アニメキャラバトルロワイアルセカンドの企画をするスレ
信じらんねえ……。
マジで立てやがった。
真紅のコートに身を包んだ男アーカード。
男はホテルの上階へ向かい、階段を一歩一歩歩き続ける。
上には強者が居ると信じて。
「けっ、遂にきやがったか化け物が」
強い殺気を感じ取り、ガッツは警戒心を募らせていた。
その予感は当たり、最悪の男が目の前に立っていた。
「HAHAHAHAHA。ヒューマン。お前が私の相手か」
「当たり前だ。お前は俺が殺す。グリフィスを殺す前に死ぬかってんだっ!!!」
「面白い。生を渇望するか。なら勝ち取ってみろ!」
アーカードは鎖鎌の分銅を投げる。
だが、ガッツはそれを弾き返し、大剣をアーカードに振り回す。
「おらああああぁあああ!!!」
「!?」
直撃。
大剣はアーカードの即頭部に辺り吹き飛ばす。
そしてアーカードはガッツにとって最悪の場所に吹き飛んでいた。
「HAHAHAHAHA。婦警の武器がこんなところに。使わせてもらうぞ」
そこには人形から奪い取った武器が置いてあった。
アーカードの仲間、セラスの武器がそこにはあった。
その武器、ハルコンネンを振り上げ、ガッツに撃つ。
「BANG!」
「ちっ。化け物があああああぁぁぁ!!!」
ガッツは負けない。
大剣をバットの要領でフルスイング。
弾はあさっての方向へ弾き飛ばされた。
「死ねええええええぇぇぇぇぇ!!!!!!!」
「HAHAHAHAHA。素晴らしいぞヒューマン!!!!!」
ハルコンネンに二発目と、大剣が交錯する。
銃弾はガッツの顔面を直撃。
大剣はアーカードの左肩から先を抉り取った。
「素晴らしい、私の腕を奪うとは。素晴らしい狗だ」
「………」
男はしゃべらない。ハルコンネンの直撃を受けて――――
「魔女よ。待っていろ」
アーカードは狂気に支配された魔女が待つであろう更なる上階へ足を向ける。
だが、そこで足は止まる。
「まっ……まちやがれ。話は終わってねーぞ!!!!!!!」
ガッツは執念で生きていた。
執念が体を突き動かし、そしてアーカードの心臓を射抜いた。
アーカードが持っていた鎖鎌の鎌で。
「……そうか。私を殺すかヒューマン。………くくく、素晴らしい『男』だ」
「…………」
しゃべらない。
ガッツは既に――事切れていた
「くく、そうか。………地獄が楽しみだ―――」
その言葉を最後に一人の男が塵となって消えた。
その場には一人の大男の亡骸と、吸血鬼だった『物』が残された。
まるで成長していない
超GJ
atya-
ダメだwwww笑いがとまらねえwwwww
ここまでハイレベルなSSは初めて見たwwww
向こうはあれだからこっちで真面目に議論しようか
IDでない場所でどう議論しろと?
>>185 できるかwwwwwwwww
お前はどれだけ俺達を笑わせれば気が済むんだwwwwwwwww
アレか? 腹をよじれさせて人類を皆殺しにするつもりなのか?wwwwwwwww
>>185 いくら議論しても彼の性格と文章力は直らんよ。
よし、じゃあこっちで投票だ
期間は明日1日
IDでないから多重上等
頑張った奴の勝ちね
今から展開予想。
オーガンとテッカマンが、キャプテン選出のキャラを虐殺していくSSが大量に投下されるぞ!!
うぁ、コレ意外と面白くね!?
