近づいてくる。
「やっと、見つけた。君なら、電王に」

 「返せ」
テツオだ。少年をずっと追ってきたらしいが、様子がおかしい。全身から溢れ続ける砂が人間の形になっていく。
砂人間の逆さだった上下が正しい位置に戻ると同時に色が付き、蝙蝠の翼を持つ怪物と変貌した!
「なるほど、特異点か・・・潰すしかないな!」
17メロン名無しさん:2007/04/30(月) 19:08:49 ID:EkaD34o+0

こんなスレッド立ててちゃ

「 キ モ オ タ 」とか

「 肛 門 」とか

呼ばれるのも当然だね♪
18メロン名無しさん:2007/04/30(月) 23:47:28 ID:???0
女ライダーktkrってかw
いいよ、どんどん続けて。
19メロン名無しさん:2007/05/01(火) 23:37:45 ID:???0
「なるほど、特異点か・・・潰すしかないな!」
『なっ!テメェ!!』
 もう一つの砂人間が慌てたように怪物に向かって突っ込むが、片手の一振りであえなく破壊された。怪物の
勢いが止まるはずもなく、ハルヒと少年のもとへ飛び掛る!
すんでのところでかわす二人だったが、続けて放たれた音波砲に吹き飛ばされる。もんどりうって転がる二人。
「あ、それ」
昨日のパスだ。さっきの衝撃で飛び出たらしい。
「それを使って、変身して!」
「ちょっと!話を勝手に進めてんじゃないわよ!変身ってどういう」
「早く!あいつと戦って!」
「わかったわよ!」
少年の一瞬見せた気迫に気圧されたのかハルヒがパスを構えると、左手の中にベルトが現れた。
「これは・・・ってことは!」
ベルトを腰に巻きつける。
「こーゆーことね!!」
バックルの上をパスで撫でる!
「変身!!」
ベルトから放たれた透明な光がハルヒの全身を包む!!光が晴れると、そこには銀と黒に彩られた奇妙なライダースーツ。
「・・・なんっか、地味ねぇ・・・」
露骨に嫌そうな声。ハルヒ的にはかなりダサいらしい。
「いいから早く!」
「うるさいわね!言われなくてもかかってきなさい!」
気を取り直し、低空を飛び回る怪物に殴りかかろうとして―――
「フンッ!」「キャグッ!」
女らしからぬ呻き声と共に吹き飛ばされた。少年もそれに巻き込まれ、ゴミ捨て場に突っ込む。
「こ、の・・・やったわねぇっ!」
20メロン名無しさん:2007/05/02(水) 00:23:50 ID:???0
「こ、の・・・やったわねぇっ!」
殴りかかろうとするが、逆に軽くあしらわれ、振るわれる爪に弄られる。ハルヒが唐突に気付く。大層な格好の癖に、
全く強くなってない!だからってこのまま一方的にボコられては気が済まない・・・そう考えていたのは、どうやら
彼女だけではなかったらしい。
『おい!お前が死んだら俺も消えんだぞ!てか俺に代われ!!』
頭に声が響く。状況に取り残されていた砂人間のもののようだ。

「あぁもううるっさいわね!!今逆転策考えてんだから静かにしなさい!!」
更に甚振られ、一撃。今度は屋根の上まで飛ばされた。
『さっさと代われ!!』
「やり方もわからないくせに!!」『なんだと!!!』
「ベルトの赤いボタンを押して!」
口論していたせいで気付かなかったが、少年はさっきまでどこかにぶっ飛んでいたようだ。追いついての第一声は
ハルヒにちゃんと届いた。
「ボタン?!わかった、これね!」
ボタンを押すと高らかに発車メロディが響く。再びパスを手にとってバックルに翳すと

<Sword Form>
 電子音と共に飛び出した赤い陣羽織のようなプロテクターが、ライダースーツの上半身を覆う。バックルから
放たれた光が後頭部で桃のような仮面に変化すると、そのまま顔に装着され、二つの複眼に変化した。
ハルヒの身体に宿ったそれ≠ェ、もう一度名乗りを挙げる。
「俺・・・再び参上!!」
21メロン名無しさん:2007/05/02(水) 01:12:29 ID:???0
 飛び上がる怪物を前に、それ≠ヘ落ち着き払って左腰に両手を構えた。そこにはバトンが二本。二つを並行に
連結し、投げ上げる。落下の刹那、右腰にもあった残る二本のバトンで挟むように連結。組み上がると同時に伸び
た赤い刃が、空中にいた怪物を捕らえた!体勢を崩した怪物はそのまま向かい側の屋根に叩きつけられる。よろめき
ながら立ち上がると、怪物はそれ≠ノ問い掛けた。
「貴様、何を考えている・・・!我々の使命を忘れたか!!」
使命。そう。これはあくまで[過程]でしかないのだ。そのためには特異点が邪魔になると言うことも。しかしそれ
は、組み上げた剣≠肩に背負いながら、あまりにもアッサリと返した。
「そんなもん最初っから覚えてねぇ。さっきはヘコんだが、こっちの方が面白そうだぜ。って言うか、俺はこーゆーの
がやりたくて来たんだよ!相手は関係ねぇ!!」
それ≠ノとっては、戦うことこそが目的。裏切りでもなんでもない。ただ使命に便乗して暴れるだけなら、仮定され
ていた敵味方関係なんかに用は無い!!その生き様は正に。
「・・・馬鹿か?」
バカ、である。訂正はしない。なぜなら
「言っとくが俺は、最初からクライマックスだぜ!!」
聞いちゃいないからだ。
 真っ向から怒涛の勢いで攻撃をかけるそれ≠ノ怪物も応戦するが、立場は完全に逆転していた。道路に投げ出され、
反撃の余地もなく切り刻まれる怪物。立ち上がるのが精一杯に見えたその時。
<Full Charge>
それ≠ェバックルにパスを翳したことで響いた電子音。剣を構える。
『俺の必殺技・パートU』
剣から 射 出 さ れ た 刃がそれ≠フスイングのままに舞い踊り、怪物を両断した!!断末魔を響かせる間も
ない大爆発と共に、怪物は跡形もなく消えた。
『決まったぜ』
刃を剣に戻し、鎧とライダースーツは霧散、後にはハルヒだけが残された。少年が駆け寄る。

「なんだったのさっきの」
「今のが電王。なれる人を探してたんだ。ずっと、ずっと」
「でん、おう・・・それがあのスーツの名前?なんか微妙ね・・・」
「名前はいいよ。それよりも大事なことがあるから。一緒に戦って欲しいんだ。時の運行を、守るために」
 ――それは、少女が待ち望んだ非日常。
「何言ってるのよ」
 ――待っているだけでは来なかったソウゾウ。
「言われるまでも無いわ。こんな面白い世界があるのなら、なんでもっと早く教えてくれなかったのよ!」
 ――彼女の「旅」が、ここから始まる。

「ちょっと待て」
 そのための荷造りに、あと少し時間を。
22メロン名無しさん:2007/05/02(水) 01:30:18 ID:???0
以上、第一話「涼宮ハルヒに参上!」でした。
ネタが浮かんで前フリもなく始めたはいいが、ネタに詰まってのっけから
クライマックス。とりあえずは放送と長編を振り返りつつ、短編も絡める
予定。

次回、仮面ライダー電王SOS
「アンタ未来人だったの!?」ハルヒ
「事態は最悪と言っていいでしょう」古泉
『あ、の、コウモリ野郎・・・!生きてたのかぁっ!!』Mハルヒ
「あのイマジンは、彼が一番強く繋がった過去に跳んでる」
「目的は一つ。過去を変えて、そこから続く未来を変えること」?
「だったら!あたしたちのやらなくちゃいけないことは決まってるんじゃ
 ないの?」
「変身!!」ハルヒ
「いくぜ!俺の必殺技・パートU・・・!!」ソード電王

        『Ride on Time』
23仮面ライダー電王SOS 『Ride on Time』:2007/05/03(木) 01:08:02 ID:???0
 「一緒に戦って欲しいんだ。時の運行を、守るために」
「何言ってるのよ。言われるまでも無いわ。こんなに面白い世界があるのなら、なんでもっと早く教えて
 くれなかったのよ!」

「ちょっと待て」
別の少年がいた。どうやら変身が解けるところを見られていたらしい。が、ハルヒは気にも留めることなく
「キョンじゃない。どうだった?あたしの見事な戦いっぷりは?」
「だから待てと言ってるだろうに。正直何がどうしてお前がそういうことになったのかがサッパリわからん!」
なにせコッチはついさっきまで宇宙人が送り込んできた対有機生命体用ヒューマノイドインターフェイス同士
の情報掌握戦闘とやらに巻き込まれていたのだ。正直言って頭がついて来ていない。おまけに古泉が言った
言葉が目の前の状況とフラッシュバックする。

 ―世界を自らの意志で創り、壊すことの出来る存在。人間はそのような存在のことを、『神』と定義して
  います―
 ―言うなれば彼女は未完成の神ですよ―
 ―万が一、この世界が神の不興を買ったら―
 あるいはこれも、涼宮ハルヒが望んだのか・・・?

「あの、そこ危ないですよ」
キョンと呼ばれた少年の思考は、その一言に断ち切られる。
「もうすぐ電車が来るんで。急いで乗らないと」
「「電車?」」
そんなことを言われても線路なんかどこにも・・・
カララララララララララッッ!! 
軽い音を立てて路上に線路が展開された。その伸びてきた先の風景があり得ない歪み方をしたかと思うと、
赤いヘッドの電車が走り、三人の前で停車する。ドアオープン。
「さぁ、しょうがないから二人とも早く乗って。説明は車内(なか)でするから」
言われるがままのハルヒとキョンが乗ると、電車は再発進。前方に現れた歪みの中に消えていった。

 全てが終わったかに見えた路地を、砂を溢し続けるテツオがよろめいていた。
24仮面ライダー電王SOS 『Ride on Time』:2007/05/03(木) 01:32:40 ID:???0
「本日もデンライナーのご利用、まことにありがとうございます。客室乗務員の、ナオミでーす♪
 御用がある時は、気軽に『ナオミちゃん』って呼んで下さいね♪」
電車だった。しかも、食堂車。「世界の車景から」とかでたまに映るアレだ。なんか未来的なシンプルさが
一周して逆に田舎っぽい。ナオミと名乗る客室乗務員の格好がアレでなければ、ここが異世界を走る電車の
中とはわからないだろう。
「ご注文は?」ナオミが聞いてくる。
「あの、何か飲まない?落ち着くし」少年の提案に
「そうね。お茶とかないの?」ハルヒが慣れた口振りで返す。
「お前は落ち着きすぎだ!てゆーか説明くらいはしてくれ!!」
混乱覚めやらぬキョンの問いかけを、今度はナオミが断ち切る。
「オリジナルコーヒーはいかがですか?」
「あんたも話の流れを断ち切らないで!!」
「すっごくおいしいコーヒーはいかがですか?」
とことんまで話を聞かない女だ、とキョンは思いだした。
「じゃあ、コーヒー三つ」
少年がマイペースに注文を出すと、
『俺も』「え?」
ハルヒの身体から再び砂が湧き上がり、今度は赤い髪と角を生やした男が現れた。
「ハーイ、コーヒー四つですね」
「ってコイツはなんだ!誰か答えろ!てか俺は今回とことんツッコミ役だけか!?オーイ!!」
今回に限ったことではない。彼の役目は基本的に「なんやて!?」の域を脱しはしない。
25メロン名無しさん:2007/05/03(木) 21:26:25 ID:UN37vCZ80
乙!いいSSサンクス!
ちゃんと『ハルヒ』と『電王』してるのがお見事。続き楽しみにしてます。
26仮面ライダー電王SOS 『Ride on Time』:2007/05/03(木) 22:12:20 ID:???0
「で、キョン。少しは理解出来た?」
出来る訳がない。突然身体を乗っ取った謎のバケモノ。パスケースの力で変身する電王。まるでそのまま特撮
ヒーローの世界ではないか。自分はそんな世界からはとっくの昔に卒業したのではなかったのか?それともそ
こにいる女はやっぱり神で、本当ならありえない夢物語を引き寄せちまったとか?

「何難しい顔してんのよ。正にSOS団が追い求めていた不思議が向こうからやって来てくれたのよ?楽しま
 なきゃ意味ないじゃないの!」
『そうそう。この俺の契約者なら、こーでなくっちゃな』
「やかましい。そもそも俺が巻き込まれなきゃならない理由がわからん」
「あの、そういえば自己紹介とかしてなかったよね。僕は」
険悪に傾きつつある流れを戻そうとしたのか、少年が話を切る。しかしハルヒはわかりきったように言葉を返した。
「野上良太郎、でしょ。あのパスケースに名前付きのキーホルダーが付いてたから、すぐわかったわよ。
 あたしは涼宮ハルヒで、こいつはキョン。本当はSOS団の他のメンバーも紹介したかったんだけど、ここに
 いないんじゃしょうがないわよね」
「そっか。よろしくね、二人とも」
 良太郎と名乗った少年は振り返り、赤い男を見た。
「あの怪物とここにいるのは同じ『イマジン』って連中。僕たちはそう呼んでる」
「ビートルズにそんなタイトルの曲があったな。直訳すると【想像する】だったか」
キョンのどこか投げやりな相槌を受けて、良太郎が更に続ける。
「そう。取り付いた人間の持ってるイメージを使って身体を作ってるんだ。未来からこの時間にやってくる時
は、身体を持って来れないからね」
「てことは・・・アンタ未来人だったの!?」
『そーゆーこった。しっかし、なかなか悪くないセンスじゃねぇか』
「そうか?世紀末救世主の三男辺りの腰巾着した挙句、末っ子の指先一つに倒されそうなんだが」
 ハルヒの驚きを軽くスルーして自分の姿を、それをイメージした彼女を褒める赤いイマジン。そこへ冷ややかに
ツッコむキョン。奇妙な三段活用が成立しつつある。
 確かに、このイマジンの姿はさっきの怪物とは似ても似つかなかった。赤い瞳と逆立った髪、おまけの角2本
以外はまるっきり普通の人間と変わらない。しかし、革ジャンと桃のバックルが付いたベルトを締めたデニムの
所々には、「MoMo」とマーキングがされたプロテクターが付いている。ダサいわけではないが、何かがズレ
ていた。
「んん・・・桃太郎?」
『はぁ?』
「いや、初めて親父に読んでもらった昔話が確かそれだったような気がしたのよね。で、桃太郎一行に蹴散らさ
れる鬼がかわいそうじゃないかとか思ったりしたわけよ」
だとしたらよくこんな姿が思い浮かんだものである。キョンも良太郎も、赤いイマジンまでもが感心していた。
27メロン名無しさん:2007/05/04(金) 19:39:34 ID:w4Ey77yNO
つーか、キョンが変身したほうが面白い。
28メロン名無しさん:2007/05/04(金) 19:49:54 ID:a+47KTJhO
小泉とウラタロスが何気にカブりそう。

>>15
鶴屋さん…中の人と関西弁はピッタリだよ。
29メロン名無しさん:2007/05/04(金) 22:28:48 ID:???0
>>9
一番身近っぽい超能力者と戦う奴が最強って
凄まじき戦士は反則だろ。


30仮面ライダー電王SOS:2007/05/04(金) 23:48:16 ID:???0
>>27
キョンはあくまで『巻き込まれる側』ですので、変身させるにしても一捻りは必要かなと。
経緯と条件はほぼ固めてあります
31メロン名無しさん:2007/05/05(土) 13:39:24 ID:As4M9U1QO
この先二号ライダーが出たらキョンでいいんじゃねーの
32メロン名無しさん:2007/05/05(土) 13:40:36 ID:???0
久々にドッグ
33仮面ライダー電王SOS:2007/05/05(土) 18:43:15 ID:???0
 その頃――時の流れから切り離されたデンライナーに使うべき言葉ではないが――奇妙な死体が市街地で発見
された。死因は転落死。目撃者の情報を照合すると「黒い影のようなものが被害者を空高く吹き飛ばした」とい
うのだが、そこから先は一向に捜査が進展することはなかった。被害者の持ち物からは、何故かキーホルダーが
持ち去られていた。

