1 :
◆QdowOOUcnE :
2006/05/09(火) 17:35:10 ID:yrVcrWUn0 問題編 【1】 SOS団に在籍することによって俺が受けている数少ない恩恵。 今部室をがんがんに冷やしているエアコンの存在は、その一つになる。 まあ期間限定ではあるが。いやあ涼しい!なんて快適! しかしもっとも、夏休み真っ只中家にパソコンがないという理由でわざわざ学校で 団のHPをしこしこ更新している俺を癒すこのエアコンも ハルヒがパソコン部からパソコンをほとんど強引に譲り受けたついでに 搾取したものだと思うと非常にいたたまれない思いがしてならないが、 とりあえず今は考えないでおこう。 ガラッ 「キョン!!合宿よ合宿!!」 ・・・満面の笑みを浮かべてハルヒが部室に入ってきた。 合宿ですか。しかしどこに行くつもりなんだ。NASA?ストーンヘンジ? ま、俺もお盆だけど田舎とか行かないし暇だから付き合いますか。国内限定で。 「で、どこ行くんだ」 「×県の雛見沢村よ!」
>>563 ``) , '´/ ̄ヽ
`)⌒`) ヘ⌒゚i ((ノノ゙リj゚゙⌒
≡≡,;;⌒`)≡≡≡ ⊂< こ_ |_~)|゚ ヮ゚ノリフy)
;;⌒`)⌒`)  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
オーッス
オラオラ、たまちゃん様が3getしちゃうぞ〜?
ひれ伏せ無能な糞人間共めが!!!
〜⌒〜⌒〜⌒〜/⌒\〜⌒〜
⌒〜⌒〜⌒〜/ `・ω)ミ
〜⌒〜⌒〜⌒〜 U彡〜⌒〜⌒〜⌒
〜⌒〜⌒〜⌒〜⌒〜⌒〜⌒〜⌒〜⌒〜
>>2 二足歩行でアザラシより早ぇの当たり前じゃんかよ(プ
>>4 気安くたまちゃんなんて呼ぶんじゃねーよ童貞(プ
>>5 デブヲタじゃ泳げないかな?(プ
>>6 鶴見川より臭ぇぞ(プ
>>7 俺をバックに家族で記念撮影なんかしてんじゃねーよ(プ
>>8 海に帰れ?てめーが土に還れよキモいから(プ
>>9 (俺以外)以下は鶴見川の水でも飲んでろってこった(ゲラ
/´...:...:..:..:..:.::::::::::::::::::::::::::`丶、
┌―-'- ...,,,__..:..:..:.:.:.:::::::::::::::::::::::::〉
|...:...:...:..:..:..:.:.::::::::: ̄ ̄`:::::‐-、__:::::/
(´ L ―――--...,,,_:::::::::::::::::::::::::`ヽ、_
ヽ、__,ィ´::::::/:::/:::l:::::::|:::、:::::ヽ ̄¬、__::::::::::::/
|:::l:::/::::l::::::|l::|::::l|::`、:::::::、:::::::l:::::「ヽ_/
l::l:::l:::::|-r‐ト| !::::K-‐、::―ヽ:::|::::::ノ::|
リ:::|::::l::!l::::| ! ヾ、!ヽ,.::ヽ_;;::_`ー/‐':!
!::|::::|::YTヽ ヽ r'i´ リ:::|/゙}/ソ
l:ハ:::!从 ト_j ゝー;'!::/:!ノ ' ローゼンメイデン第4ドール蒼星石が
! ヘ:{ヽト、""_..'_ ""ノ:::ノハ:{
>>4 ゲットです・・・・・・
ヽ `/´__`ヽィ´/ ' `
、_,/ .../;;;;;;;;;ヽ..ヽ`ー- 、_
,_/アュ、ヽ;;;;;;;;;;| r-、 j!`ト、
ノ`ー'、フ ...` ̄´f、ヽ_>、 ノ!r':::::ヽ
/:| 。ヘ`ー-ri´r'´ ∨ン::::::::::::\
__,,.イ´:::! 。│/!} {!:| f、。 ゙、::::::::::::::::::::\
⌒ヽ._| 。 j/::|、_j|:| } 。 、 ゙、:::::::::::::::::::::
「ヽー7ヽ」ー‐'t_rtゝ、。 ヽ ヽ、::_,,r-‐
` ̄´/::::l><l⌒:::ヘ  ̄´ ノ `
>>1 さん、乙です!
>2わ師の鋏は、翠星石の如雨露と対になってます。
>3んな元気でなによりです。
雛いち>5は無邪気だなあ。
ジャ>6君、じゃなかったジュン君・・・・・・
か>7りやは、おっちょこちょいだなあ。
翠星石、もっと>8っきりジュン君の気持ち受け止めたら・・・・・・
真>9はあいかわらずわがままだなあ。
水銀>10はああみえて愛情に飢えてるんだ。
>>11-1000 は、ローゼンメイデンこれからもよろしく。
,_
/ _ヽ オメガ
ヽ__ソ
iヾ_,,| |-,_,-- ,__/\
>>3 2ゲットだと?波動砲で氏ねやカス
_,、 __/ー-+-+、ヽ__\ノ|i K、
>>4 俺を避けて通ってんじゃねーよチンカス
./λノ\,人-,、/^ヾ,,ヽ,ヽ,.,---`' ヾ,/`,
/ / ̄\フ、> 'i |\/ヾ,)) |===i ("iソ
>>6 魔法剣やんなきゃ勝てねーのかよ雑魚
<`レ’ i'V ノ | ,,|>-"' ヽーソ | il`i
>>7 みだれうちしかネタがねーのかよ(プ
i",|-, ヽニヽ_.|/^il"~`》_,-" <`ー"ヽ、
>>8 ほらほら回復ばっかしてると氏ぬぜ腰抜け
`i"-P _/ ̄,]|`=,)ー+ー' `-, ,Y )
>>9 混乱してやんの(プププ
ヾイゝ_ '"┴-<|iヾソ レレ'
>>10-1000 神竜のほうが強い?いつまで夢見てんだヴォケ
∠ニO)ー` />i |L
<)_ヘ_(^ヽ
ヽ| ~`
こ、こわいですぅ… ____ __,,/ _, ----`ヽ :. :. / _ ___ 、\ / / i \ \\ :. :. ,'./ i ヽ:. ヽ:.:.. ヽ.ヽ ,'/ / .ハ ヽ ヽ:.:.:.:. ヽ::.. ヽヽ :. :. |i .i i .i / ヽ ト 、 \、:.:.:. ',:.',:.:.lヽ} |i .i l :N_, -弋 \弌弋ナ:}:.:} :. |i∧ ', :{ ,ィjモト \ イjミトイイV :. .| :メヽ.', `ozZ} izN。ハ::{ :. | :ヾ_! ゝ "゙゙ ' `゙ ハ.:', :. | :.:_イ .:.ヽ. (二フ , イ :.:.:!:.ヽ :. / rィイ | :.:.ヽ: >r/`<ノ .:.::.}ヽ、 \:. / ∧l;l ! :.:.:.://{二 ̄ .} ..:..::リ \.:\ :. / . / ヽi .:.:.{ /(^` |.:.:.:./ }: . ヽ.:. / / } ヽ:.ハ ヤ{ !.:./ |:.:. i ', ./ .,イ .:..} / l ! レ
ひぐらし厨死ね
おらおら、WWF(World Wide Fund for Nature:世界自然保護基金)の
愛くるしいパンダ様だぜ! 頭が高いんだよ、ボケ!
. ,:::-、 __
,,r 〈:::::::::) ィ::::::ヽ >3 俺の着ぐるみ着てプラカード持ってろ(プ
〃 ,::::;r‐'´ ヽ::ノ >4 お前はカキフライのAAでも貼ってりゃいいんだよ、リア厨ヒッキー(プ
,'::;' /::/ __ >5 汗臭いキモヲタデブは2ちゃんと一緒に人生終了させろ、バーカ。
. l:::l l::::l /:::::) ,:::::、 ji >6 いまさら
>>2 ゲット狙ってんじゃねーよ、タコ。すっトロいんだよ。
|::::ヽ j::::l、ゝ‐′ ゙:;;:ノ ,j:l >7 ラッキーセブンついでに教えてやるが、俺はストーンコールドが好きだぜ。
}:::::::ヽ!::::::::ゝ、 <:::.ァ __ノ::;! >8 知性のねーカキコだが、お前の人生の中で精一杯の自己表現かもな(プ
. {::::::::::::::::::::::::::::`='=‐'´:::::::::/ >9 つーか、自作自演でこのスレ盛り上げて何が楽しいんだ?
';::::::::::::ト、::::::::::::::i^i::::::::::::/ >10-999 WWEなんか見てるヒマがあったら、俺に募金しろカスども。
. `ー--' ヽ:::::::::::l l;;;;::::ノ >1000 1000ゲットしたって、WWF時代の映像物に販売許可は出さねーよ。
`ー-"
9 :
メロン名無しさん :2006/05/11(木) 04:28:51 ID:RmHsIVJF0
__/\ おらおら群馬県様だ!
_| `〜┐
>>3 埼玉?群馬サファリパークの餌にするぞw
_ノ ∫
>>4 茨城?尾瀬で迷いなw
_,.〜’ /
>>5 栃木?ドイツ村に拉致るぞw
,「~ ノ
>>6 東京?焼き饅頭にするぞw
,/ ` ̄7
>>7 千葉?草津温泉に来いw
| /
>>8 神奈川?群馬の県鳥はキジだぜw
~`⌒^7 /
>>9 山梨?タッチのあだち充も群馬だぜw
丿 \,_ 群馬県様が関東制覇!楽勝!
_7 /`⌒ーへ_,._⊃
\ _,.,ノ
>>147 お前最高!こんにゃくやるよ!
L. ,〜’
_,,,--- 、_ l |_,、 ,,.-‐'/> ヽ、= ヽ ノ へ ヽ、 / /> \ \ _,. -'',' { Yく/,イ /_,. -'''" ̄ ̄ ̄`゙ ー 、/ / ', } __,,.. -‐ '''"" ̄ >' ヽ< r' ⌒ ヽノ <"---- 、 ∧'_/ ヽ 、-、/\/^ i ヽ `''-y' / 、 ヽ 、 ヽ \ ヽ ヽ / 〈 /ヽヽ \、 \、 〉 > | 10はもらったみゃ!! ヽ < | ム \ヽ ヽ \ ヽヽ_y- 〈 i'l ヽ l.| /\|/ _,>=、-、ゞ 、 ゙、 _,>イニ=/ ~\ l | \ l レ' {,</,':::::゚::(',`\ \}イ{::::::゚(_ト、} `i l ヽl ヽ ', `{::;;;;;;;;;;ノ {:::::::::::} | i | l l > ヽ ヾ、-=' , ヾー <, / /ヽl \ l l /^ \ヽ ̄ r─‐ ┐ /ノ )ノヽヽ\/ ヽゞ \\ ', ,' /'ノ_ ノ `ヽヽ\ ヾ 、__ィ、` ` ヽ_.ノ /|/ヽ、 `ヽ/ \ ゙、 ヽ . , イノノ \ヽヽ、/ ヽi、ゝ w`゙ーェ----ァ< ヽ、/ ノ ヽ、/ l Y // __,,.. -‐ '''"ヽ /⌒、 | l /
12 :
メロン名無しさん :2006/05/12(金) 03:29:38 ID:M6ZFAk250
__________________________________________
ヽ ,,,,,,,, ;;,;;;;;;;;;;;;;,,,/ ヽ /|
フヽ_ ∪"'=,,,,;;;;;;;;;;/ 丿 | !-,,,,,____,,,,--;;;フ=|\_WW/ |WWWWWWWWWWWWW/
彡>;,,,,__..│ / 丿 |;;;;;;;;;;;;;;ン-彡彡=|≫ 極地法など ≪
ノ 「,二,,""" 彡|≫ 登山家の恥だっ! ≪
__,,,-‐`゛ V、 '''ひ`=-,,,_ノ_ ≫ ≪
ヽ\,,,_ .丿 |/MMMMMMMMMMMMMMMMM、\
.│ ゛゛゛~ ノ
-‐-ヽ . | ヽ 丿/ 中国山岳部隊の燐隊長が
>>12 に単独登頂したぞっ
\ ,,___ | / / >>1ようこそ、白龍の地獄へ!
// /r′ / │ / :
>>2 共産党は仏より上にあるのさ。
/ ( t;;--;;,,_. ..、 .| ./ :
>>3 チョモランマをお前の白い墓標にしてやるっ!!
~ ""` ^''''_.丿 ./ :
>>4 アルパインスタイルなら七日まで生存できる
,r'′ ̄ ''ヽ ,,,,ノ/ : |
>>5 いいか、水分は一日四リットル必要だ
,, ,__,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,、 ‘ / ./ ; |.
>>6 七千超えたら意識が弱まる。気を引き締めろ!
‖ ( `゛‐-‐'、,,_ / ./ / /
>>7 …眠れぬ絶望の夜を過ごしたか…
' ゛゛`=─--.,,,,,,_ ./ ./ ./ / / .
>>8 未熟者めっ
゛'''' '' ' .' /
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
棒読みキモ声の杉田は死ね
人気作品に嫉妬する勘違いうたわれ厨の立てた糞スレ
うたわれ厨死ね
ひぐらし厨のネタスレage
ハルヒ厨とひぐらし厨とうたわれ厨は明日とは言わず今日にでも死んでください
>>19 むしろ、ハルヒファンはアンチに糞スレを立てられて困っているんだ。
死ぬのは
・ひぐらし厨
・うたわれ厨
・ホスト厨
・ガーゴイル厨
・ひまわり厨
・いぬかみ厨
・アリア厨
・シムーン厨
だけでいいよ。
糞つまんないネタスレ晒しage
糞ネタスレage
ネタスレage
あげ
ネタスレあげ
キョン「暴力沙汰とか・・・殺人事件とか・・・」 みくる「禁則事項です」
何?長門が来ていた?相変わらず存在感の無い奴だ
ハルヒ厨氏ね
30 :
メロン名無しさん :2006/05/21(日) 14:58:02 ID:49bsB1Ku0
・・・・なんだこのどうしようもないスレは、・・・・まじでやめてくれ
__________ <○√ ‖ くく しまった!ここは糞スレだ!オレが止めているうちに他スレへ逃げろ!早く!早く!オレに構わず逃げろ! __________ <○√ <凸√ ‖ || くく . くく ロンド・ベルだけにいい思いはさせませんよ ____________ <○√ <凸√ <【 】√ ‖ ‖ ‖ くく くく くく ギラ・ドーガまで。無理だよ、みんな下がれ ________________ <○√ <凸√ <【 】√ <凸√ ‖ ‖ ‖ ‖ くく くく くく くく 板が駄目になるかならないかなんだ。やってみる価値ありますぜ :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::____:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: :::::::::::::::::::::::::::::::::_, ‐''::;;;:::::::::'ー ,::::::::::::::::::::::::::::::::::: :::::::::::::::::::::::::::.;/;;;;;;;;;;;::::::::::::;::::;\、::::::::::::::::::::::::::: :::::::::::::::::::::::::,/;;;;;;;;;;;::::::::::::::::::;:;:::;;゙ヽ::::::::::::::::::::::::::: ::::::::::::::::・゚・。・゚゚・*:.。..。.:*・゚・゚・。・゚゚・*:.。..。.:::::::::::::::: :::::::::::::::・゚・。・゚゚・*:.。..。.:*・゚・゚・。・゚゚・*:.。..。:::::::::::::::::♪いくつもの糞スレを繰り返す〜♪ :::::::::::::::::::::::::!;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::;;;;::::;;;;:::::,|l ::::::::::::::::::::: ::::::::::::::::::::::::::),;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::;:;;;::::::丿'::::::::::::::::::::::::: :::::::::::::::::::::::::::::\;;;;;;;;;;;;;;;;:;;:;;;;:;:::/::::::::::::::::::::::::::::: ::::::::::::::::::::::::::::::::.::゙'ー :、、、.、-‐'::::::::::::::::::::::::::::::::::::fin
あげ
キョンは金属バットで誰の頭蓋骨を粉砕するの?
35 :
1ではないが続き書いてみた :2006/05/28(日) 20:37:37 ID:UEjP9r/40
さて、あまり聞き覚えのない地名が飛び出してきたが いったいその土地のどこに不幸にもハルヒの目がねに適う要素があったのだろうか。 「これを見なさい」 ハルヒはパソコンの前から俺をどかすと何事かマウスを操作した後ディスプレイを示した。 覗き込んでみると一件のメールが表示されている。 『雛見沢村連続怪死事件、 この惨劇がどうして起こされたのか。 私たちだけでは、真相にいたることがかないません。 どうかこれを読んだあなた。 真相を解き明かしてください。 それだけが、私の願いです。』
36 :
:2006/05/28(日) 20:39:55 ID:???0
「ごらんなさい、キョン。ちゃんと見てくれてる人は見てんのよ。 ちっともムダじゃなかったでしょ?やっぱ作っといてよかったわ。」 このHPを作ったのは俺なのだが。というかハルヒ、お前はこんな差出人不明の 胡乱なメールを信じて合宿先を決めたのか? 「心配はいらないわよ。ちゃんと裏は取ってあるんだから、古泉くん。」 さっそうとうなずく古泉を俺は疑問形の視線で眺めた。 なんでお前がそこで出てくるんだ。 「涼宮さんに調べ物を頼まれたもので。皆さん、これをご覧ください。」 ハルヒの後について部室に入ってきた古泉が何やら鞄からごそごそと 取り出した。週刊誌の束?それも古いものが多い。 「この週刊誌によれば雛見沢村ではここ数年、奇妙な事件が続いているようです。 工事現場監督のバラバラ殺人に始まるこれらの事件はそれ単体で見ればすでに 解決されているものばかりであり、内容の過激さはともかく、一見不審な点は ないように見えるのですが、これらの事件には奇怪な共通項がありましてね。 それは綿流しという地元の有名な祭りの日にのみ、しかも、以前計画されていた ダム建設に関わった人間に限って死人あるいは行方不明者が出るという点なのです。 また、未確認情報ですがこの週刊誌に記載されているもの以外にも同様の事件が 発生しているようで、結局、今年にいたるまで連綿と事件が起き続いているようで、 地元の人々は現地に伝わる古い伝承になぞらえて、オヤシロ様の祟りと呼び恐れて いるようです。」
37 :
:2006/05/28(日) 20:41:13 ID:???0
「というわけ。連続殺人よ!さびれた寒村よ!しかも祟りなのよ!またとない シチュエーションじゃないの。あたしたちが行かずに誰が行くって感じだわ。 SOS団合宿inサマーにふさわしい舞台よね!」 古泉の説明と週刊誌のおかげでどうやら事件とやらがあるらしいことは分かったが、 だからといって、このメールの信憑性がサッカー日本代表の空中戦並に危ういことには 寸分の狂いもないはずだ。大体事件解決の依頼をしながらなぜ匿名で送ってくるのか。 「バカね、キョン。依頼主には何か身元を明かせない事情があるのよ。そうね、この メールの差出人は命を狙われていてうかつに目立った行動ができないんだわ。きっと 普段から監視されているのよ。それで、藁にもすがる思いで私たちに助けを求めてきた。うん、そうに違いないわ!」 間違いだらけであることが高確率のハルヒの推測を聞きながら俺は残る二人の団員に 目を向けていた。長門が無反応であることは予想通りだが、案の定、朝比奈さんも予想に たがわず不安そうな眼差しをハルヒに向けていた。ご心配要りません。万一なにかあった としても俺と長門とついでに古泉とであなたをお守りしますよ。 「じゃあ明日!朝9時に北口駅前に集合ね!遅れないように。来なかった者は 死刑だから!」 死刑て。なんて不吉なことを。まあなにかあっても長門と古泉・・・の後ろについてる機関 とやらいれば大丈夫か。
38 :
メロン名無しさん :2006/05/29(月) 03:29:56 ID:CwNudab90
閑散としたスレに一すじの光が差した とりあえず続きも頼む
39 :
メロン名無しさん :2006/05/30(火) 04:18:07 ID:UICdwjXr0
おもろい
41 :
メロン名無しさん :2006/06/01(木) 06:03:51 ID:7NcdKAkb0
おーい職人まだー?