かつり、かつりと音が響く。
屋上へと至る階段に響くそれは、真紅の外套を纏った吸血鬼の足音だ。
「―――来やがったな。化物」
屋上には、一人の男が立っていた。
竜殺しの大剣と、無数の星が煌き放つ、果て無き夜天を背負うが如く。
「ああ、来たとも―――人間」
人外と戦士。得物を抜き放った速度は互角。
一瞬の後に砲撃音―――銃声が一つ。間を置かず、高く響く金属音がもう一つ。
衝撃に震えつつも銃弾を受け止めた鉄塊が神速で反転。
太刀風が真空を生み、叫喚じみた音が大気を震わせる。
一歩の後退によって斬撃の弧から逃れんとする赤い影。
それに対応し、
「―――ッおおおおおおおおおおおおおおぉッッッ!!」
漆黒の影が、斬撃の速度を一挙に上げた。
逃げ切れない。そう判断した吸血鬼が、両の拳銃を振り上げる。
再度、砲撃音―――銃声が響き渡る。二重の轟音は最早落雷のそれに等しい。
音速超過で射出された二つの大口径弾。その運動量が、高速旋回する竜殺しのそれと相殺。
一瞬の静寂、静止。大気そのものが凍てつく錯覚。弾け飛んだ空薬莢の落下だけが、時間経過を伝えるオブジェクト。
緊、と一音。
石材の床に落下した、赤熱する空薬莢の立てる音。
頭上へと振り上げられ、振り下ろされた鉄塊の一撃を、吸血鬼の筋力と銃身の交差が受け止めた。
視線の交錯。再度の停止を得る戦闘。
「――――――さあどうした人間!
攻勢を途切れさせるな!連撃を加えろ!刃を以ってこの心臓を押し潰せ!
北欧の神を殺すのに比べれば容易いものだ!今の私を殺すのに、神の契約から外れたやどりぎの枝なぞ必要としない!
否、白木の杭すらも不要だ!唯一無二の心臓を壊せば私は息絶える!
――――――さあ来い人間!化物の命はもう目前だ!」
ぶっちゃけ、一時間だけでもこれぐらいのものなら簡単に書けるわけだが。
推敲不足?甘えてんじゃねーよ。
ネタが見たいからって悪乗りして煽ってる奴死ね
もう中止だ中止
スパロワの書き手が大挙して押し寄せる気が。
いや今は終盤だから敷居高いけど、昔書いてた人は結構いると思うんだよ。
こっちの存在を宣伝してきてやったから、もうID出ないここで投票する意味は無いな
キャプテン乙
>>191 ちょwwwww乙wwwwww
しかし地の文と台詞の温度差が微妙に気になるところ
>>191 GJ! あんた上手いな。
ただ、些細な点だが、
>衝撃に震えつつも銃弾を受け止めた鉄塊が神速で反転。
>音速超過で射出された二つの大口径弾。その運動量が、高速旋回する竜殺しのそれと相殺。
こういう体言止め?でスピード感を演出するの、イマイチ俺好かんのよ。
ああ、俺の好みだからあんまり気にしないでね?
俺なら、『神速で反転する』『相殺した』って書くかなぁ。
>>191 乙ww
あんたキャプロワで書いていた人かww
忠告に従って推敲してみました。
「……その目、生きながら地獄に落ちたものの目だ。ふっ……。人の形をしているくせになんという目をしている!」
ガッツの瞳の中で燃え盛る怨嗟、憎悪、悲哀の炎に、吸血鬼の口元が吊り上った。
「黙れ……」
ガッツの中の黒い塊が膨れ上がり、瞳の獄炎が勢いを増す。
吸血鬼が嗤った。
ガッツを凄まじい殺意と狂気の暴風が襲った。
ガッツの皮膚があわ立ち、人の本能が警告を喚きたてる。
だが、ガッツの心に湧きあがる衝動がそれら全てを塗りつぶす。
――殺意が、恐怖を塗りつぶしていく
「おおおぉぉぁぁ!!」
咆哮と共に、ガッツ超重量の一撃をアーカードに叩きつけた。
ガッツの手に竜殺しはない。
だが、ガッツの手にしているのはカルラの大剣。トゥスクル最強の剣士が望んだ、折れず、曲がらずの剣。
人外を相手にするのに不足無し。
ゴッという戦槌のごとき炸裂音が、響いた。
「……大したものだ。力、速さ、共に申し分ない」
ガッツの剣を鳳凰時風の剣で受け止めながらアーカードが言葉を紡ぐ。
ガッツの腕の筋肉が盛り上がり、剣と剣が軋む音がガッツの耳朶を打つ。
「だが、この私を相手に力比べというのは……。愚かすぎる!」
アーカードの腕から爆発的な力が迸り、ガッツの剣を弾きとば――
――なに!?