「違う・・・これじゃない・・・」
文字通り『何かに取り付かれた顔』をしたテツオに、蝙蝠の腕がキーホルダーを投げつけた。
34仮面ライダー電王SOS『Ride on Time』:2007/05/07(月) 21:26:28 ID:???0
「イマジンはね、取り付いた人間の望みを一つ叶える。どんな望みでも、どんな手段を使ってでも。そして
  望みを叶えたら、取り付いた人から、ある対価を貰う」
「対価って・・・命?」
急に顔を険しくして問い返すハルヒに、良太郎は首を横に振り、もっと重く言葉を返す。
「過去の、時間。願いを叶える代わりに、その人の過去の時間を奪う。それがイマジンが取り付いた人間と
 交わす契約」
『そうだ、契約だ!!ハルヒ!あん時お前なんて言った!!』
「えぇっ!?まさか、もう契約しちゃったの!?」
思い出したように叫ぶイマジンに、二重の意味で驚く良太郎。特異点とはいえ、一度契約を果たしてしまえば
イマジンの実体化は避けられない。最悪の事態を想定したのだが。
「してないわよ。ひょっとしたらはずみで何か言ってたかも知れないけど、聞こえてなかったんならそれは望み
 になってない。つまりは交渉不成立じゃない」
『そりゃねーだろ!!早く思い出してくれぇぇっ!!』
ここでキョンがSOS団のことを口走らなかったのは賢明と言う外あるまい。涼宮ハルヒの目的とは即ち、SO
S団の名前そのものだからである。というか、ここまでハルヒ自身が望みに関するヒントを言い続けていたよう
な気もするのだが、当の本人もそれを自覚していない以上、今は彼女をウザがっているキョンも、初対面同然の
良太郎も、当然赤いイマジンにもわかるはずが無かった。

 電車は一時停止。くわしい説明はとりあえず後日合流してからということにして、二人は「現在」に帰ること
になった。
「うわぁ・・・」
思わず感嘆するハルヒ。キョンもそれに同意せざるを得なかった。三人の前に広がるのは見渡す限り続く銀色の
砂漠。彼方に見える巨岩の上には虹色に輝く空とオーロラ。本来なら交じり合うはずの無い二つの自然の神秘が、
ここまで調和して融合しているとは。
「ここは時間の中だからね。この足元にある砂の一粒一粒が、流れる時間そのものなんだ」
両手を広げる。抱えきれない、もう戻らない愛おしいものを懐かしむように、良太郎は独り言のように呟く。
「デンライナーはこの時の中を行き来する電車なんだ。過去と今と未来へ、続いていく時の運行を守るために」
「時の運行・・・」
朝比奈さんと関係あるんだろーか。キョンの頭には、自分が出会った自称未来人が浮かんでいた。
 「そうだ。これ、あの子に返しておかないと」
カツアゲしていた連中の誰かのものと思しきキーホルダーを、良太郎が取り出す。
「それ誰の?」
「たぶん、あのイマジンに取り付かれた子のだと思う。これを見つけるのが契約だったんじゃないかな」
「返しちまっていいのか?」
「大丈夫だよ。もうあのイマジンは倒したから」

 現在に戻ると、時刻は7時7分。三人はとりあえず別れて家路に着いた。
35メロン名無しさん:2007/05/11(金) 00:21:25 ID:???0
保守
36メロン名無しさん:2007/05/11(金) 21:00:37 ID:???0
もっとコンスタントに投下してくれればもっと伸びるっぽいんだがな
37仮面ライダー電王SOS『Ride on Time』:2007/05/12(土) 01:13:34 ID:???0
 翌日。クラス委員長を務めていた朝倉涼子の転校を、ハルヒは驚きと喜びの目で、キョンは思い出し、ウンザ
リしたような顔で聞いた。
「キョン、これは事件だわ。謎の転校生に続いて理由も告げずに転校していく女子まで出たのよ。ひょっとした
 らもう別のイマジンが動いてるのかも」
イマジンではないにせよ、巨大な組織(?)の陰謀があったことは認めざるを得まい。だが彼女の勘の良さを褒め
るなどという軽率な真似を犯すほど、キョンも迂闊ではない。
「親父の都合なんだろ」
適当にはぐらかそうとするが。
「そんなベタな理由のはず無い。第一、転勤の辞令から引越しまで娘に何も伝えてないなんてあり得ないわよ。
 調査の必要がありそうね、これは」
見事に一蹴。キョンの頭痛はまだしばらく治まりそうに無かった。
38仮面ライダー電王SOS『Ride on Time』:2007/05/13(日) 01:23:15 ID:???0
>>36さん
物入りで時間が取れず、やむなく完成した分を逐一小出ししているもので。
まだギガンデス化してねぇ

というわけで続き上げ

かわいい封筒に少女マンガ誌の付録のような手紙。用件は「昼休み、部室で待ってます」差出人は「朝比奈 
みくる」一介の男子高校生たるもの、ここまでお膳立てされて待ち合わせに行かないわけが無い。名探偵涼宮
ハルヒの捜査につき合わされまいと、この日の昼休み、キョンは弁当も抜いて全力で部室へ駆けた。
 待っていたのは。
「キョンくん・・・久しぶり」
やけにセクシーでした。

 一方、校内を駆け回り、聞き込みを続けるハルヒ。岡部に聞いて分かったのは、朝イチで朝倉の父親と名乗る
男から電話が来たこと。場所はなんとカナダ。おまけに連絡先もわからないという。これは何かあると思った矢
先、岡部がもう一言付け加えた。
「それと、涼宮。あんなわけのわからん同好会なんぞ作るなら、ハンドボール部にでも入ればどうだ?と言って
 も、最近急に物騒になってきたからな。あまり出歩かん方がいいぞ。蝙蝠の格好をした男が人を襲ってはキー
 ホルダーを奪ってくとかなんとかわけのわからん・・・」
その言葉に、真っ先に反応した者がいた。
『今、の、は、本当か・・・!!』
赤い目に変化した涼宮ハルヒが、即座に岡部を締め上げる!
「コ、コラ!涼宮!何をする!」
だが涼宮ハルヒに宿った赤いイマジンは、岡部の言葉に耳を貸すことなく、
『あ、の、コウモリ野郎・・・!生きてたのかぁっ!!』
そのまま投げ捨てた!
窓のサッシに引っ掛かる岡部。後ろで「岡部センセーッ!!」などという悲鳴が聞こえるが、それ≠ヘ無視して
職員室から駆け出していた。
39メロン名無しさん:2007/05/13(日) 02:58:35 ID:???0
いや、面白いから良いんだけどなw
40メロン名無しさん:2007/05/13(日) 09:14:11 ID:???0
このハルヒは髪型変わらないの?
でも女の子にオールバックは変か。他はいけそうだけどw
41仮面ライダー電王SOS『Ride on Time』:2007/05/14(月) 01:29:31 ID:???0
 その頃良太郎は、キーホルダーを無くした不良の一人を探して街を廻っていた。と、そこに。
「キャァァァァァッ!!」
突如上空から落下してくる女性。その向こうで、巨大な蝙蝠が飛んで行った。
「そんな・・・あのイマジンが生きてたなんて・・・!」
良太郎は蝙蝠――バットイマジンが飛んで行った方向に駆け出そうとして
「あぃったっ!!」「す、すみません!」
自転車と正面衝突した。キーホルダーはなくさなかった。

「ちょっとアンタ!なにやってんのよ!!」
『それどころじゃねぇだろ!!』
ハルヒと彼女に宿ったイマジンの二人(と言っても、傍目にはハルヒ一人しかいないのだが)は岡部を放り出した
勢いそのままに、街へ向かって駆け出していた。しかし、ここは郊外の丘の上、キョンのものとおぼしき自転車
の鍵をもぎ取って飛ばしていたが、あと30分はかかるだろう。やったのはイマジンに取り付かれていた時だった
とは言え、乗ってしまった以上降りて走る時間も惜しい。
 と、そこに響く発車メロディ。自転車で走るハルヒの後ろから、デンライナーが現れたのだ。自動ドアを開き、
ハルヒに手を伸ばす良太郎。
「大変だ!急がないとあのイマジンが!!」
「分かってるわよ!だから早く乗せなさい!」自転車からハルヒがデンライナーに飛び移り、そのままの勢いで列
車は走り続けた。
42メロン名無しさん:2007/05/14(月) 01:40:21 ID:???O
ハルヒ厨死ね
43仮面ライダー電王SOS『Ride on Time』:2007/05/15(火) 22:38:47 ID:???0
>>40
髪型は・・・どうなるかなぁ・・・
テッペイさんは変わってなかったしイージャンってことで

 「違う・・・」
ビルの屋上でバットイマジンの渡すキーホルダーをまたも拒むテツオ。彼の足元には主を亡くし、二度と挿される
ことのない鍵が山となって転がっていた。
『ええぃ・・・貴様は役に立たん!』
蝙蝠が自らの契約者をも手にかけようとした瞬間、
「待ちなさい!」ハルヒと良太郎が駆けつけた。
「探してるのはこれでしょ?」キーホルダーをハルヒが掲げる。それを見たテツオが目を見開き、呟いた。
「母さん・・・」
しかし、もう一人――バットイマジンは嘲笑を込めた笑みを浮かべている。
『ご苦労だったな。契約完了だ』
バットイマジンが震えるテツオを 割 り 開 い た かと思うと、少年の中を流れる「渦」の中に飛び込んで
いった。
「しまった!」良太郎が慌てて駆け寄り、ポケットの中のカードを出す。それをテツオの額に翳すと、黒かったカー
ドの表面にバットイマジンの姿と、[20XX 12/24]と数字が浮かび上がった。二年前の日付だ。良太郎はそのまま
テツオに問いかける。
「ねぇ、この年の12月24日に、何があったか覚えてる?」
「12月、24日・・・?」その目には、涙。
「だって、俺・・・母さんがあんなに酷いなんて、知らなくて・・・仲間と遊んでた、だけだったのに・・・これ
 が、最後のプレゼントに、なるなんて・・・」
呆然としたその答えを掻き消すように、突如遠くに聳えていたビルが崩れ落ちた。


その30分ほど前。SOS団の部室で会話する男女。
「朝比奈さん。最後に一つだけ」キョンが躊躇いながらも問いかける。
「なんですか?」
「あのイマジンって奴ら、何モンなんですか。未来人なのに身体を持ってこれなくて、あんな怪物みたいな姿して
 るなんて」
朝比奈は俯き、搾り出すような声を漏らした。
「ごめんなさい。彼らについても禁則事項なんです」
核心を突こうとするたびに返ってきた、同じ答え。キョンが苛立ったように見えたのか、朝比奈はこう付け足した。
「ただこれだけは自信を持って言えます。彼らに纏わる全ては、私たちにとって存在を左右されるほど危険な存在
 なの。だから出来ることなら涼宮さんとも関わらせたくなかったんだけど・・・ごめんなさい。もうこれ以上は
 何も話せない」
「・・・わかりました。ハルヒの方は俺でなんとかしてみせますから、安心して下さい」
自分でも大口を叩いているとは思ったが、キョンにはもうこの言葉しか告げられなかった。
「ありがとう、キョン君。じゃあ、もう行きます」
身を翻して立ち去りながら、彼女がか細く付け足す。
「最後にもう一つだけ。私とはあまり仲良くしないで」

44メロン名無しさん:2007/05/17(木) 23:42:01 ID:???0
不安上げ
45仮面ライダー電王SOS『Ride on Time』:2007/05/18(金) 20:51:59 ID:???0
「だって、俺・・・母さんがあんなに酷いなんて、知らなくて・・・仲間と遊んでた、だけだったのに・・・これ
 が、最後のプレゼントに、なるなんて・・・」
呆然としたその答えを掻き消すように、突如遠くに聳えていたビルが崩れ落ちた。


 それから更に二年前、テツオは母の危機も知らず、仲間とつるんでクリスマス・イブ一色の夜街を屯していた。
と、テツオの身体から砂が零れる。仲間がいぶかしむ目前で、群青の瞳と共に少年が車道を走るタンクローリーに
突っ込んだ!
「危ない!!」
しかし、その警告に意味はなかった。タンクローリーは既に止まっていたからだ。テツオの手で。それだけではな
い。彼はドライバーを押しのけ、ハンドルを奪うとそのまま暴走を開始した!
 車を次々と吹き飛ばし、陸橋の柱をぶち抜き、ビルを抉るタンクローリー。歪められていく過去は、やがて現代
へと侵食を始める・・・

 ビルが、街が、少しずつ崩壊を始め、炎が吹き上がる。屋上からでも聞こえてくるサイレンと悲鳴。
「行こう、ハルヒさん。『イマジンは、望みを叶える代わりに過去を貰う』って言ったよね。奴らが望みを叶える
 のは、記憶を呼び起こしてその人と過去とを繋げるため。あのイマジンは今、彼が一番強く繋がった過去にいる。
 目的は一つ、過去を変えて、そこから続く未来を変えること」
「未来って・・・じゃあなんで今、街があんなことになってるわけ?」
何故か怒りを押し殺したような声で、ハルヒが声を洩らす。そこには自分に取り付いたイマジンに出会った時の
ような、輝きが欠けていた。
「『過去』にとっては、『今』だって『未来』だから。あのイマジンが、『過去』で街を破壊すれば、それはまず
 『今』を壊していく。
 これをパスに入れて」良太郎がカードをハルヒに渡す。
「僕たちも行こう。早くあのイマジンを止めないと、大変なことになる。街の人達もこの子も、死ぬ」
温厚そうな顔からは想像も出来ないほど冷たく、良太郎は呟いた。
「だったら!あたしたちのやらなくちゃいけないことは決まってるんじゃないの?」
彼女の中に燃えるのは、当たり前すぎる世界への不満でも、ヒーローになれた喜びでもない、たとえ自分とは関わ
りがなかったとしても、その未来を理不尽に奪うことを許さない、ただ真っ直ぐな感情。それは、彼女が始めて抱
いた正しい怒り≠セったのかも知れない。
「――ありがとう」良太郎の小さな呟きも聞かず、ハルヒはパスが生み出したベルトを装着。赤いボタンに指を伸
ばし、そして

 「変身!!」
46仮面ライダー電王SOS『Ride on Time』:2007/05/18(金) 20:55:13 ID:???0
 「変身!!」『来たっ!!』
少女と赤いイマジンの叫びが空に響き、高らかな発車メロディと電子音が鳴り渡った。
                <Sword Form>
 銀色のスーツに陣羽織を纏う。顔に到着した桃の電仮面が開く。変身を完了させた電王は、そのままの勢いで
デンライナーの先頭車両に飛び乗った。
『俺・・・参上!!』
運転室の計器と一体化したバイクデンバード≠ノ搭乗。パスを装填し、時の列車が走り出す。行き先は[20XX 12/24]
電仮面の下で、二人の瞳が強く輝いた。