42 :
メロン名無しさん :2006/06/02(金) 17:17:27 ID:xmGdCQCLO
期待age
43 :
:2006/06/03(土) 21:59:51 ID:???0
「遅い。罰金。」 例によって集合場所に最後に到着した俺に判決主文が読み上げられた。 朝の駅前である。これから列車に乗って、さらにいろいろと乗り継ぎ、目的地である 興宮到着時刻は昼過ぎとなっている。 「でもまだいいわ。これから電車に乗るからあんたは全員にお昼ご飯を奢ること。 さあみんな!×番線よ!さっさとついてきなさい!」 特急列車先頭車両の一角を陣地としたSOS団の面々は、俺が買わされた駅弁を 食べながら歓談をおこなっていた。喋っているのはもっぱらハルヒと古泉だけだったが。 「あとどれくらいで着くの?」 「この特急で2時間ほどの旅となります。そこから鈍行に乗り換えて約30分ですね。 到着した駅で知り合いが待っていてくれる手筈になっています。もっともそこは興宮と いう隣町でして、雛見沢への公共交通機関はありませんから、徒歩で行くか、あるいは なにか乗り物を調達しなければなりません。」 「楽しみだわ。すっごく。やっぱ事件は寒村で起きるものよね!古泉くん、このあたしの 期待は裏切られないわよね!?」 「どのような出来事を事件と言うのかは定かではありませんが」 古泉は柔和に答えた。 「愉快な旅行になることを僕も願っていますよ。」
44 :
:2006/06/03(土) 22:00:50 ID:???0
「何寝てんのよバカ。さっさと起きなさいよ。あんたは真面目に合宿するつもりあんの? 行きの電車の中でそんなことじゃこれからどうするつもり?」 寝ているうちに目的の駅に到着したみたいで、俺はなにか取り返しのつかない損を してしまったような気になった。 「初めの一歩が重要なのよ。あんたは物事を楽しもうっていう心意気に欠けているの。 見なさい、みんなを。合宿に向ける気持ちが瞳の輝きとなって溢れているじゃない。」 ハルヒが指差す先には、下車に向けて荷物を抱え始めている三名の下僕たちがいた。 「もう着いたのか。」 朝比奈さんとの電車旅での楽しい語らいの時間を俺はみすみす欲求の赴くまま睡眠に よって消し去ってしまったわけだ。うお、いきなりけちがついた。自己批判を脳内で 繰り広げながら、俺は自分の鞄を引き寄せた。電車が大きく速度を落とし、 「きゃ」 朝比奈さんがバランスを崩してよろけるのを、長門は静かに支えてやっていた。 電車を降りた俺たちを執事とメイドが待ち受けていた。
45 :
:2006/06/03(土) 22:04:22 ID:???0
「やあ、荒川さん。お久しぶりです。」 と言って朗らかに片手を挙げたのは古泉だった。 「森さんも。出迎えごくろうさまです。わざわざすみませんね。 ご紹介します。これから我々が宿泊する、僕の親類の旅館でお世話になるだろうお二人が、 こちらの荒川さんと森さんです。職業はそれぞれ番頭と女中さん、ああ、それは見れば 解りますか。」 「お待ちしておりました。番頭の荒川と申します。」 「森園生です。女中をやっております。よろしくお願いします。」 二人はぴったり同じ角度で頭を下げ、何度も練習したのかと疑いたくなるほどぴったり 同じタイミングで顔を上げた。 「女中がメイド?」 ハルヒが虚をつかれたように呟いているが俺も同じような心境だ。よもやそんな旅館が 日本に存在していたとは知らなかった。 「ふぁ・・・」 気の抜けた声を出したのは朝比奈さんで、彼女はびっくり眼で森さんを見つめていた。 その視線にはどことなく羨望の色が混じっているような気がしたが、ハルヒの強制に 従っているうちに本物のメイドに対する憧れでも生じているのかもしれないな。 その頃長戸は何一つ感想を言うこともなければ顔色一つ変えずに、どこか退屈そうな 瞳を出迎えの二人に注いでいた。 「それでは皆様、こちらに車を用意しております。なにぶん従業員が我々しかいない もので不便かと存じますがご容赦のほどを。」 二人に案内されて送迎用の白いワゴン車に乗り込み、一路宿泊先へと向かう。 さして時間もかからず到着すると、経営者の弟だという裕さんという人の出迎えを 受けた後、旅館の主人との対面が果たされることとなった。
46 :
:2006/06/03(土) 22:06:58 ID:???0
「いらっしゃい。」 多丸圭一さんと言うらしい、その普通のおっさんは俺たちを迎え入れるように片手を 広げた。 「待っていたよ、一樹くん。と、その友人の皆さん。全く正直なところ今の時期は 酷くお客が少なくてね。宿泊客は裕以外では一樹くんたちだけなんだよ。」 どおりで親類と言うだけでやけに宿代が安かったわけだ。これではろくに従業員も雇え ないのだろう。俺がこの旅館の行く末を案じていると、 「初めまして旅館のご主人!この辺り何か事件が起きると思う?現地の人たちから 噂でも聞いてない?あたしはそういうのが趣味なのよ。」 初対面の人間に奇矯な趣味を披露するな。というか現地住民を捕まえて事件があった ほうがいいようなことを言うな。追い返されたりしたらどうするんだ。 だが、多丸圭一氏はどうにも太っ腹なことにおかしそうに笑っただけで、 「キミの趣味には大いに同調するけど、私もこの旅館を買い取ってから日が浅くてね。 土地の来歴にはあまり詳しくないんだよ。特に不吉な話も聞いていないが。過去にあった という事件も解決済みだしね。」 多丸氏は大らかに人間味を見せつけると、自ら俺たちを部屋に案内してくれた。
47 :
:2006/06/03(土) 22:10:25 ID:???0
適当に部屋割りして荷物を置いた俺たちは、ハルヒの部屋に集合していた。 「じゃあ、早速行動するわよ。事件は待ってくれないんだから。」 到着したばかりだというのに、もう行動するのか。少しは旅の疲れを癒そうとは 考えないのだろうかね。しかも行動するといっても、俺たちが何をすればいいのか さっぱりわからん。 「ゲーム大会に出るのよ!」 「え・・・」朝比奈さんが絶句している。 「何に出るって?」 「これ。」 得意満面の表情でハルヒが俺に差し出したのは、一枚のチラシだった。俺はその紙切れ に書かれている文字を音読する。 『市内アマチュアゲーム大会参加募集のお知らせ』 この鹿骨市における卓上ゲームチャンピオンを決定しようとか何とか。主催は玩具屋で 不定期におこなわれたりおこなわれなかったりする由緒正しい?催しなのだそうだ。 「ふーん。」と呟いて俺は顔を上げた。 「で、誰が出るんだ。そのゲーム大会に。」 「あたしたちに決まってるじゃない!」とハルヒは断言してくれる。 そのゲーム大会になぜ俺たちが出場しなければならないのか。事件とこれとにいったい どんな関係があるというのか。そもそもそのチラシはいつどこで入手したのか。あまりに 当然な疑問に対し、ハルヒは次のように答えた。 「いいこと、キョン。私たちにとってここは見知らぬ土地、いわばアウェーなの。当然、 地元の人間にはよそ者として警戒されるわ。そこで、この大会の出番よ。大会に優勝する ことでSOS団の名前が広まれば、ここの人たちも捜査に協力的になるかもしれないじゃ ない。いい機会だわ!」 玩具屋主催の大会にそんな大それた影響力があるとは思えないし、あったとしても 悪名が広まる可能性のほうが高いような気がするのだが。 「さあ解ったら出発よ!」もちろんハルヒには反対意見に耳を貸すつもりなどないのだった。 ちなみにチラシは駅の掲示板に貼ってあったらしい。迷惑なことをする人間もいたものだ。
48 :
:2006/06/04(日) 12:47:36 ID:???0
ということでチラシの地図を頼りにやってきた。 玩具屋であり、大会会場だった。 道すがら、どうも不満が顔に出ていたのか古泉が俺に話しかけてきた。 「犯人捕獲作戦や死体探索行とかじゃなくてよかったじゃないですか。ゲームでしたら 我々の恐れているような非現実的な現象とは無関係でしょう。」 心なしかいつもより20%増しに爽やかな笑顔を浮かべている。そういえばこいつは ゲームマニアだったな。むしろ願ったりという心境なのだろう。 ひそかにため息を漏らすと前方から、にぎやかな声が聞こえてくる。 「えぇ、そんなにもらえるんですかぁ。」 「そう、優勝賞金は五万円よ、五万円。みんな、負けは許されないわよ。」 町の玩具屋にしてはけっこうな金額を出したものである。昼飯を奢らされたせいで 財布の中身が少々さびしいことになっている俺には魅力的な情報だった。仕方ない、 出場するからには優勝を目指してみますか。
49 :
:2006/06/04(日) 12:49:35 ID:???0
せっかく燃え始めた俺の闘志だったが、店に入ったとたんに雲散霧消するのだった。 えーと、どうみても小中学生しかいないんだがこの中に混じって戦えと? 「もちろん目標は変わらないわ。勝負の世界は非情なのよ。」 俺の脳裏に大人気なく次々と子供を蹴散らしていくSOS団の姿が描かれていく。 いかん、あまりにみっともないその光景に頭痛がしてきた。ハルヒに言っても聞く耳 持たないのは解りきっているのでこちらは止めようも無いが、せめて最後の一線位は 守らなければ。俺は手招きして長門を呼ぶと耳元に囁きかけた。 「長門、今回は魔術だか情報操作だかの超裏技はなしだ。子供相手にいかさまで勝つのは 情けなさすぎる。それにこれならまっとうに戦っても問題は無いはずだ。」 数秒間、俺の目をじっと見つめていた長戸は、無言でこっくりとうなずいて同意を示し、 俺の肩の荷物も少しだけ軽くなったのだった。 「みんないいかな〜?!傾注傾注〜!!」 俺たちに近い年頃の女の子が開会の挨拶をし、今日の大会のルールを説明し始める。 狙うのは優勝のみ、2位や3位はない。参加者は20人、これをくじ引きで5卓に分け、 それぞれの卓から一人の勝者を出す。勝者はトーナメント式で決勝を目指す。各卓の 競技方法はそれぞれの卓で決めるらしい。 「当然わかってると思うけど・・・部活メンバーには一般参加者とは別に罰ゲームが 付くからね。」 司会の少女が友人らしき少年に向けた言葉が聞こえてきた。朝の駅のことが 思い出される。どこの部活でも考えることは一緒らしい。
50 :
:2006/06/04(日) 12:51:50 ID:???0
くじの結果は陰謀めいたものだった。SOS団のメンバーは、全員きれいに5卓に 分かれたからだ。 「涼宮さんがそう望んだからですよ。」 頼んでもないのに古泉が解説してくれる。 「彼女は団員全員に予選を勝ち抜いてほしいんですよ。1回戦で負けてしまっては気の毒だ と思っているんです。同じ卓に入ってしまっては必ずどちらかは負けてしまいますからね。 だから、全員が2回戦に上がるチャンスがある、全員別卓を望んでいるのでしょう。」 ・・・まあそんなところだろうとは俺も考えていた。 「せっかく涼宮さんが配慮してくれたんです。おたがい一回戦突破を目指しましょう。」 それだけ言い残して古泉は自分の卓へ移動していった。 やれやれ、うちの団長様は変なところで気が回るようで。仕方ない、あとで難癖つけら れてもつまらないし、恥を忍んで少しはやる気をだしますか。遊びだしね。 「じゃーみんな!!それぞれに対戦ゲームを決めて始めてちょうだい!!」 司会の合図で店内は一気ににぎやかになる。俺の対戦相手は小学生らしき少年二人組と 中学生とおぼしき少年一人だ。ゲームを決めるのに随分と紛糾したが、結局店長の提案で 百万長者ゲームに落ち着いた。ルーレットを回してゴールを目指し、最後に一番金を 持ってるやつが勝つというシンプルかつ身も蓋も無いゲームだ。 この時、思えばすでに危機感はあった。・・・その正体に気づくにはしばらくゲームを 続けなければならなかった。
51 :
:2006/06/04(日) 12:54:58 ID:???0
現時点で小学生二人組(確か富田くんと岡村くんといったか)が優位に立ち、俺と 中学生の少年(こちらは前原圭一くんというらしい。奇しくも多丸氏と同じ名前である)は 随分差をあけられていた。だからといってルーレットを回す以外に俺にがんばれることは 無い。そう、これは完全な運のゲームなのだ。どうやら前原くんも同じ考えにいたった らしく頭を抱えている。これはハルヒには悪いが勝ち抜けは難しいかもしれない。 他の団員はどんな感じだろう。自然と他の卓に目が向く。古泉の卓は・・・なんだ。 なにもしてないぞ。まだゲームが決まっていないのだろうか。古泉はくつろいだ様子で 椅子に座っていた。目線が合うとあきらめたように肩をすくめる。 まさか、もう決着したのか!?何のゲームで?こうもあっさり? 古泉が下手の横好きなのは知っているがこの早さは・・・。
52 :
:2006/06/04(日) 12:56:47 ID:???0
じゃあ長門の卓はどうだ。ギャラリーがかなり騒いでいるが。どうやらゲームは カルタらしい。店長が読み上げる役をしているようだ。長門には言い含めておいたから 人知を超えた力は使っていないはずだが、そもそもの基本性能が高いので常人相手に 苦戦するようなことはないと思うのだが。 「じゃあ読みますよ〜。『犬も歩けばくたびれる〜』」 スパ―――――ンッ!!!! 店長が読み上げるのと同時に快音がし、目標のカードが卓上から、いや地上から 掻き消える。長戸!?いやあいつが俺にうそを吐くわけがない。ならどこへ? 深いスリットの入った白いワンピースを着た少女の頬にそれはあった。頬擦りして いるのだ。 「はぅ〜〜〜〜・・・!かぁいいよぅ〜!!お持ち帰り〜〜〜!!!」 ・・・すいません。俺の目には手の動きが見えなかったのですが、いったいどうなってるん でしょう?ひょっとして、今頃になって異世界人の登場か!?・・・いやまさか。 形勢は圧倒的にその子の有利だった。長門の手も同様に、目にも留まらぬスピードを 誇っているのだが、いかんせんその場から動かず手の届く範囲でのみ札をとっている ため、せいぜい善戦止まりだ。その他については言うまでもない。 いや長門。さっきと矛盾した発言をするようだが、その子が相手ならもう少しやる気を 見せてもばちは当たらないと思うぞ。無論人間の範囲でだが。 その後も読み上げると同時に、スパ―――ン!スパ―――ン!!と快音が響いていた・・
53 :
:2006/06/04(日) 12:59:42 ID:???0
さてハルヒの方は、こちらもオーソドックスなゲーム、神経衰弱だった。ハルヒの 得意満面の表情を見る限りどうやら優勢にたっているらしい。さすがの大人気なさだ。 隣のちびっこの苦悩の表情が心苦しい。すまん、犬にでもかまれたと思って諦めてくれ。 神経衰弱というゲームは、中盤以降から一気に流れが速くなるのが特徴だ。 覚えるカードが減ればそれだけコンボはつながりやすくなる。その最初の流れを 掴んだ者がそのまま勝者になるといっても過言ではない。 場のカードの数は減っている。きちんと暗記できているのなら一気に畳み掛ける チャンスのはずだ。ハルヒも多分、おおよそのカード配置はわかっているだろう。 そして、順番は今まさにハルヒに回ってきたところだ。 「おちびちゃん、あたしは優勝を狙ってるの。だからこんなところで負けるわけには いかないのよ。悪く思わないでね!」 やはり残るカードを暗記できているようである。 完全に勝利を確信したようだ。ハルヒが満面の笑みを浮かべる。 決まりか、やれやれ。俺は視線を自分のゲームに戻すとルーレットを回した。 「う、嘘っ!?そんな!!確かにここはハートのA・・・ッ!!」 ハルヒの卓で悲鳴とざわめきが起こった。俺と小学生二人も驚きそちらに振り返る。 ギャラリーたちは口々に、「いや、あそこはハートのAだった」と騒いでいた。 そんな、バカなことが・・・見間違い・・・興奮していたから・・・。勝利を確信していながら 敗北したハルヒはまだ信じられない様子で卓上を見つめている。 まさかあいつまで負けてしまうとは。この店には魔物でも潜んでいるのか?だったら 長門の出番だが、あいにく長門はそのようなそぶりを見せていない。つまりこれは 常識の範囲内の出来事だということだった。
54 :
:2006/06/04(日) 13:01:21 ID:???0
つぎつぎとメンバーが討ち死にしていく中、進展のない俺はひそかに安堵していた。 これで俺だけが槍玉に挙げられる事態は避けられそうだ。 そうだ、朝比奈さんはどうなっているんだろう。あの愛らしい、わが部のマスコットに してメイドさん、朝比奈さんはどこだ?・・・あそこか。 その一角は、明らかに他の卓の緊張感とは別世界だった。朝比奈さんの卓は、懐かしい 魚釣りゲームをしていたが、それは既に対戦と呼べる雰囲気ではない。 「わぁ♪、釣れましたですよ〜。」 「うふふ。うまいうまい!梨花ちゃん、とってもお上手なんですねぇ。」 「みくるはなかなか釣れなくて、かわいそかわいそなのです。 こうやってやさしくやさしく釣ってあげるのですよ、にぱ〜。」 朝比奈さん、あなたに争いは似合いません。どうぞ心行くまで魚釣りを堪能ください。 自然と溜息が出る。なんで俺はあの卓じゃなく、この卓で野郎どもとギスギス百万長者 ゲームなんかしているんだっけ?なんだか無性にむなしくなってきた。
55 :
:2006/06/04(日) 13:04:11 ID:???0
前原くんのところに各卓の勝者がやってくる。どうやら彼らは友人らしい。苦戦中の彼を 口々にからかっている。 「し・・・仕方ないだろ。このゲーム、ルーレット回す以外に何も作戦がないんだぜ?!」 彼の言い分はもっともだったが、仲間たちは全くとりあわない。 「失望したよ。みんな本気なのに、圭ちゃんだけは、本気になってくれなかったね。」 司会の女の子は不機嫌そうに背を向けると店の奥へ消えた。本気て。うちの団長以外にも こんな無茶を言う人間がいたとは。彼には、しみじみ同情する。 「すいません、トイレタイムです!」 彼は小学生二人の肩をガシッと力強く抱くとそのまま店の奥へ引きずっていった。 男同士で連れションか?すると、俺がひとりになったのを見計らったように古泉が現れた。 「まずいことになりました。閉鎖空間が発生したようです。これまでにない規模だそうですよ。 ものすごい速度で拡大しているとのことです。」 閉鎖空間。俺にもおなじみのあの灰色の世界。 「つまりこういうことです。涼宮さんはゲームに負けたことで非常に不機嫌になっている。 ゆえに閉鎖空間は発生し彼女の機嫌が直らない限り拡大し続ける。」 「子供か、あいつは!でたらめだな。」 「何をいまさら言っているんですか。それも人ごとのように。おおいにあなたが関わって いる事件なのですよ。あなたは現在SOS団唯一の生き残りです。しかも涼宮さんは あなたには特に期待している。だから、あなたが劣勢でいることに失望を感じている。」 「・・・で俺はどうすればいいんだ?」 「勝ってください。どでかい逆転劇で。総資産100万越えで手を打ちますがいかがです?」 「無茶を言うな。俺ががんばったところでルーレットがどうにかなるわけないんだぞ。」 「そこを何とかしていただきたいと、我々一同切に願う所存ですよ。」 願われたところでどうしようもないだろ。 「とにかく全力を尽くしましょう。ここで、あなたが負けるようなことがあったら 世界が終わってしまうことと同義です。なんとしてでも逆転しなければね。」
56 :
:2006/06/04(日) 13:06:55 ID:???0
「すいません、お待たせしました。さあゲームを再開しましょうか。」 ようやく前原くんたちが戻ってくる。随分長いトイレ休憩だったな。 しかし、再開したは良いがどうやって勝ったものやら。 ゲームを進めるうちに、俺は違和感を覚え始めた。ひょっとしてこれは・・・。 「あちゃあ、恵まれない人に寄付をする。他のプレイヤーの誰か一人に5万$支払うかぁ。 うーん、それじゃあ、前原さん受け取ってください。」 「おお。すまないな、富田くん。」 「あ、ぼくは連帯保証人になっちゃった。仕方ない、前原さんの約束手形を肩代わり しますね。」 「岡村くん、残念だったな。」 やはり間違いない。この二人はさっきトイレで前原くんに買収されたのだ。 このゲーム、運だけが全てかと思っていたが実はそうではない。無論ルーレットは 運次第だが、マスの指示の中には、ある程度プレイヤーの意志が介在するものが存在する。 今二人が止まったのがそれだ。普段は自分が有利になることなど大概決まっていて、 誰もがその通りの選択をするから問題にならないが、裏で談合があるとなると俄然 話が違ってくる。実際、前原くんはぐんぐんと資産を伸ばし、いまや二人を追い抜かん ばかりだ。 「いやあ、ようやく調子が出てきたかな。このまま一気に逆転といくか! 覚悟はいいか、富田くん、岡村くん!!」 ・・・白々しい台詞である。まったく最近の中学生は。おっと年寄りくさくなってしまった。 しかし困った。これではただでさえ不利な俺が勝つ見込みは万に一つもない。 世界の命運は風前の灯だ。
57 :
:2006/06/04(日) 13:08:52 ID:???0
「ちょっと失礼。盛り上がっているところをすみません。友人に少々緊急の話が ありまして。いえ、すぐ済みますので。」 再び古泉が俺のところにやってきて、店の端へと俺を連れて行った。 「さっきの続きですが、実は対症療法はあります。あなたが前回、涼宮さんとあちらの 世界から戻ってきた手を使えば、うまくいくかもしれません。」 「断る。」 くくく、と古泉は喉を鳴らした。なんか腹立つぞ、お前。 「そう言うと思っていました。ではこうしましょう。ようは勝ちさえすればいいのです。 妙案を思いつきましたよ。多分、うまくいくと思います。彼女とは利害が一致するはず ですから。」 にこやかに言って古泉は、ぼーっとギャラリーの輪の外で佇んでいる長門の方へと 向かった。何かを囁きかけるふうである。不意に長門はするりと振り返り、 無感動な目つきでじっと俺を見つめた。その長戸に対して俺は大きくうなずく。 すまん長戸、さっきと言ってることが違うが事情が変わったんだ。地球の危機は 救わなきゃならないし、インチキしてる相手に遠慮する必要はない。 長門はミクロ単位で俺にうなずき返すと、なにやらごにょごにょと唇を動かし始めた。 それを確認した俺は悠々と席に戻る。 「すまんな、君たち。待たせてしまって。」 「いえ、さっきのとお相子ですから。それよりもういいんですか。緊急の話だったん ですよね?」 「ああ、そっちはもう解決したんだ。さ、気を取り直して始めよう。」 正確には今から解決するのだが、ここまできたら同じことだ。
58 :
:2006/06/04(日) 13:11:37 ID:???0
ここから先は予想通りの展開、要するに面白いくらいに俺のひとり勝ちで、傍から 見ていた人間は、俺が一生分のルーレット運を使い果たしたと思ったに違いない。 「「「ゲ、ゲーム終了・・・」」」 あの絶対不利な状態からの大逆転を目の当たりにしたギャラリーがどよめきだつ。 ・・・あの男、ルーレットの目すら自在に操れるのか!?奇跡だ!魔性だ! 怪しげな技を持っているに違いないッ・・・!! 正解である。男の部分を女に換えれば、だが。 「なかなかやるじゃない、キョン!あんたの強運もたいしたものだわ!」 小躍りしながら近寄って来たハルヒは俺の肩をバンバン叩いた。 「お見事です。惚れ惚れとする大勝利ですね。」 思わず殴りたくなる爽やかスマイルを浮かべた古泉がしれっとぬかしやがる。 「とんだ茶番だ。」 「無様ですわね〜。詰めが甘いんですのよ。」 「圭一くんは良くがんばったとレナは思うかな、かな。」 「・・・本当に本気の圭ちゃんなら開始十秒でけりがついてたはずだよ。」 「圭一、一人だけ負けてかわいそかわいそなのです。」 仲間たちに囲まれ悄然とうなだれる前原くんを見ると今更ながら申し訳ない気がしてくる。 いくら裏取引に対抗するためとはいえ、さすがにやりすぎだったか・・・。 「ところでこれからどうします?2回戦もやりますか?」 「要するに負けたらハルヒはご機嫌斜めになるわけだろ。勝ち続けるには、また長門の インチキマジックの世話になる必要がある。どう考えたって。これ以上、物理法則を 無視したらマズいだろうよ。棄権しよう。」 「それがいいでしょう。実は僕もそろそろ仲間の手伝いに行かなくてはならないんですよ。 『神人』退治の人手が足りないようでして」 それでは後はよろしく、と言って古泉は司会の女の子のところへ歩いていった。 司会の女の子がうなずいている。 「そちらのお兄さんも都合が悪いみたいだし、今日の勝負を、私、園崎魅音が預からせて もらうよ。勝負方法と日時は未定。・・ギャラリーは多い方がいいね。雛見沢も興宮も、 すべての人間の目の前で。・・・これ以上ない徹底的な決着をつけてあげるよ。」 甲高い笑い声を残しながら・・・彼女は店を出て行った。おい古泉、話が違うんじゃないか。 俺は決着をつける気なんてないぞ。
59 :
:2006/06/04(日) 13:13:24 ID:???0
「どういうつもりよ!棄権する気?」 やっかいなのが残っていた。 「あれを見ろ。気の毒だと思わないか?」 俺は机に突っ伏した前原くんと彼を慰める富田くん岡村くんを指し示す。 「なんで?」 「多分、彼らはこの日のためにつらく厳しい練習に耐えてきたんだ。これだけの ギャラリーの前だからな、相当重圧もあっただろう。」 「だから?」 「彼らは年下で本気を出して負かすのは心苦しい。おまけに俺たちはよそ者で あまりこの町のイベントを引っ掻き回してはマナーに欠ける。」 「それで?」 「2回戦は辞退しよう。充分楽しんだだろ。俺はおつりを誰かにやりたいくらいだ。 後は飯でも食いながらバカ話でもしている方がいい。実はもう頭とか精神とか くたくたなんだ。」 「あんたがそれでいいなら、ま、いいわ。お腹空いたし。晩御飯にいきましょ。 あたし思うんだけど、世の中って意外に広いのね。あんな変な子たちがごろごろ いるなんて思ってもなかったわ。」 そうかい。 それについては同感だが、お前に言われたのではあの子らもうかばれまい。
60 :
:2006/06/04(日) 13:15:45 ID:???0
俺たちが店を出て帰ろうとしていると、袋を持ったおもちゃ屋の店長がやってきた。 なんだろう? 「君たち、今日は本当にありがとう。おかげでイベントは大盛り上がりだったよ〜! 特に君、常勝無敵の部活メンバーの一角を崩してくれたおかげで、意外性のある展開に 他のお客さんも大喜びだったよ。大したものじゃないけどこれ今日のお礼に〜。」 常勝?無敵?そんな名にしおう相手だったのか、彼らは。確かに只者ではないと 思ったが、どうやら地元では有名な存在であるらしい。 「いいんですか?俺はそんな大げさなことをしたわけでは。」 「いいのいいの。結局大会は途中で終わっちゃたしね。そのお詫びも兼ねて、ね。」 店長は強引に袋を渡すと店内に戻っていった。 「やったじゃない、キョン。ね、なにが入ってるの?」 俺は急かされて紙袋を開けてみる。 「わぁ、かわいい。」 朝比奈さんが小さく歓声を上げる。袋の中身はかわいらしい着せ替え人形だった。 「くくく。キョンには似合わないものが出てきちゃったわね〜。」 これは・・・あの店長なにを血迷って俺にこれを渡そうと思ったのだろうか? 「キョンが持ってたら、明日からもれなく速やかに変態扱いしてあげるわ。」 ハルヒに言われるまでもない。深夜こっそり着せ替えを楽しむ俺の絵面は想像したくない。 A かわいいものといえば朝比奈さんだ。自明である。 B 仕方ないのでハルヒに渡しておく。 C 今日の真の功労者、長門に渡そう。
61 :
35 :2006/06/04(日) 13:17:42 ID:???0
今回はこの程度で。ちと疲れた。
糞スレかと思いきやGJ! やはりここはCで
63 :
メロン名無しさん :2006/06/05(月) 23:49:35 ID:AgUNY4a80
あげ
>>62 それでハルヒがぐぎゃると世界の破滅じゃないか?