アーカードの胸を、驚愕をよぎった。
アーカードの力が剣に到達するまさにその刹那、ガッツの剣が引かれたのだ。
剣が大きく流れ、吸血鬼の体が前に泳ぐ。
「グッ!!」
下方から飛燕の速さで跳ね上がった大剣の一撃がアーカードを吹き飛ばした。
鮮血が天井付近まで跳ね上がり、床にぶちまけられた。
「……力だけでどうにかなると思ったか?」
極限まで圧縮した殺意のこもった男の声が響く。
人ならば即死。
吸血鬼は愉悦の笑みを浮かべた。
「素晴らしい……」
男の振るう剛刃は人の域を超えている。
一撃、たった一撃でこれほど自分の心を震わせる敵は久方ぶりだ。
「シィィッツ!!」
アーカードの右手から鎖が疾る。
複雑な軌道を描いたその切っ先を、ガッツが叩き落す。
199 :
191:2007/04/09(月) 23:18:54 ID:???0
げ……分かる人には分かるか……
体言止めは、自分が同じ文末が連続する(単調になる)のを忌避してるってのがあるからそれも大きい。
でも今回のは使わない方が良かったかな?dクス。今後の参考にしてみる
ちなみに、今回思いつきで試してみたこと。
・カタカナ使う箇所を極端に限定してみる
・キャラの名前を出さない
・心理描写をしない
>>198 あんたもすげぇなあ。原型を留めてねえや。GJ!!
>>199 『緊』は渋いな。
心理描写無しは、言われてみないと気付かなかった。
そういう意味でもスピード感があるな。
今回は始まらずに収束しそうなのかな?
また近いうちにスレ立ててくれ、キャプテンw
体言止めは多用すると逆にリズム崩れるからな。何事もほどほどがいいかと
確かに、言われるまで心理描写ないことに気付かなかった
それだけ違和感なくまとまってるってことだな。GJ!
さて、落ち着いてきたところでどうしようか
人数50人くらい
10作品で 4人×3作品 5人×4作品 6人×3作品 くらい
ってので考えていけばいいのかな
もうそれでいいよ
パパッと決めてパパッと始めようや
まだやる気かよwwww
北条鉄平を*しても、沙都子の笑顔は取り戻せなかった。
沙都子は言った、まだ鉄平が家に居るのだと。折角作った料理をまずいと酷評され、駄目にされたと。
……訳が分からない。あの時俺は、確実に鉄平を*した筈だ。
みっともなく逃げ惑う鉄平を、幾度も悟史のバットで殴った。へたり込んで許しを請うても、決して止めはしなかった。
やがて急所を庇う余力すら失い、絶望に塗れた薄汚いその顔面にフルスイングを叩き込んでやった。
あの時の、バットから伝わってきた骨を砕く感触は、決して幻覚なんかじゃなかった。
それだけじゃない。ピクリとも動かなくなったのを確認した。潰れた柘榴のようになった顔面に狙いを定めバットを振り上げても、ピクリとも動かなかったのを覚えている。
徐々に熱を失っていく肉の塊を引き摺って、冷たい土の下に埋めたのもはっきりと思い出せる。
……なのに、どうして。
やがて俺は、そんな事はどうでもいいのだということに気付いた。
俺があいつを*していようがいまいが、そんな事は関係ない。俺はただ、沙都子から笑顔を奪う奴らを全員等しく*せばいいだけのこと。
そうだ。沙都子から笑顔を奪う奴らは、俺の敵だ。敵は*さなければならい。
叩いて
殴って
折って
砕いて
潰して
切って
刻んで
刺して
抉って
剥いで
確実に、*す
その為には、沙都子の待つ雛見沢へ帰らなければならない。つまり、この*し合いを勝ち抜かなければならないということだ。
……上等だ。どうせ俺はもう人を一人*しているんだ、今更何人*そうが変わらない。
沙都子の笑顔を取り戻すために敵を*そうとする俺の障害になるのもまた敵であり、敵は皆等しく*さなければならない。
……だが、それにしても少々数が多い。まさか(総参加者数-1)人も居るとは……そんなに沙都子の笑顔を奪いたいのか、お前達は。
死ね、死んでしまえ。今すぐ死んでしまえ。死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね……
……オーケー、クールになるんだ前原圭一。この*し合いを勝ち残るには、氷よりもクールな冷静さが不可欠なのだ。考えろ、思考を休めるな。
恐らく、俺のようにこの*し合いに乗った参加者が他にも居るはずだ。そういう連中を野放しにしておけば、勝手に俺が*さなければならない敵は減っていく。最後に残っていたら、その時初めて*せばいい。