 暴走を続けるテツオのタンクローリー。そこに突然発車メロディが響く。歪んだ空間からタンクローリーの横を
線路が走り、さらに赤い二つ目の列車が現れ並走を開始した!!一瞬焦ったテツオはタンクローリーをぶつけ、脱線
させようとかかる。
 なんとか堪えるデンライナーだったが、接近警報に慌てて右へ車体を切る。浮かんだ線路の下で、一般車両が驚
いたようにブレーキをかけた。今度は病院へ向かおうとするタンクローリーだったが、すんでのところでデンライ
ナーが駆けつけ、再び横並びに。
 『ぃよっしゃあ!押し潰せ!』景気よく叫ぶイマジンを、今度はハルヒが制した。
「バカ!爆発したらどうすんのよ!なんとか接触してブレーキかけないと!!」
その叫びを聞いて相手が何か、目の前に何があるかに気付いた赤いイマジンが、苛立ったように叫ぶ。
『えぇぃ、メンド臭ぇ!!』
何だかんだで赤いイマジンは指示に従い、デンライナーをタンクローリーに押し付けた。切り離しを忘れていた食
堂車の中で良太郎が弾み回っているが、そんなこと構っていられない。徐々に二台の車両が減速し、病院前の人た
ちは散り散りに逃げ去っていく。しかし、一人だけ、子どもが泣きじゃくって取り残されていた。
「『危ない!!』」デンバードを先頭車両から緊急射出。子どもを捕まえ、離脱した後ろで、タンクローリーとデン
ライナーが停止した。

 「ミヨちゃん!」子どもの母親が駆けつける。何も言わず子どもを預け、走り去る親子を見送る電王。お礼も、言
葉も無いそのやり取りを、病院の扉の向こう側、懐中時計を持った何者かが見つめていた。
47仮面ライダー電王SOS『Ride on Time』:2007/05/18(金) 21:07:31 ID:???0
 だがこの一瞬の脱力を、バットイマジンが逃すはずは無い。タンクローリーを完全に止められたとわかるとテツ
オから分離。空中から強襲し、電王を掴んで飛び上がろうとする。高所に連れて行かれまいともがく電王だったが、
バットイマジンが両手で自分を捕まえているのを見て、急に腰のバトンデンガッシャー≠ノ手を伸ばした。次々
と連結し、組み上げると剣の赤い刀身が出現。そのままバットイマジンの片翼を切り落とす!バランスを失い、墜落
する二人。先に立ち上がり、体勢を立て直したのは電王の方だ。
『やっぱコッチの戦いの方が俺好みだぜ・・・!!』
二、三度手の中で遊ばせた剣を握り直し、電王は再びバットイマジンに躍りかかる!!
 斬撃のラッシュ。爪を回避し、音波砲を使う隙を与えない間合いで切りまくる。それ≠ェ最も得意とするレンジ
での戦いに、バットイマジンはもはや太刀打ち出来なかった。背を向けられた瞬間残る翼も切り飛ばし、切り伏せ、
叩き飛ばす。その手の中には既にライダーパスがあった。バックルに翳し、
               <Full Charge>
 「いくぜ。俺の必殺技・パートU・・・!!」
電子音と共に電王が剣を構え、刀身を撃ち出して斬りつける。射出された刃は大地を抉り、バットイマジンをバラバ
ラに切り裂き、爆散させた。
 『決まったぜ』
意気揚々と帰ろうとする電王。その後ろではバットイマジンの残骸が砂となって崩れ始めていた。しかし様子がおか
しい。崩れた砂が 増 え て い く 。
48仮面ライダー電王SOS『Ride on Time』:2007/05/18(金) 21:08:50 ID:???0
 ――昔々、けものと鳥が戦争をしていた時のことだった。コウモリは、戦いの様子を見て、けものの方が勝ちそう
になると、自分はネズミに似ているからけものの仲間だと言ってけものに味方した。しかし、けものが負けそうにな
ると、自分には翼があるから鳥の仲間だと言って鳥の味方に変わった。そのうち鳥とけものは仲直りし、コウモリは
どちらにもいい顔をした卑怯者だと、誰もから仲間はずれにされてしまったのだ。
 では自分がお日様の下を飛ぶにはもう、自分が食べてきた虫どもの仲間になるしかないではないか――

 「何あれ・・・」振り返った電王から、ハルヒの呟きが夜の空に吸い込まれる。
 バットイマジンの残骸だった砂は急速に増大、集合し、天へ吸い上げられていく。砂竜巻の両側からコウモリと
鳥の翼が飛び出したかと思うと竜巻が砕け、蜂の尾を持った魔鳥「ギガンデスヘブン・エグザイル」が出現した!!
『ブォォォォォォォォッッッ!!!』
絶叫と共に尾から機銃掃射のように針が打ち出され、電王の周りに降り注ぐ。爆風によろめきながら赤いイマジンが
怒りを顕にした。
『野郎!俺の必殺技を食らったくせに!!』
「イメージが暴走したんだ!気をつけて!」
「気をつけるって・・・どーすんのよ!!」良太郎の叫びに、ハルヒが割と冷静に状況を判断する。俺の必殺技≠ナ
は名前はともかく、あそこまで巨大化した相手を斬れるとは思えない。しかし赤いイマジンの方は、予想外の発言を
した。

『デカいもんにはデカいもんに決まってるだろ!』
そういうとデンバードに跨り、乱れ飛ぶ針をすり抜けながら一気に加速してジャンプ。後方から駆けつけたデンライ
ナーに格納された。運転席となったデンバードの赤いボタンに触れると、ディスプレイに<Mode GOUKA>の文字が浮
かび上がる。そして爆炎の中客車を切り離したデンライナーの先頭車両五台が、文字通りの戦闘車両≠ヨと変形し
た。一号車からは四連砲塔ゴウカノン≠ェせり上がり、二号車は車体が回転スライド、ドギーランチャー≠ェ文
字通り口を開ける。三号車が開いた車体からはモンキーボマー≠ェ、四号車から立ち上がった「止り木」にはバ
ーディーミサイル≠ェ展開された。
 大通りへ出たところで急カーブ。線路が悲鳴を上げ、デンライナーがドリフトする。
『なんでもいい!!ブチ込めェェッ!!』
そこから正に業火≠フ名に相応しい一斉放火が放たれた。三号車からバラまかれるモンキーボマーの弾幕の中をも
がくギガンデスヘブンを、四号車から飛び立ったバーディーミサイルが容赦なく切り裂いていく。翼を失い、墜落す
る魔鳥に一号車のゴウカノン、そして二号車が連射するドギーバークが襲い掛かり、ギガンデスは完全に消滅した。
 スーツが解除され、外に降りるハルヒ。看護師と何か問答し、慌てて病院内へ走っていくテツオを見て満足そうな
顔をした彼女は、再連結した客車へと乗り込んでいった。
49仮面ライダー電王SOS『Ride on Time』:2007/05/18(金) 21:10:01 ID:???0
 『あぁ〜、面白かった』
「時の運行は、守れたみたいだね」満足げにもらす赤いイマジンと疲れた様子のハルヒに向かって、良太郎が告げた。
「未来を守る戦い、か・・・思ってたより重たいかも知れないわね・・・でも、やってやるわよ。あたしにしか出来
 ないっていうんなら、尚更ね」
『おいハルヒ。契約は思い出したか?早く言え』
キッチリ覚えていた赤いイマジンが、彼女に再び問いかけた。
「思い出したわけじゃないけど、あるわよ。願い」「ちょっと!!」ハルヒのとんでもない発言に良太郎が大慌てする。
「あたしの望みは【何があっても契約しない】こと。SOS団団長として、団員が悪事を働くなんてこと、断じて許
 さないんだから。いいわね!」
彼女を知るキョンがここにいたならば、事実上の支配宣言だと思っただろう。ありったけの憐れみと共に。
『なんだそりゃあ!?そんな訳のわからねぇ契約があるか!!』「コーヒー出来ました♪」『あ、出来た? とにかく、
 もっとマシな契約を考えろ!!いいな!いいよな!!』
しかし、一応は契約である。交わされた以上、実行せねばなるまい。あっけに取られる良太郎を尻目に、ハルヒは中
学時代の同級生が見たら信じられないと言いそうな、そしてキョンにしてみればウンザリするような笑顔を浮かべ、
イマジンとの口論を始めていた。

「事態は最悪と言っていいでしょう」健全な(?)男子高校生二人が隣同士に座るタクシーの後部座席からやっと開放
されたキョンに、古泉一樹は覚悟さえも窺える声でそう告げた。
50仮面ライダー電王SOS:2007/05/18(金) 21:12:01 ID:???0
以上、第二話「Ride on Time」でした。
完全に原稿のストックが切れました。誰かヘルプ
51メロン名無しさん:2007/05/18(金) 21:41:46 ID:???0
おお〜お見事!!
ストックが切れたならまたためればいいことです。
こちらはいつまでもまってますよ。
保守もしますし。
52仮面ライダー電王SOS:2007/05/19(土) 23:28:59 ID:???0
>>51
ありがたいことです、どうも。
正直ものすごい方向に話が向かいつつありますので、本編があまり参考に
なりません。そろそろ閉鎖空間も絡めたいのですが、次回はそれよりも
エラい展開に・・・

仮面ライダー電王SOS
「いや〜似合いすぎ!センパイの強さがトコトン出てますね」
「センパイのその強さを、俺に貸してくれちゃったりません?」山越佑
「このデンライナーのオーナー。僕はあの人と契約して、
 イマジンを追ってるんだ」良太郎
「あの怪物・・・契約なんてマジか・・・?」山越佑
「SOS団の一員とあろう者が、アンタ何考えてんのよ!」ハルヒ
「ここはお互いに手を引くということで」古泉
『飛んで火に入るってやつだ。イマジン相手なら、暴れたって
文句ねぇよな』モモタロス

        『Outlaw Momotaro』
53メロン名無しさん:2007/05/20(日) 23:46:29 ID:KeivVHlz0
Mハルヒ→乱暴者
Uハルヒ→ナンパ(男装の麗人?)
Kハルヒ→気は優しくて力持ち
Rハルヒ→甘えん坊(シスコン?)

Rハルヒお姉ちゃんいねぇよ
キョン妹かみくる(大)あたりかな
54メロン名無しさん:2007/05/21(月) 14:16:59 ID:???0
>>53
ウラハルヒは男を釣るんでいいんじゃないか、と思ったのだが、
それじゃウホって感じだな・・・・・

やっぱ男装の麗人かレズ?
なんか茨の道だw
55メロン名無しさん:2007/05/21(月) 23:19:49 ID:???0
ハルヒにはイマジンが何体ついても大丈夫そうなイメージがある・・・
56仮面ライダー電王SOS『Outlaw Momotaro』:2007/05/21(月) 23:26:04 ID:???0
>>53-54
「女好き」が魚の来にくい場所を選ぶとお思いですか・・・?
とにかく第三話の完成した部分だけでも。衝撃展開です。


 「彼女の中では宇宙人や未来人や異世界人が存在して欲しいという希望と、そんなものがいるはずないという常識
 論が鬩ぎ合っていたんです。涼宮さんは確かに言動こそエキセントリックではありましたが、その実まともな思考
 形態を持つ一般的な人種であったんです。中学時代は砂嵐のようだった精神も、ここ数ヶ月は割に落ち着いていた。
 そのままであって欲しかったという我々の願いをまず始めに打ち砕いてくれたのは、あなただったんですよ」
「俺がどうしたって?」
「怪しげなクラブを作るように吹き込んだのはあなたです。その結果彼女は奇妙な人間ばかり集めたクラブを作る気
 になり、涼宮ハルヒに関心を持つ三つの勢力が一堂に介することになってしまった」
「・・・濡れ衣だ」
不用意な一言を非難され、思わず漏らすキョン。しかし、古泉の話はそこで終わったわけではなかった。
「ですが、涼宮さんとあなたが遭遇したイマジン≠ニ呼ばれる情報生命体群と時の列車に関しては、完全にどの勢
 力にとってもイレギュラーです。彼らと最も関わりが深いと考えられるはずの未来人ですら、彼らが涼宮さんと接
 触するという事態は『本来なら』起こり得ないと判断していたのですから」
「どういうことになるんだ」
「具体的な超常現象との接触によって彼女が世界を改変する能力を自制出来なくなった場合、世界の更新という可能
 性も考慮しなければなりません。その時古い世界に残された我々がどうなるかまでは」
 置き去りか、消滅か。世界を支える神がその使命を放棄した後どうなるかは、それこそ神にもわからないのである。
彼ら超能力者は、そのために涼宮ハルヒを「消す」ことすら出来ないというのに。彼女の手の中には、デンライナー
という最高級のおもちゃが転がり込んでしまった。どの勢力も与り知らぬ間に、まったくの偶然から。
「唯一の救いと言えば、かれらが暇潰しに付き合ってくれるおかげで、さっきみたいな僕のバイトが減ってくれるかも
 知れないという、淡い期待位のものでしょうか」
春先のジャケットだって、もっと濃い色合いの気がする。少なくとも真っ白な希望という言葉は、こんなところで使う
もんじゃない。


 その頃(?)、デンライナー。朝倉涼子という女がいたマンションに立ち寄ると言い残したハルヒが降り、赤いイマジ
ンは手持ち無沙汰に知恵の輪と格闘していた。
「本日は、デンライナーのご利用真にありがとうございます。デンライナー、まもなく停車します♪お降りになられる
 方は、お忘れ物にご注意ください」
ナオミの声にトレンチコートの乗客が立ち上がり、パスをかざすと荷物をまとめ、そそくさとドアに向かう。
「あ、お持ち帰り用のコーヒーもありますよ♪」ナオミのセールストークから逃げるように食堂車から出ようとして、
良太郎とすれ違った。赤いイマジン、否、既に自身が命名したそれ≠ノ、良太郎が話しかける。
「ねぇモモタロス。涼宮さん、大丈夫かな」
『その呼び方はやめろっつってんだろ!!それにこの俺が、ダメージ受けるような戦いするかよ。それでボロボロになる
んなら、アイツが弱すぎんだ。身体鍛えりゃいいんだよ』ゴツッ。凭れようとして頭を打ったらしい。
 確かに男女の差を考慮して贔屓目に見積もっても、涼宮ハルヒという少女は良太郎とキョンよりは頑丈である。実際
辛そうな態度は億尾にも見せなかったし、筋肉痛が後日来る歳でもあるまい。
 それよりも不満だったのは、名前だ。最悪オーガイマジンでもいいものを、よりにもよって良太郎の提案にハルヒは
アッサリ賛同したのだ。
 彼女が降りる前のことである――
57仮面ライダー電王SOS『Outlaw Momotaro』:2007/05/21(月) 23:29:20 ID:???0
「モモ、モモタロー・・・モモタロ・・・ス?」
『モモタロスゥ!?』「いいわね。超常的な存在の名前ってやつは、見た目に反してどこか間が抜けているものだし」
ザケンナーとかウザイナーとかダリーナーとか。脈絡は気にしてはいけない。
『いいわけねぇだろ!!おい良太郎!おまえのセンスの悪さはいくらなんでも致命的過ぎるだろ!!』
モモタロス≠ニ命名された赤いイマジンがぶち切れようとすると、そこへ極彩色の泡を浮かべたコーヒーが三つ運ば
れてきた。ナオミだ。
「コーヒーどうぞ♪オーナーからの差し入れです♪」
「オーナー?」『あ、どーも』聞き返すハルヒ。モモタロスが軽く会釈を返すところからも、随分有名で偉い人らしい。
「賑やかですね」男は、英字新聞をしまいながらそう告げた。
「あ、ナオミ君。私にはいつもの、お願いします」
「ハーイ♪」立ち去るナオミ。オーナーと呼ばれた初老の男は、柔和で不敵な笑みを浮かべながら三人を見やる。それ
を受けて良太郎が、ハルヒに簡単な紹介をした。
「彼がこのデンライナーのオーナー。僕はあの人と契約して、イマジンを追ってるんだ」