危険だ
やっぱりここはCでしょ ひぐらし知らんけど、なんかやばいのか?
どれを選んでもかわらな
68 :
メロン名無しさん :2006/06/06(火) 21:50:07 ID:nrJLH+7s0
これは化ける可能性があるな、職人の腕次第だが
ふんいきだけでも面白いネ
71 :
メロン名無しさん :2006/06/08(木) 04:23:12 ID:pjnJNxEe0
盛り上がってきたかな
72 :
メロン名無しさん :2006/06/09(金) 15:07:23 ID:U7LvkgeA0
Bじゃないと死ぬんじゃないか?
73 :
35 :2006/06/09(金) 21:23:31 ID:???0
えと、結局どれで書けばいいのかな?
74 :
メロン名無しさん :2006/06/09(金) 23:34:40 ID:U7LvkgeA0
>>35 あなたが一番書きやすい、書きたいシチュで書いてください
楽しみに待ってます
76 :
メロン名無しさん :2006/06/10(土) 15:05:58 ID:JJ0YRTHHO
続き〜
つかハルヒ達が夏休みなら8月・・・って事は綿流し終わってね? あれ6月でしょでしょ?
78 :
メロン名無しさん :2006/06/10(土) 23:09:13 ID:FkIVKY/u0
>>77 クロスものなんだから細かいことは気にするな
俺はしばし迷ってから、長門に人形を手渡した。今日のゲームは長門の力で勝てたのだし、 それなら本来お礼を受け取るべきなのは長門だろう。 「・・・・・・・・・・」 慣れたはずの沈黙を、何故かやけに居心地悪く感じる。 「そのなんだ、俺が持っていても仕方ないし、お前が貰っておくのが筋なんじゃないかと 思うわけだ。」 長門は手に持った人形をクールドライな瞳でじっと見つめた後、 「そう。」 呟くように答えた。 「ありがとう。」 なんとなく抗いたくない静寂を破って、ハルヒが口を挟んできた。 「ふーん、キョンにしては気が利いてるわね。もっとも、くれたのがキョンじゃ ありがたみも半減って感じだけど、この人形自体はかわいいし、よかったじゃない、有希。」 「よかった。」 「う。ま、まあ本来なら団員が手に入れた戦利品は団長に納められるのがどこの組織でも 当たり前なんだけれど、あたしは物分かりのよい団長だから、団員のなけなしの気配りを 無下に扱ったりはしないわ。」 構成員の財産権を剥奪する組織のどの辺りが当たり前なのか是非教えてもらいたい。 「別にお前にやっても構わなかったんだが、普通の人形じゃ、どうせたいして興味も ないのだろう?」 「ふん、解ってるじゃない。そこまで解ってるんなら、早く事件の手がかりでも何でも、 この町の不思議を見つけて献上してくれると嬉しいわね。明日からは、きりきり働いて もらうから安心して団長に尽くしなさい。」 ・・・藪蛇だったか。
80 :
:2006/06/11(日) 16:39:06 ID:???0
多丸氏に頼まれた用事があるという古泉と途中で別れ、残る団員は旅館へと帰ることに した。別れ際、古泉が、もと来た道へ歩き出した俺を呼び止める。 「あなたが長門さんにあの人形をプレゼントするとは、少々意外でした。」 くくくと含み笑いを漏らしながら肩をすくめてみせる。 「ハルヒの機嫌をとっておいた方がよかったとでも言いたいのか?」 「いえ、僕としても、長門さんには色々と助けられている身ですし、あなたが長門さんの 労に少しでも報いたいという気持ちは解るつもりですから、それを咎めるつもりはありま せん。しかし、残念ながら僕の仕事量が増えてしまったということは確かなようです。」 爽やかな笑顔とは裏腹に棘のある台詞を吐いてくれる。 「あいつは人形になんか興味はないと言っていたぞ。」 「確かに、かわいらしいとはいえ何の変哲もないありふれた着せ替え人形に、涼宮さんは 特別な価値を見出したりはしないでしょう。しかし、現実には閉鎖空間の拡大が観測され ている。ということは、その人形に何か付加価値があったということになりますが、そこから 考えられる結論はそう多くは無い、というのが涼宮さんの精神的専門家を自負する僕の 所見です。」 結局、なにが言いたいんだ、こいつは? 「つまるところ、あなたには、その涼宮さんに対する影響力の大きさに鑑みて、現実世界における、 涼宮さんのトランキライザーとしての役割を果たしていただきたいということです。どうやら今回の 仕事は少し長くなりそうなので、その間、新たに神人が生まれることがないよう、涼宮さんのことを よろしくお願いしますよ。」 そう言い残すと、古泉は雑踏に消えていった。
81 :
:2006/06/11(日) 16:45:40 ID:???0
旅館に戻り、古泉を除く全員で夕食をとり終えると、女性陣はそろって入浴に行くと いうことなので、俺は、当然お約束の覗きなどという不埒な考えは露ほどにも起こす わけもなく、ごたごたした1日に疲れた体と心を休めるべく部屋に戻ろうとしていると、 「キョン、ちょっときなさい。」 声と同時に万力のような力で襟首をつかまれ、早足で廊下をぐんぐん引きずられる。 ちょっと待て、お前は風呂に行ったはずではなかったのか。 「そんなことはどうでもいいの。」 廊下の角を曲がったところでハルヒが立ち止まる。 「それより気になることがあるんだけど。」 「今度はなんだ。」 「有希と何かあったの?」 ・・・・・・・。 ハルヒは俺を見ず今来た廊下の角を見つめているようだった。 「・・・なんのこった。別に何もねーよ。」 「うそ。突然有希にプレゼントなんておかしいもの。みくるちゃんならイメージどおり だし、まだ理解できるけど。」 ハルヒはまだ角の先を見通そうとしている。 「それとも何よ。有希に変な下心を持ってるんじゃないでしょうね。有希は純粋なんだ から、傷つけたりしたら許さないわよ。」 「いや・・・・・・。」 口ごもらざるを得なかった。確かに俺が長門に人形を渡したことは傍から見てれば 不自然だったし、こいつに呼び出されるとは思ってなかったから模範解答を用意しては おらず、真実をそのまま伝えるわけにはもっといかず。
82 :
:2006/06/11(日) 16:47:30 ID:???0
「言いなさいよ。有希もちょっと変だもの。見た目はいつもと変わんないけど、 あたしには解るんだからね。あんた有希に何かしたでしょ。」 わずか二言三言の間に下心から既成事実に移り変わろうとしている。このまま放って おいたら古泉が戻ってくるまでに、俺と長門は本当に『ナニかあった』ことにされてしまう 恐れがある。実際に何かがあったことは確かだから、咄嗟に完全否定するのも難しい。 古泉の忠告をもっとまじめに聞いておくべきだったか。 「あー。ええとだな・・・・・・。」 「ごまかそうったってそうはいかないわよ。いやらしい。」 「違うって。やましいことなんか俺にも長門にもねえんだ。えー・・・実は・・・。」 いつしかハルヒは俺にアーチェリーの的を見る目を注いでいた。 「実は?」 挑むような目つきのハルヒに、俺はやっとの思いで言葉をねじり出した。
83 :
:2006/06/11(日) 16:48:30 ID:???0
「俺も、お前の言うとおり長門の様子がおかしいと思ったんだ。なんというか、理由は 解らないが、とてもつまらなさそうにしているように見えた。だから、少しでも元気付け てやれればと思ったんだ。」 「本当?」 ハルヒの眉が緩やかに下がる。 「ああ、長門には部室を使わせてもらったり、普段色々と世話になっているし、何より SOS団の仲間として、恩返しのひとつでもしておいたほうがいい。」 「そう・・・・確かにね。あたしも有希にいつもより元気がないような気がしたし。うん、 そうね。キョンにしては良いこと言うじゃない。見直したわ。」 信じてくれたようで俺も安堵の息を吐く。いつもの長門のどこが元気にみえるのかは 不思議だが、ハルヒには長門の様子がおかしく見えたらしい。もっとも、かくいう俺も、 実は長門について似たような感想を抱くことがあったのだが。 「そういうことだから、お前も長門が変だと思ったら、団長として気にかけてやれ。 その時は俺もお前に荷担してやる。」 ハルヒは目を二度ほど瞬かせた後、俺をポカンとした顔で見上げた。そして、極上の 笑みを浮かべて、 「もちろん!有希は大切な団員だもの!有希が楽しめない合宿になんてするつもりは ないわ!」
ハルヒネタとコンボさせていなければひぐらし大賞に応募してもいいくらいだな。
GJ!!続き待ってます!
これはまたとんでもない良スレですね 続き楽しみに待ってます!
神がいるスレはここですか?
神スレだがスレタイのせいで人来ないな。
90 :
メロン名無しさん :2006/06/12(月) 20:33:16 ID:4gYlUaDQO
あげ
なんだこの自演ばっかのスレは
どうでもいいけどハルヒたち全員レナとかに殺されてほしい
93 :
メロン名無しさん :2006/06/12(月) 23:25:13 ID:wVACI+NzO
これは良い脳汁ですねw あまりのネ申っぷりに脱帽した!
続き来るまで保守
途中参加アリ?
>>95 リレーはクオリティが下がるからやめれ
一からやったほうがいいと思う
97 :
35 :2006/06/14(水) 16:36:21 ID:???0
「あんた、環境保護団体さんですか?それとも雑誌社の人?」 「いえ、学生です。」 「学生?観光ですかね?」 「はい。美しい自然を写真に残すのが趣味なもので。とても貴重な自然が残っていると 聞いたので、楽しみにしていたのですが。」 「わっはっは!ならあんた、来なさい来なさい。村はちょっと慌しいけど、歓迎しますよ。 わはははは。」 「ぜひそうさせていただきます。ありがとうございます。」 「あんた、いつ来ます?雛身沢は初めて?初めての土地じゃあ、いろいろとご不安でしょ。 教えてくれりゃあ誰か若いのを行かせていろいろご案内させますよ。」 「そんな、そこまでしてもらうのは申し訳ないです。」 「わはははは!気にしないで下さい。これも、村の自然を多くの人に知ってもらうための PRなんですから〜。」 「本当によろしいのでしょうか?でしたら本当に助かります。」 ・・・・・・・
98 :
35 :2006/06/14(水) 16:39:33 ID:???0
次の日、朝食後ロビーに集められた俺たちは、公衆電話に向かうハルヒの後姿を漫然と 眺めていた。昨晩、夕食には顔を出さなかった古泉の姿もある。当初の見込みよりも 用事が長引かなかったそうで、帰ってくるなりなぜか俺に礼を言ってきたが、男に感謝 されてもちっとも嬉しくはならない。 なにやら電話をしていたハルヒが、受話器を下ろすとこちらを振り返る。 「いよいよ雛身沢に乗り込むわよ!用意はいいわね。敵地へ潜入するんだから、一瞬の 油断が命取りになるわ。肝に銘じておきなさい。」 俺たちが行くのはどんな秘境だ。というか全く話が見えない。いったいお前は、誰に、 何の電話をかけていたんだ? 「雛身沢の広報の人よ。以前募集していた観光ツアーってやつに参加したいって 言ったら、今はもうやってないのに二つ返事でOKだったわ。意外といい人たちね。」 さっきと言っていることが逆なのだが、わざわざ指摘しても仕方あるまい。それより、 今は釘を刺しておかなければならないことがある。 「ハルヒ、念のために言っておくが、向こうについたら事件が趣味だなどと公言するなよ。 多丸さんと違って今度は正真正銘、現地の人なんだ。事件に対する野次馬根性でやって 来たと知ったら、気を悪くする。」 「あんたに言われなくったって、そんなことは解っているわ。だから写真を撮るのが 趣味だって言っといたんじゃない。釈迦に説法よ。」 「だったら、」 俺は一点を指し示す。 「それは置いていけ。」 ハルヒはキョトンとして、俺の指の先、『名探偵』と大書された左腕の腕章に目を 落とすのだった。
古泉が人数分用意した貸し自転車にまたがり、雛身沢を目指す。相変わらず手回しが いいことだ。 緑豊かな景観が快適に後ろへと流れてゆく。田舎道をサイクリングするというのも 悪くはない。これで音量調整機能が故障したスピーカーみたいな声が、絶えず横から 響いてこなければ言うことはないのだが。 ガタン 「きゃ。」 一瞬よろめいた朝比奈さんが小さく声を上げる。舗装道路が切れ、砂利道に変わったのだ。 「大丈夫ですか。朝比奈さん。」 「は、はい。なんとか。」 でこぼこの砂利道を走行する朝比奈さんは、見ていて危なっかしいことこの上ないのだが、 次第にこの足場の不安定さにも慣れてきたらしく、ほっと胸をなでおろす。 「みくるちゃん。こんなところでもたついてたんじゃ、この先、生き残れないわよ。」 「ふぇっ。」 たちまち愛らしい顔に不安の影がさす。ハルヒの得体の知れない力を知っていれば 無理もないが、そんなに心配しなくても大丈夫ですよ、朝比奈さん。いくらハルヒでも、 心底死人が出ることを望んでいるわけではないでしょうから。 「見えてきたわ、多分あれね、待ち合わせ場所は。」 ハルヒの視線の先に小さな小屋があった。なんでも今では使われていないバスの停留所の 待合室だということらしい。俺たちは小屋の脇に自転車を止め、日差しを避けるべく中に入ろうとする。 そこに少女はいた。
古びた粗末な小屋の中で、・・・とろんとした眼差しで、・・・半分、眠りかけたように、 ・・・少女は座っていた。そのあまりに不釣合いな・・・それでいて、どこか幻想的な雰囲気に、 俺はしばしの間、呆然としていた。この中に踏み込めば自分がどんな無粋な音を立てて しまうか解らない。・・・そんなことで、少女のまどろみを汚してはならない。 そう思い、・・・俺は小屋に踏み込むのをやめる。 しかし、そんな俺の気持ちを全く共有できないやつも世の中には存在していて、しかも、 そいつは俺のすぐそばにいるんだから始末が悪い。 「ちょっと、なにしてるのよ。暑いんだから、さっさと入りなさい。」 急に立ち止まった俺の背中にぶつかったハルヒが、憮然として声を上げる。 その騒々しい声が夢に届いたか、 「く・・・・・わあぁあぁぁぁぁぁ・・・・・・・・。」 天使のような笑顔は、大臼歯を覗きこめるくらいの大あくびをして、目を覚ます。 ・・・覗き込んでいるつもりはなかった。だが、目を覚ましたばかりの少女と目が合って しまうと、やましさなど何もないのにうろたえてしまう。
少女は言った。いや、鳴いた? 「・・・みぃ。」 そういう子供の挨拶なんだと思った。怪しい者ではないことを示すため、つられるように それを返す。 「・・・みー。」 「・・・みぃ?」 「・・・み、みー。」 ・・・・・・・・・・・。 互いに言葉を失う。いや失ったのは俺だけか。こんな風に沈黙されたら、こっちが先に 何か切り出さないといけないように感じてしまう。 「あ、怪しいものじゃないんだ。俺は・・・。」 「・・・にぱ〜〜☆」 「に、にぱ?」 「にぱ〜〜〜☆」 少女は溢れんばかりの笑顔を俺に向ける。俺にも同じことを求めているのだろうか。 幼児が行う初歩的なコミュニケーション方法の存在が脳裏に浮かび上がる。 「に、にぱぁぁ・・・☆」 「・・・にぱ〜〜☆」 ・・・俺は・・・何をしているんだろう・・・・・。 「にぱ〜〜☆」 「に、にぱ〜〜〜♪」 もうどうでもいいか・・・。これはこれで面白い・・・。 しかし、そんなおかしなやさしい時間は、シャッター音と共に振り下ろされた拳によって 終わりを告げた。 「キョン、何あんたニヤニヤしてんの?変質者みたいだからよしたほうがいいわ。」 「ふふー。二人の笑顔、撮っちゃいました。」 ハルヒはあきれたような顔で、朝比奈さんは悪戯を成功させたおしゃまな幼稚園児の ような顔で話しかけてくる。 「みくるちゃんには今回、SOS団の臨時カメラマンになってもらうことにしたの。 我がSOS団の活動記録を後世に残すため、あたしの指示で、じゃんじゃん写真を撮って もらうわ。」
「こんにちは、梨花ちゃん。また会いましたね。」 「みぃ。こんにちはです、みくる。」 ・・・?どうやら朝比奈さんと少女は顔見知りらしい。そういえば少女の顔にどこか見覚えが あるような気がするのだが、どこかで会っていただろうか。 「あ、ご紹介しますね。この子は昨日のゲーム大会であたしと一緒の組だった、 古手梨花ちゃんです。とってもいい子なんですよ。」 なるほど、それで見覚えがあったのか。確かに、朝比奈さんと一緒に和気あいあいと 魚釣りゲームをしていた子だ。 「あの、梨花ちゃん。あたしたち、ここで待ち合わせをしているんですけど、誰か ここにいませんでしたか?」 「みぃ・・・。ここにはボクしかいないのですよ。」 「どうやら僕たちの方が先についてしまったようですね。では、ここで待たせて もらいましょう。古手さん、相席させてもらってもよろしいですか?」 「構わないのですよ。ボクも人を待っているので一緒なのです。」
待っている間、時間つぶしにみんなで梨花ちゃんと話をする。梨花ちゃんは、生まれも 育ちも雛身沢という生粋の雛身沢っ子で、この村からあまり遠くに出かけたこともない らしい。そのせいか、どこから来たのか、そこはどんな町なのか等、いろいろと俺たちの ことを聞かれた。外から来た人間が珍しいのかもしれない。 ふと視線を移すと、いつも通り口数の少ない長門が、こちらではなく、どこか別の方向を 見つめていることに気がついた。道路の先を見ているのだろうか? 不思議に思い長門に声をかけようとすると、そちらの方に人影が現れる。 複数人いるようだ。 「お、いたいた。すいませーん。お待たせしてしまったみたいでー。」 先頭にいた人影の少女がこちらに声をかけてくる。どうやら待ち人が来たようだ。 「どんな人たちなのかな、かな。わくわくするね。」 「・・・レナ。かわいくてもお持ち帰りはなしだからな。」 「梨〜花〜。一人で先に行ってしまうなんてずるいんですのよ〜。」 一人で?先に?俺たちは一斉に梨花ちゃんを振り返る。 「みぃ。ボクのほうも待ち人が来たみたいなのですよ。にぱ〜。」 梨花ちゃんは、悪戯っぽい笑みを満面に浮かべて俺たちに答えた。
104 :
35 :2006/06/14(水) 16:59:59 ID:???0
>>95 ひとりで続けるのも無理があるので歓迎です
でも96の言うとおり矛盾とか起きると面倒なので
原作みたいに別の編としてはじめた方がいいかもしれん。
105 :
メロン名無しさん :2006/06/14(水) 17:36:31 ID:0dehErWAO
続き乙!