それから、*せる機会が到来するまで息を潜めて待つことだ。いかにも「俺は*し合いになど乗っていない」という風に振舞えば、きっとお人よしな馬鹿共は引っかかってくれるはずだ。
俺が*し合いに乗っていることを悟られるのはまずい、*しにくくなる上に逆に*される危険性が増すからだ。つまり、出来るだけ現場を目撃されないよう、疑われないように行動しなければならない。
身体の内から沸き起こるこの衝動を留めるのは重労働だが、この程度沙都子の味わってきた苦しみに比べればどうということはない。……やってやるさ。
やる事は決まった。友好的な振りをして他の参加者と接触し機会を伺い、そして……隙を見て、*す。覚悟完了はとっくに済んでいる、あと必要なものは、その為の武器だ。
(主催者の名前)から渡されたデイバッグを開け、武器になりそうなものを探していく。
途中で何やら名簿が滑り落ちたが、そんなものはどうでもいい。どうせいずれは*す相手だ、名前など知る必要もない。
やがて指先が何やら冷たく硬いものに触れる。柄を握り締めて引きずり出したそれは、あるいは俺が最も欲していたものかもしれない。
――悟史のバット。あの時、鉄平を*し、沼に沈めたはずのもの。よく手に馴染み、そして何より、今から俺が繰り広げる殺戮劇に最も相応しい、俺にとっては大当たりの得手だ。
他にも、刃の部分が鋭く磨き上げられたシャベルが見つかった。以前本か何かで、戦時中塹壕内での戦闘では銃剣だけでなくシャベルも愛用されていたといった文面を読んだ気がする。
曰く、狭い塹壕の中でも比較的自由に振り回せるし、殴打は勿論斬撃や刺突にも用いる事のできる使い勝手のよさが兵士達に好評だったらしい。万が一バットが使えなくなった時でも、これを使えばなんとかなりそうだ。
あともう一つ、バッグの隅に拡声器が転がっていたが、これを使う事はないだろう。こんなものを使って好戦的な連中を招いてしまってはどうしようもない。
どうしようもなくなった時はこれを武器にするしかないのだろうが……出来る事なら、そんな事態は引き起こしたくないものだ。
シャベルだけはすぐに取り出せるように上の方において、他は全部デイバッグに収納しなおした。
左肩にそれをかけ、右手には愛用のバットを携え、俺は深く息を吸う。
吐き出した息と共に、雑多なくだらない感情やら何やらは霧散していった。実に頭の中がすっきりしたのを自覚する。
さあ、殺戮劇(ブラッド・パーティー)を始めよう。お前ら全員、沙都子の笑顔を取り戻すための踏み台にしてやるから、光栄に思え。そして死ね。
……待ってろよ、沙都子。にーにーが、絶対にお前を助けてやるからな……
【(時間帯)/(場所)】
【前原圭一@ひぐらしのなく頃に】
[肉体状況]健康。病気・怪我共になし。精神高揚に伴う一時的かつ微量な身体能力向上及び持久力の増加(常識の範囲内)
[精神状況]非常に高揚。雛身沢症候群L5発症による重度の攻撃衝動・精神錯乱(表面的には安定)
[装備]悟史のバット@ひぐらしのなく頃に
[道具]支給品一式、シャベル@現実世界、拡声器@現実世界
[思考]
基本:どんな手を使ってでも生き残る。自分以外の参加者は全て殺す。
1:他の参加者を探す。発見した参加者が殺し合いに乗っている場合は、放置、逃亡、自衛のいずれかを状況に合わせて適宜判断。
殺し合いに乗っていない場合は隙があれば殺し、隙がなければ隙を見せるまで待ち、そこで殺す。
最終:優勝して雛見沢に帰り、沙都子の笑顔を取り戻す。
[備考]
地図及び参加者名簿をろくに確認していません。
思考欄の「自分以外の参加者」には部活メンバーも含まれます。ただし、他と違った対応を見せる可能性も十分に考えられます。
参加時期は祟殺し編12日目、6/20(月)の学校終了後を想定。
よって、雛見沢症候群L5(末期症状)を発症しており、非常に危険な状態です。
ただし、(メール欄)の前例があるので説得の可能性は0ではありません。
>>207 むう……。
非常に読みやすくまた、上手い心理描写ですな。
圭一の思考が非常に分かりやすいです。
繋ぎとしては最上のものではなかろうかと。
ただ、*を使うのは何でだぜ?
>>208 そう言って貰えると書き手冥利に尽きるというものです、感想thx
「*す=殺す」だというのは大体分かっていただけるかと思うのですが、これに関しては、確か作中でも用いられていた手法だな、と思い流用させていただく事にしました
が、少々うるさくなりすぎたかなとも思います……要反省
>>209 な〜る、原作の手法なわけですな。
乙した!