 ――オーナーについてはどうでもいい。名前も後日キョンとかいう奴に頼もう。あれは隠れていいセンスしてる顔だ。
それよりもキツいのは「契約してはいけない」という無茶苦茶な契約。おまけに相手は特異点。頑丈なのは契約者とし
てはいいことだが、実体化どころか取り付くチャンスも満足に得られないというのは・・・

『・・・あれ?』
出られた。しかもちゃんと色が付いている。砂っぽくも無い。モモタロスが周囲を見回す。踏み切りを渡る電車の向こ
うに、今まさに歩き去ろうとするハルヒがいた。どうやら気付いていないらしい。マンションへ向かうハルヒが完全に
視界から消えたことを確認すると、モモタロスは走り去りながら、
『いぃぃぃぃぃぃぃよっっっしゃゃゃゃゃぁぁぁぁぁっっっっっっっっっっ!!!!!』
吼えた。どこまでも高く。
58メロン名無しさん:2007/05/22(火) 15:32:48 ID:???0
え、なんで!?
たしかに衝撃展開だ。
てかこの良太郎って今のハナみたいな感じ?
そういえばエキセントリック少年ボウイの歌詞に淡いぜ淡すぎるぜ春先のジャケット〜♪って歌詞があったなw
電王とあわせたMADが爆笑ものだw
59仮面ライダー電王SOS:2007/05/23(水) 00:47:02 ID:???0
>>56
訂正「魚を釣るにはポイントが大事」
ウラタロスも遊び目的ですが、モモと違って契約者選びには細心の注意を
払うでしょう。たぶん
60メロン名無しさん:2007/05/23(水) 12:22:23 ID:iUfmjPpR0
つまりSOSの副団長も電王になるわけですね。
61メロン名無しさん:2007/05/23(水) 12:47:49 ID:???0
自分もそう思った。
ハルヒじゃなきゃ別の団員だろうなって。
62メロン名無しさん:2007/05/23(水) 14:29:19 ID:???O
そして、キンちゃんみたいにしてハルヒに取りつくわけですね。
63メロン名無しさん:2007/05/23(水) 18:33:57 ID:p27DcrEyO
保守age
64メロン名無しさん:2007/05/24(木) 01:19:04 ID:???0
エヴァンゲリオンと涼宮ハルヒの憂鬱の見分け方
放映開始から10年経ってもファンがいるのがエヴァ         放映前から2chにスレを乱立して騒ぐ工作員がいるのがハルヒ
10年経って続編情報が出てファンを複雑にさせてるのがエヴァ  放送後1年未満で風化がはじまり工作員が焦ってニセ続編情報のスレを乱立したのがハルヒ
人類補完計画など物語に数多くのミステリーがあるのがエヴァ  DVDの予約数が5万あったのに発売日の売上が2万というミステリーがあったのがハルヒ
ペンギンという一風変わったマスコットがいるのがエヴァ      女性キャラクターの顔が一風変わった爬虫類なのがハルヒ
セカイ系、無口系ヒロインのブームに火をつけたのがエヴァ    アフェリエイトで稼いでいたブログ連合が炎上したきっかけがハルヒ
映画で監督がファンを突き放したのがエヴァ              2ちゃん中に宣伝のマルチポストしまくりで嫌われ突き放されているのがハルヒ
悩み苦しみ弱音を吐き怒られる等身大の少年が主人公のエヴァ  人に迷惑をかけても積み重ねのない薄っぺらの「実は悩んでました設定」で罰をうけないのが涼宮ハルヒ
2chで話題が尽きないせいで専用板ができたのがエヴァ      2chで専用板がほしくて雑談やサッカー実況でスレを伸ばし、さくら板を横取りしようと荒らすも失敗したのがハルヒ
個性的なヒロイン達が魅力的に動くのがエヴァ             エロゲーやライトノベルで使い古されたテンプレキャラ達が主人公の気を引くために動くのがハルヒ
監督の好きなロボットアニメの影響が大きく出ているのがエヴァ  逆転裁判やガンダムの映像を丸パクリ、モザイク処理して喜んでいるのがハルヒ
主人公が自分の殻の世界から脱出するのがエヴァ         主人公にキスされてハーレム世界に戻っていったのがハルヒ
物語の印象的な断片を次々カットインするかっこいいOPがエヴァ Berryz工房の踊りをパクッた振り付けをバレるまでオリジナルと言い張っていたEDがハルヒ
65メロン名無しさん:2007/05/24(木) 06:19:50 ID:???0
>>64
改行ミス乙
66メロン名無しさん:2007/05/24(木) 06:46:14 ID:stQP6Izj0
昨今のネットコミュニティの人々の中に、人を馬鹿にして悦に浸る人種がいる。
彼らは、なぜ、こんなくだらないことにご執心なのだろうか?

それは、真の馬鹿だからである。彼らは劣っている自分の正体から目をそらし、必死に、ハイエナのように、
些細なことでも、馬鹿にできるような事をさがし、レッテルを作り出し、人を見下し脆弱な自信を保つ。
しかし、この感覚はニセモノであり、ちょうど海水で、喉のかわきを癒そうとするのが無駄なのと同じく
何度行っても自信をつける役には立たない。自分は何も変わっていないのだから当たり前だ。
また、他人を自信の基準にしているため、ちょっと優れた人物を目の当たりにすると、すぐに
劣等感を感じてしまうようになる。

彼らは学校、職場など所属する団体で認められておらず、また、人生の中で
本当に誇れる、明確に自信につながる証拠がないため、他人を攻撃することでしか自信を保てないのだ。
だから、やっきになって、するほど人に嫌われると気づかずに、
または気づいていても、大丈夫と勝手に自分に言い聞かせて、人を馬鹿にする。
もちろん、馬鹿にされる側の人は全くの普通であったり、または、ぐうぜん弱っている時に標的になる。
こんな連中に付き合っていたら、人生が無駄になってしまう。しかし、
日本人は人がいいので、それらの言い分にも耳を貸してしまうのだ。
67メロン名無しさん:2007/05/24(木) 16:51:48 ID:3WNcYjGpO
何気に続きを期待してるんだが、作者忙しいんかな?
「いぃぃぃぃぃぃぃよっっっしゃゃゃゃゃぁぁぁぁぁっっっっっっっっっっ!!!!!」

 そのすぐ近く、明らかにヤバい取り立て方で借金を返済してもらうくらいしか就職口のなさそうな連中が疾走してい
た。むろん彼らの仕事はヤバい取り立て方で借金を返済してもらうことであり、当然その走る先にはヤバい取り立て方
で返済を催促せねばならないほどの借金を抱えた哀れな子羊がいるのである。
「テメェ待ちやがれ!!」「金借りといてその上盗みに入ろうたぁどういうこった!!」
「うるっせぇ悪徳業者!!」逃げている男が追う借金取りの一人を突き飛ばしながら吠える。しかし、男はモモタロスと
衝突。そのまま追いつかれてしまった。借金取りと揉み合いになりそうになったところに、
「俺、参上」
このイマジンが割って入らないわけがない。わけのわからない乱入者にあっけにとられる借金取りだったが、すぐにガ
ンを飛ばす。
「ぁン?なんだコラァ!?」
この前の不良共とやることが同じである。勿論、その後の展開も似たようなものだ。一人がモモタロスの片腕に吹き飛
ばされる。だがこの前と違い、叩きつけられたのは地下道のコンクリ製アーチだ。瓦礫と共に落下した男は完全に気絶。
骨も無事ではあるまい。倒した男には目もくれずに瓦礫から手頃な棒を?ぎ取り、モモタロスが睨みを利かせる。
「なんだオメェは!?」
「こういうの好きなんだよ。首突っ込ませろ」
そういうとモモタロスは残る借金取りを見回し、品定め。一番ガタイがいいリーダー格を指しながら、存分に挑発する。
「やっぱ相手になりそうなのは・・・お前か?」
ここまで嘗められては、借金取りとして黙っていられるはずがない。リーダー格がドスを込めて返す。
「ふざけてんのかクソガキ・・・」
当然返事は、
「いくぜ」開戦の合図だ。

 基本的にケンカというものは一人相手でも互角、連携が取れていない相手でも二人とやるのは不利、三人ともなると
頭を使わなければ勝ち目はないものらしい。だが、それはあくまで人並みの力を持つもの同士の話だ。ハッタリに耳も
貸さず、鳩尾への一撃だけで人間を失神させるようなバケモノ相手に素手で挑むというのは、よっぽどの武人で無い限
り無謀というもの。あっという間に借金取り四人は全滅していた。
「もう終わりか?」
「すげぇ・・・」取り残された男が驚嘆していると、突然ホイッスルの音が聞こえてきた。
「おぉい!何をしている!」「そこを動くな!」
派手な物音を立てて乱闘していたら、警官が騒ぎを聞きつけてきたらしい。しかしモモタロスは更に頬を緩ませ、
「お、デザートが来たか」
「ヤバいって!速くこっちに!」「なんだよ!!」男が急にモモタロスを引っ張り、その場から逃げ出した。
察を完全に撒いたところで、男はようやく安堵する。しかしモモタロスは露骨に不満を漏らした。
「なんだよ、逃げただけか。全然やり足りねぇじゃねぇか。余計なことすんじゃねぇよ!」
苛立ち全開で殴りつけた壁にクレーターを刻み、モモタロスは歩き去っていった。その様子を見た男は、
「相手警官なのに・・・もしかしてスゲー大物!?」
何かよからぬことを企んだ顔で、その後を追いかけ始めた。
「ちょっと、ちょっとセンパイ」

 約十分後、店から出て来た二人の男。借金取りに追いかけられていた奴と、もう一人はモモタロスだ。服装を一新し、
角を見てもコスプレと思えないワイルドスタイルにシルバーアクセ。その姿を見て男がモモタロスを褒めちぎる。
「いや〜似合いすぎ!センパイの強さがトコトン出てますね」
「おぅ、お前分かってんじゃねぇか」
さも当然だと言わんばかりに返すモモタロス。それにしてもこのイマジンノリノリである。そこにもう一押し甘言。
「わかりますよ。で、センパイのその強さを俺に貸しちゃったりしてくれません?」「何?」
「さっき、『やり足りない』って言ってたじゃないスか。一緒にもっとやりましょうよ?ね?」
その言葉を聞き、モモタロスの目の色が変わる。男の胸倉を掴み上げ、
「面白ぇんだろうな」
爪先立ちでもがきながら男が返す。「も、もちろん」
その返事に、モモタロスはあの¥ホみを向けた。

 「今夜か・・・」
男との打ち合わせを終え、路地裏をウキウキ顔で歩いているモモタロス。そういや名前聞いてなかったな、などと
思っていると、借金取りを薙ぎ払った時に近寄ってきた警官と目が合った。
「いたぞ!」「あいつだ、間違いない!」
その姿を見て、さらに笑みがつり上がる。「やれやれ、今日はトコトン楽しませてくれる日だぜ」
ビール瓶を振り回す狩猟者(プレデター)の顔。と、そこに
「嘘・・・」
「おい、お前なんで実体化してんだよ!!」
信じられない、というような顔をした良太郎とキョンが立っていた。
「と、とにかく逃げよう!到着時間まであと1分しかないよ!」「ォ、オイ!!」
「ちょい待て、ってちくしょう!なんで俺まで!!」
良太郎がモモタロスを引っ張り、急かされたキョンもそれを追いかける。5時55分0秒。走る、走る。14秒。階段を三段
飛ばしで跳ね上がり、良太郎が掃除のおばちゃんと正面衝突。モモタロスをキョンが押し出す。32秒。
「パス、パス!?」ポケットを漁りながらパニクる良太郎。48秒。トイレを発見。50秒。52、53、54、
 間一髪!55秒フラットで扉を開いた瞬間、周囲の時間が一瞬凍結。その隙を突いて三人は時の砂漠へなだれ込んだ。

 そのジャスト一秒後、
「・・・今、何か見えたよな?」駆けつけた警官たちの目に映ったのは、変哲も無いトイレの光景だった。
>>68
?ぎ取り→もぎ取り、ですね。
正直忙しい。ネタは煮詰まっても書く時間が無い感じです
71メロン名無しさん:2007/05/24(木) 23:44:43 ID:???0
【仮面ライダーカブト】仮面ライダーとSOS団を共演させるスレ【涼宮ハルヒ】まとめ
http://blog106.fc2.com/kabutoharuhi/admin.php

上記のサイトを作ってるんだが
この小説のっけていいかな?
72メロン名無しさん:2007/05/25(金) 10:15:38 ID:y+fojwC+O
今回のSS見ててやっと分かったんだが、モモタロス実体化してたんだな。
でも、あの風貌でよく怪しまれないな。それとも、仮面ライダーSOS用の別の姿があんのかな?
73メロン名無しさん:2007/05/25(金) 14:41:57 ID:???0
それは自分も思った。
別の姿か、他の人には普通の人間に見えるとか。
74仮面ライダー電王SOS:2007/05/25(金) 19:17:37 ID:???0
>>71
拙く、遅いこのSSでもよろしければ。まだ第三話も書き終えてないので・・・

>>72-73
第二話で普通の人間の姿に角がある、とは描写したのですが、なかなか描写だけで
伝えるのは難しいですね・・・あの能面の下の顔を出してると思っていただければ。
コッチのモモは百面相です。
75メロン名無しさん:2007/05/25(金) 22:35:44 ID:y+fojwC+O
誰か絵で描いてくれると想像しやすいな。
TVのあのイメージがあるからな・・・
76メロン名無しさん:2007/05/26(土) 10:34:41 ID:???0
期待age
完成したパートだけでも上げ

「なんでこんなことに・・・」呆然とする良太郎。キョンに至っては呆れ返る余裕すらない。
『俺が知るか。気付いたら外に出てたんだよ!』
そう、便乗してはしゃいだとはいえ、実体化出来た理由はモモタロス本人にも全く分からないのだ。
「と、なるとやっぱり・・・?」思わずハルヒを疑ってしまうキョン。すっかり悪い癖が出てしまってい
る。そこに意外そうな顔をしたオーナーが現れた。
「おや、あなたは・・・」

 そしてモモタロスと別れた男、山越佑は自分のマンションの前でウンザリした顔をしていた。そっち方
面の借金取りという人種はとことん地味な嫌がらせが好きなのである。ドアの前にベッタリ貼られた脅し
文句を適当に引っぺがす。もうお隣さんも同情してくれるほどだ。モモタロスに払った『先行投資』も、
正直期待は半々である。そうでもなければヤバい借金背負うような賭けには出ない。
 背中にぶつかった光にも気付かず、彼は自室の万年床に転がり込んだ。目の届く場所に写真が立ててあ
る。バンドメンバーとライブハウス。ふと昔を思い返した時、突然砂が湧き上がった。
「な、なんだ!?」
『お前の望みを言え・・・』

 「ハイ、どーぞ♪」ナオミがオーナーに差し出したのは、デンライナーマークの旗付きピラフ。
「んん〜っ、今日の旗もいいですねぇ〜。この旗をですね、最後まで倒れないように食べるのが、醍醐味
 なんですよ」
スプーンを手刀で跳ね上げ、オーナーは棒倒しの要領でピラフを食べ始めた。
「ところで、一つ聞いて良いですか?」
暢気なオーナーに対して、キョンが最も重要な質問を投げかけた。
「デンライナーって、何なんです?」
「列車ですよ」答えになってない。
「列車って、じゃあなんで時間越えたりしてるんですか。それに時の運行だのイマジンだの、あげく涼宮
 が電王なんてわけのわからん」
その他、思いっきり未来人と超能力者の危機感をぶちまけるような質問を繰り出そうとするも、オーナー
の一言に全て吹き飛ばされてしまった。
「わかっている人なんてそうはいませんよ。良太郎君だって全て知っているわけじゃあない。でも、知っ
 ていても知らなくても、時間は流れますからねぇ。いいんですよ」
「いや、いいんですかそれって」
「ただ、これだけは知っておいて下さい。
 『チケットまたはパスが無い者は、何人たりとも時を越えてはならない。 絶 対 に 』」
オーナーが吹き上げた威圧感に圧されるかのように、ピラフの旗が倒れた。とたんにしょんぼり顔と逆ム
ンクな手つきで残念がるオッサン。
「新記録だと思ったのに〜」唐突にナプキンをしまい、退席してしまった。あっけに取られて結局何も聞
けずじまいになってしまったが、一つだけ言えることがあった。
「ひょっとしてあのオッサン、ハルヒのことなんかどうでもいいのか・・・?」