>>95 ひぐらしハルヒの綿流し を書けばいい!!
107 :
メロン名無しさん :2006/06/14(水) 18:13:48 ID://L0TJjG0
_/ 丶 /` \ / / 、 ヽ / / ヽ Y / / / , / i 、 ヽ Y l / / / / / l ヽ ヽ ! | \ / / l l │ l l l l Y / / ! | l l |! ゝ _1 i|レ ¬ト |-─-、! _j ィ'| ハ.└‐┬'` ̄ ̄´` ̄ ̄` ̄ ̄ `T´ ! | j ! l _,r==ミ r==、 j / l l | ト、 , / 1 l | | i !ヘ 、‐-ァ / /j ! ボクを食べればいいのです !_⊥、l l ト 、_ `´ .ィ/ / ! | /´ ⌒ヾ | | フ ‐-‐ T ´ l/ /‐'´ ̄ `丶、 / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄`\─┴─ 、 / お て も と ヽ二二二.> 厶三三二二二ニニ≡≡======┬┬┬‐テ 元ヾ ト _j| j| / /l ト 、___, ィ ∧ ヽ ヽ l、__j | lしリゝ'`´!j ! /イ ト\ | ヘ_-ヘツし! |
108 :
メロン名無しさん :2006/06/15(木) 05:24:16 ID:fAf1DvsG0
素晴らしい
続きマダー?
〜〜〜〜〜〜予告〜〜〜〜〜 事件調査を進めるにつれ明らかになる雛見沢村の過去 時折見せるひぐらし女性人の謎の言動 突如、情報統合思念体の連絡が遮断され、未来との連絡も不可能に 組織に連絡を試みるために動いた古泉が消える 続いて長門、みくると次々に1人ずつ消えていくSOS団メンバー そしてとうとうハルヒも消えた・・・ 前原圭一の謎の行動 どうするキョン、どうなるSOS団 省略されました続きを読むには"ここ"をクリックしてください ひぐらしあんまりよく知らんので限界だ(´・ω・`) 35さん頑張ってくらはい(ノ∀`) できればSOS団から死人は出して欲しくないかな
>>112 海外の掲示板に貼られていたのを見たが、正直よく分からん。
保守しますです
116 :
メロン名無しさん :2006/06/21(水) 01:41:00 ID:9XFDq6jBO
あげ
キョンの妹が階段から落ちて流産する展開と予想
どうした職人さん?
綿流しの祭りの日を過ぎたからな・・・
120 :
35 :2006/06/24(土) 17:16:55 ID:???0
結局、現れたガイドの面々は梨花ちゃんの友達で、梨花ちゃんもガイドの一員なのだそうだ。 そして、その友達だが、こちらも見覚えのある顔ぶれだった。 「あなたは昨日の!」 「あらあら、これは奇遇ですわね。観光に来たお客さんというのはあなた方だったん ですのね。」 やはりというか、昨日SOS団がそれぞれに対戦した相手である。確か部活メンバーとか 呼ばれていたか。何の部活かは知らないが。しかし、村の若いのを行かせるとは聞いて いたが、本当に若い人選だ。年が近い方が馴染みやすいと、気を使ってくれたのだろうか。 「えと、ひょっとして、昨日イベントに来てくれた人たちだよね。そっか、見知らぬ顔だ と思ったら、やっぱり、観光客だったんだね〜。改めまして初めまして。雛身沢へ ようこそ。あたしは園崎魅音です。で、こっちが・・・」 ということで、お互いに自己紹介をすることになった。向こうの五人が順次挨拶をする。 「竜宮レナです。レナって呼んでください。」 「北条沙都子ですわ。先日は失礼いたしましたわ。」 「みぃ、よろしくお願いしますですよ。」 そして、最後の一人に周囲の視線が向けられる。 「あ、・・・前原圭一です。」 それまで仲間たちの陰に隠れるようにしていた彼の姿があらわになると、気まずい沈黙が 周囲を支配した。 「・・・圭ちゃん。やっぱそれ、怪しいと思うよ。」 魅音が、彼の怪しさの根源、すなわち野球帽にサングラスにマスクというあからさまに 不審なファッションをずばり指差す。 「しょうがないだろ!誰かさんのせいで、とてもじゃないが人様に見せられない顔に なっちまったんだからな。」
「あはは、でも、レナもその格好はちょっと変だと思うな。」 「圭一が変質者さんになってしまったのです。きっと沙都子が攫われて、がくがく ぶるぶる、にゃーにゃーで大変なことになりますですよ。」 「な、なんで私なんですの!?」 「だ、駄目なんだよ。沙都子ちゃんはレナがお持ち帰りするんだから、圭一君はダーメ。 はぅ、怖がる沙都子ちゃんかぁいいよ〜。お持ち帰り〜。」 言うが早いか、光速の何かが、空間を横切り前原君の顔面に直撃する。と、その拍子に マスクとサングラスがはらりとはがれ落ちた。そこに現れた顔は見るも無残に赤黒く 変色し、全く元の姿からはかけ離れた悲惨なものに成り果てていた。彼はあわてて顔を 隠そうとするが時すでに遅く、辺りは笑いの渦に飲み込まれていたのだった。 「ち、ちくしょう。だから油性はやめろって言ったんだよ!しかも2色も使いやがって。 これ、いくら洗っても、全然落ちないじゃねぇか!」 「くっくっく、甘いよ、圭ちゃん。昨日の失態を水性ペンくらいで埋め合わせることが できるわけないじゃない。数日間はさらし者になってもらわないと、ねぇ?」 「ふっふっふ、解ってるじゃない!やっぱり罰ゲームは過酷じゃないとね。中途半端じゃ 面白くないもの。気に入ったわ!あたしは、SOS団、団長の涼宮ハルヒ!こっちが団員 その1からその4!こちらこそよろしくね!」 それじゃ紹介になってないだろう。気を取り直して各々紹介しなおす。 「古泉一樹です。よろしく。」 「朝比奈みくるです。仲良くしてくださいね。」 「長門有希。」 「で、俺が・・・・」 「キョンよ。挨拶はこれくらいにして行きましょう。あ、お客さんだからって、変に気を 使わないでね。あたしは堅苦しいのは苦手なのよ。」 「あはは、そう言ってくれると助かるよ。じゃあ早速、出発しようか!! 雛身沢大自然ウォッチング!」
総勢十人に膨れ上がった自転車集団が田舎道を走り抜ける。通行の妨げにならないか 少し気になったが、そもそも人通りが少ないのでその心配もなさそうだ。 梨花ちゃん達が案内してくれる場所はどこも絶景で、観光の目的で来たのではないはずの ハルヒでも、うなるような景色に溢れていた。朝比奈さんが、あちこちで歓声を上げては 盛んにシャッターを切る。未来ではこんな自然はもう無くなっているのだろうか。 かくいう俺にとっても村の観光は十分楽しいものだった。単調な都会の景色と違い風情の ある村の風景は、村人にとってどんなに下らないものであっても、のどかな味わいが あった。 「んじゃあ、最後に一番景色のいいところに案内しようかねぇ!」 時間は夕方少し前。日はまだ厳しいが、風にほのかな涼しさが混じりだす時間。 みんなとの雛身沢散策はそろそろ終わりのようだった。 「・・・一番景色のいいところですか?」 「そりゃ梨花ちゃん。境内からの景色をおいて、他には考えられないぜ。 そうだろ?魅音。」 「では、みくるたちをボクたちのお家へご招待なのです。」 「え?梨花ちゃんたちのお家って、・・・え?」 「神社ですわよ。古手神社。私と梨花はそこに住んでおりますの。高台にありましてねぇ。 いい景色が見られるんですのよ!」 朝比奈さんの疑問に沙都子ちゃんが答える。 「わ。ぜひ案内してもらいたいです。梨花ちゃんたちのお家。」 「じゃあ、ちゃきちゃき行こうかね。時間も遅くなってきたし。」
「もう最後なんだ・・・。あ、じゃあさ。その前にちょっとだけ寄り道してもいいかな? ・・・かな?」 「寄り道?遠いところ?」 「ちょっと歩くけど・・・すぐ済むから!」 「もしかして・・・あそこ?うーん、おじさんは、あまり余所の人にあそこを見せたくは ないんだけどなぁ。」 なにやら次の目的地のことで揉め始めた。レナちゃんはどこに行きたがっているの だろうか。 「ちょっとちょっと、別に気を使わなくていいって言ったでしょ?案内してくれるんなら あたしたちはどこにでもついていくわよ。レナちゃんはどこに行きたいの?」 「あのね、宝の山があるんだよ。とってもかぁいいの☆・・はぅ〜。」 「宝!?そんなところがあるのに案内してくれないなんて冷たいじゃない、魅音ちゃん。 さあ、レナちゃん。すぐ案内してちょうだい!」 宝と聞いてハルヒが目の色を変える。 「おじさんはお勧めしないけど、ま、本人が行きたいって言うのなら仕方ないか。 こっちだよ。ついてきて。」 魅音は苦笑を浮かべるとしぶしぶといったそぶりを見せながら進行方向を変えた。
「で、これのどこが宝の山なわけ?納得いく説明をしてもらいたいわね。」 沢を臨む斜面に粗大ごみの山がぶちまけられていた。きっと不法投棄というやつだろう。 時々問題になって、新聞をにぎわせることがある。もちろん宝には見えない。 「ゴ、ゴミじゃないよ!・・・レナにとっては宝の山だもん。わぁ新しい山だ。 わくわく・・・わくわく!」 「・・・だからお勧めしないって言ったんだけどね。」 魅音が申し訳なさそうに首をすくめる。そういうことなら前もってきちんと説明して ほしかったのだが。 「・・・ま、いいわ。キョン何ぼさっとしているの。さっさとついてきなさい。」 ハルヒが俺の腕を引っ張ってずんずん斜面を下りていく。さっきまでのアヒル顔はどこへ やらだ。いったいなんでこいつはこんなに目を輝かせているんだ? 「馬鹿ね、キョン。こういうところには昔から事件の手がかりが埋まっているって 決まってるのよ。例えば・・・死体とかね。」 ハルヒが俺の耳に口を寄せてささやく。そんな都合よく何か見つかるとは思えないし、 たとえあるとしても俺は死体なんか見つけたくないのだが。 「うるさいわね。文句言ってないで、ちゃっちゃと探しなさい。団長命令よ。」 うんざりした気分で上を見上げる。誰かこいつを止めてくれないものか。すると古泉が 口を開いた。 「団長、お気をつけて。我々一同、ここで団長の帰りをお待ちしております。」 ・・・やれやれだ。
結局俺たちは、レナちゃんの後についてゴミあさりを手伝うことになった。彼女は、 「かぁいいもの」を探しているらしいのだが、なにをもって可愛いというかは定かでない。 もちろん、何かの手がかりなど見つかるはずもなく、10分ほど探したところで早くも ハルヒがしびれをきらしてきたようだ。口がへの字に曲がっている。 「ほんとにゴミばっかりだけど、ここってなんの場所だったの?近くに工事の跡みたい なのがあるけど。」 「ダムの工事をやってたんだってね。詳しく知らないけど・・・・はぅ・・・。」 「ふぅん。・・・例えばさ、工事中に何かあったとか。事故とか。」 「知らない。」 いやにはっきりした声だった。それは返答というよりも拒否に近い響きを含んでいた。 俺たちはよほどきょとんとした顔をしていたのだろうか。レナちゃんはすぐに表情を 柔らかくした。 「実はね。レナ、去年までよそに住んでたの。」 「え?そうだったの。あたしはてっきり・・・・」 「だからね。それ以前のことはよく知らないの。・・・ごめんね☆」 よく知らないし、話題にもしたくない。そういう含みが感じられた。 考えてみれば当たり前だ。もしここがバラバラ殺人の現場なら女の子にとって 楽しい話題のわけがない。・・・ハルヒを除いて。 「・・・そろそろ戻ろっか。あんまりみんなを待たせても悪いし。ごめんなさい、つきあわせて しまって。」 「それは構わないけど・・・。そうね、特に何もないみたいだから、次の場所へ行きましょう。」 なんだか毒気を抜かれたまま、俺たちは斜面を上りみんなのところへと戻った。
「ははは!みんな、お待たせ〜。待ったかな?・・・かな?」 「いえ、それほどでもありませんよ。掘り出し物は見つかりましたか?」 「うん!あったの。あのね、ケンタくん人形♪!!はぅ、かぁいい〜。 お持ち帰りしたいぃ〜☆」 やはりこの子の感覚は解らない。 「ではボクたちのお家にご案内しますです。真打登場なのですよ。」 「よし、少し天気もあやしくなってきたから、ちょっと急いで行こう。みんな遅れないで 付いてきてよ〜?」 言うが早いか、魅音がペダルを漕ぎ始める。 「あ、待ってください〜。」 朝比奈さんの声に釣られるように、俺たちも慌てて自転車を走らせた。
127 :
メロン名無しさん :2006/06/24(土) 21:43:50 ID:qRHFXcQb0
おつー
キョンが圭一の立場になりそうな予感。
なんだ良スレじゃんwwwwwwwwwww
131 :
メロン名無しさん :2006/06/30(金) 13:28:06 ID:Lrrh+qpdO
職人さん頑張ってください 期待してます
132 :
メロン名無しさん :2006/07/02(日) 20:28:38 ID:cSU7yKbfO
期待アゲ
こんな糞スレに神がいたとは……
134 :
メロン名無しさん :2006/07/03(月) 17:29:24 ID:mHlfTqbNO
続きマダー
135 :
メロン名無しさん :2006/07/03(月) 21:49:06 ID:S8pmFHGVO
とんでもない掘り出し物を発見してしまったようだ…アゲ
, -―――- 、 -‐ '´ ̄ ̄`ヽ、 っ っ _____, / ヽ / /" `ヽ ヽ \ っ っ っ | ):i / レ'´ ̄ ̄ ̄`ヽ、 \ //, '/ ヽハ 、 ヽ っ っ っ |( :i ┼ァ'゙/ ハ /^'ーヘ `ー-x〉 〃 {_{ノ `ヽリ| l │ i| | ):i |/ /レVノヽl ヽ、レリ| l Y レ!小l● ● 从 |、i| |( :i |jハルi{ ○::::::::::○ /イ |、 | ヽ|l⊃ 、_,、_, ⊂⊃ |ノ│ └‐rt′ヽ:ヘ⊃ 、_,、_, ⊂⊃jノ八 /⌒ヽ__|ヘ ゝ._) j /⌒i ! /⌒ヽ_>八 ゝ._) j /⌒i > \ /:::::| l>,、 __, イァ/ /│ \ /:::::| ノ>,、 __, イァ/ // /:::::/| | ヾ:::|三/::{ヘ、__∧ | . /:::::/レ/ ヾ:::|三/::{ヘ、__∧ `ヽ< | | ヾ∨:::/ヾ:::彡' | `ヽ< _/ ヾ∨:::/ヾ:::彡'
137 :
メロン名無しさん :2006/07/04(火) 10:06:23 ID:NAuUhbLhO
職人マダー
138 :
メロン名無しさん :2006/07/05(水) 21:18:07 ID:iqj7Xx020
期待age
139 :
メロン名無しさん :2006/07/06(木) 02:12:02 ID:1XVccBBQO
職人こないなら俺かきたいけどひぐらしはよく知らないorz
140 :
メロン名無しさん :2006/07/06(木) 02:47:19 ID:N1dn8Spr0
>>128 どうやら、立たされてしまったのは古泉のようで>アニメ版
鷹野に全員撃ち殺されそうな気が……
142 :
35 :2006/07/06(木) 05:42:05 ID:???0
「着きましたのですよ。ただいまなのです。」 結局、自宅への案内ということで先頭に立った梨花ちゃんが、一番乗りで自転車を停め、 階段を上り始める。と、その脇を小柄な影がすり抜けていく。 「おっほほ。上まで競争ですわよ。」 「あ、おい、卑怯だぞ、沙都子。」 自転車を停めていた前原君が口を開く間に、状況を把握した人間から次々と駆け出す。 「面白いじゃない。昨日の借りを返してあげるわ。」 「お先に、圭ちゃん。ぼやぼやしてると、また罰ゲームだよ?くっくっく。」 「くそ、これ以上恥をかかされてたまるか。」 仕方ない、俺も走るとしますか。前原君のような目には遭いたくないからな。 そう思い、急いで階段を上り始めると、 「ま、待ってくださ・・・きゃ。」 突然、悲鳴と共に派手な転倒音が耳に入り、驚いて後ろを振り返る。案の定、そこには、 出遅れたために慌てて後を追おうとして、うっかり自転車にぶつかりそのまま自転車ごと 転倒した朝比奈さんがいた。 「大丈夫ですか、朝比奈さん。」 慌てて朝比奈さんを助け起こす。 「はい、何とか。あいたた・・。」 見れば、朝比奈さんはひざ小僧をすりむいてしまっていた。少し血がにじんでいる。 「あ、このくらい平気です。あとで絆創膏をはっておけば治りますから。」 心配する俺を気遣ってか、朝比奈さんは気丈にも手を横に振って傷の軽さをアピールする。 「ちょっとー!。大丈夫ーー!?」 いつのまにか、だいぶ上の方まで上っていたハルヒの声が降ってくる。どうやら、早くも トップに躍り出ていたようだが、今は足を止めている。他のみんなも同様だ。 「はい〜、大丈夫です〜。」 大きく腕を振って朝比奈さんが答えると、心配ないと判断したのか、一拍おいて競争を 再開した。やれやれ、薄情な連中だ・・・と思いきや、一人戻って、こちらに駆け寄ってくる。 梨花ちゃんだ。 「痛くないですか、みくる?景色は逃げませんから、のんびり行きましょうです。」 朝比奈さんの傍に来た梨花ちゃんは、優しく話しかけると、朝比奈さんの手をとって ゆっくりと歩き出した。 まったく、どこかの誰かさんにつめの垢を煎じて飲ませてやりたいものだ。
俺たちがようやく階段を上り終え境内を歩いていると、待ち構えていたかのように 奥の方からハルヒが駆け寄ってきて、開口一番 「キョン、遅い。死刑。」 などとのたまりやがった。無茶を言うな。不可抗力だろうが。 「まあまあ、キョンさんへの罰ゲームは今度考えるとして、早く見に行ってきなよ。 今が一番いい時間なんだから。」 ・・・なぜ俺だけが罰ゲームを受けることになっているのだろうか。断固抗議したい。 「雲間から夕日が差し込んでね、すっごく綺麗なんだよ、だよ。」 はしゃぐレナちゃんに、隣にいた長門が目の錯覚かと思うほど小さい頷きを返す。 「ふん、まあいいわ。あたしたちはここで待ってるから、早く見てきちゃなさい。 みくるちゃんは、写真を忘れないようにね。」 言葉とは裏腹に、口の端に笑みを浮かべたハルヒに送り出される。 「・・・・・みくる、キョン。こっちなのですよ。」 梨花ちゃんが空いたほうの手で袖を引っ張る。それに逆らわず引っ張られていくと・・・・。 ・・・・・そこには雄大な景色が待っていた。 「わあ・・・・・・・・・・すごい・・・・・・・・・。」 そこは、高台から村を見下ろせる・・・・絶景だった。みんなも雄大な景色に心を奪われ 言葉を失う俺たちに、無粋に声をかけるようなことをしないでくれた。 しばらくの間、景色に心を奪われ、ただただ呆然としていた。 ずっと、俺の袖を掴んでいた梨花ちゃんが言った。 「ボクの一番のお気に入りの場所なのですよ。」 梨花ちゃんはそう言いながら、にぱ〜っとあの笑顔をもう一度見せてくれた。 その言葉を聞いて、朝比奈さんがはっと我に返りおもむろに写真を撮り始める。しかし、 朝比奈さんには申し訳ないが、この景色をどんなフィルムに焼き付けても、全てを伝える ことはできないだろう。もしも伝える方法があるとしたら、それはこの景色を見た人間が 伝えるだけ。いかに素晴らしく美しい景色で、何物にも替えがたいものだったか、その 感動を伝えることだけだった。
