「もう、入りません。胃が破けちゃいます」
「まだ、半分しか飲んでないのよ」
亜紀は、眉子の鳩尾を打った。
「うっ、くうぅ。飲みます。打たないで・・・破れちゃう」
眉子は泣きながら言った。
すべての石を飲み終える頃には、胃に激痛が走り、指の関節は外れていた。眉子の胃壁は、石で内部から磨り潰され、胃液がそれを焼いて行った。
敏江は滑車で眉子を高くつり上げ、落下させた。足が床に着く寸前で止める。
「ぎゃあああああっ」
眉子の悲鳴が上がる。指から血が噴き出し、傷口から伸びきった肉が見える。
「ゲボッ!」
眉子は血ヘドを吐いた。
床に血まみれの小石が転がる。
もう一度、つり上げ落とす。
指の筋肉は千切れ、眉子は床に叩きつけられた。
血ヘドを吐いてのたうち回わる。亜紀が眉子の腹を蹴ると血で真っ赤になった小石を多量に吐き出した。
「まだ、指が残っているじゃない」
左手の中指をピアノ線で縛ると、千切れるまでつり上げ落下を繰り返した。
眉子は血ヘドを吐きながら、人指し指も引き抜かれた。
左手の指が無くなり、拷問が終わる頃には、出血多量で生命が危険な状態になっていた。
章一は、眉子に輸血を行い、顔色がよくなるまでつづけるように敏江に命じた。