そう。彼は涼宮ハルヒについて 何 一 つ 触 れ な か っ た 。
 宇宙人曰く「進化の可能性」未来人曰く「時間の歪み」超能力者曰く「神」それぞれが三者三様の興味
と恐怖を込めた視線を送る中、このデンライナーだけが、あまりにも中立過ぎる。おそらくここにハルヒ
がいたとしても、否、たとえハルヒが同じ問いかけをしても、彼は同じ答えを返したに違いない。
 ――なんとなく、背筋が冷たくなった。
78メロン名無しさん:2007/05/26(土) 12:17:41 ID:???0
TVでも一番謎の存在なオーナーが更に謎でいいね
79メロン名無しさん:2007/05/26(土) 12:56:13 ID:???0
ktkr!!
いいよいいよ〜
80メロン名無しさん:2007/05/26(土) 22:23:56 ID:KF26u9Tl0
文章力も高く読みやすくていいね。次も楽しみにしてます!
81メロン名無しさん:2007/05/26(土) 22:28:52 ID:???O
誰か「仮面ライダー電王SOS」のOPMADでも作らないかな
イーじゃんのやつで
82メロン名無しさん:2007/05/26(土) 22:49:27 ID:WOGAHqRH0
クライマックスジャンプとハルヒの映像MADならすでに作った人がいるよ。
ttp://www.nicovideo.jp/watch/1174260267
ttp://www.nicovideo.jp/watch/1175172956
とか。
でもライダーっぽさを出すなら新たに作るようだねぇ。
 「あの怪物・・・契約なんてマジか・・・?」恐る恐るドアを開け、山越は呟いた。
――『お前の望みを言え・・・どんな望みでも一つだけ叶えてやろう。お前が払う代償はたった一つ・・・
   お前の望みはなんだ?』
「か、金かな? 死ぬほどの金があれば、俺だって」
『わかった。死ぬほどの金だな』
そういうと道化師のようなフリルを纏った怪物カメレオンイマジン≠ヘ実体化し、山越の家を出て行っ
た――

「まさか。怪物がカネ持ってくるなんてあり得ねぇ」
問いかけに思わず答えてしまったことを、今更になって後悔しているのである。彼のこの一年も、そんな
ものだった。後悔先に立たず、使い古された諺を思い出しながらも、彼はいつもの¥齒鰍ヨ向かった。
使い古された相棒(ギター)と共に。
 駅前の路上ライブ。彼のほぼ唯一の収入源だった。

 とある銀行。もう終業時間であり、取り扱った紙幣の集計をしている。と、突然窓が陰った。
『シャアァァァァッ!!』
爆発。窓を爆破した影の正体を見た女性社員の悲鳴が走り、続いて火災報知機が鳴り響く。パニックに陥
った銀行の中で、カメレオンイマジンが悠々と札束を掻き集めていた。

 気まずい沈黙が流れる。まともに女っ気がある二人っきりの下校なのに、このプレッシャーはなんだ。
前を歩くハルヒの背中が、やけに遠い。何か言い出そうとするが、その前にハルヒが口を開いた。
「ねぇ、あんた。自分がどれだけちっぽけな存在か、思い知らされたことある?」
わけのわからない質問に戸惑うキョンを無視して、ハルヒは独白を続けようと口を開き。
 まったくの偶然に、デンライナーから降りるモモタロスを見つけた。
「・・・あいつ、なんであんなとこにいるのよ」
急に走り出したハルヒに一瞬面食らったキョンだったが、彼女の視線の先に何がいるか気付いた瞬間、真
っ青になって追いかけた。
 件の金融業社前。工事用のフェンスに隠れた山越佑は、じっとタイミングを見計らっていた。玄関に停
まった黒塗りの車から、アタッシュケースを持った男達が社内へ入っていく。不安そうに時計を確認する
山越の背後から、
「待たせたな」モモタロスが肩を叩いた。
「センパイ!よかったぁ〜来ないかと思った」安堵の声を漏らす山越。
「こっちにも事情があんだよ」
言い訳に聞こえないのは、モモタロス自身も待ちきれなかったからか。二人はフェンスに隠れ、打ち合わ
せの最終確認に入る。
「あれが、今日回収した金です。俺が中に入って持ち出しますから、追いかけてきた奴らボコっちゃって
 ください」
やることは単純だが、モモタロスにしてみれば服まで買ってもらった義理がある。それに何より、面白そ
うだ。
「よぅし、行って来い。後のことは任せろ」
肩を叩き、力強く山越を送り出すモモタロス。もう笑みが止まらない。その目を爛々と燃え上がらせ、
「面白ぇ・・・やっぱ身体があるってサイコーだぜ・・・!!」

 突然足音。それもかなり早い。まさか連中の伏兵か、と思ったモモタロスの顔面に、
「こ、の、バカモモーッッ!!」
ハルヒのドロップキックが突き刺さった。フェンスに叩きつけられ、網目と靴跡の焼印が顔の左右を埋め
る。
「最悪な契約者だなオメーッ!」仮にも女である。なんでまたドロップキック?
「どっちがよ!なぜか知らないけど勝手に出て来た挙句ドロボーなんて!SOS団の一員とあろう者が、ア
ンタ何考えてんのよ!」ブチ切れるハルヒに、モモタロスはふざけるなと言いたげな口調で返す。
「泥棒じゃねぇ、用心棒だ!!」
「泥棒の用心棒じゃ同じよ!!」
「なんだと!あんな電車に閉じ込められて平気でいられると思ってんのか!!・・・待て」
急に気配を殺し、神妙な顔つきになるモモタロス。いぶかしむキョン。
「どうしたってんだ?」
「・・・イマジンの臭いだ」
「臭い?」
 二人が疑問符を出す間もなく、何かが着地する音。玄関の方に目を向けると、カメレオンイマジンが姿
を現していた。それを見て勝ち誇った顔をするモモタロス。
「飛んで火に入るってやつだ。イマジン相手なら、暴れたって文句ねぇよな」
「ちょっと!」それを告げたモモタロスは、あろうことかハルヒに憑依した!とっさのことに対応しきれず、
乗っ取られるがままにされてしまうハルヒ。行動権を確保したモモタロスは、カメレオンイマジンに歩み
寄っていく。
書き込みミスです。>>83の前に追加。

 釈然としない気持ちのままデンライナーを降りたキョンだったが、つくづく運の悪いことに
朝倉がいたマンションを出たばかりのハルヒと遭遇してしまった。停車時刻を誤ったらしい。
「あんた、こんなとこまで何しに来たの」
「あぁ・・・えっと・・・」言い訳を考えるキョンの後ろから、長門有希が近づいてきた。
「あら、ひょっとしてあんたもこのマンションなの?奇遇ねぇ」ハルヒの問いかけに頷く長門。
「だったら、朝倉のこと何か聞いてない?」否定の仕草。
「そう。もし朝倉のことでなにか解ったら教えてよね。いい?」今度は肯定。と、ここでハルヒが長門を
まじまじと見る。
「眼鏡どうしたの?」
キョンを見る無口。見られても困るのだが。幸いなことにハルヒは特に気にも留めずに歩き出した。その
後を続こうとするキョンにだけ向けて、長門が小さく呟く。
「気をつけて」
・・・どれにだ。
行動権を確保したモモタロスは、カメレオンイマジンに歩み寄っていく。

 『よぉ、ちょいと遊ばねぇか』
『なんだ貴様、目障りな。消えろ!』自分に近づくマヌケな不審者に対し、カメレオンイマジンが鞭を振
り回した。しかし、街路樹を切り飛ばす勢いで放たれた一閃をMハルヒは軽くかわす。続けて飛び掛かっ
てきた連続攻撃も、次々と回避。いつの間にか、右手にはパス。左手にはベルトが実体化していた。
『慌てるなよ。俺のカッコいい変身。見せてやるからよく見とけ』
ベルトを腰に振りつけ、装着。赤いボタンに触れ、跳び六方のように両手を広げる。バックルにパスを翳
して、
          <Sword Form>
 スーツと鎧を身にまとい、電仮面が頭頂部を走り抜ける。
『俺、参上!!』
「あいつ・・・!」苛立った声を上げるギャラリー(キョン)。モモタロスもハルヒのことを何も考えてい
ない!古泉とかが見たら卒倒しそうだ。
電王はもう一度広げた両手をそのままに、カメレオンイマジンを挑発する。だが、その姿に意外な反応
が返ってきた。
『ハッ、そうか・・・特異点に取り込まれたマヌケはお前か』
そう呟き、逆に挑発する。
『その言い方は気に食わねぇな。むしろこういうのこそ俺がやりたかった事だからだ!』
『終わらせてやる・・・特異点共々・・・消えろ』鞭を鳴らすカメレオンイマジン。
『おぉ〜ぅ?少しは自信あるってか?だが気をつけろよ。俺は最初から最後までクライマックスだぜ!?』
『それがどうした・・・!』再び鞭が飛ぶ。しかし電王はそれを掴み取り、デンガッシャー二、三を連結。
投げ上げると同時にジャンプして横薙ぎを回避、空中でソードモードを完成させて斬りかかった!!
その頃、ほうほうの体で裸の札束を抱えた山越が、非常ベルの音に弾かれるように表に飛び出した。
「センパーイ!出番でーって、センパイ!?」
必死の形相で駆け込んだ合流地点には、誰もいない。予想外の追っ手の数にビビりながら、山越は更なる
逃走劇を続行する。

 それを知ってか知らずか、電王の攻撃は苛烈さを増していく。鞭も切り刻まれ、火球を放つ隙もなく、
棒立ちのままラッシュを受け続けるカメレオンイマジン。決めの切り上げに飛ばされて壁にしがみついた
その姿を見て、バックルにパスを翳しながら電王が吠えた。
『今だ!俺の必殺技!!』
            <Full Charge>
『パートU!!』
剣を構え、刀身を射出。そのまま振りかぶったところで、
『チィッ!』体勢を立て直したカメレオンイマジンが、突然壁から飛び降りる。それだけなら狙い撃ちだ
ったのだが、透明化したことで目測が掴めなくなり、俺の必殺技≠ヘ空しく宙を切った。
『クソッ!外したか・・・』ストレッチする電王。そこにキョンが駆けつける。
「おい、イマジンって確か契約したら実体化するんだよな!?だったらそいつを探さないと」
『あっ!?!?』契約≠ニ聞いて突然モモタロスが叫び声を上げる。イマジン相手に夢中で山越の事をスッ
カリ忘れていた!
 「ヤベぇ!!」大慌てでハルヒと分離し、駆け出すモモタロス。放置されたハルヒは遂に疲れが出たのか、
力なく壁に寄りかかった。忌々しげ、と呼ぶには力ない顔で漏らす。
「もぅ・・・なんなのよアイツ・・・」
そんな顔すんなよ。そんな場違いな思いを抱くのが、精一杯のキョンだった。

 「いねぇ。あいつ・・・まさか捕まったんじゃ・・・」
まだ名前も聞いていない山越の事を本気で心配するモモタロス。彼にも良識や人情はある。ただ、周りが
見えていないだけだ。それは自分本位の生き方であれ、悪意は無い。
 ・・・だから余計に、質が悪い。
「センパーイ!」なんとか逃げ回っていた山越が、モモタロスを発見した。
「ひどいじゃないですか、約束したのに」
「悪ぃ。こっちにも色々事情があったんでな。その代わり、こっからは遠慮なくクライマックスだぜ!」
名誉挽回に燃えるモモタロス。そこに駆け込んでくるのは、特殊警棒からバールのようなものまで持ち出
してきているコワーイ方達。対するは、カメレオン戦のリベンジに意気込む炎の魔人。
「・・・行くぜ行くぜ行くぜぃっ!!」
無手を構わず、燃える赤鬼が走る。
88仮面ライダー電王SOS:2007/05/27(日) 02:38:11 ID:???0
以上、第三話『Outlaw Momotaro』 でした。予告通りのセリフを使わせたら
なんか機関が万能になっちゃいそうなんで止むを得ずモモさん大ハッスル。
次回はもっと小説と合わせられたらと思います。

仮面ライダー電王SOS
「・・・出ていきなさい」ハルヒ
「なんで泥棒の仲間になったりなんか」良太郎
『泥棒仲間じゃねぇ!用心棒だっつったろうが!!』モモタロス
『一度結んだ契約は必ず果たす』カメレオンイマジン
「どうなるんだ、俺・・・」山越
「つまらない世界にウンザリしてて、
 もっと面白いことが起きてくれると思ってた!!」ハルヒ
「世界は確実に面白い方向に向かってたんだよ」キョン
「馬鹿野郎!どこにいんだよ!俺を呼べよ!!」モモタロス

         『あたしの本気で鬼は外』

やってほしいネタとかあります?
89メロン名無しさん:2007/05/27(日) 02:44:57 ID:???0
乙かれっす
他の団員との絡み楽しみにしてます
90メロン名無しさん:2007/05/27(日) 10:57:19 ID:???0
GJ!
サブタイトルもいい感じにアレンジしててw
91メロン名無しさん:2007/05/27(日) 15:34:23 ID:???O
キンタロスは下手したら朝比奈さんの下の名前にも反応しそうな予感がするw
92仮面ライダー電王SOS:2007/05/27(日) 19:41:39 ID:???0
 まったく筆が進まないので所信表明でも。
 骨子は概ねスレタイ通りなのですが、あちこちの設定を大幅に変えたりして
います。その最たるものが「モモタロスの人間化」なのですが、それ以外にも
デンライナー運転席の内装や、ハルヒとキョンの立ち位置も微妙に違ったり。
 なんならこの二作以外からも契約者&オリジナルイマジン出したりしたいの
ですが・・・ブーム過ぎるまでに書き切れっかなぁ・・・
93メロン名無しさん:2007/05/27(日) 20:52:19 ID:???0
安心しろ俺なんてカブト最終回後なのに
カブト、ハルヒで書いてるんだZE
94メロン名無しさん:2007/05/28(月) 00:11:04 ID:???O
双方の原作と紙一重で離れてないのがいい感じ
上手くコラボさせてる
95仮面ライダー電王SOS『Outlaw Momotaro』:2007/05/28(月) 06:52:35 ID:???0
>>86
大事なセリフを飛ばしてたので修正

 『よぉ、ちょいと遊ばねぇか』
『なんだ貴様、目障りな。消えろ!』自分に近づくマヌケな不審者に対し、カメレオンイマジンが鞭を振
り回した。しかし、街路樹を切り飛ばす勢いで放たれた一閃をMハルヒは軽くかわす。続けて飛び掛かっ
てきた連続攻撃も、次々と回避。いつの間にか、右手にはパス。左手にはベルトが実体化していた。
『慌てるなよ。俺のカッコいい変身。見せてやるからよく見とけ』
ベルトを腰に振りつけ、装着。赤いボタンに触れ、跳び六方のように両手を広げる。バックルにパスを翳
して、
「変身!!」
          <Sword Form>
 スーツと鎧を身にまとい、電仮面が頭頂部を走り抜ける。
『俺、参上!!』
96メロン名無しさん:2007/05/29(火) 17:51:23 ID:e6sXG4xtO
ハルヒの文化祭ライブでモモタロスが憑依して歌うというのを想像した俺は逝ってよし
97メロン名無しさん:2007/05/29(火) 20:49:09 ID:???0
別々に実体化できるんだから、ハルヒにも歌わせてやろうっよw