「・・・・・・・・・みくる。」 不意に梨花ちゃんが朝比奈さんの名を呼んだ。 「なぁに?」 「未来へ帰れ。」 え、・・・・・・・・・? 突然の少女の命令形に驚いただけではない。朝比奈さんが未来人であることを教えている はずがない。もちろん俺たちもだ。それとも朝比奈さんが昨日のイベントでうっかり、 あるいは冗談めかして未来から来たと言ってしまったのだろうか。禁則事項だというのに? それは、豹変と呼ぶにふさわしい、少女の雰囲気の突然の変化だった。 「あなたはさっさと未来に帰った方がいい。でないと、ひどく後悔することになる。」 少女は冷淡な声で告げる。 「それがあまりにみすぼらしくて、気の毒な姿だから。・・・今のうちに警告してあげて いるのです。」 「・・・・な、なんで、・・・・あ、あたしが後悔することになるんですか?」 「・・・・・・・いちいちうるさいな。」 「ひ。」 ・・・梨花ちゃんの口からとは思えない冷たい言葉に耳を疑う。誰かが彼女のふりをして 腹話術みたいに話しているのではないか・・・・? 「・・・あなたの親は、あなたが赤信号の横断歩道の真ん中にいる時、どうして危ないのかを 全部説明し終えるまで、あなたの手を引っ張らないの?引っ張るでしょう?まず歩道まで 連れ戻してから、なぜ危険なのか説くでしょう?・・・・つまりはそういうこと。」 ・・・俺が一緒にすごした古手梨花という少女は、こんな喋り方はしない。こんな、斜な 言い方は絶対にしない。
「・・・・・・警告はした。勘違いしないでほしいのは、私があなたを嫌っているから こういうことを言っているわけじゃないこと。・・・死んでもいい人に危険なんかを 教える必要はないのだし。」 「・・・君は・・・誰だ。梨花ちゃんじゃ・・・ない。」 声も出ない朝比奈さんの代わりに何とか声を振り絞る。 「ん?・・・・・くすくすくすくすくすくす・・・!」 梨花ちゃんであることを否定した途端に、彼女はさもおかしいように小さく、くぐもった 笑いを漏らした。その笑い方がすでに年相応でない。何か、異様なものに取り憑かれた・・・。 そんなオカルト的妄想が何の躊躇もなくあふれ出す。 梨花ちゃんの様子がおかしい。誰か助けてくれ。 そう叫ぼうと思って、ハルヒたちの方を振り返る。・・・すぐにみんなが笑顔でこちらを 見守っているのに気づいた。そう、ハルヒたちには、俺たちが梨花ちゃんと戯れている ようにしか見えないのだ。この少女の身に何か恐ろしいことが起こっていることに 気づいていない。 「・・・・キョンの怖がり。くすくすくすくすくす!」 少女は俺たちが恐怖していることを、明らかに感じ取っている。そして、その様子を 怖がりと言ってまた笑った。 けらけらと笑う少女は、変な風に身をよじりながら笑うと、・・・バランスを崩し、コテンと 転んだ。 梨花ちゃんが転んだ。さっきまでの俺なら躊躇なく手を差し伸べている。だが、この一見 梨花ちゃんに見えるけれども梨花ちゃんでない、不吉な少女に手を差し伸べるには、俺の 勇気は少し足りなかった。 「みぃ。」 少女がそう鳴く。そして、もそもそと立ち上がると、服についたほこりをパタパタと叩く。 それから、周囲をきょろきょろと見回し、きょとんとした表情を浮かべていた。 ・・・冗談だろ?俺たちをからかっているんだろ?そんな仕草をされたら、まるで・・・・・ 何者カニ乗リ移ラレテ、・・・シバラクノ間、記憶ヲ失ッテイタミタイジャナイカ・・・。
「・・・冗談だろ?・・・梨花・・・ちゃん・・・?」 「・・・みぃ。」 梨花ちゃんの耳に俺の言葉が届いたは解らない。彼女はただ自問するかのように小さく そう鳴いていた。 「キョンさん、みくるさん〜。梨花ちゃんも〜。お茶が入ったよ〜。塩大福もあるから 是非食べていってよ〜!」 事務所の入り口で魅音が元気そうに手を振っていた。塩大福があると聞いて梨花ちゃんが 顔をはじけさせる。 「わ〜〜〜〜〜いなのです。」 屈託のない笑顔。先ほどまでの、不吉な言葉を吐き続ける奇怪な少女の面影は どこにもない。梨花ちゃんは元気に事務所のほうで走り出すと、途中で立ち止まり、 振り返って俺たちを呼んだ。 「早く来ないから、ボクは二人の分までお饅頭が食べられてほくほくなのです。」 「え・・・・・・あ・・・・・。」 咄嗟に反応できず朝比奈さんと顔を見合わせる。 「あんたたち、ぼさっとしてないで早く来なさい。せっかく魅音ちゃんが入れてくれた お茶が冷めちゃうでしょ。」 ハルヒが事務所に来るように促す。逆らわず、梨花ちゃんと並んで事務所へ向かった。 隣を歩く梨花ちゃんを横目でしのび見る。どう見ても梨花ちゃんだ。さっきの不吉な 少女の面影は一切ない。
「・・・梨花ちゃん。さっきのあれは、どういう意味だい?」 「・・・・・・・・・・。」 「さっき梨花ちゃんは朝比奈さんに、・・・未来へ帰れって、そう言っただろ?」 「言いましたのですか?」 ・・・・・・・・・・・・・。思わず、また朝比奈さんと顔を見合わせる。彼女はさっきの言葉を記憶して いない。こんなオカルトじみたことがあるなんて信じられるものか。いや、今の俺なら 大抵のことは信じられるはずだったが、梨花ちゃんに奇妙な少女が取り憑いて薄気味悪い ことを口走らせたなどと信じたくはなかった。 「あの、梨花ちゃんが、確かにそういったんですよ。」 朝比奈さんがおずおずと口を開く。 「・・・・・・・・・みー・・・。」 そんなことを言われてもなんのことか解らない。彼女の表情からはそう読み取れた。 彼女はとぼけているのでもなんでもなく、本当に知らないのだ。梨花ちゃんがそうした ように、俺たちも何のことか解らない、そういう表情を浮かべる。 三人して何のことか解らない表情を浮かべる様子は、さぞや滑稽に違いなかった。
やがて暗くなり、魅音たちは夕食を用意すると言ってくれたが、また来るといって 辞退することにした。旅館で荒川さんが食事を用意してくれているはずだったからだ。 「そうなんですの。野菜炒めでも作って差し上げようと思いましたのに残念ですわね。」 「もう作ってあるんなら、仕方ないよ。でも、ぜひまた来てよね。電話してくれれば すぐに迎えに行くから。」 「ありがとう。ぜひまた遊びに来させてもらうわ。」 「えぇえぇ、そうしてくださいな。皆様方のこと、梨花も随分気に入ってしまったみたい ですしねぇ。」 「ハルヒたちは明日も来ますですか?明日は魅ぃの補習があるので午後に来てくれると うれしいのですよ。」 「あ、こら、梨花ちゃん。」 慌てる魅音に、どっと笑いが起きる。 ・・・邪悪な気配は一切ない。次第にあの出来事は何かの勘違いかではないかと思うように なる。でも、心は晴れなかった。
旅館に戻り、夜遅く、ハルヒが寝静まったのを見計らって緊急の会議を開く。 「そんなことがあったのですか。僕はまったく気づきませんでしたが・・・。俄かには 信じがたいですね。」 事の顛末を説明すると古泉が感想を述べた。 「で、でも本当なんです。あたしもキョン君も確かに・・・。」 「彼女が何らかの組織に所属している、というような情報は聞いていませんが。 子供のいたずらではないのですか。適当に使った言葉がたまたま真実に合致していた だけでは。」 そうなのだろうか。とてもそんな風にはみえなかったが。 「ふむ。長門さんは何か気づいたことはありませんか。彼女は本当に何かに乗り移られて いたのでしょうか?」 「・・・古手梨花の意思の形成・表示に何者かの介在があったという形跡は確認されない。」 「もう一度確認しますが、朝比奈さんは、古手さんに未来人であることは話していないの ですね?」 「もちろんです。普通の人に自分のことを話すのは禁則ですから。」 「となると、やはり現時点で結論を出すのは難しそうですね。もう少し情報が集まる までは様子を見るしかないでしょう。これから、彼女らと接触する際には少々用心した 方がいいかもしれません。」 結局その日は、釈然としないまま、お開きとなった。
乙です!!!面白くなってきた ところで俺はひぐらしアニメ版を見てないんだが、この黒梨花はアニメでも出てるの?
稀に見る良スレ
>>150 今週の放送で黒梨花でてたよ
何この良スレ?
激しく期待
上げとくね。続きが早く見たいです。
続きが見たいならあげんな
158 :
メロン名無しさん :2006/07/08(土) 02:30:09 ID:5OOVJuleO
ナナフシです…。
159 :
メロン名無しさん :2006/07/08(土) 11:37:36 ID:sNM7DtY10
乙!ここはハルヒ厨とひぐらし厨が高次元で楽しめるまさに神スレ!!!
このスレすげぇ
夏休みの合宿なら綿流しはもう終ってるじゃん。
10ヶ月の苦悩
確かに綿流し終わってるな…
特別設定でキョンの学校を二期制、試験は夏休み後
夏休み前に長期の総合的学習の時間が設定されており
生徒がグループで自由に旅行可、ということにしては?
総合的な学習の時間は旅行についてレポートを書けばpassとか?
>>1 は夏休みって言ってるけど
>>35 は合宿 in Summerとしか言ってないし
てかハルヒがいればあうあうあがいなくてもループ説明できるな
ハルヒの超常パワーで、通常の時間の流れとは異なる6月ループ雛見沢に入り込んだとか 後づけで何とでもなりそうだな とここまで書いたところでここがアニメサロン板だということに気づいた あんまり迂闊なこと書くとアニメ派へのネタバレになるのかな?かな
>>164 ネタバレは控えてください
職人さんのネタバレは仕方ないのでかまいません
何気ない下記子が職人の思いつきにつながるかもしれんので、 ネタバレでもなんでも絡められそうなネタはどんどん言っていくほうが盛り上がるとおもうよ
梨花のスタンドに長門は気付かないかな 観測は出来ないけど、何かがいるって感じで
ってか長門さえいれば全て解決する気がするんだが
雛見沢は異空間だから長門でも干渉不可ってことで
あぅあぅを黒幕にすれば長門でもてこずるはず
>>161 んな事言ったらひぐらしの時代にハルヒ達はまだ生まれてないような
>>167 >ふと視線を移すと、いつも通り口数の少ない長門が、こちらではなく、どこか別の方向を
>見つめていることに気がついた。道路の先を見ているのだろうか?
これうにゅうの気配を察したのかと思った。
その後を見るとどっちとも取れる感じだが。
崇殺し圭一とハルヒはほぼ同じ特殊能力を持つと見た! (KOOLは不完全だけど…)
期待age
174 :
メロン名無しさん :2006/07/10(月) 10:18:16 ID:1vGVbs980
ほす
175 :
メロン名無しさん :2006/07/10(月) 15:26:36 ID:sEiG22RR0
保守
176 :
メロン名無しさん :2006/07/10(月) 22:22:39 ID:FejQHap80
もす
もす
178 :
メロン名無しさん :2006/07/11(火) 00:45:31 ID:VOI/1wst0
マック
マクド
ナルド
181 :
メロン名無しさん :2006/07/11(火) 11:51:11 ID:VOI/1wst0
ケンタ
182 :
メロン名無しさん :2006/07/11(火) 11:54:32 ID:+yEWtgBV0
ケンタウロスくん
183 :
メロン名無しさん :2006/07/11(火) 17:33:50 ID:tMVRRao60
ケンタッキー
保守
185 :
メロン名無しさん :2006/07/12(水) 08:07:55 ID:X3AoBNb40
そろそろ職人光臨の予感
wktk
期待ヾ(≧∇≦)〃
続きが気になって昼も眠れん
189 :
35 :2006/07/13(木) 02:11:43 ID:???0
「いつまで寝てるつもりよ。さっさと起きなさい!」 ドアを叩く騒音と共に、睡眠不足の頭には優しくない、けたたましい声が響く。 こんな朝からいったい何事だというのか。名残惜しさを残す布団を後にして、渋々、 扉から顔を出す。 「団長を差し置いて高いびきとはいい度胸ね。すぐに着替えて玄関前に来なさい。 あんた以外は、もうみんな集まってるんだからね。」 それだけ言い残すと足早にハルヒは去っていった。朝っぱらから騒々しい奴である。 ハルヒのすることに理由を考えるのも無駄と合理的な判断を下した俺は、あくびを一つ 吐くと手早く身支度を済ませて指定場所へと向かった。 玄関から一歩外に出ると、そこにはどこか既視感に溢れた光景が待ち受けていた。 CDプレイヤーの脇に立ち、他の団員を眼前に並べたハルヒがこちらを見て、 「遅いわよ、キョン。みんな待ってるんだから、早く端っこに並びなさい。」 と指示を出すと、置いてあったCDプレイヤーのスイッチを入れる。すると、これまた、 耳慣れたメロディが流れてきた。これは…
「やっぱり夏休みといえばラジオ体操よね。一度くらいはやっておかないと、罰が 当たるってものよ。」 何が悲しくて、この歳になって、朝の貴重な睡眠を捨ててまで、ラジオ体操をしなければ ならないのだ。というか、体操をしないと怒りだす神ってのはどこのどいつだ(古泉の言を 借りれば、ハルヒということになりそうだが)。一日の始めから暗澹たる気分になりつつ、 列に並び体を動かし始めると、隣にいた古泉が、嫌味たらしい爽やかスマイルで声を かけてきた。 「おはようございます。いい朝ですね。」 何の皮肉だ、それは? 「いえいえ、そんなつもりはありませんよ。清々しく健康的な朝じゃありませんか。 何より、涼宮さんが機嫌よくしているのが素晴らしい。」 そうだな。そのおかげでこちらが不機嫌になっているのを除けば、だが。 古泉の先を見ると、朝比奈さんが一生懸命に、長門が無表情に腕を振り回していた。 どちらもこれがラジオ体操初体験なのか、動きが今ひとつぎこちない。特に朝比奈さんは ハルヒの手本についていけず、とても可愛らしいドジッ子っぷりを遺憾なく披露していた。 手元にカメラがないのが非常に悔やまれる。 そうこうしているうちに、曲も終わりに差し掛かっていた。 これで、ようやく解放か。やれやれだ。俺がほっとしているとハルヒが口を開いた。 「じゃあ、次、2番行くわよ。」
「おい、ハルヒ。待ち合わせは午後のはずだろう。こんなに早く出てどうするんだ。」 朝食後、一服挟んで早くも雛身沢に出発しようと自転車にまたがったハルヒに尋ねる。 「待ち合わせの時間まで、探索するに決まってるじゃない。昨日、気になったポイントを チェックしに行くのよ。あの子達と一緒だと大っぴらに調べるわけにはいかないもの。」 堂々と調べたからといって、昨日行った場所に変化があるとは到底思えないのだが、 待ち合わせの時間まで他に何かすることがあるわけでもないため、異議を挟むことも できず、再度昨日の観光ルートを訪れることとなった。 雛身沢に着くなり片っ端からハルヒの言う、怪しい場所を調べてみても、不思議な ことも事件の手がかりも見つかるはずがなく、ひたすらむなしく空振りを繰り返す 俺達だったが、ハルヒの気力はちっとも衰えを見せず、どんどん次の目的地を 目指していく。今度は例のダム現場だった。 「昨日も言ったけど、こんなあからさまに怪しいところ他にはないわ。おまけに、 あれだけレナちゃんが過敏に反応していたくらいだもの、ここに手がかりがなければ、 むしろその方がおかしいって位のものよ。みんな、気合を入れて探しなさい。」 なるほど、とっておきを最後に残していたからこその、あの元気だったわけか。 しかし、こちらからすれば、朝からあるはずもないものを延々と探し回り疲れた 今となって気合を入れろと言われても無茶な相談である。当然、意気など上がりようも なく適当な作業に終始する。
「まったく、だらしないわねぇ。ま、いいわ。そろそろお昼だし、ゴハンにしましょ。 なんと!みくるちゃんの手作りサンドイッチよ。時価にしたら5千円くらい、 オークションに出したら50万くらいで売れるわね。それをあんたにタダで喰わせて あげるんだから、あたしに感謝なさい。」 「ありがとうございます。」 と俺は言った。朝比奈さんに。 古泉も俺に倣って頭を下げていた。 「恐縮です。」 「いえ、いえ。上手くできたかどうか解らないけど・・・・・・・。美味しくなかったら ごめんなさい。」 そんなことがあり得るはずもないね。朝比奈さんのたおやかな指先がしめやかに調理した 飲食物はいつどこで何をどうしようと美味なのさ。・・・もっとも、より美味しくいただく ためにゴミ捨て場から少し場所を移動したわけだが、この際それは横に置いておく。 朝比奈さん手ずから渡してくれたおしぼりで手の汚れをぬぐい、ミックスサンドを口に すると、それはもう感動的な味で、おかげで美味いのかどうかも解らないくらいだ。 もう何でもいい。ポットの熱い日本茶に噴出す汗も心なしか清々しくすらあった。 とそこへ、背後から、カシャ、というシャッターを切るような音が聞こえた。 思いもよらぬ方向からの異音にいぶかしみながら後ろを振り返る。
「ごめんごめん。驚かすつもりはなかったんだ。君たちは雛身沢の人かい?」 どうやら彼は雛身沢の人間ではないらしい。 「僕は冨竹。フリーのカメラマンさ。雛身沢にはたまに来るんだ。」 「ちょっと、おじさん。あたしの許可もなく勝手にあたしたちの写真を撮らないで 欲しいものね。」 「ごめんごめん。メインは野鳥の撮影でね。断った試しがないんだよ。あっははは!」 俺たちの扱いは野鳥並らしい。 「いやいや、和気藹々と食事を囲む君たちの姿があまりにも絵になっていたんでね。 許可を取らずにファインダーを覗いたことを謝るよ。」 「ふん。解ればいいんですけど。」 程よくおだてられ、勝手に写真を撮られたことへの腹立たしさは早くも引っ込んで しまったらしい。 「ところで、古手神社って、ここからどう行けばいいか、知らないかい?マップを宿に 置いてきちゃったみたいでねぇ。困ってたんだよ。」 「ここから神社ですか?えーと。」 朝比奈さんが答えあぐねる。昨日訪れた場所だから大体の位置は覚えているが、それを 口で説明するとなると難しい。 「あたしたちが案内しましょうか?そろそろ、そこに行くところだったし。」 ハルヒが申し出た。そういえば今日の待ち合わせ場所は神社だったか。 「え?それはかたじけないねぇ。助かるよ。」 俺たちは昼食の後片付けをすると、冨竹さんと一緒に古手神社へ向かった。
起きてて良かった公文式
更新乙です!
谷川が書けない時の黒子でもできそう キョンの言い回しとかキャラの仕草とか忠実で感動しました
, -=―=―- 、 _ 〃⌒>'´ / 丶`ニ=‐' ./ ,′// , ´ / j } ヽ \ / l | i l / /// ,イ ハヽ ヽ ノ,イ八 l レ_j/∠∠///∠Ll }ヘ <ノ .∧ l ムrt=k` ィ=、ルレ′j / イ Vヘ. ヽVr! jr/ムイ{ .。oO(…更新お疲れ。) ´ W^{ゝヘ ハ.ヽヽ _ ' /〈リヽ j八 }ヽ ヘ、 j`<ミ\ リ朽\!`{7|:::::::::>ミ;>, ノ \- 厶]::::::::f }::/:/ r=< V三|:::::::::| |/:/ /‐-、 \ ∨メ、::::ノ V、 . /_j , X \ ヽ {´ / 〈 ´ \\ >ヘ、___,イヽ `、 ヽ \.>j ハ│ { ∨ `ヽ、_,/∧| lヽ 勹'´ // l ! |∧ 〃 /Y」_│', } \ /}<ム>∧.ヘ { ヽ、___/ l丁{{ |}} 〉ハ 〉ヽ / ji |{i ! ヽ
更新乙 続き頑張ってくださいな
ついに時報キタ━━━━(゚∀゚)━━━━ッ!!
