「いたいっ!いたいよ〜っ!」
電話は、母親に変わっていた。
「ま、眉子!眉子!どうしたの!」
章一が答える。
「お母さん、聞こえますか?眉ちゃんは、ここに居たいって言ってますよ」
「あなた、誰なの?うちの眉子を帰して!」
「いたいっ、いたいよ〜っ!」
「眉ちゃんが居たがっているのだから返せませんね」
「ウソです!眉子に何をしてるのですか!?」
「お母さんがそうまでおっしゃるなら、眉ちゃんをお返ししますよ。ただし、一度にいっぺんってわけには、いきませんね。毎日、少しずつお返しいたします。
とりあえず、爪と歯と指の骨をお送りしますよ。あと、眉ちゃんがどういうことをされているかも、お知らせしましょう。ビデオや、写真も同封しますよ」
章一は、そう言うと電話をきった。
「眉ちゃん、どうだ、殺してほしいか?」
眉子は、泣きはらした目で章一を見つめた。
「こ、殺さないで・・・・。わたしを気が済むようにしてください」
「今日のことを忘れないように、こうしてやろう」
章一が手にしたのは、小さな針だった。よくみると、無数に返しが付いていて一度刺すと抜けそうにない。刀の様につばが一つ付いており柄の部分が色が違う。
眉子の乳首を摘むと針を垂直に差し込んで行く。
「いたっいたい!」
つばまで差し込むと指で弾いた。
「きゃあぁぁぁっ!」
「柄の部分が強力な磁石になっているんだ」
章一は、チェーンを柄に吸いつけると引っ張った。
無数の返しに乳房が内部から引き裂かれるような痛みに眉子は絶叫した。
チェーンをさらに引っ張る。
「痛い!痛い!やめて〜っ!」
乳房がそれに釣られ伸びた。やがて、チェーンが外れる。
乳房が収縮し、胸で踊った。
また、それを繰り返す。
「やめて!やめてください!いたいっ!」
「敏江!明日から眉子がいうことをきかないときは、このチェーンを使っていいぞ。今日の電話のことを条件反射で思い出すだろう」
敏江は、ニコニコし、チェーンを受け取った。何度か試してみる。
眉子の痛がりように敏江は、ますます興奮し、強くチェーンを引くが、磁石が程良く効いているため、針が抜ける前にチェーンが外れた。
次の朝から、敏江は、眉子が言うことを聞こうが聞くまいが、これを繰り返すだろう。眉子の朝の日課に苦痛がひとつプラスされたのだ。