ああそうか。アニロワでも使われてたけど*ってそういう意味だったのか。
やっと納得した。
てっきり「アナル掘る」とかかとおもた
さすがK−1
変態だな
214 :
メロン名無しさん:2007/04/11(水) 17:35:38 ID:hSvq5T250
「そら、その程度かリュウセイ・ダテッ!?」
朝日も上がらない暗闇の中、ビルを崩し大小2体の機体が戦いを続けている。
大形の機体は、THE BIG。リュウセイの乗るメガデウス。
小型の機体は、R-1。マイ・コバヤシ……いやレビ・トーラーの乗るパーソナル・トルーパー。
いや、戦いと呼べるものではない。
R-1が一方的にTHE BIGをいたぶるだけ。
当たり前、と言えば当たり前の状況だろう。
なにしろ、今のTHE BIGは、装甲全体に無数の傷。左腕装甲を損傷、反応がやや鈍っている。
額から頬にかけて右目を横断する傷があり、右目からのアーク・ライン発射不可。
頭頂部クリスタル破損。クロム・バスター使用不可。
胴体部の砲身欠損、BIG-O Final stageは使用不可。
コクピット部装甲が破損し、ミサイル残弾僅か。
頼みの綱のサドン・インパクトは腕の破損からしてよくて一発限り。
全体の反応もやや鈍く、間接へのダメージもところどころある。
自らのポテンシャルを完全に発揮できる念動力を最高レベルで保有する今のR-1に負ける要素など何もない。
逆に、リュウセイからすれば、日和っている暇も、息をつく間もない。
関節の動きの悪いTHE BIGでは、致命傷を避けるのが精一杯。
外部カメラも大部分がダメになっており、半分以上は割れたコクピットからの目視でカバーしているのだから。
最初から最後まで、徹底的にクライマックス。
目に見えるスピードモーションを超え、高速で動くR-1のヴィジョンを追いかけることさえ困難。
「ついてこれるか!?」
レーダー右にR-ウィングの影。体を右に。THE BIGを即座に防御させようとする……が遅い。ワンテンポ動きが遅れる。
「くッ!」
横のボックスあけ、そこにあるボタンを拳でまとめて叩く。
同時にTHE BIGの体がせりあがり、内部にあるキャノン・パーティーとミサイル・パーティーが、まとめて吐き出された。
「ははッ!」
THE BIGを嘲笑うように、W-ウィングは空中で変形、その勢いのままT-Rinkナックルを起動し自由落下の速度を加えて落ちる。
突き出した拳を中心に光が走り、そのビームのような光がキャノン・パーティーとミサイル・パーティーを次々に打ち落とす。
「やべぇッ!」
そこまでたってやっと残った片腕が体を庇うようにかざされる。
並みの盾を遥かに凌ぐTHE BIGの腕がT-Rinkナックルをギリギリで受け止めた。
本来なら、質量差の関係、R-1が吹き飛ぶはずだった。
しかし、その質量差を引っ繰り返し、ジャイアントロボの時と同じように逆にTHE BIGがたたらを踏むようによろめく。
後方宙返りを華麗に決め、音もなくR-1は着地。
一拍もつかず身を低くし足をバネに駆け出す。
「アーク・ラインッ!」
そのR-1を牽制するべく隻眼となったTHE BIGの左眼から細い光線が発射される。
その隙間を踊るように駆け抜けるR-1。
あっという間に肉薄し、T-Rinkソードを構え、THE BIGの股下を駆け抜ける。
THE BIGが傾く。急いでダメージチェック……――破損部は大腿部。
どれだけ堅牢なTHE BIG言えども、その装甲の継ぎ目である間接への攻撃には成す術もない。
むしろ、さっきの一撃で直立不可、最悪足の切断もあっただけにまだましなほうともいえるだろう。
今からリュウセイが策を講じるパートがある(下はそれ以後の流れ)予定でしたが、
策を思いつく仮定が書いてる自分が思いつかないし文章力の限界なので代わりに串田イバーをお楽しみください
どーせ俺の文章力じゃこれが限界だよチクショー!