というかイマジン×4と長門、ハルヒでバンド結成と妄想
 結局、最初に奪ったバールのようなもので叩きのめすこと15人。パトカーのサイレンにビビ
った山越が再びモモタロスを引っ張っていくまで、一方的な戦いは続いた。
「なんだよ。結局逃げるんじゃねぇか」
ビルの上に辿り着いた二人。モモタロスが不平を漏らすが、山越の方は冗談じゃないとでもい
うような顔で返した。
「そりゃそうっすよ。センパイあのまんまじゃリアル三国無双になってましたよ」
「なんだそりゃ。ま、あれだけ暴れられりゃ文句もねぇか」
「そスか。とにかく成功ですから、また今度狙いましょうや。ハイ、約束の分け前」
そう言って山越は札束を差し出すが、モモタロスはそれをつっぱねた。
「カネならいらねぇつったろ。それよりまた今度やるんなら、そん時も忘れずに呼べよな」
 要は戦えればなんでもいいのである。それが過去の改変だろうが未来を守るためであろうが、
このイマジンにとって大した違いはないのだ。と、唐突に迫ってくる何か≠フ気配を彼は感
じ取った。次の瞬間、
「あぶねぇ!!」
山越を押しのけたモモタロスが、カメレオンイマジンの火球に吹き飛ばされた!ビルから落下
するモモタロスをみて山越が絶叫する。
「セ、センパーイ!!」しかし、その絶叫が響ききらぬまま山越も鞭に絡め取られ、ビルの谷間
を引きずり回されていった。

「クソッ・・・よりにもよってあいつが契約者だったのかよ・・・!」
道路に穿たれたクレーターの中心で、モモタロスが忌々しげに呻いた。
 かろうじて無傷のまま自分の部屋に投げ出される山越。布団に放り出された彼の上に、カメ
レオンイマジンが獲物≠巻き散らす。その額ざっと6000万円。ところどころに焦げた札が
あるのが、それが真っ当な手段で集められたものではないことを示していた。
『一度結んだ契約は必ず果たす。お前は黙ってここで待っていろ』そういうとイマジンは窓を
開け、新たな標的を探しに跳び去っていった。その姿を見送った山越が、震えながら呟く。
「オイオィ・・・契約ってマジだったのかよ・・・どうなるんだ、俺・・・」

 なんとか学校に出られるまでの体力は残っていたハルヒも、暑さにうだされて完全にやる気
を失っているようだった。季節外れのマラソンを風乾されるスルメの気分で終えたが、彼女は
着替えることなく体操服のままだ。「暑いから」らしいが、それだけには見えないダウナーっ
ぷりに、キョンは思わず励ましの言葉を考える。三秒後、出てきたのは。
「気をしっかり持てよ」
微妙に的外れだとは思うが、他になんと言ったらいいのやら。とりあえず彼女が本当に神様か
なんかだとしたら、それこそ独裁スイッチ張りの隠滅をやってのけるに違いない。関わり合い
になりたくないと思わせれば、イマジンくらいどうにかするだろう。あのスマイリー古泉の言
葉を信じるのはそれからでも遅くないとか、彼なりに色々考えて搾り出した一言のつもりだっ
た。
「みくるちゃんの次の衣装、何がいい?」
それをハルヒは思いっきりスルー。いや、彼女なりの話題転換なのかも知れないが。
「ネコ耳?ナース服?女王様なんてのもいいかしら」
着替える時のリアクションまで想像してしまい、思わずにやけるキョン。
「まぬけ面」
まったくもってその通りであった。

 まだ座り込んだままのハルヒを置いてキョンが部室に向かうと、
「あの、キョン君。お客様が」
「あ、お邪魔してます」良太郎が中にいた。
 簡単に全員の自己紹介と裏経歴の披露を済ませる。長門は仏頂面を保ったままだが、みくる
は困惑の色を隠せず、古泉に至っては完全に笑みが消えていた。
「時の運行を守る列車、ですか・・・」
「何か問題があるのか?」半ば尋問されているような雰囲気に、思わず竦む良太郎。キョンが
フォローするが、古泉が平静を装っているだけのように見えるのは気のせいだろうか。
「いえ、むしろ予想されてしかるべきでした。自らにとって有利かつ、涼宮さんにとって非常
 に興味を惹く情報だけを開示して『彼女自身を味方に引き入れる』方法もアリはアリでした
 から。無論そんなことをすれば世界がどうなるかなど、考えたくもありませんが」
「それにしてもモモタロス、なんで泥棒の仲間なんか・・・」
良太郎の呟きに対し、古泉が反応する。
「むしろ問題はそれです。お二人の話を聞く限りそのモモタロスというイマジンは、過去に飛
 ぶことよりもむしろ戦うことだけを求めているように見える。恐らくそれが彼女の中の『も
 っと世界が面白くなってほしい』という願望を叶える手段として成立したのでしょう」
「じゃあえっと、その、モモさんは、いつでも涼宮さんの過去へ飛べるってことですか?」
みくるが急に口を開く。同じ未来人でありながら、その移動アプローチは大きく違う。さりと
て何かの鍵になるかと思ったわけではなく、単純にハルヒを心配しての言葉だろう。
「それはないですよ。特異点は時の流れに関われない。だから彼女から過去へ飛ぶことは出来
 ないと思うんだけど・・・」
不安が過ぎる。もし、涼宮ハルヒが彼らの言う通りの『例外』なのだとしたら。


 その時、ハルヒはまだ部室に向かう途中だったのだが、モモタロスに詰問したいことが色々
あったために歩みを緩めていた。
「馬鹿じゃない。アンタの泥棒仲間が契約者だったなんて」
『泥棒仲間じゃねぇ!用心棒だっつってるだろうが!』
「もういい」
『・・・怒ってんのかよ?あいつの居場所だって知ってんだぜ。俺は』
ハルヒが動きを止める。それに気を良くしたのか、モモタロスはさらに続けた。
『最初にねぐらの場所も教えてもらったからな。ホラ』裾から零れた砂の中から、住所を書い
た紙が出てきた。
「・・・出ていきなさい」
『チッ。わかったよ。勝手にしろ!」
そう言うとモモタロスはハルヒから分離。実体化して、学校の外へ飛び出して言った。
一旦ここまで。後半、涼宮ハルヒのパートが進んでないもので・・・
102メロン名無しさん:2007/05/31(木) 00:02:54 ID:???0
つ ま ら な い
103メロン名無しさん:2007/05/31(木) 11:22:05 ID:RE8AmSrmO
特異点がどういう存在なのか初めて知った。
それにしても良太郎、結構積極的に行くなwww
104メロン名無しさん:2007/05/31(木) 12:13:18 ID:???0
うんこー
105メロン名無しさん:2007/06/01(金) 20:07:30 ID:???O
挙げ
 インターネットメディアは憶測を含め、情報が早いのが売りとされている。トップページの
ニュース欄にはもう、あのイマジンのものと思しき事件がアップされていた。
『謎の怪物、現金輸送車爆破!!』
詳しく見る気も起きない。せめてハルヒがもう少しやる気を出してくれたら、いや、いっそ長
門が・・・と思いながらキョンはエクスプローラを閉じる。ふと思いついたことがあったので、
MIKURUフォルダに手を伸ばしつつ、長門に聞いた。
「そういやお前らのとこの親玉は、イマジンについてどう考えてるんだ?」
「情報統合思念体はイマジンと呼称される異時間跳躍情報体群が涼宮ハルヒに対し重大な影響
 を与えるとは考えていなかった」
「じゃあ今の事態は想定外って事か。大丈夫なのか?」
「現在彼女からは極僅かではあるが恒常的な情報フレアが発生している」良太郎をアイシクル
な目で見据えつつ、
 「恐らくはこの時間跳躍者がモモタロスと呼んでいた個体の影響。情報統合思念体は現状を
 維持し、情報フレアの詳細を分析している」
「じゃああいつはこのままにしておくってことか?」
「それが我々の目的に合致するなら」
 そんな余所見操作が悪かったのだろう。ちょうどお茶を渡しに来たみくるにファイルを見ら
れてしまった。
「あれ、これってわたしの名前ですよね?」
自分の名前のフォルダを見て、中身に興味が湧かないわけがない。
「見せてくださいよぉ」「ちょ、ちょっと待って!」じゃれ合い揉み合い、なんか当たってな
い?って時に限って。

 「あんた達、何してんの」ハルヒがやってきた。瞬間走る冷たい沈黙。
「着替える」「は?」
「着替えるから」はいはい、とキョンがゆるゆる立ち上がろうとすると、
「出てけ!!」男三人まとめて放り出された。
「なんだってんだ」
「あ、ついでだし、じゃあ僕これで・・・」きりがよくなったと判断し、デンライナーに戻ろ
うとする良太郎。それをやれやれという目で見送るキョンと古泉。
「おぅ。昨日みたいに迷うんじゃねーぞ」
 その後。
 部室内ではバニーなハルヒが発生し、みくるの髪でなにやらスタイリングごっこ。長門は黙
々とハードカバーを制覇し、男二人はこれまた一方的なオセロ勝負。なんのことはない。これ
が彼らにとって、当たり前の日常のはずなのだ。変なことはないけど、とりあえず楽しい青春。

    ――それだけでいいの?――


 その日の深夜、山越に夜襲をかけるつもりだった借金取り達はあっけに取られていた。
「たーすけてくれー!」
プールどころではない札束の山の中で、山越は誰彼構わず助けを求める。このままでは金に呑
まれて圧死する!!
 しかし、彼らも次の客に絡め取られ、追い払われてしまった。カメレオンイマジンが戻って
きたのだ。部屋を埋め尽くす札束の山を更に継ぎ足し、カメレオンイマジンが口を開く。
『望みは死ぬほどの金だったな。これで十分、「死ぬほどの金」だ。お前の望みは果たした』
写真に目配せをしたカメレオンイマジンが、山越に手を伸ばしたその時である。
「この首輪野郎!待ってたぜ!」
ハルヒに無視され、一人で山越の家で待ち伏せていたモモタロスが現れる。
「センパイ!」『フン、性懲りも無く』
「俺、参上!」そのまま突撃。考えなしここに極まれり。

 表の路地に飛び出し、状況はモモタロス有利。全身を炎上させ、鞭をかわしながら果敢に攻
め込んでいく。先端部こそ音速に達することもある鞭の一撃だが、その攻撃力は遠心力も大い
に関係している。というより大抵の長物は密着されたら殴った方が早い。両腕を掴み、その角
で頭突きまで披露するモモ。昏倒しかけたカメレオンイマジンに止めの右ストレートを打ち込
んだ瞬間。何かが途切れる感覚と共に、

 「何っ!?』モモタロスの手が、文字通り粉砕した。
108メロン名無しさん:2007/06/02(土) 00:53:53 ID:???0
駄目駄目だな
109メロン名無しさん:2007/06/02(土) 10:37:27 ID:???0
イイヨイイヨー。wktkが止まらない〜
110メロン名無しさん:2007/06/03(日) 00:08:25 ID:???0
ハルヒが望む未来既にin your hand
111メロン名無しさん:2007/06/03(日) 14:31:33 ID:???0
ここ最近の本物の電王の展開ってこのまま行くと、ハルヒのすりあわせと厳しくなっていくかな?

でもそれをどう料理するかは楽しみにしてるガンガレ
112仮面ライダー電王SOS:2007/06/04(月) 22:35:36 ID:???0
すいません、諸事情が重なりに重なり、ひょっとしたら2ヶ月ほど本編が
書き込めなくなるかも知れません・・・閉鎖空間の展開が重い・・・

>>111
正直本編とのすり合わせは殆んど考えず、どのキャラとどのキャラを
どんな展開でかみ合わせたいかを重視して作っています。
最初は「朝倉に引きずり出されて締め上げられるモモにハルヒが飛びつき
ながら変身」をしたくて書き始めましたからね。たぶん九曜の仕事になる
と思います。

何か企画案のネタばらしした方がいいですか?SSも書きたい人がいた時
用にでも
113メロン名無しさん:2007/06/04(月) 23:00:36 ID:???0
作者帰ってくるまでオープニングでもどうぞ

【ハルヒMAD】 涼宮ハルヒの電王
http://www.nicovideo.jp/watch/sm385204

114メロン名無しさん:2007/06/07(木) 10:12:44 ID:???0
あげ
115メロン名無しさん:2007/06/07(木) 13:17:40 ID:HmLPCQ8p0
いまさらですが、>>77のオーナーがすごく謎で且つ、大物ぶりを見せてくれて
GJ!! オーナーのまえでは情報統合思念体も機関も未来人も小物ですな。
帰還をせつに願っております。
心理描写が駄目〃だぁ・・・な後半です。指摘頂ければ修正版をWikiの方に出せていただきますんで

 その頃キョンは長門から借りていた長編小説を読みふけっていたものの、流石にその文章量
に陥落し、惰眠を貪っていた・・・はずだったのだが。
「起きなさい・・・起きろ!」後頭部をコンクリに叩きつけられ、目を覚ます。
「何しやがる!」
ハルヒの罵声と暴力に無理矢理目覚めさせられたキョンは、制服姿で学校にいた。シチュエー
ションがおかしい。それだけではない。街明かりどころか星さえも見えないこの灰色の光景は―
「おいハルヒ。古泉を見なかったか?」
「いいえ。どうして?」
自分の管轄ど真ん中に発生した閉鎖空間にあいつがいないとなると・・・相当、ヤバいのかも
知れない。
 閉鎖空間の展開システムについてキョンはまったく知らないのだが、とりあえず自分たちは
ここから出られないらしいということが、学校を一回りしてわかった。部室で作戦を練ろうと
したが、ハルヒは「少し探検して来る」と出て行ってしまった。まずいお茶を飲みながら待っ
ていると、光。

 「遅かったな。それにもうちょっとまともな姿で登場するものと思っていたが」
慣れた口調で光に語りかけるキョン。相手はわかっている。古泉だ。
「それも込みで、お話することがあります。手間取ったのは他でもありません。正直に言いま
 しょう。これは異常事態です」
どうにか人型の体裁を取った光が語りだす。
 超能力の消失。それはつまり、世界の新たな創造の開始。彼らだけではない。世界は神(ハル
ヒ)に見捨てられたのだ。ここは閉鎖空間どころか、新世界の卵なのかも知れない。古い世界は
残るか、消えるか。全ては彼女次第という。だが不可解なことが一つある。
「俺がここにいるのはどういうわけだ」
「本当にお解りでないんですか?あなたは涼宮さんに選ばれたんですよ。こちらの世界から、
 唯一彼女が共にいたいと思ったのがあなたです。とっくに気付いていたと思いましたが」
だったらせめてモモタロスの方だろう。そう思うキョンだったが、消えていく光に思わず身を
乗り出す。
「そろそろ限界のようです。このままいくともうあなた方とは会えそうにありませんが、神人
 やイマジンの心配をしなくて済むと思うと、ちょっとホッとしているんですよ」
「こんな灰色の世界で、俺はハルヒと二人で暮らさないといかんのか」
「アダムとイブですよ・・・失礼、冗談です。恐らくですが、その内見慣れた世界になると思
 いますよ。ただし、こちらとまったく同じではないでしょうが。真実と閉鎖空間が逆転した
 その世界がどう違うのか、興味はあったのですが・・・そっちに僕が生まれるようなことが
 あったら、教えてあげてください」
人型どころか大きさも維持できなくなった光が、どんどん消えていく。
「俺たちはもうそっちに戻れないのか?」
「涼宮さんが望めば、あるいは。望み薄ですがね。僕としては、お二人ともう少し付き合って
 みたかったので惜しむ気分でもありますが。SOS団の活動はなかなかに楽しかったですよ。
 最後に、朝比奈みくるからは『ごめんなさい、わたしのせいです』と。長門有希は『パソコ
 ンの電源を入れるように』と。では」
光が完全に消えた。望みも一つ薄れた気分。それでも切り札を求め、パソコンを起動する。
それでも切り札を求め、パソコンを起動する。

YUKI.N>みえてる?

