【なるせ】楽画喜堂をオチするスレ41【AA・RA】

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467メロン名無しさん
「青海ちゃん、勝手に人のお家に入らないで。か、かて……かと?」
「不法家宅侵入罪です、今すぐ出ていって下さい」
「それだもん!」
 発言内容は少し間抜けだけれども恐ろしい迫力の二人に、青海は不適に笑い返した。僕
と言えば、こをな表情もするのだなとひたすらに横顔を見つめているだけ。この部屋を外
から見れば、どこまでもふざけているようにしか見えないだろう。
「愛する人のところに行くのに法もクソも関係無い。それより虎徹君、元気になったよう
で何よりだ。君が元気だとわたしも嬉しい」
 微笑みかけてくる青海の顔は、とても綺麗だ。
「ありが…」
 とうと言い切る前に、
「ほら虎徹ちゃん、やりにいくよ」
 姉さんに手を掴まれ、引っ張られていく。最近はいつも最後まで喋らせてもらえない気
がする。主に、姉さんに。
「どこに行くんだ?」
「道場ですよ。これ以上兄さんの部屋に居てもらいたくないですし、それにこの部屋で麻
雀をやると隣家からうるさいと苦情が来るので」
 目を合わせないでもきちんと説明をしているのは少しは気を許したからなのか、久し振
りに麻雀をするからなのか。前者だと嬉しいけれど、絶対に違うんだろうなと思うと少し
悲しくなる。もう少し打ち解けてくれたら、どんなに良いことだろうか。
 数分。
 青海と姉さん、サクラが喧嘩をしながらだったせいで手間取ったけれども道場に着いた。
家の中なのにどうしてこんなに時間がかかるんだろうか。