ttp://www.youtube.com/watch?v=HT0SauXS30A 「今だ!」
R-ウィングが旋回し、僅かに念道力による機動から放たれた隙をリュウセイは見逃さない。
おそらく、これが最初で最後。もし策を相手が知れば、待ちがなくもうR-ウィングに変形はない。
乾坤一擲。必殺必中。絶対命中。
耐えて、耐えて、耐えて生まれた一瞬のチャンス。
まっすぐ、モディビックアンカーがR-ウィングへ――正確には反転時のモーションパターンの予測地点へ。
「何だと!?」
「忘れたのかよ!?R-1は、俺の相棒だ!俺は目をつぶったってそいつのモーションパターンは分かるんだよぉぉぉおお!!」
変形し、僅かに減速をかけるがそれまで。
R-1自ら投げ込まれた綱へと進み―――アンカーが体に巻きつき動きを束縛する。
そのアンカーは、THE BIGに巻き取られていく。
単純なパワー勝負ならTHE BIGは負けていないのだ。
機動力を失い、R-1はTHE BIGへ手繰り寄せられる。
「一発限りの必殺技だ……」
「やめろ……私を殺す気か!?」
「そんなつもりはねぇ!けど、すまねぇR-1……R-1は破壊させてもらう!」
巻き取られるR-1の勢いを計算し、タイミングを取る。
「うああ……あああああああ!!」
「天上天下ッ!鉄槌ッ!粉砕拳ッ!」
THE BIGの拳の勢いに、カウンターのようにR-1の近付く勢いを上乗せした左の一撃。
それは防衛衝動にそって展開した彼女の念動フィールドすら貫通し、R-1に多大なダメージを与える。
張り詰めたアンカーが千切れ、R-1が弧を書くように空を舞う。
THE BIGの左腕が限界を超え落ちるのと、R-1の体が落ちるのは同時だった。
『さぁ、次だ』
ユーゼスの声がTHE BIGに突然流れる。
「………ユーゼス?」
『お前の知っていたR-1ならこれで終わりだろう……残念ながらあのR-1は他の世界から取り寄せたものだ』
「お前……何言ってんだ?」
『いや、ZESTのために強力な念動力者のデータが必要なのでな、もう少し頑張ってもらおうかと思っただけだ』
「何?」
『最初からいくつかこうなるように仕込みはしていたが、このような結果になったのは素晴らしいことなのでな』
「仕込み……?まさかレビの意識が突然出たのも……ッ!?」
『それも私だ。ゲッター線のため、流竜馬を呼んだのも……特移点を作るためあの世界からグランゾンをつれてきたのも』
「結局、あの時と同じ……!」
『もうすぐお前は死ぬ。最後に死に逝く者には礼をせねばな……イングラムと同じように』
「てめぇ!俺は死なねぇ!必ずお前を……」
その言葉をユーゼスが阻む。
『そうか。なら頑張って生き残ってくれ。これから起こる出来事……それも私だ。なぜこんなことを言うか分かるか?
お前は感情で力を引き出すサイコドライバーのようなのでな。次がないのでここでデータを取っておきたい。しっかりと怒ってくれ。』
「待て!ユーゼス!」
『ウラヌス・システム起動、……せいぜい楽しむことだ』
その言葉と同時に、通信は断絶する。
「おい!ユーゼス、答えろ!」
しかし、答えはない。その代わりに――――
パキ―――
「………え?」
ピキ―――
音のする方向は……R-1が飛んだ方向。
この、音は?
THE BIGがそちらに体を向ける。
「嘘……だろ?」
R-1が立ち上がる。しかも……装甲が勝手に治っている。
直っている、ではない。治っているのだ。
まるで、人間の傷がふさがるように。
こんなウラヌスシステム、というのは聞いたことがある。あの時、教官が引き出したシステムだ。
だが、SRXにあのような効果は出なかった。
なら、あれは、いったいなんだ?
「は……はは……ははは………最高にいい気分だ」
幽鬼のようにゆらりとR-1が立ち上がる。
その双眸にまた火が灯る。
「これなら……断ち切れる」
「断ち切る?」
「ああ、そうだ!お前を断って私は自由になるッ!」
手を上げたR-1がTHE BIGを見据える。
念道力が周囲に光輪を作る
瞬間、爆縮。
今までにリュウセイが見たこともないほどに巨大なT-Rinkソードが顕現し、煌々と存在感を主張する。
「死ねぇぇッ!!」
「やべぇ!」
いくらなんでもあれは受け止められない。
慌てて下がったことにより、紙一重の場所をT-Rinkソードが過ぎていく。
反撃に残ったミサイルのほぼ全てを発射する。
しかしそれも、可視の域に達した異常な念動フィールドに阻まれる。
「ははは……ははは……ははははははッッ!」
―――もしかして、マイは……
ふと、嫌な予感がリュウセイによぎる。
あの時と同じ―――精神力の限界を超えてあの力を使っているのではないだろうか?