アニメの暇潰し編を見て 赤坂登場→古泉と声が似ている事で盛り上がる なんてネタを妄想してしまった
主題歌 涼みやはるヒ ハルヒの憂鬱な頃に
202 :
メロン名無しさん :2006/07/14(金) 07:43:35 ID:oEb/W9ckO
俺の周辺でひぐらし&ハルヒが広まりつつある。 まぁ原因は俺だけどね。
_/ 丶 /` \ / / 、 ヽ / / ヽ Y / / / , / i 、 ヽ Y l / / / / / l ヽ ヽ ! | \ / / l l │ l l l l Y / / ! | l l |! ゝ _1 i|レ ¬ト |-─-、! _j ィ'| ハ.└‐┬'` ̄ ̄´` ̄ ̄` ̄ ̄ `T´ ! | j ! l _,r==ミ r==、 j / l l | ト、 , / 1 l | | i !ヘ 、‐-ァ / /j ! !_⊥、l l ト 、_ `´ .ィ/ / ! | /´ ⌒ヾ | | フ ‐-‐ T ´ l/ /‐'´ ̄ `丶、 / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄`\─┴─ 、 / 保 守 ヽ二二二.> 厶三三二二二ニニ≡≡======┬┬┬‐テ 元ヾ ト _j| j| / /l ト 、___, ィ ∧ ヽ ヽ l、__j | lしリゝ'`´!j ! /イ ト\ | ヘ_-ヘツし! |
ほす
次も期待してるぜ35氏
206 :
メロン名無しさん :2006/07/15(土) 04:38:31 ID:LmM5Q2EDO
感動したw 本当に素人かよ!?
207 :
メロン名無しさん :2006/07/15(土) 07:33:48 ID:gwi29TahO
続きが早くみたいです。 そんな事を言ってる俺はクレクレなのかな? かな?
ほし
後にSOS団の準団員(鶴屋とか)出して欲しいんだけど・・・無理?
hosu
211 :
メロン名無しさん :2006/07/17(月) 08:41:19 ID:hOGeo52D0
しもた、思くそ乗り遅れた
212 :
メロン名無しさん :2006/07/17(月) 18:33:47 ID:k93J/nj/0
続き(勝手に続編) 「ん?誰かこっちに来る。」 見てみると確かに少女が駆けてくる。 「誰だ?」 ハルヒの方をチラッと見てみると口を開いた。 「何かあの朝倉みたいな髪の色してるわね。」 おいおい、ハルヒよ、変なこと思い出させないでくれ。 あの放課後の教室でのことを思い出すとゾッとする。 でも確かにそう見える。 少女の話によると名前はりかと言うらしい。
保守
>>212 梨花ちゃんとはもう絡んでるから
「少女の話によると名前はりかと言うらしい。」
はおかしいぜ?
梨花ちゃんはどっちが表?
みくる…未来へ(・∀・)カエレ!!とか言ってる方
216 :
メロン名無しさん :2006/07/17(月) 22:31:39 ID:k93J/nj/0
そうか、もう絡んでたか。
217 :
メロン名無しさん :2006/07/17(月) 23:13:34 ID:rur4ugqb0
どうでもいいが「ひぐらしハルヒのなく頃に」じゃなく「ひぐらしハルヒの憂鬱な頃に」だ 別にどっちでもいいが
,, '' r‐{!─--...、 /:::::ヘ::::::,::'::::::\ 〉ヾr-rik ,:::::/::::〈 〈::::/ メ、| `「∧:::::::} }┤ェァヽ ノ'"`}:::/ ヽ| j ⌒/ } ! r===ァ /ノ r‐, ____ ヘ. | /ノ __ { ( | ひ | __j >=</{--、 〉-、 | ハ ぐ |'´ /i{ _∧/:: {- 、 〉ー ヽ | ル ら |i /ヾi!彡ヘ:: / {-、 /!}.. } , ヒ し.レ { 7 / ヽ/ ¨「_〃::::::/ / ´`}‐┬‐{ /7 / /―ァ ゝ-:::::/ | ニ} i| i!/ | / /fM | ::::::::::/ ,| r/ i| !' i! / X ノ ..::::::::/ |ヽ /| i | レ' ./ ` ー ' :::::::::/ | ::::ヽ ', | | ./ | :::/ | ::::::::} ヘ. | レ' l ..{ ヽ ::::::| `i | | | \_ノ! | ! l | | / i!∨! | | // | | | |
次回たかのん登場かー
223 :
35 :2006/07/19(水) 23:23:33 ID:???0
申し訳ないのだが、しばらく忙しくなるので更新できそうにないです。 少なくとも2週間は来られそうもないので、その間(その後でも) もし続きを書きたい人がいたら、遠慮なく今までの文・展開等を 使っちゃってください。
>>35 あなたの文章は面白いので余裕が出たらまた続きを書いてくれると嬉しいです。
もちろん書きたい人は書いていいと思うし。
うわっ、何ココ!?ネタスレだと思ったら超良スレじゃん ひぐらしvs古畑スレといいココといいひぐらしクロスはネ申が多いな もったいないのでsage
ここと比べたら古畑スレも見劣りするけどな
ほし
hoshu
保守
捕手
232 :
メロン名無しさん :2006/07/23(日) 06:28:22 ID:En42aggEO
うわっあぶねぇ ほす
233 :
メロン名無しさん :2006/07/23(日) 14:54:17 ID:slZoQtSM0
補修。
234 :
メロン名無しさん :2006/07/23(日) 15:08:50 ID:PxELdNu90
補習
235 :
メロン名無しさん :2006/07/23(日) 20:33:07 ID:rfOzS2keO
保守ぅ( ´_ゝ`)ノ
236 :
メロン名無しさん :2006/07/23(日) 21:30:47 ID:qjILNxkX0
ショップジャパン
237 :
1(トリップ失念) :2006/07/23(日) 21:57:13 ID:y9RciTB20
ネ申 超期待
ほっす
239 :
メロン名無しさん :2006/07/24(月) 00:31:30 ID:a4rj7EPJ0
保守
保守
241 :
メロン名無しさん :2006/07/24(月) 19:31:42 ID:BdN+8mtoO
コレから何人の人が保守するか予想↓
52くらいだと嬉しい
絶対保守
244 :
メロン名無しさん :2006/07/25(火) 09:23:24 ID:0TcOg33FO
学校行って来るよ。 保守!
245 :
メロン名無しさん :2006/07/25(火) 09:50:38 ID:wvbopR+J0
保守的
246 :
メロン名無しさん :2006/07/25(火) 10:28:31 ID:9xVNipphO
ひぐらしのシナリオとハルヒが絡むのか・・・ ストーリーが盛り上がるのはまだまだこれからだし書き方次第では凄く面白くなりそうだな
ほしゅー
249 :
メロン名無しさん :2006/07/26(水) 09:14:30 ID:+zz2iV9zO
もっと保守れよ!!! щ゜Д゜щ
レナ「保守だ!」
252 :
メロン名無しさん :2006/07/26(水) 21:46:56 ID:/GD496b10
キャッチャー
253 :
メロン名無しさん :2006/07/26(水) 22:07:37 ID:+zz2iV9zO
補習
254 :
メロン名無しさん :2006/07/26(水) 22:39:57 ID:PsrsTqn8O
保守ヾ(≧∇≦)〃
糞ハルヒがひぐらし汚してんじゃねぇよ。 糞スレ上げんな。死ね。
糞保守
257 :
メロン名無しさん :2006/07/27(木) 11:28:19 ID:JnkaBBLp0
保守ヾ(≧∇≦)〃
258 :
メロン名無しさん :2006/07/27(木) 13:39:13 ID:7xANN9EUO
捕手
保守
/ ̄\
/ ̄ ̄ ̄\ |
/ /V\\丶\ ままままま間に合った…間に合った!
__ _,, -ー ,, / |⌒ ⌒|丶| | くままま出来た、全部出来た!
(/ "つ`..,: (●) (●)//|./| げげげげ私が殺したいヤツは…
:/ :::::i:. ミ (_●_ ) | \ これで全員…!!
:i ─::!,, ハッ ミ 、 |∪| 、彡____
ヽ.....::::::::: ::::ij(_::● ハッ / ヽノ ___/
r " .r ミノ~. ハッ 〉 /\ 丶
:|::| ::::| :::i ゚。  ̄ \ 丶
:|::| ::::| :::|____ \ 丶
:`.|
>>1 .::::| :::|._〜.」―-~ /⌒_)
ほ
し
ゅ
はろろ〜ん
保守
保守
今来産業 神スレ保守
268 :
メロン名無しさん :2006/07/30(日) 12:29:48 ID:A/js+UeqO
皆飽きてきた頃に 保守
1日1回誰かが保守
270 :
メロン名無しさん :2006/07/31(月) 10:22:39 ID:RwKkMO8Y0
飽きてないから保守
271 :
メロン名無しさん :2006/07/31(月) 10:48:33 ID:fAzXQC13O
保守ヾ(≧∇≦)〃
ひぐらしは見てて、ハルヒは見てないけど ハルヒっておもしろいの?
人それぞれとしか言えないな
レスありがとうございます 萌えは嫌いだけど、このスレみて ハルヒってキャラクターが面白いと思ったら見たほうがいいのかな?
ハルヒはキョン(男)のモノローグに萌えるアニメですぜ。 キャラクターは面白いというか、ぶっ飛んでるというか、 冷静に見るとかなり痛いキャラが他人を振り回すというアニメだから、 ハルヒを嫌いにならない人なら楽しめると思う。
ぶっ飛んだキャラは好きなんで、さっそくようつべで探して見てみます。 それに、萌えも男に対してなら、たいして気になりませんので。 っていうか男のキャラに萌って使うこと知りませんでしたw
ひょっとしておやしろさまって、情報生命体?
梨花のスタンドです
実は雛見沢症候群の女王ウィルス保菌者のみに見られる妄想症で 羽入との掛け合い台詞も実は梨花が独り言でブツブツ喋ってます
ハルヒって人間ではないの?
神様
自律進化の可能性
283 :
メロン名無しさん :2006/08/01(火) 12:33:32 ID:KMV+2U+iO
ほす!!
大石がSOS団とどう接触するのか楽しみだ。 後は悟史関連の話とか、詩音との絡みも超期待!
285 :
メロン名無しさん :2006/08/01(火) 18:18:52 ID:XpJnWxrx0
ホシュ
286 :
メロン名無しさん :2006/08/01(火) 19:01:40 ID:WXe/r5KkO
>>272 ジャンルが違うので一概には言えないが
大風呂敷を広げるのがうまいのがひぐらしで
ヲチをつけるのがうまいのがハルヒ。
と思ってくれ
レナに朝倉が憑依して大惨劇。
朝倉vs詩音
ハルヒを綿流しにかけて、世界終焉。
しかし羽入の力でループ
ハルヒ「もう私達も終りね、キョン。」 キョン「そうだな」 ハルヒ「最後に一言だけ言わせて」 キョン「なんだ?」 ハルヒ「なぜ・・・・ベストを尽くさないのか・・・」 キョン「!!」 ハルヒ「なぜベストを尽くさないのか?」 キョン「ベスト・・・」 ハルヒ「なぜベストを尽くさないのか!!」 キョン「うおぉぉぉぉ!!ベストだぁぁぁぁ!!」
トリック
雛見沢連続殺人事件は、くんくん探偵が見事解決してめでたしめでたし。
296 :
メロン名無しさん :2006/08/03(木) 14:27:20 ID:7gmZfwDzO
スレが崩壊しつつあるな……… ノベル作っていた人はいつになったら戻るんだ?
茅原実里、大号泣…。
結果が出た直後、声をあげて泣き崩れる姿に感動しました。
いつも挑発的な態度や発言をして私達をゾクゾクさせてくれるけど、
彼だって普通の19歳。色んなものを犠牲にしてここまでがんばって
きたはずだし、涙の裏には日々の苦しい訓練や、
お父さんや家族への強い思いがあったんだろうなぁ…。
これからも応援し続けるぞっ
http://minorhythm.jugem.jp/
2週間ってあるから、そろそろだな。
少なくとも二週間だけどな
二週間もあると色々あるな。八百長とか。
保守とかもな
>>297 甲子園決勝戦
県立大島のエース亀田は再三のピンチにも塁審ボブの誤審によって救われ甲子園優勝を成し遂げる。
部活メンバーSOS団合同で応援に来ていた長門はそれを見て涙を流す。
「これが涙? 初めて見たはずなのに 初めてじゃないような気がする……
私、泣いてるの? なぜ、泣いてるの?」
保守でございますわ
「古泉が・・・消えた?」 次々に消えていく仲間 「あたし・・この事件の犯人がわかったかも知れないわ」 明かされていく真実 「く・・・俺・・・もう・・・駄目かも知れな・・・い」 そして悲しい結末 ひぐらしハルヒの憂鬱な頃に〜鬼隠し編〜
朝保守
そろそろ職人光臨の・・・
お・か・ん☆
309 :
35 :2006/08/06(日) 01:00:15 ID:???0
「この石段を上がれば神社の境内です。」 「ありがとう!助かったよ!…うぅん、ちょっと遅刻しちゃったかな。」 冨竹さんは独り言を言いながら、自転車を脇に止め石段を足早に登り始める。 「約束の時間まで、まだ少しあるわね。あたしたちも神社で待たせてもらいましょ。」 ハルヒの提案に特に異存もなく俺たちも石段を登ると、冨竹さんが待ち合わせの 相手らしい女性にぺこぺこ頭を下げていた。その女性と目が合う。 「あら、こんにちは。あなたたちは…もしかして昨日魅音ちゃんたちと一緒にいた 観光の人たちかしら?随分楽しそうにしていたけれど、この村のことは気に入って もらえた?」 「あれぇ、何だ、君たち、付いてきたのかい?」 「別にそういうわけじゃないです。あたしたちもここに用があるだけで…さっきも そう言ったはずですよ?それより、そっちの人は?あたしたちのことを知っている みたいですけど。」 「あら、ごめんなさい。自己紹介がまだだったわね。昨日、賑やかにしていた あなたたちを見かけたものだから、つい声をかけてしまったの。」 「鷹野三四さんだよ。村の診療所に勤めてる。」 「くすくす。せっかくお知り合いになれたんだから、もし病気か何かで来たら、 ちょっぴりだけサービスしてあげようかしらね、くすくす。」 鷹野さんと名乗った女性に見覚えはなかった。昨日道ですれ違ったのかもしれないが、 特に注意して通行人を見ていたわけではないので記憶にはない。鷹野さんはバッグと 一緒にカメラを持っていた。
「ひょっとして、お二人は写真仲間なのですか?それで待ち合わせをされていたの でしたか。」 古泉の問いかけに鷹野さんが笑みを浮かべて答える。 「仲間だなんてとんでもない。素人の私にジロウさんが優しく手ほどきしてくださる だけなのよ?ねぇ?」 「ん、んはっはっは。そ、そんなことはないよ!鷹野さんは飲み込みが早いからね、 僕の指導なんかなくても、実に自由に撮影をこなすよ!本当さ。あっはっはっは。」 ・・・・・どちらに主導権があることやら。 「もうすぐ綿流しね。今年はいい写真が取れるといいんだけど。」 「雛身沢の守り神、オヤシロさまに感謝するため、古い布団を積み重ねて感謝する ・・・確かそんな感じのお祭りでしたっけ?」 ハルヒが昨日聞きかじった知識を披露する。確か魅音がそんな話をしていた。 「あら、ご名答。涼宮さん、観光に来ただけなのに博識ね。それともそれが目当て なのかしら?・・・・そう、オヤシロさまに感謝するための、お祭り。・・・・・・・・ふふ。」 鷹野さんは何か含みのある笑いをしたが、今のどの部分に笑うべき箇所があった というのだろうか。
「やれやれ、鷹野さんは。・・・でもどうだろうね、今年は。」 「二度あることは三度ある。そしてもう四度あったのよ?五度目がないと言える方が 何の根拠もないと思うけれど・・・?。」 そのささやかな会話の意味を俺たちは知っている。雛身沢連続怪死事件、俺たちが ここに来るきっかけとなった、あのメールに綴ってあった単語だ。古泉の話では4年目の 事件はあったのかどうか不明確だったが、今の会話によるとやはり起きていたらしい。 「村の仇敵に祟りをなす、オヤシロさまか。・・・今年もあるとして、果たしてその矛を 受けるのは、誰になるんだろうね。あ!僕はここに来るたびにちゃんとお参りして賽銭を 入れてる!僕じゃないことは確かだよ。」 「あらそう?近年のオヤシロさまは異邦人に特に厳しいって話よ?ジロウさんは 毎年来るだけのただのよそ者。・・・さぁて今年は見逃してもらえるかしら。あなたたちも 気をつけたほういいわよ、くすくす。」 「ひ、ひどいなぁ。あっはっはっはっは!」 富竹さんが引きつった笑いを上げる。いつの間にか犠牲者候補に加えられた俺たちも 同様だ。その中で、一人だけ身を乗り出し、目を爛々と輝かせている奴がいた。もちろん ハルヒだ。 「本当のところ、冨竹さんたちはどう思ってるんです?やっぱり今年も事件は起きると 思いますか?」 「あら、興味津々という顔ね。・・・ふふ、涼宮さんとは気が合いそうだわ。」 「もう鷹野さんは。不幸が起きることを期待するのはよくないよ。」 「うふふふふ、ごめんなさいね。でもオヤシロさまの祟りは私のライフワークだし。 くすくすくす。」
キタ━━━ヽ(∀゚ )人(゚∀゚)人( ゚∀)ノ━━━ !!!
「鷹野さんはオヤシロさまの祟りに詳しそうですね。ずばりどうでしょう。今年の 犠牲者になりそうな人に心当たりはありませんか?」 「・・・涼宮さん、サンタクロースの正体は知ってる?」 突然わけのわからないことを聞かれ、ハルヒが答えに詰まる。 「なぁに、知らないの?・・・・・・パパよ。みんなの家のパパ。」 「・・・・なんだ、そういう意味ですか。それはそうでしょ。今時子供だって信じてない です、サンタクロースなんて。」 「ここは人間の世界ですからね。すべての現象は人間で解明できるはずです。」 急に興味を失ったように、つまらなそうな口調で話すハルヒに古泉がしたり顔で補足する。 ・・・つくづく面の皮の厚い奴だ。 「その通りよ。人間の世で起こる現象は全て人間の都合で人間が起こす。では、もう一度 尋ねるわよ。今度はサンタクロースじゃなくて、オヤシロさま。オヤシロさまの祟りの 正体は、何かわかるかしら?」 鷹野さんが一歩近づき、ハルヒの瞳を覗きこみながら、そう問いかけた。 「え、っと。全ての現象を人間が起こしてるんなら、オヤシロさまの祟りを起こしている のも人間?」 その命題を前提にすれば結論は他にないはずだ。だが、その結論の意味するところは 答えを出すことの簡単さとは逆に、実に重いものだった。 「・・・・・・涼宮さん。ここだけの話だよ?鷹野さんはね、オヤシロさまの祟りをめぐる 一連の怪死事件をね、・・・雛身沢の村人が何かの儀式に基づいて行っている人為的な 殺人事件だと見ているんだよ。」 「勘違いしないでね。私はそれにいたる教義や思想、文化を民俗学的見地から研究する ことがライフワークなの。別に犯人が誰かなんてことにはまったく興味はないのよ?」 「でも、鷹野さんは知ってるんでしょ?少なくとも確信を持っているくらいには。」 ハルヒの瞳がだんだんと光を取り戻していく。 「まぁ、もちろんあの辺の人たちが関わってるんだろうな〜っていう憶測は持ってるわよ。 鬼ヶ淵村の歴史を研究していれば、自然と至る必然的結論。」 「・・・それは誰です?」
新作キタ━━━━ヽ(゚∀゚ )ノ━━━━!!! 鷹野様キタ━━━━ヽ(゚∀゚ )ノ━━━━!!!
待ってました!乙です
本当にありがとうございます。
更新おつー でも殆どたかのんしか話してねぇ…
318 :
メロン名無しさん :2006/08/06(日) 15:52:28 ID:oNqkPOnRO
更新乙です!
あのハルヒならサンタクロースの存在も信じてそうな気がする 子供にプレゼントをあげるのとは別のオリジナルという意味で。 もし罪滅しルートに入ったらレナの宇宙人説にどんな反応するんだろう
320 :
メロン名無しさん :2006/08/07(月) 22:48:58 ID:EwJ08YK60
保守
乙です。まさかこんな神スレだったとは、何故今まで気付かなかったんだorz
322 :
メロン名無しさん :2006/08/08(火) 18:52:58 ID:imT36k77O
補修
保守。 続き期待してます。
324 :
メロン名無しさん :2006/08/10(木) 01:33:09 ID:VO7gRw/qO
保守
上げんなタコ 保守
追いついた保守 結構な良スレですね。
今迄スレの存在自体は知っていたけど、てっきりハルヒ厨vsひぐらし厨の糞スレかと思い込んでた 良スレほす
ほすほす 万一落ちたら、次スレ立てるけどいいかな? 立てるのはこの板でいいかな?