 立ち上げロゴが浮かぶことなく、カーソルと文字列だけの会話が始まった。肉体を持たず、
錯誤やノイズから切り離された情報統合思念体ですら、進化には限界があった。だからハルヒ
に注目した。無から情報を生み出すことが出来る彼女が放出し続ける情報フレアには、自律進
化の糸口があるかも知れない。だから時空間が隔たれる前に、キョンに最後の賭けを提案する。
二人に帰ってきてほしいのは、長門有希という個体も同じ。最後のヒントは

YUKI.N> sleeping beauty

そこまで表示したところで、パソコンが起動してしまう。もうカーソルも何もない。これだけ
のヒントで、自分に何が出来るというのだ。
「どうしろってんだよ。長門、古泉」

 唸るキョンの横顔を、不気味な青い光が照らす。思わず窓を埋める青い壁に見入るキョンの
背後から、ハルヒの足音と叫び声が響く。
「キョン!なんか出た!」
 死んだわけではない。相手側から契約を切られることもありえない。だとしたらハルヒは今
どこにいる?あいつが自分の目的を投げ出すなんてことあるとは思えない。電王としての戦い
がつまらなかったはずはない。じゃあ何故あいつの反応がない!!
『馬鹿野郎!どこにいんだよ!俺を呼べよ!!』何も音沙汰が無い相棒(ハルヒ)に、叫び声が悲痛
さを帯びていく。しかし、その声は届かない。崩れ続ける手足のまま、決死でカメレオンイマ
ジンの足止めを続けるモモタロス。しかし健闘空しく未契約態に戻ってしまい、鞭に叩き崩さ
れる。驚愕する山越の背中に、カメレオンイマジンが手をかけた。
『手間を取らせてくれおって。多少時間がずれるかと思ったが、その心配もないようだ』
そのまま左右に押し開く。山越の背中から時間の抜け道が広がっていき、
『契約完了』
道化師が飛び込んでいった。


 「あんただってつまらない世界にウンザリしてたんじゃないの!モモたちに会って、もっと
 面白いことが起きてくれる思ってたんじゃないの!!」
巨人から逃げ回りながら、帰りたいと言い出したキョンを諌めようとするハルヒ。もうSOS
団も必要ないほどの不思議に、自分は興奮を隠せないのに。初めて話しかけられた時に確かに
見た「世の中に飽きた瞳」は嘘だったのか?言葉に出来ない奇妙な確信がある。この先にある
のは、デンライナーさえも必要ないかも知れない「面白い世界」なのに。

 「思ってたさ」
確かにそうだ。SOS団を結成するのを止められなかったのも、度重なる超常現象に巻き込ま
れながらそれから逃げようとしなかったのも、全てキョン自身がそれを待ち望んでいた部分が
あったから。
「なあ、ハルヒ。俺もここ数日でかなり面白い目に遭ってた。イマジンだけじゃない。お前は
 知らないだろうけど、いろんな奴等がお前を中心に動いていたと言ってもいい。皆お前を特
 別な存在だと考えていて、実際そのように行動していた。『お前が知らないだけで、世界は
 確実に面白い方向に向かっている』んだ、よ・・・」
「なあ、ハルヒ。俺もここ数日でかなり面白い目に遭ってた。イマジンだけじゃない。お前は
 知らないだろうけど、いろんな奴等がお前を中心に動いていたと言ってもいい。皆お前を特
 別な存在だと考えていて、実際そのように行動していた。『お前が知らないだけで、世界は
 確実に面白い方向に向かっている』んだ、よ・・・」
決意し説得しようとして、しかし、オーナーの言葉が頭を過ぎった。否、本当に浮かんだのは、
ハルヒのことなど気にもかけなかったその態度。彼はあくまでハルヒに対して中立だった。そ
の能力に関しても。

 では宇宙人や未来人や超能力者は?
 宇宙人は彼女を観察し、未来人は調査し、超能力者は監視する。その対象はあくまで、涼宮
ハルヒに『宿る力』だけ。

 だったら別に、その力は誰に宿っていてもいいんじゃないのか?

 結局あのイマジンのやりたかったことは、他の同族となんら変わりはしない。ただ暴れ回る
為、自分の目的のためにハルヒを利用しただけ。宇宙人も未来人も超能力者もきっと同じだ。
 進化の袋小路に陥った宇宙人は、彼女が放つ情報フレアに進化の鍵を見出した。
 時を渡れなくなった未来人は、彼女が時間を歪めたと考えた。
 突然力を与えられた超能力者は、彼女が世界を創ったのだと言い出した。
 彼らにとって涼宮ハルヒとは、そんな勝手な理屈を証明するための道具なのだとしたら。き
っと出遭ってはいけない。彼女が「普通の少女」なのだというのなら尚更、祭り上げられるの
にも利用されるのにも耐えられないだろう。そして何より、彼女を巡るモノたちは、彼女に死
と言う最悪の結末すら許すまい。そんな現実よりもドロドロした不思議を、彼女が望んで生み
出すはずがない。そうしたのは、創造に巻き込まれながら、それを楽しもうと出来ない彼らの
心の影。

 何もかもを巻き込んだソウゾウが彼女を置き去りにして歪んでいくというのなら、いっそ…

 五体、六体、数える気も湧かない。神人が世界を壊す。形が消える。

           特異点が、時を変える・・・?
 心当たりは一つ。自分が好き勝手暴れまわった挙句、他人の悪事に手を貸そうとしたからだ。
面白いものを見つけて遊びたいだけなら、何故イマジンを倒す必要があった?復活したコウモ
リ野郎と戦おうとした時、あいつはどんな顔をしてた?

 そ う い う こ と が 許 せ な い か ら 、 あ い つ は 電 王 に
 な っ た ん じ ゃ な い の か ? 

イメージすら失うほどに崩れた身体で、モモタロスはありったけの叫びを上げた。
『わかった!!もう泥棒の味方したり、ケーサツ呼ばれるような暴れ方なんてしねぇ!!だから俺
 を呼べ!!ハルヒィィィィッッッ!!!!』

その瞬間、閉鎖空間の中に取り残されたはずのハルヒが感電したかのように動きを止める。突
然モモタロスとの繋がりが回復した。しかし、返答は返ってこない。五秒は待って、ポツリと
ハルヒがこぼした言葉は
「・・・だったら」『・・・へ?』
「謝るつもりがあるのなら、なんて言うのか言いなさい!はっきりと!今すぐに!!」
説教、なのかも知れない。あるいは自分本位で生きている彼に対する、似たもの同士なりの仲
直りの合図。
 それを言えば服従するも同然になる。しかし、それを言わなければ彼は彼でいられなくなる…

 だからモモタロスは、自分≠選んだ。
『ごめんなさぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁいっ!!!!!!』
『ごめんなさぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁいっ!!!!!!』

 突然空間が弾け、キョンは慣れた色の世界へ放り出される。しかしここはいつもの寝床では
ないし、隣にいるのもさっきまでの制服姿のハルヒではない。 一緒になって電王の姿に目を
見張っているのは、モモタロスと盗みに入った男。山越の額に電王がチケットを翳すと、浮か
び上がったのはカメレオンイマジンの姿に[20XY 3/15]の数字。
『お前ぇ、一年前に何があった』
一度ならず二度までも常識外れの変身をしたセンパイにあっけを取られる山越だったが、その
質問に迷わず自分の過去を告白した。
「忘れられるはずねぇっすよ。人生で一番、マヌケな日だ」懐かしく、愚かしいその日を振り
返る。
「売れないバンド活動してた俺たちは、そろそろ決着つけようって、その日のオーディション
 を最後の賭けにした。そん時、ガキが道に迷ってて・・・」
『助けたのかよ』
「――完全にアウトでした。オーディションは受けられず、メンバーも気が抜けて解散。俺だ
 けなんかモヤモヤしたまんまで、金さえあればオーディションなんかしなくたって、とか思
 って、借金までして・・・」
「いい心がけじゃない」
「へ?」突如センパイ≠フ声が変わったことであっけに取られる山越。しかし、ハルヒ
はそれどころではないという表情で、
「行くわよ、キョン、モモ」
デンライナーが駆けつける。[20XY 3/15]には、カメレオンイマジンが既に到着しているはずだ。

 『ハッハァーッ!!』
過去に到着して早々実体化したカメレオンイマジンは、手当たり次第に火球をバラ撒いていた。
家を、木材搬送車を吹き飛ばす。本当は取り憑いたままやりたかったのだが、山越の口が大火
傷しそうになったので止めた。温情ではない。契約が変わってタイムパラドックスを起こすの
が面倒なだけだ。

 そこにデンライナーが到着し二人が降りる。一人は何やら破壊された街の方へ向かうが、も
う一人は・・・電王だ。
『俺、ようやく参上!!』
『今更出て来たところで遅い!』気合の入った口上を鼻で笑い、火球を連発するカメレオンイ
マジン。それだけでなく、鞭、さらに火炎放射で畳み掛けようとする。しかし電王はそれを絶
妙に回避し続け。
『今更もクソもねぇ・・・!
 言ったはずだぜ・・・俺は最初からクライマックスだってな!!』
デンガッシャーを組み上げると、火炎放射すら切り捨てて飛びかかった!!
 「たぶんオーディションには間に合うはずだ!急げ!」その頃キョンは瓦礫がくすぶる街で山
越を送り出し、迷子の子どもと交番に向かおうとしていた。
「ったく・・・これでいいんだろうな、ハルヒ・・・」

 相手の懐に踏み込んで真っ向勝負。単純且つ無謀な戦法だが、それをこの二人がやるとどう
なるか。
「『だりゃぁぁぁぁあああああああっっっっっっっっ!!』」
逆袈裟、打ち下ろし、横薙ぎ。ありとあらゆる太刀筋が迫る。反撃を許さない、否、カウンタ
ーする必要すら無い一方的な攻撃にたじろぐ。吹き飛ばされながらもどうにか立ち上がり、デ
ンガッシャーを鞭で絡め取ろうとするカメレオンイマジン。しかし電王はその渾身の一撃を掴
み取り、
『そら!!』
強引に引き寄せて切り飛ばす!思わず鞭を手放し、ビルの外に投げ出されたカメレオンイマジン
を飛び降りて追いかけ、パスをバックルに。しかし、それはモモタロスの意思によるものでは
なかった。
           <Full Charge>
「今回はあたしが決めさせてもらうわよ!」
『お、おい!』
モモタロスの反応を無視して着地と同時に腰溜めから居合いの構え。それを見たカメレオンイ
マジンは身の危険を感じ、跳躍して離脱を図るが、
「でぇぇぇぃっ!!」抜刀によって加速され、射出された刃がその胴を貫いた!続けて放たれた
袈裟掛けの一閃を受け、イマジンはギガンデス化するだけの想像を編めぬまま消滅した。
「名づけてエクストリームスラッシュ」
『なんだそりゃ』満面の笑みで悦に入るハルヒに対し、モモタロスが微妙そうな返事を返した。
「コーヒーお待たせしました〜♪」ショッキングピンクの泡が浮かぶコーヒーが四杯、食堂車
のハルヒ、キョン、モモタロス、そして良太郎の下へ運ばれてきた。
「そんな大変なことがあったんだ」ため息を漏らす良太郎に、ハルヒが唸る。
「あたしはてっきり夢だと思ってたんだけど。その後を考えると、ちょっとね・・・」
落ち着こうとしているのか、凄いフレーバーを掻き出してコーヒーを啜るハルヒ。居合わせた
オーナーが、炒飯を口にしながら呟いた。
「感心しませんねぇ。確かに男一人がオーディションに行った位で、時の運行は変わりません
 が・・・彼は結局オーディションに落ちて、バンドを解散するんです。ただ、もう一度夢を
 追う決意をしました。お金ではなく、自分の力で。ただ、それだけです。変える意味は無い。
 それに、流れる時は決して戻らないから、美しいんだと思いますよ」

旗が倒れた。「ハイ、ざーんねん♪」
「ま、いいですけどね。あなたに特異点以外の特別な何かがあったとしても、それがあなたを
 特別たらしめるわけではないようにね」
それだけを告げ、真っ青になったキョンを残して、彼は去っていった。

「確かに変えたところで意味は無いかも知れないし間違ってるのかも知れないけど、変えたい
 と思うことは無駄じゃない。それに、絶対に変えさせちゃいけないものもある」
良太郎の励ましにハルヒが思い出したのは、バットイマジンに破壊されようとしていた街。モ
モタロスと一瞬繋がった時に過ぎったあの光景の果てが、あの灰色の世界なのだとしたら。ハ
ルヒは自分が軽率な考えをしていたことを恥じた。
『おい、ハルヒ。お前思ってたより、結構マジで戦おうとしてんだな』モモタロスがゆっくり
と声を上げる。
「当然よ。あたしに出来ることをやらなきゃいけないんなら、もう投げ出すわけにはいかない
 じゃない」
『何が当然よ、だコノヤロー!まぁモモタロスってのはセンスねぇけど、センスねぇよな。セ
 ンスねぇけど・・・呼びたきゃ勝手に呼べよ』嬉しそうな声を上げるモモタロスに思わず三
人も頬を緩めた。
 振り返ることのない毎日を送って、明日の空に浮かんだ夢を追いかけよう・・・

 山越佑は歌っていた。いつもの場所で、いつもの相棒(ギター)と、いつものように、いつも
の歌を。結局バンドは解散したが、最近ではそれは自分達の実力故と割り切れるようになった。
だから自分は、仲間たちの分まで歌おう。皆で追いかけた夢を、後悔しないように。

「思ったんだけどモモ、あんた外に出られんのよね。だったら苗字くらいあった方がいいんじ
 ゃない?特別にあたしが付けてあげるわ」
『マジかよ!?』突然の提案に驚くモモタロス。
「これから外出する時はちゃんと団長に報告して、ちゃんと名前を使うこと。いいわね?
 『鬼更木モモ』」
『わかったよ。そっちが好きにしていいってんなら、俺も暴れない程度には好き勝手させても
 らうぜ。団長さん」
早速実体化して歩き出すモモタロス。自分のことを覚えているとは思わないが、山越に会って
もいいかなと思う。他の団員と待ち合わせに、水を差すのもどうだと思うし。

 三者三様の感謝と激励を受け、キョンはSOS団設立の申請書類を適当にでっち上げて提出
した。生徒会長は呆れ顔で受け取っていたが。その翌日、つまり今日だ。本日の町内不思議探
索兼イマジン捜索パトロールは何故か他の団員が次々欠席してしまい、自分と団長、そしてモ
モタロスくらいしか集まりそうに無い。それでも別にいい。二人だけで話したいことだけでも
山とあるのだから。あいつの奢りの喫茶店で、じっくり話してやるとしよう。
 SOS団の今後の活動方針とか。
 朝比奈さんの次のコスプレとか。
 もう少しクラスの連中になじむようにとか。

 それでもまずは、宇宙人と未来人と超能力者について話してやろう。
 先に待ち合わせ場所に来ていた自分の姿に憮然とした表情のハルヒを見て、キョンはそんな
ことを考えていた。
125仮面ライダー電王SOS:2007/06/08(金) 01:12:21 ID:???0
というわけで第四話『あたしの本気で鬼は外』 でした。
どうにも心理描写が超展開に引きずられ、うまくいきませんでしたナァ。