少し、聞いたことがある。
カルケリア・パルス増幅装置というものを。資料を得た人間から聞くには……
T-LINKシステムとほぼ同じシステムだが、T-LINKシステムのようなブレーカーが存在せず
レビが乗る以前は帝国で数多くの犠牲者が出ていた、らしい。
ウラヌス・システムのからくりは分からないが、そんなところではないだろうか?
『いや、ZESTのために強力な念動力者のデータが必要なのでな、もう少し頑張ってもらおうかと思っただけだ』
あのユーゼスの言葉。―――紛れは少なそうだ。
「やめろ、マイ!そんな力使っちゃダメだ!」
その言葉に彼女は耳を傾けない。
THE BIGだけでなく、周りに無差別に攻撃を続けている。
攻撃が定まってないだけに、THE BIGでも回避できるが……過剰な攻撃力の前にはそう長くもちそうにもない
「私はマイ・コバヤシではない!レビ・トーラーだッ!」
「じゃあ何でそんなに俺にこだわる!」
「何!?」
「さっき自分で言ったよな!?『断ち切る』って!最初から関係ないなら『断ち切る』なんて使わねぇだろ!」
R-1の動きが、止まる。
そうだ。
他でもない何でもない。
彼女自身が誰よりも、この戦いにこだわった。
それは、リュウセイとの絆を断つため。
裏を返せば、それは今はリュウセイと絆があると自分が感じていることに他ならない。
「それは……ッ!?」
「分かるだろ!お前は、レビ・トーラーなんかじゃねぇ!」
「うるさい……」
―――私は帝国観察軍の子爵じゃない。SRXチームの一員。
「お前は……俺たちの大切な仲間だ!」
―――私の大切な、仲間。ヴィレッタ教官、ライ。それに――リュウ。
「うるさい……!」
「アヤ達いる世界に……あの場所に帰ろう」
――アヤ。私の家族………私の姉。
―――……?私は―――私の名前は―――
「う、る……さぁぁぁぁぁぁいッッ!!うるさい、うるさいうるさいうるさいッ!」
ウラヌスシステムにより増幅された念動波が攻撃を遮断する光壁を越え、志向性を持つエネルギーとして牙を剥く。
色は、緑。しかしそれは慈愛や自然を連想させる緑ではない。濁り、淀み、場所によりマーブル状に濃淡のある緑。
R-1を中心に円形にその光は攪拌することなく力を保ち拡大する。
うねうねと球面で変化するさまは、菌類の生物を連想させた。
「BIG-O……もうちょっと付き合ってくれよ……!」
THE BIGのコクピットで足元がスライドし、新たなペダルが生まれる。すかさずそれをリュウセイは踏み込んだ。
電光、一閃、烈風。
腕部装甲が展開。THE BIGが大地を踏みしめるや否や、赤い輝きがTHE BIGを中心に広がる。
プラズマ・ギミック。今THE BIGが使える数少ない武器の一つ。最後の、切り札。
透き通った赤い光が、周囲のビルを押しつぶし、電光を走らせ拡大する。
圧倒的で、そして濁りのない煌きは太陽を連想させた。
緑と、赤。
二つの力場が鬩ぎ合い、拮抗状態を作り出す。
元々何度も戦闘を経験し、ボロボロになっていたビル群は力場に触れた瞬間蒸発するように消えた。
もはや、お互いの目に映るのは相手の姿のみ。
マイは……レビはリュウセイを殺すために。
リュウセイはマイを救うために。
相手を制圧すべく、お互いの力場はその激しさを増す。
先程よりも、淀み、黒く。先程よりも、激しく、赤く。
相手へ届けと。
どんな形であろうと。歪んでいようと。
R-1が右膝を突く。
THE BIGが左膝を突く。
R-1の間接が不可で軋む。
THE BIGの千切れた肩口から緩衝材が血のように噴出す。
R-1の両腕のT-Rink発生器が過負荷で弾けた。
THE BIGが体の重みに耐えかねたように、腕を地面につく。
R-1の装甲が割れ、間接がすべて弾ける。
THE BIGが全身から血のようなオイルを流す。
R-1が………
THE BIGが………
そして―――――
「マイィィィィィッッ!!」
「リュ、ウ、私は………」
ついに、R-1の動きが止まる。
「マイ、マイなんだな!?」
「私は……私は、わ、た、し、はぁぁぁあ……ああああアアアアアアアアアアアアアアアッッ!?!?!?!?」