いい
干す
保守
オヤシロ様に祟られて保守してしまえ
.....-‐――‐‐- ...、 /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\ /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ /:::::::,::,:::::,::,::::::::,:::::::::::::::::::::::::::::i 〈::::::::|::|::/;/|;;;;|;ハ;;;;;;;|;∧::::::::::::::| |::::YVィ..,,_ _,,..ィチ |::::::::::::::| |::::ハ(( ::: )ハl <( ::: ) |::::::::::::::| 保守だッ! |::::|:| -'" _____ `"- |:::::::::::::::| |::::|::| [  ̄カ |::::::::::::::::| |::::::::ヽ、 `ー-' /l::::::::::::::::l l:::::::::::::::::::r ---r:::::::::::::::::::::::::l i::::::::::::::,=| |=、:::::::::::::::::/ ヽ:::::< \_/ >、::::::/ / \/ \/ \/
334 :
メロン名無しさん :2006/08/13(日) 12:18:10 ID:JsNkDppUO
暇だから保守
サンタクロースは実在するよ 1、セントニコラスは五世紀に存在した実在の聖人 2、サンタクロース委員会で選定されたサンタがいる 3、フィンランド郵政省の役人がサンタ宛の手紙処理並びに伝道活動している
「如何なるルールや規範の下で物事を解釈するかによって事態はいくつも違った 顔を見せるものです。お社様はいるともいえるし、いないともいえる。」 「そんなのいた方が面白いに決まっているじゃない。」 「確かに、ですがいたとしてもいなかったとしても事態の説明が変わらないとすれば お社様は事件に関わっているといえるでしょうか。」 小説は書けないけどこんな会話の断片が思い浮かんだ
「・・・古手梨花の意思の形成・表示に何者かの介在があったという形跡は確認されない。」 →「彼女の意識は複数の次元と同期化している」 などと長門だったら言いそうに思うが。ハルヒのメンバーなら惨劇が発生している 最中に強制的な時間割り込みや空間切断をやりそうだ。
こんな話思いついた。 惨劇の起こる雛見沢、一方その状況を利用してハルヒの周りを囲む連中を 亡き者にしょうと動く急進派。ひとつの舞台でふたつの事件が同時進行で 展開するサスペンス劇
保守
340 :
メロン名無しさん :2006/08/15(火) 18:27:53 ID:OuCd9SfWO
ほシュッ
>>338 ではないんですが、
>>313 の方とは別編をちょっと投下してみますね。
区別しやすいように、トリつけておきます。一応トリtest
その日、SOS団は特にこれといった活動をせず、部室でダラダラ過ごしていた。 たまにはこんな日があってもいい。まぁ、できれば毎日こうであって欲しいんだが。 おそらく北高創立以来のビッグバンであろうSOS団団長・涼宮ハルヒから弾き出される 超新星爆発的な言動によって、小惑星でひっそり暮らす俺の生活秩序がブチ壊され、 常識なんて概念の存在しないブラックホールに巻き込まれるのは、 月一ぐらい、妥協したって週一ペースで十分だ。そりゃ団の活動が全く無くなったら つまらんからな、時々は一緒に遊んでやってもいい。 団員たちを見渡すと、各々ゆるやかに流れる時間を楽しんでいるようだ。 長門が本を閉じる音を合図に、一日平和でいられることのありがたみを噛み締め、 そして感謝しつつ俺たちは帰路についた。 夜、晩飯も風呂も済ませてベッドに横たわると、日頃の疲れが蓄積していたのか、 あっという間に眠りの世界に吸い込まれた。 "その日"を境に自分がSOS団の一員でなくなるとも知らずに── 「おい、そろそろ着くぞ。降りる支度をしておけ。」 ……は? 目が覚めるその瞬間まで夢が続いているのか、単に寝ぼけているのか、 意味のわからない呼びかけに反応して起きると、俺は列車に揺られて座っていた。 目の前には両親。えーと、まず状況説明からお願いしたいね。 「なに寝ぼけてんだ?まったく、お通夜のときからそんな調子で…… まぁ久々の都会だったから疲れてるんだな。今日は早く寝ろ。」 いえいえ、今日は久々の平和デーでしたよ。お通夜って何ですか?
両親の後ろをついていくようにして到着した我が家は豪邸だった。 上品さの漂うモダンな外装は素敵すぎて、どう見ても居住者の方が浮いている。 たった一夜にして、それも寝て起きただけで自宅が立派なお屋敷になっているとは、 若き日の豊臣秀吉もビックリだ。 2階の自室に行くと、部屋の様子は昨日までの俺の部屋とほぼ同じだった。 少しばかり安心したところで、列車を降りてからの両親の会話の内容、 「何を言ってるんだこの子は?」という視線に耐えつつ聞きだした現在の状況、 それらを整理してみた。 どうやら俺は親父の仕事の都合で数ヶ月前にとある田舎の村に引っ越してきたようだ。 そして昨日から親類の葬儀で都会の方まで行って、たった今帰ってきたというわけだ。 その間学校は休み。明日からまた登校する。とりあえず必要な情報はこんなもんか。 要するに、またおかしな世界に迷い込んだってことですか。今度は何が原因だろうね。 しかしどうも最近こういう事態が起きても慌てなくなってきた。いいんだか悪いんだか。 俺の記憶ではさっきまで居たはずのベッドで仰向けになって考えていると すぐにウトウトしてきた。体が重い。あー、たしか村の名前も聞いたな。何だっけ? えーと……雛見沢村、って言ってたかな? まどろみの中で"ヒナミザワ"という言葉に妙な胸騒ぎを感じながら、 その日二度目の眠りについた。
朝だ。ひそかに夢オチを期待していたんだが、そんなに甘くはないな。 窓の外は田舎の村の景色のままだ。今日は学校行くんだっけ?あぁ、まだ体がダルい。 そういや学校の行き方わかんねーぞ。道とか全く知らないし。寝起きで回らない頭を 全力で起こそうとしていると、階下から俺を呼ぶ声がした。 「ほら早くしなさーい、レナちゃん待たせてるわよ?」 誰だよそのレナってのは。待っててくれと頼んだ覚えもないし。 「あ、やっと起きてきたわ。ごめんね、いつも待たせちゃって。 じゃ、いってらっしゃい。気をつけるのよ。」 支度を済ませて玄関に行くと、そこには俺の知らない女の子がいた。 「おはよう、キョンくん。寝坊しちゃったのかな?かな?」 なぜ語尾を繰り返す。いや、それより誰なんだお前は?俺とどういう関係だ? 「レ……レナのこと、忘れちゃったのかな?かな?」 そんな、火山が突然大爆発して周りのみんなが全員死んでしまった中、 自分一人が生き残ったかのごとく悲しい顔で言われたって……、 「覚えてるに決まってるだろ。俺がレナを忘れるなんて、あり得ない。」 とりあえず適当に合わせておこうか。どうやらこの子と一緒に登校することに なっているようだな。それはそれで助かるね。 「ほんとに?はぅ……あり得ないって、どういうことだろ?どういうことだろ?」 頬を赤らめてうつむきながら微笑む顔は、美人系ではないが、 この繰り返される語尾の鬱陶しさを相殺してなお有り余るほどの 可愛らしさはあるだろう。 「あ……」 その照れる仕草から、俺はふと朝比奈さんを思い出した。そういえば、 ここがどういう世界かは分からないが、朝比奈さんや長門はいるのか? 元の世界に戻る手がかりを知ってるんじゃないか?あと古泉とハルヒは…… 「どうしたの?キョンくん。」 隣にいる──レナに少し聞いてみるか。それとも全てを把握するまでは 様子を窺っている方がいいのだろうか。 「ん、何でもない。行こうぜ。」 俺は後者を選択した。 必要があれば、朝比奈さんか長門の方から接触してくるんじゃないだろうか。 楽観的すぎる気がしないでもないが、俺は一刻も早く元の世界に戻ることより、 この世界に興味があった。ナゼかは分からないが。 俺とレナは、足に伝わる土の感触を味わいながら、舗装されていない道を歩き出した。
「おそーい!おそいよキョンちゃん?おじさん先に行っちゃおうかと思ったよ〜。」 何と。俺は知らないところでもう一人女の子を待たせていたのか。こっちの世界の俺はモテモテか? 「急ごう?キョンくん。魅ぃちゃん待たせちゃったみたいだね。」 「魅ぃちゃん?」 「ええー?魅ぃちゃんまで忘れちゃったの?魅音ちゃんだよ、覚えてるよね?」 「え、あぁ、もちろん。冗談だって。」 こっちに向かって大きく手を振る女の子は……朝比奈さんに勝るとも劣らない 見事な巨乳の持ち主だった。なかなか胸から目を離せないまま近付くと、 「あるぇ〜キョンちゃーん、2日ぶりのナイス・バディに見とれてるのかな〜? おじさんまた育っちゃってさー。どう、成長を確かめてみる?」 「!?」 ここは野暮な突っ込みナシで、確認させてもらいますね。成長とやらを。 ええ、本人もそれを望んでいますから。 「キョ、キョンくんも魅ぃちゃんも、そういうのはよくないと思うよ?思うよ?」 いつのまに殴られたのか、正直全く気付かなかった。殴られたと自覚したのも アゴに激しい痛みを感じたからだ。俺は地面に尻餅をつき、巨乳の──魅音も倒れていた。 何が起きたんだ?レナの握り締めるこぶしから微かに煙があがっているような…… 後で聞いた話によると、通称レナぱん、文字通り目にもとまらぬ速さで打ち込む 高速パンチがレナの特技の一つらしい。そうか、宇宙人とか未来人とか超能力者とか、 別にそういう類の生物ではないんだな。 一応言っておくが、巨乳に不埒な真似をするつもりなどなかったからな。最初から。
教室で俺は学校の歴史が始まって以来最も古くから存在すると思われるイタズラに遭遇した。 見事に引っかかったソレはトラップと呼ばれ、ドアを開けたら上から黒板消しが落ちてくる、 というものだった。さらに一歩教室に踏み込めば足下には縄飛びが張ってあり、 つまずくと墨汁がなみなみと注がれたすずりが視界に飛び込んでくる。 「あ〜あ。今日も気持ちいいぐらい引っかかってるねーキョンちゃん。トラップ黒星何連敗中??」 「おはよう、沙都子ちゃん。」 沙都子?なるほど、仕掛人の名か。床にはいつくばったまま顔を上げると 小学生にしか見えないスクール・テロリストが誇らしげに喜んでいやがる。 「おーっほほほほほ!キョンさん、朝からにぎやかですこと! どうしたんですの?そんな真っ黒な顔して。」 うんうん。子供のイタズラには広い心を持ってだな……こみ上げる怒りを抑えつつ 起き上がろうとすると、誰かに頭を撫でられた。 「今日だけは許してあげるのですよ、キョン。沙都子は2日もキョンに会えなくて 寂しかったのです。ボクがかわいそかわいそしてあげるですよ。にぱ〜☆」 にぱ〜☆と笑いながら、これまた小学生のような女の子が俺を見下ろしている。 「そうだな。今日は特別だ。」 「まぁ、ちょっと見ない間にずいぶん大人になりましたわね、キョンさん。 いい心がけですわ。」 「沙都子の減らず口は相変わらずだけどな」 出席を取るとき、どうやらこの世界で俺の友達となっている4人の女の子たちの フルネームを聞き逃さないように気をつけ、4人全員の名前を覚えた。 そして休み時間に、学年が混在していること、制服が別々で私服の生徒もいることの 理由について魅音に教えてもらった。 何でも本来の学校が廃校になったため、遠い町の学校まで通わなければならない子供達のために 営林署の建物を間借りしているため、教室の数が足りていないらしい。それで学年どころか 学校も違うような生徒が一つの教室で学んでいる、というわけだ。それもあってか、 制服も学校で統一したものではなく、相応しいものであれば自由とされている。
放課後になると魅音から『部活』の召集がかかった。部活……SOS団を連想した俺は 何の気なしにつぶやいた。 「まさかここでも宇宙人・未来人・超能力者なんかを探しに行くんじゃないだろうな?」 「……!? 今日はいつもと違う感じがしてましたけど、キョンさんはとうとう 頭がおかしくなったんじゃありませんの?病院で見てもらったほうがいいですわ!」 「あっはははは、宇宙人か〜。山奥だし、交信できるかもね。いいよーキョンちゃん。 おじさんそういうの嫌いじゃないよ。」 「たしかに今日ちょっと変だよ?キョンくん……具合悪いのかな?かな? 無理しないで今日の部活はお休みにする?」 当然の反応ですよね。こんなセリフ聞いて、目を輝かせながら本気で 「賛成!アンタわかってるじゃない。さっそく行くわよ、善は急げって言うし!」 なんてほざくヤツを俺は今のところ一人しか知らない。 「はは。……でも今日は本当に調子悪いかもな。すまないが、 早引けさせてもらってもいいか?」 「えー、しょうがないなぁ〜。じゃあ今日の部活は中止にするかな。 おじさんも夕方から用事あるし。」 「仕方ないですわね、まったく。明日までにはちゃんと本調子に 戻しておいてくださいませ!でないと部員に迷惑がかかりますわ。」 「わりぃわりぃ。あ、ところでさ。うちのクラスに、その、ハルヒってやつは いなかった……よな?」 「キョン。もういいですから、ちゃんと病院に行くのですよ。」
すっかりカワイソウな人扱いされたが、今朝から体がダルいのは事実だし、 一応病院に行っておくことにした。家に帰ってお袋に場所を聞いて、病院に向かう。 登校するときも思ったが、ここの自然は素晴らしいな。空気に味があるなんて 生まれて初めて知ったよ。都会のような喧騒は一切無く、ひぐらしの鳴き声が響きわたる。 田舎の醍醐味ってやつを堪能しながら自転車を走らせ着いた先は入江診療所という 村で唯一の病院だ。この村には不似合いなほど大きいことに、まず驚かされた。 医療機器やスタッフも充実していて、それはそれで結構なことなんだが、 ハルヒだったら「何かあるわね、ここは。」と間違いなく勘繰っていただろうな。 診療を済ませて、特に異常なしってことで病院を後にした。ついでに 雛見沢から少し離れたところにある興宮という町で買い物してくるように 頼まれ地図を渡されていたので、それを見ながら再び自転車を走らせた。 興宮でスーパーの前に自転車を停め、ふと歩道の先に視線を向けると そこに俺のよく知る一団を見つけ、思わず叫んだ。 「おい、ハルヒ!」
ん、文章的にまずい箇所があるかもしれんですね。その辺は目をつぶってください。 もしよさそうなら更新していきたいと思います。
新しい職人さんかー 続き頑張ってください つかキョン適応しすぎw
ハルヒは・・・・・・・・・・おやしろ様であった・・・・・・・・・・・・・・・・
>>353 ナ ゝ ナ ゝ / 十_" ー;=‐ |! |!
cト cト /^、_ノ | 、.__ つ (.__  ̄ ̄ ̄ ̄ ・ ・
ミミ:::;,! u `゙"~´ ヾ彡::l/VvVw、 ,yvヾNヽ ゞヾ ,. ,. ,. 、、ヾゝヽr=ヾ
ミ::::;/  ゙̄`ー-.、 u ;,,; j ヾk'! ' l / 'レ ^ヽヘ\ ,r゙ゞ゙-"、ノ / l! !ヽ 、、 |
ミ/ J ゙`ー、 " ;, ;;; ,;; ゙ u ヾi ,,./ , ,、ヾヾ | '-- 、..,,ヽ j ! | Nヾ|
'" _,,.. -─ゝ.、 ;, " ;; _,,..._ゞイ__//〃 i.! ilヾゞヽ | 、 .r. ヾ-、;;ノ,.:-一'"i
j / ,.- 、 ヾヽ、 ;; ;; _,-< //_,,\' "' !| :l ゙i !_,,ヽ.l `ー─-- エィ' (. 7 /
: ' ・丿  ̄≠Ξイ´,-、 ヽ /イ´ r. `ー-'メ ,.-´、 i u ヾ``ー' イ
\_ _,,......:: ´゙i、 `¨ / i ヽ.__,,... ' u ゙l´.i・j.冫,イ゙l / ``-、..- ノ :u l
u  ̄ ̄ 彡" 、ヾ ̄``ミ::.l u j i、`ー' .i / /、._ `'y /
u `ヽ ゙:l ,.::- 、,, ,. ノ ゙ u ! /_  ̄ ー/ u /
_,,..,,_ ,.ィ、 / | /__ ``- 、_ l l ``ーt、_ / /
゙ u ,./´ " ``- 、_J r'´ u 丿 .l,... `ー一''/ ノ ト 、,,_____ ゙/ /
./__ ー7 /、 l '゙ ヽ/ ,. '" \`ー--- ",.::く、
/;;;''"  ̄ ̄ ───/ ゙ ,::' \ヾニ==='"/ `- 、 ゙ー┬ '´ / \..,,__
、 .i:⌒`─-、_,.... l / `ー┬一' ヽ :l / , ' `ソヽ
ヾヽ l ` `ヽ、 l ./ ヽ l ) ,; / ,' '^i
消失in雛見沢ver.っぽいな。 むしろぽいというかそうなのか? なんにせよ、神は二人いた。
あげとく
ハルヒ達がたたりにあうとしたら それはきっと、神人が神社をブチ壊した場合なんだ まさか古泉もおやしろ様だとは思わないだろう
359 :
_の番外 :2006/08/18(金) 18:34:33 ID:???0
さて、雛見沢にきてから数日たったある日、ハルヒがどこかにいってしまい 他の団員と共に探しにいき、いま魅音の家にきている。 インターホンを押そうとしたが、鳴らない。 「家の中に入るしかないか。」 すると古泉が奇妙なことをいった。 「凄い殺気を感じます。気をつけてください」 お前の言うことが正しければ、中で何か起こっているということだ。 「いえ、起こってるのではなく、これから起こるのです。 でも手遅れになる前に止めましょう!!」 と言って、家にどうどうとあがりこんだ俺たちは、すごい光景を見てしまった そこには梨花と魅音がいた。一瞬、ただの取っ組み合いかとおもった。 しかしそうではなく、多分殺し合いの真っ最中だったようだ。 梨花は怪しい薬の入った注射器と催涙スプレーを持ってたし、魅音は魅音でスタンガンで 応戦している。しかも魅音の表情は凄まじかった。以前朝倉と戦った時の朝倉は 笑顔で凄すぎる攻撃をしてきた。あの時はその顔が逆に不気味だったが、こっちはもはや狂気めいた 顔をしている。しかしこの状況はヤバイ。 「おい長門っ!!こいつらをなんとかしてくれ!!」 「わかった。」 さすが長門。レナにも負けず劣らずの一撃でぶちのめし、縄でくくってしまった。 しかし、長門の様子がおかしい。見てみると、梨花の抵抗を受けて、注射器が刺さってしまった らしい。抜いてやると、驚くことが起こった。 「ありがとっ!!キョン君っ!!」といって笑ってきたのだ。 「ハァ?どうしたんだよお前っ?!」 これには流石の俺たちも動揺した。 長門がこんなしゃべりかたをするのはまったく聞いたこともないし、ましてや満面の笑みも見た こともなかった。「まさか梨花と同じようになにかあったのか?!」 「・・・それは多分違いますですよ〜」さっきの戦いが嘘のようにしゃべってきた。 「ボクはそれに即効性の毒薬を入れたつもりでしたが、まちがえて神経に影響をもたらす薬を入れて しまったようです〜」おいおい・・「で、長門はどうなるんだ?」 「2時間くらいでもどりますですよ〜」そうか。少し安心した。 「いや〜どうなるかと思いましたがホッとしましたよ〜」古泉も安心していたが でも朝比奈さんは不安そのものの顔で「で・・肝心の涼宮さんはどこにいったんですか〜」 すると魅音が、「あ〜そいつなら地下の拷問室で監禁してるよ」・・なんて野郎だ。 結局ハルヒは救い出したが、変貌した長門をみて、相当動揺していた。こいつが元に戻るまでに 助けに行ってしまったのは間違ってたようだ。 薬で犯された長門はよく笑っていたが、その顔は結構可愛かった。 しかし、長門がそんなことだったら困るので効き目が2時間で切れることに感謝した だが、この薬をハルヒに注入したらどうなるかは気になった。
いや悪くない。
362 :
メロン名無しさん :2006/08/18(金) 22:55:45 ID:6V8Vf2NcO
ageちゃうのかな? かな?
363 :
メロン名無しさん :2006/08/18(金) 22:57:42 ID:nUGsYxB9O
>>357 そちらのサイドも見てみたいな
ハルヒよく知らないけど
それにしてもキョンが雛見沢のKOOLっぷりについていけるのでしょうか
365 :
メロン名無しさん :2006/08/19(土) 01:29:41 ID:I/pT9raRO
つか>357の話は誰が書くの?
366 :
メロン名無しさん :2006/08/19(土) 02:26:38 ID:ovi45BMe0
>>355 >>357 おっしゃる通りで、その予定です。
消失ベース、キョンin雛見沢+圭一inSOS団の形で進めようかと。
2視点だと膨らみすぎるので、TIPSという形で挟むことを考案中。
ただ、この板で原作寄りのことをするのはどうかと悩んでもいます。
>>357 の続き展開は歓迎です。
35さん同様、頻繁に更新するのはキツイので。
近々更新しますので、よろしければお付き合いください。
368 :
メロン名無しさん :2006/08/19(土) 09:50:30 ID:I/pT9raRO
キョンは非現実的な事に慣れてるけど、Kの方はどうなるんだろか?