仮面ライダー電王SOS
「野球大会に出るわよ!!」ハルヒ
「いらっしゃいませ。ご注文は?」桜井侑斗
「俺を働かせてもらおうか」モモタロス
「あんた絶対打ちなさいよ!!」ハルヒ
カコーン!
「キョン君、どこへ行っちゃったのかなぁ?」妹

       『俺様ベースボール』
126メロン名無しさん:2007/06/08(金) 01:20:54 ID:???0
つまんねえよ
127メロン名無しさん:2007/06/08(金) 01:47:47 ID:???0
待ってました!
うまいこと混ぜますね〜
次からはオリジナルですか?
てかもう桜井くん出るんだw
128メロン名無しさん:2007/06/08(金) 07:38:37 ID:JHoIw8x40
GJ!! それにしてもくどいようですがオーナーはホント大物です。良い味出してます。
129仮面ライダー電王SOS:2007/06/08(金) 12:47:18 ID:???0
「デンライナーは時を越える列車。
 だったら江戸時代とかにも行けるのかしら?」ハルヒ
「チケットさえあればね」良太郎
『じれってぇなぁ。もっとパーッと行けねぇのかよ』モモタロス
「誰か次回の話が完成した未来へ連れてってください・・・」
「いや、アンタ誰だよ!?」キョン

やってみたかっただけです
130メロン名無しさん:2007/06/09(土) 11:38:25 ID:???0
上げます
131メロン名無しさん:2007/06/09(土) 21:10:55 ID:m5u0sh/r0
乙!
今回も面白かったよ!うまく両作品を絡められてるね。
次回も期待しています、頑張ってください!
132メロン名無しさん:2007/06/09(土) 22:30:38 ID:qm2F/d8T0
キョンはチケット持ってんのか?
133メロン名無しさん:2007/06/09(土) 22:48:57 ID:???O
ハルヒのパスを共有してるんじゃないか?
ハナさんやタロスが良太郎とパス共有してるみたいに
134メロン名無しさん:2007/06/10(日) 00:16:53 ID:???0
二人っきりの閉鎖空間をここで使ったか

この先、ちゃんとハルヒとキョンのラブイベントも進行するといいなと心配した俺はカプ厨なんだろうか
135仮面ライダー電王SOS:2007/06/10(日) 03:43:20 ID:???0
>>132->>133
寛大な団長さんのことですから乗らないかも知れない古泉の分も
共有していることでしょう、たぶん。元は良太郎のパスなんですが・・・

>>134
正直団長が恋愛感情を自覚するのはまだ遠いと思いまして。
サムデイインザレインを基にした話は書けないと思います。
136メロン名無しさん:2007/06/10(日) 03:56:25 ID:???0
>>134
俺だってそう思ったよ。ちゃんと進行してくれるかなぁ・・・・。
その辺は作者さんなりの考えに任せるけど。
137メロン名無しさん:2007/06/10(日) 08:47:52 ID:???0
>>135
確かに原作は原作で(最初はアレで完結するつもりだったとはいえ)閉鎖空間までの展開は速かったからなー
でも自覚した時には何か価値は違えどひと騒動どうやって欲しいかな

後、今日の『本家』の方見て、こっちにデネブと桜井が出るときが楽しみになってきた
138メロン名無しさん:2007/06/10(日) 17:00:01 ID:qHqhxru0O
おもしろかった
次回も期待してます
139メロン名無しさん:2007/06/13(水) 00:29:36 ID:???0

   |┃ ≡           _____________
   |┃            /
   |┃≡   )、,ノ    <  俺、参上 !
___.|ミ\__(# `w´)    \
   |┃=__    \      ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
   |┃ ≡ )  人 \ ガラ



        三   |┃ 
          ≡ |┃
             |┃ノし1
...  ______≡ |┃⌒)て
             |┃ピシャッ!
         三  |┃
140メロン名無しさん:2007/06/16(土) 21:59:07 ID:???0
age
141仮面ライダー電王SOS『俺様baseball』:2007/06/17(日) 14:08:51 ID:???0
完成分アップ。議論等自由ですのでどなたか保守を頼みます


 「・・・で、あの三人が何ですって?」
喫茶店でキョンの与太話を聞かされながら、ハルヒは自分の内に「正しくない」怒りが湧き上
がってくるのを感じていた。
 偶然部室を借りた元文芸部が宇宙人で適当に選んだ萌える上級生が未来人で突然やってきた
転校生が超能力者?冗談にしても対象を選べ。あの三人は掛け値なしに適当に選んだ団員であ
り、モモタロスのように向こうからやってきた超ラッキー人材とはわけが違う。本来超常現象・
謎の存在なんてものは草の根引っこ抜いてでも探し出さなければ見つからないものであり、繰
り返すがそれを見つけるためのSOS団なのだ。そもそも言いだしっぺがこのバカでは・・・
「ふざけんな!!」
却下以前の問題であった。

 その頃モモタロスは、重大な問題に直面していた。
「金がねぇんだ・・・」
デンライナーはパスを持ってれば待遇されるのだが、現代ではそうもいかない。他人から金を
巻き上げるわけにもいかないし、ハルヒにせびるなんてもっての外。だとすれば・・・
「・・・」
ふと見かけた【milk dipper】と書かれた立て看板を前に、モモタロスは覚悟を決めた。

 財布を忘れたと申したか。
 自分の進言を木っ端微塵に吹き飛ばされ、コーヒーくらいは奢らせてもらおうという僅かな
期待も見事に裏切られた。数える気にもなれない溜息をまた一つ漏らす。まぁ、予想出来たこ
とではある。宇宙人も未来人も、超能力者はどうだったか覚えていないが、とにかく皆口を揃
えて「あなたからの情報を涼宮ハルヒは信用しない」である。薄々そうだろうなとは思ってい
たが、ここまで大当たりだといくらなんでもショックだ。しかもこれから町内探索。今日もま
た惰眠を貪るべき時間が丸一日デートもどき≠ノ費やされ、消えていくのである。なんとい
うか、
「やれやれ」
せめて4月の平穏な日々を、ハルヒに振り回されることのなかったあの頃に戻りたい・・・な
どと、キョンは今更手遅れな願望を思い浮かべるしかなかった。

 さて、死亡フラグというものがある。傍目、特に視聴者から見れば「ああ、ここでこんなこ
とやるからにはこいつ死ぬんだな」と簡単に気付かれてしまう発言や行動を指すのだが。
 果たして自分が死亡フラグを立ててしまったということを、立てた本人は自覚しているもの
なのだろうか?
142メロン名無しさん:2007/06/17(日) 15:20:57 ID:eVKlcGEx0
モモタロスがタマモクロスに見えちまったじゃねーか
143メロン名無しさん:2007/06/18(月) 20:12:17 ID:???0
ふむ、いよいよ序盤終了だな
こっから映画撮影?短編で色々?それともオリジナル編いよいよスタートかな
144仮面ライダー電王SOS:2007/06/19(火) 17:09:30 ID:???0
>>143
ひとまず時系列通りにしようと思っていたのですが、確かにハルヒ的サプライズ
としては、「溜息」の方から入ってもいいかも知れませんね。
ただ、そうなると超展開連発になるので・・・別スレで出したオリジナルイマジン
の出番があるかも?
145メロン名無しさん:2007/06/22(金) 07:55:40 ID:???O
  ∧ ∧
⊂(゚Д゚⊂⌒^つ≡3
146仮面ライダー電王SOS『俺様baseball』:2007/06/22(金) 12:55:11 ID:???0
完成分だけup。これからこんな更新が続きそうです。読んでくれている方には
大変申し訳なく思います。

 それから数日。イマジン達もすっかり鳴りを潜め、キョン以下SOS団のメンバーは部室で
ようやく一息付いていた。みくるは律儀にナース服のままでお茶を用意し、長門はまた新しい
本を読み、キョンは古泉にチェックメイトを決める。嵐の前の静けさ。
 そして、それは唐突にやって来る。足音、ブレーキ音、ドアを叩き開けて
「野球大会に出るわよ!!」
嵐が厄介事を巻き込みながらやって来た。

 あっけに取られる団員一同ではあったが、ハルヒにしてみれば理由はあった。最近モモタロ
スと繋がらないのである。
 分離行動の自由を与えて以来、やけにコソコソしているというか、何をしているのかわから
ないことが増えた。時折ボンヤリと一方的に送ってくるイメージからは、どうも乱闘をしてい
るわけではないようなのだが。たまにまともに会話しても、項垂れているばかりでまともに会
話が通じない。良太郎にデンライナー内での様子を聞いても、「最近あんまり車内にいないん
だ」オーナーに至っては「彼は時の運行を変えていませんよ」と言ったきり無しの礫。やはり
暴れられないのが精神的にキていて放浪中ということか。このままだといつ爆発するかわから
ない。何か気を紛らわすものはないか・・・
と思案していたところで。

 明後日開かれる野球大会のチラシを発見したのだ。
147仮面ライダー電王SOS:2007/06/26(火) 00:58:54 ID:???0
モモ人間態の容姿について、参考になりそうなのを上げときます
ttp://www.nicovideo.jp/watch/sm463664
148仮面ライダー電王SOS『俺様baseball』:2007/06/30(土) 01:13:43 ID:???0
 「で、この野球大会とやらには、一体誰が出るんだ?」
「あたしたちに決まってるじゃない!後二人、メンツを揃える必要があるわね」
どうやらハルヒの考える頭数の中にはSOS団とデンライナーの二人が既に入っているらしい。
・・・誰一人参加する意思を表明してなどいないのだが。
「そもそもお前はルールを知ってるのか?」
「知ってるわよそれくらい。野球部に仮入部したこともあるから、一通りこなしたわ。全然面
 白くなかったからすぐ帰ったけど」
ちょっと待て。
「その面白くなかった野球の大会に、どうして俺たちが参加しなけりゃならんのだ」
もっともな疑問であるが、理由なんて数えるほどもあるまい。
「我々の存在を世に知らしめるチャンスじゃない!この大会で優勝すれば、SOS団の名前が
 この町以外にも広まるかもしれないわ!いい機会よ!」
それは汚名じゃないのか、と言い掛けて、止めた。どうせこいつに通常の価値観なんて通じな
い。大体SOS団の一員です、と名乗ってこっ恥ずかしい目に遭うのは実質キョンとみくるだ
けなのである。団長自ら胸を張って宣言しているしモモタロスはノリノリで受け答えるだろう
し、良太郎は笑って済ませるだろうし長門はガン無視だし古泉に至っては、
「いいんじゃないですか?」
何時も通り、いっそ痛快なまでに爽やかな肯定。骨折り損が増えるだけなキョンとしてはこい
つにだって偶には、というか常日頃からガンガン苦言を呈してくれんと困るのだが、それはそ
れで問題があると言いたいらしい。
「宇宙人やUMAを探して歩くよりは、余程健康的だと思いますが」
毎日毎日ハイキング気分で登校している身としては、どちらも大して変わらんと、声を大にし
て主張したい。
149仮面ライダー電王SOS『俺様baseball』:2007/06/30(土) 01:17:03 ID:???0
「言っとくけど、狙うは優勝よ!一敗も許されないわ。あたしは負けるのなんて大っキライな
 んだから!いいわね!!」
そう言ってみくるに飛びつき、耳にかぶりつく。ハイテンションのまま窓から顔を覗かせるそ
の後姿に、キョンの脳裏を一抹の不安が過ぎった。
「で、その大会とやらはいつなんだ」
「今週の日曜。大丈夫よ。ちゃんとチーム名は『SOS団』で申し込んでおいたから!」
明後日じゃねぇか!?しかもチーム名が尚更安心出来るもんじゃねぇ!!
「わかった。だがせめて後のメンバー二人はこっちでなんとかする。お前は何もするな」
呼ぶならやはり谷口と国木田の二人か・・・そう思っていた矢先、珍しくみくるが手を挙げた。
「あの・・・わたしのお友達でよろしければ・・・」
「じゃあそれ」臆面もなく了承するハルヒ。みくるの友達ならほぼ確実に上級生なのだが、こ
の女は「それ」呼ばわりで済ませてしまった。そもそもこの御方の友達が果たして真人間なの
かどうか。不安に駆られるキョンの顔を見て、安心させるような笑顔が返ってくる。
「あ、大丈夫ですよ。このじか、じゃなかった。このクラスになってからのクラスメイトです
 から」
それなら純粋に興味が湧く。そして古泉も、
「それでしたら僕の友人にも、野球に興味がある方が」「お前は何も言うな。残り一人は俺が
 なんとかする」
本職でも呼ばれたらたまったものではない。さっさと負けて帰るための下準備は、メンバー選
びの段階から始まっているのだから。

ここまで完成
150メロン名無しさん:2007/06/30(土) 04:22:11 ID:???0
普段ラノベしか読んでないの?
151メロン名無しさん:2007/06/30(土) 18:53:36 ID:???0
ラノベを読む時間もありません
152メロン名無しさん:2007/07/04(水) 23:52:32 ID:???0
あげ
153仮面ライダー電王SOS『俺様baseball』:2007/07/08(日) 20:33:29 ID:???0
「それでしたら僕の友人にも、野球に興味がある方が」「お前は何も言うな。残り一人は俺が
 なんとかする」
本職でも呼ばれたらたまったものではない。さっさと負けて帰るための下準備は、メンバー選
びの段階から始まっているのだから。
「そうと決まれば早速特訓よ!」
「今からか!?どこで?」「あそこで!」
指差した先に広がるのは、現在野球部が使用中の運動場。

 結局のところ。未来人(モモタロス)&異世界人(良太郎)と遊べるならば、ハルヒにとっては
それこそペタンクでもゲートボールでも何でもよかったのだろう。目に留まったのが偶々野球
だったに過ぎなかったからそれにした。キョンはそう思うことにした。というか、既に未来人
と異世界人に会えたんだから自分たちを解放してくれてもいいはずだと振ったら、
「冗談じゃないわよ。まだ宇宙人と超能力者が残ってるじゃないの」
・・・だそうである。その辺は解釈の問題で解決してほしいと思うのだが、頑として聞き入れ
そうにないから諦めることにした。そうこうしている間に、野球部とは一日みくるをマネージ
ャーとして貸し出すということで話がついたらしい。晴れて練習開始である。
 「最初は千本ノック!いくわよ!」言うが早いか放たれるボール。その狙いは・・・
「ふぇっ?」
耳元を掠めた何かの正体が再び高速で飛来!
「ひぃやぁぁぁっ!!」全力で伏せるみくる。慌てて滑り込む野球部員!なんとわかりやすい青
春か。情けないと言わんばかりにハルヒが声を上げる。
「そのボールにSOS団の未来がかかっているの!掴み取りなさい!!」
つまらなかったからすぐ止めたの言葉はどこへやら。ノリノリで打球を飛ばしまくるハルヒに、
鶉隠れするみくるを構う余裕も無く振り回されるキョン。一方いつものように笑顔でボールを
捌く古泉。そして長門は、
「・・・」
微動だにせず、自身への直撃コースだけを叩き落としている。動体視力を褒めるべきか、もっ
と動けと喝を入れるべきか。どちらにせよ、今のキョンにそんな余裕はないが。そんな余所見
をしていたら、取りこぼしたイレギュラーバウンドがみくるに当たってしまった。
「わきゃあ!痛いー・・・ですー」
転がってきたも同然の玉だが、それでも泣き出してしまった。見ていられない。
「後を頼む。朝比奈さん負傷退場だ!」
154メロン名無しさん
久々の更新ktkr
やっぱ試合の時のピンチヒッターは妹だろうか?