緑の力場が消える。収集力を欠いた力が霧散する。
しかし、それもつかの間の出来事。
ウラヌス・システムで強引にくみ上げられた念動力が、物理現象へと転化し無差別な破壊を撒き散らす。
ウラヌス・システム――その正体はむき出しのT−Rinkシステム。
念動力というパワーソースを限界まで発揮する。
一応になしに際限なく搭乗者の念動力を搾り出す。……まるでオレンジか何かのように。
搾られた果実がどうなるかは……言うまでもないだろう。
大きく精神に変調をきたすか、自己崩壊するか―――それとも廃人か。
レビ・トーラーとして制御されていた潜在念動力が、マイに意識がシフトしたことに制御を失った。
結果、戦闘すらできないはずのR-1の周囲に緑色のエネルギーが無軌道に現れては爆発、消滅、炸裂を繰り返す。
「待ってろ、マイ!ここまできたんだ、必ず助けてやる!行くぜBIG-O!」
先程のような何も残さず嘗め尽くす破壊ではない。
泣きじゃくる子供が手足を振り回して積み木を崩すような……リュウセイには、今のR-1がそう見えた。
勢いよくペダルを踏み込み、THE BIGがR-1に走り出す。
何も恐れずに、吹き荒れる緑の嵐の中へ。
囚われの少女を救うために。
まっすぐ、最短距離を。
人々の思いを背負い、THE BIGが進む、進む。進む!
「届けぇぇぇぇぇ!!」
あと少し、もう少し。THE BIGが念動力に晒されみるみるうちに壊れていく。
ファイナルステージを撃った後の空洞を中心に、装甲がはげて行く。
頭部装甲ははがれ、まるでアーキタイプのメガデウスのようになった。
モディビックアンカーの射出口はすべて潰れ、アークラインも完全に使用不可になる。
僅かに残ったミサイルが体内で誘爆し、火に包まれる。
けど、とまらない。とまれない。
その時、リュウセイの視界が僅かにぼやける。
「あ……?」
意識してないのに、前のめりになるように体が体がグラリと傾いた。
体を曲げた瞬間、鋭い痛みが走る。
思わず腹を押さえる。
押さえた手には、冗談みたいな量の血がついていた。
視界を下に下ろしてみれば、文字通りの血溜まりが足元にできていた。
それも、足を動かせば水音がするくらいに。
「ちくしょぉぉ……!」
傷口の止血もせず、安静にするわけでもなく。
気力だけで動いてきた。
よくあれだけの傷を負って機体を動かせたものだと言えるだろう。
はっきり言って、これは奇跡的……いや奇跡と言っても差し支えない。
しかし、その奇跡も今尽きかけている。
時間切れ。 time over game over
精神による肉体のカバーが限界を過ぎていた。
けど。だけど、とまらない。とまれない。
THE BIGはとまらない。
彼は―――最後まで共にある人の思いに応え続ける。
―――ロジャー・スミス
―――イングラム・プリスケン
そして――――リュウセイ・ダテ
リュウセイは、気付いた。
先程の痛みで、ペダルを踏み外していたことを。
なのに、THE BIGは走り続ける。
「BIG-O」
もう、R-1は目の前にいた。
ストライクパイルがけたたましい音をたて射出される。
「短い間だったけど、手荒い使いかたして悪かったな………ありがとう」
BIG-O ! Show time ! Last tage!
拳が、アッパーカット気味にR-1へと飛ぶ。
「天上天下………」
しかし、R-1の遥か前でストライクパイルが引き戻される。
224 :
メロン名無しさん:2007/04/11(水) 17:47:51 ID:3NhYeV970
糸冬了
------------------------------------------------------
225 :
メロン名無しさん:2007/04/11(水) 18:06:58 ID:77g5JP3f0
?
スパロワで書けよ。つか書いてください。ってゆーかホントここで書いてどうする。
そんな俺スパロワ住民。
俺みたいなヘタレが?
冗談だろwこんな半日で書いた落書きなのに
続きは、アニキャラ総合のほうの企画スレにあるです