梨花が持っていたのは雛見沢症候群のワクチンだったのだろ?
問題はひぐらしをどういう作品として見るかだな。 まあ、推理ものではないと思う。ホラーじゃないかな?若干喜劇がかっているけど 長くいれば誰も発症する雛見沢症候群。重症患者が(なぜだか決まった日に)殺人を 起こす度に御社様の祟りという名目でごまかしてきた園崎家、 東京から減菌作戦のため派遣されてきた特殊部隊 梨花が死ぬと全員発病し、特殊部隊によって全員抹殺される。 こういう条件化で発病の恐怖に怯えながら、ゾンビのように襲ってくる重症患者 をなぎ倒して村から脱出を図るバイオハザードのような世界 だと思うんだけど。
>>368 KOOL化して暴れまわりそうだw
一方のキョンは×××でレナと魅音に襲われそうになる様を一人冷静に一人称実況中継をするわけだ
373 :
メロン名無しさん :2006/08/19(土) 11:56:49 ID:W3ZuSA57O
アニメひぐらしは罪滅しまでだよね?
キョンが家族ごと雛見沢に行ってしまったんなら、キョン妹も同じ学校に通ってるんじゃないの?
消失+ひぐらしか… 書き替えられた世界をいかにして全ての発生事項に矛盾すること無く元に戻さなくてはならないうえ さらに惨劇まで回避しなければならないわけだな。 キョンガンバwww
そういえば梨花ちゃまは100年近く知覚したままループしてたわけだけど、 長門も結構な時間でループ知覚体験してるんだよな。
>>375 別に惨劇を回避になくてもいいんじゃない?
綿流しルートでナイフに刺されて BAD END 惨劇回避は次のループに持ち越しとか
キョンはひぐらし世界でも刺されるイメージしか浮かばない
>>371 ってか原作やるのが一番いいと思う
かいつまんだ文じゃあ出題編の恐怖や解の感動は伝わらない
圭一=キョン レナ=みくる 魅音=鶴屋さん 詩音=朝倉(容姿鶴屋さん) 梨花=長門 沙都子=キョン妹 悟史=国木田 大石=岡部 入江=コンピ研部長 鷹野=森さん トミー=谷口 知恵先生=喜緑さん 赤坂=古泉 葛西=新川 てっぺい☆=田丸圭一 羽入=ハルヒ こんな妄想してみた
>>376 エンドレスエイトか
約2週間を15000回以上
時間だけなら梨花ちゃま以上じゃねえか
毎回殺されるのと先が見えない恐怖で押しつぶされそうになるのと、 ただのほほんと過ごすのとは全然違うだろう
:... : : :/ : : :| : : : : : : : :トヽ:..ィ⌒l : ヽ\: : :.:\::ll! l!::._:: -=ァ:::.:::___::::: :.:.:..:./:|: ! : :| : : : : :.:.:.:.:ト_:V∠:.|:.:.:.:.l:.:.:\:.::.::.:l! l!‐ _..=-‐ 二ィ /:::: /:.:.:.!l:.|:.|:.:.:.:lヽ:ヽ:.:.:.:.:.:.ヽ. lハ:.l:.:.l:.l:.:、ヽ:.::.l! ‐ ´_..-  ̄/イ└ォ::: :.:.:.!:|l:∧|、:.:.ヽヽ:\:.ト、ヽ\ j/|イ:.|:.::.__ノ7´ ,ィ L = 二イ:{_.イ /::: :.:.:.|:|:l| ∧\:ヽ:ト\:.ド\ヽー イ\ }r^'´_ィ l! ー' r=‐ 二イ=、j∠ィ::: ヽ:.:!:トV{ 仆.、ヽト\ヽ〃 ソ仆} }ハ V イ ,.-┐ イ⌒!/ /:7_,7::: 、:.\ヽト {:{{:l{:外zイ八ドイ{:l{:刈 /イヘ r:7' /r=l!`l!:.l! 〃 /__:.{(:::::: :.\ト┬トヽニ斗彳  ̄ =`ミ゙く/_ イ{:.:.`l! ハ! l! |:l! l!=‐  ̄_..ィ::::::: /:.lレ:ベヽ ´ , ィ、__'__ ヘ、 ` /、小:ヽV! l!:.≧= ´ _ ァi::7´ }::.:::.:::::: |:.:|!ー- ':\ 〈 Vーーl/}! /:::::` ー-l! l‐´ _,.-::.´l! |/ / , ‐┐ |:.トヽ :::::::::::/ヽ.. Vヽ-- 'Vイ ヽ:::::::::::::::::l! _ ..イ }::__::.l! l! !_.::/ /: ト:.! ::/ ヽ  ̄ ̄ / }:: ,・ トl! /::.::ノ ´ /_..! ´_.ィ::/ / - { トヽ ト、 ! |::‘・;-イ l!/ _ l´/ _..=‐´ァ::./ // .l |:::\ | ー 、 , -‐ ´j: ,;.;j_イ_ イ:;| |::.7__ ..ィく_:/ // /: |!::. . ,ト、 ヽ丶 / /´ イ ; :, ;’|;/;,:::;:| |:::.:::.:::Ljァ' {__/::./ /:::: ヽハ::. ,'ヽ.` ー ---‐ ´ / ,ォ,;:.:|;:;,;::.:::.::∨;;::.:::.:::.:::7⌒i::.〈__/:::::::
ひぐらしとハルヒを合わせるとしたら どの編をベースにするのがいいんだろうか 祟殺し編は難しいだろうから、鬼隠し編か綿流し編かな
ハルヒがL5発症したらすごいことになりそうだな。
SOS団を得意げに引き連れているハルヒが足を止めた。 「誰?ってゆうか何であたしの名前を知ってるわけ?気持ち悪い」 あからさまに敵意を含んだ視線で俺を睨みつける。 なるほど、そんな気はしていたが、このハルヒは俺を知らないのか。だが今後のことを考えれば、 ここで何とか接点を作る必要があることぐらい、最近やたらと超常現象に巻き込まれてきた俺には 容易に察しがつく。 「なんなの?人のことジロジロ見て。ストーカーを募集した覚えはないわ。 用が無いならごめんなさい。急いでるんで失礼するわ」 「待ってくれ、涼宮ハルヒ。俺の話を聞いて欲しい」 「はぁ!?だから何であたしの名前を知ってるの!?」 こいつが俺を知らないのは俺と会っていないからだ。つまり少なくとも高校入学時点で 元の世界とは違う方向に分岐しちまってることになる。てことはそれ以前、中学時代の ことなら元の世界と変わらない歴史が存在している可能性はある。 「なぁ、ジョン・スミスを覚えているだろ?三年前の七夕で出会ったジョン・スミス。 俺は、そのとき女の子を背負って現れたジョン・スミス──」 「……ジョン……スミス?」 ハルヒの警戒心満載で怒りを含んだ表情がどう変化するか、じっと見つめていた。 「……。どう見ても日本人のあんたの名前がジョン・スミス?うん、確かにあたしは 普通じゃない人に興味があるわ。でもね、ちょっと頭がアレな人は別よ。 あんたも、あたしなんかより主治医に話を聞いてもらったほうがいいんじゃない? それじゃ」 ……繋がらなかったか。
SOS団のメンバーはそれ以上俺の相手をせず、別れの挨拶とともに、 それぞれの帰り道へと散っていく。俺はそれを眺めることしかできなかった。 いい結果は得られなかったが、あいつらがこの世界に存在しているというだけでも 妙な安堵感はある。ま、これからのことは家でゆっくり考えるか。そう思いつつ スーパーに足を踏み入れようとしたところ、優しい言葉が背中を撫でた。 「キョンくん」 振り返るとそこには天使のような……いや、天使がいた。 横には、無言実行で幾度となく助けてくれた俺にとっての救世主。ついでに嫌味な爽やかスマイル野郎も。 「どういうことだ?お前らは俺のことをちゃんと知ってるのか?」 「ええ。少しそこのファミレスでお話しませんか?情報交換が必要でしょう」 そういうことか。 古泉の提案に賛成して、朝比奈さんと長門も一緒にエンジェルモートというファミレスに入った。 「先ほどはすいませんでしたね。涼宮さんの手前、色々と気をつかわなければならないので……。 それで現状なんですが、正直よく分かりません。この世界で我々は以前から存在していたものとなってます。 したがって、平行世界のようなものに意識だけが飛ばされてきた、そう考えるとしっくりくる気がします。」 時間移動してきた可能性はないのか?それか俺たちだけ残して世界が丸ごと作り変えられたとか。 「はい、えぇと、その、たしかここは昭和?……という時代なんで時間移動してるようにも思えるんだけど、 なんだろ、ちょっと違う感じがして……。〈禁則事項〉に〈禁則事項〉しようとしても〈禁則事項〉が 〈禁則事項〉で、うまくいかないんです。だから〈禁則事項〉を〈禁則事項〉なんだけど、どうしてもダメで……」 できれば〈禁則事項〉をはずして話して欲しいが、そうもいかないのか。オレンジジュースを ストローで吸う朝比奈さんは、どことなく慌てているように見えて可愛い。あぁ、安らぐ。 「長門は?何か分からないのか?」 「……」 微かに首を左右に振る。 「……違和感はある」 「何にだ?俺たちのことか?」 「この世界に」
それ以上は分からないといった顔で、長門は視線をテーブルに落とした。結局、手掛かりは無しか。 「ええ、残念ながら。それとSOS団なんですが、ご覧の通り成立しています。こちらの世界の 涼宮さんの手によって作られたみたいです。そして元の世界との主な相違点は2つあります。 一つは涼宮さんには元の世界の意識というものが無い、つまり完全にこちらの世界の住人になっているわけです。 もう一つはあなたのポジションに前原圭一という別の男子生徒がいることです。 彼は平凡な毎日を好まず、常に面白いことを探そうとするタイプで涼宮さんとはノリが合うみたいです。 まぁ、行動力において涼宮さんには一歩及びませんが。けど涼宮さんとしては自分にスムーズについてくる人より、 文句を言いつつも何だかんだで言うことを聞いてくれるタイプの方が好きみたいですね。 前原さんにはいまいち満足していないように思えます」 ふん。ハルヒの満足度なんかどうだっていい。 「そうでしたか。ところでそちらの状況はどうなっていますか?」 まだ一日過ごしただけだが、学校の様子、周りの人間など可能な限りを伝えた。 「それはそれは……さすがといいますか、うまくやり過ごしましたね。しかし、おかしな話です。矛盾してますよ」 俺もそう思うが、なんでお前が分かるんだよ。 「涼宮さんは──これは元の世界でのことですけどね、時々あなたのことを僕に話したりもするんですよ」 ちっ。わざとらしく意味ありげにニヤつく面が腹立たしい。整った顔立ちはむかつき度を上げるスパイスでしかない。 その後20分ぐらい、古泉と朝比奈さんは色々説明してくれた。興宮から少し山の方に行った所に北高があり、 そこで古泉は転校生、朝比奈さんは上級生となっていて、長門のいた文芸部室をハルヒが乗っ取ったことなど、 その辺は元の世界と概ね同じみたいだ。話を聞いてると、こいつらもうまくやり過ごしたんだと分かる。 とりあえず今日のSOS団員会議はこれで終了した。特に有力な情報は得られなかったが、 俺としては朝比奈さんと長門がいてくれただけで大きな収穫だったかな。そういえばスーパーで 買物するところだったっけ。だいぶ道草くったが。
TIPSを入手しました ≪前原圭一の憂鬱≫ 毎日が平凡だった。退屈を感じる神経が麻痺してるんじゃないかと思うぐらい、 それは当たり前のことになっていた。勉強も平均的、運動も平均的。 俺はいたって平凡な人間だった。毎日が平凡なのは俺が平凡だからかもしれない。 人に言われたこと、決められたことだけをこなしていく生活。色彩の無い、モノトーンの人生。 そんなある日、母親に言われて進学塾の入塾テストを受けた。 それは似たような問題を羅列しただけの学校のテストと違い、ナゾナゾのような問題ばかりで 面白かった。数日後、テストの結果と説明を受けに母親とその塾に行った。 「いいえ、お母さん。圭一君は非常に頭の良い子です。クレペリン検査とも重ねたところ、 とても興味深い結果が得られました。圭一君はですね、例えばサイコロを分解して 切り開くとどんな形になるか?この質問には瞬時に答えられるのですが、 正六面体の展開図を書け、こう言われるとなかなか答えられないのです。 つまり無味乾燥な問題には弱いのです。これがおそらく学校の成績が平均的である理由でしょう。 サイコロの例と同様の聞き方で正二十面体の展開図を求めたところ、圭一君はいとも簡単に 解いてしまいました。これは決して平凡なことではありませんよ。」 担当者の話を聞いた後、俺はその塾に入ることになった。それも選抜といわれる最上位のクラスに。 俺の生活は一変した。学校の連中は自分より下位クラスにいる。先生も両親も俺を チヤホヤする。優越感で満たされ、期待に応えたいと思うようになった。 でもそんなのは最初だけだった。友人たちと馬が合わなくなり、次第に授業にも遅れ、 俺は居場所を失いつつあった。もうストレスでいっぱいで、平凡だったころ以下の 暗い灰色の日々だけが過ぎていった。俺の様子がおかしいことに気付いた両親は 環境を変えようとしてくれた。高校は進学校ではなく、少しだけ田舎にある ごく普通の公立高校に行くことになった。俺も生活を変えたいと思っていた。 もっと明るく、積極的に自分の意思で色々なことをして、楽しく学校生活を送りたい。 そんな期待を胸に入った高校で、期待の枠を大きく超える存在が隣の席にいた。 忘れもしない自己紹介。強烈なインパクトが俺を圧倒し、そいつが輝いて見えた。 「ただの人間には興味がありません。この中に宇宙人、未来人、異世界人、超能力者がいたら あたしのところに来なさい。以上」 涼宮ハルヒとの出会いは、俺の人生を大きく変えた。
≪不安≫ こんなこと、今まで一度もなかったはずだ。 彼はいったい何者だろう。彼は何をもたらすのか。 期待していいものなのか、危険分子と捉えるべきか。 分からないということが、私を一番苛立たせる。
ひぐハル消失最新話キテルーーーーー(゚∀゚)ーーーーー!! しかしジョン=スミスで繋がらないとなると消失的な解決は不可のようで… ひぐらし設定メインとみて間違いないかな…かな? 冒頭描写だと鬼隠しだけどそれだけじゃ断定しきれんし、キョンが疑心暗鬼に陥るとは思えないし もともとキョンの仲間はSOS団なんだから部活メンバーがどんな性格だろうと「へーそうなんだー」だろうし むしろ梨佳の方がトチ狂いそうな希ガス
たしか北高が西宮で雛見沢、興宮が岐阜だよね?
雛見沢、興宮は岐阜ではないよ。 タカノさんが焼け死んだのが岐阜の山中ってだけ。
消失+エンドレスエイト・・・なのか? 俺はてっきり梨花あたり何か知ってるんだとばっかり思ってたが違うようだし なんていうのかな、サイコロ振ったら出た目が真っ白だったとか、サイコロが立方体じゃなくて正十二面体になってた、 位の理不尽な事態に困惑してるって感じ
最新話キターーッツ!! どの編になるのか、それとも新しい展開か期待 あとTIPSがかなりいい雰囲気を出してる
梨花が病院に行けっていってるんだから 状況を知ってるのか、いつもと違う「キョン」に症状がないか心配になったかってことかな。 TIPSがいいね。音楽は≪前原圭一の憂鬱≫はsolitude、 ≪不安≫はdepressive-paranoiaな感じ。
今さっき罪滅ぼし編を終わらせた俺が来ましたよっと
>>390 圭一が「出口の無い理不尽な惨劇の迷路を、壁ごとぶち壊す男」なら
キョンは「迷路を1週して入り口から出て行く男」ってとこかw
それより前の職人さんの続きが気になる 執筆してるのだろうか
>>398 早くても2週間以上はかかるとかじゃなかった?
そろそろ「来る」予感
>>391 いや、鬼隠しみたいにはならんと思うぞ。
電車内で目を覚ます以前の(ひぐらし世界での)記憶がキョンに無いってことだから、みくる風に言うなら
ひぐらしっつーパラパラマンガの列車内のシーンでSOS団が書き加えられたって感じだと思う
(車内でひたすら「ごめんなさい」コールをしていた<禁則事項>は目の前で前原一家がキョン一家に書き替えられた瞬間を見てたかも試練w)
つまりキョンは家に帰った時点で初めて雛見沢を訪れたわけだから<禁則事項>に感染するとしてもそれ以降
つまりまんま鬼隠しルート突入はないとみた
期末テスト期間という死の7日間をやりすごし、補修という死の宣告も免れた俺は、SOS団に入団して2度目の夏休みに突入しようとしていた。 谷口、お前の分もしっかり楽しんでやるからな しかし、こう意気込んでいたのも夏休み前日までだった訳で 今年の夏休みもハルヒの素っ頓狂な部活動に付き合わされることが判明した いや、わかってはいたんだ。 ただ・・・現実から目を背けたい時ってあるだろ?なっ? 終業式を終え、SOS団夏合宿の打ち合わせに部室に向かうと既に全員が集合していた 「おっそいわよキョン!合宿費全部キョンのおごり!!」 ハルヒ、お前は俺に首をくくれと? 「冗談よ。さっさと席に着きなさい!でも今日の帰り全員に喫茶店でおごりね!」 安心した。安心したんだが・・・何故か腑に落ちない。何故だろう 「さぁ〜て!全員そろった所で今年の合宿地を発表するわ!!」 今回の合宿地は古泉含め誰にも知らされていないようだ あぁ不安だ。そしてその不安はこのあと的中することになる 「今回の合宿地〜〜〜〜っ!それはっ!」 ハルヒが口でドラムロールを入れる 「かの有名な〜〜っ!雛見沢っ!!」 ほらな?俺って実は一般人じゃなくて予知能力者じゃないのか? 「大丈夫・・・あなたは普通の・・・ただの人間。」 ありがとう長門。でもなるべく人の心を読むのはやめてくれ
402 :
メロン名無しさん :2006/08/22(火) 14:01:13 ID:cKMPcoSo0
「なにこそこそ言ってるのよ!出発は明日!いいわね!」 ハルヒがビシィッ!という効果音が鳴るが如く指を指した 「ってちょっと待て!明日出発・・・というのも一応ツッコみたいが・・・雛見沢だと?おいおい、誰もが知ってるトンデモ地域じゃないか!」 雛見沢村。 俺たちが直接リアルタイムで事件のニュースを見てきたわけではないが、毎年夏の終わり頃、ひぐらしのなく頃にニュースで特集が組まれる怪事件の現場 おれたち世代でも知らぬものはいない現代日本最強のミステリースポットである ・・・あぁなるほど、ミステリースポットか。ハルヒが興味を抱かないわけないな 「昭和54年のダム工事現場監督のバラバラ殺人に始まり、以降毎年同じ日に死者と行方不明者を出し、最後には火山性ガスで全員死亡・・・確か今も立ち入り禁止になっているはずですが?」 「SOS団は何者にも縛られないのよ!!」 古泉はヤレヤレといった如く両手でお手上げのポーズをする そしてこっちを見るんじゃない古泉 一応書いてみたんだがこれ以降思いつかない・・・ SSって難しいな
403 :
メロン名無しさん :2006/08/22(火) 14:47:31 ID:rla9Qh2uO
この後、大石と赤坂に会うなかな? かな?
宵越し編かな? 雛見沢で誰に会うのか……
>>402 面白いと思う。続きができたらぜひ投下を
ちょっと気になった所が、まぁ どうでもいいことなんだけど
罪滅し編(平成17年初夏の時点)・宵越し編では雛見沢の立ち入り禁止は解かれているよ
それ以外の編では現在も封鎖となっているんだけど
表向きの封鎖理由は現在もガスの噴出が続いているから、となっている
>>404 宵越し編はGファンのやつですよね?
明日買ってみようかな・・・
>>405 了解・・・
実はまだ出題編しかやってない新参厨なんですorz
何らかの形で立ち入り禁止が解けるようにしますw
学校の課題全クリしたらひぐらし全部やって今後の展開を考えていきたいと思います
保守だッ!!!
ほ
409 :
メロン名無しさん :2006/08/24(木) 07:49:54 ID:TjymWeSIO
しゅ
410 :
35 :2006/08/24(木) 17:51:49 ID:???0
「熱心ねぇ。教えてあげてもいいけれど、その前に3つ誓ってもらうわ。 私が何を教えても後悔しない。口外しない。私が言ったなんて絶対言わない。」 ハルヒはこくりと喉を動かしてから頷く。長門は何の反応も示さずに、朝比奈さんは今にも 吠え出しそうな大型犬を前にしたかのように、鷹野さんが続ける言葉を待つ。富竹さんは曖昧に 苦笑いしながら、タバコに火をつけていた。古泉は・・・この際どうでもいい。 「雛身沢連続怪死事件、通称オヤシロさまの祟りを下している黒幕だと、私が考えている のは・・・。」 と、今まさに核心について話そうとする瞬間に、蝉の鳴き声に混じって、後ろの方から 賑やかな喋り声と、石段を上る複数の足音が耳に入る。 「ねぇ、そこに停めてある自転車って、もしかして・・・。」 「多分ハルヒたちの自転車なのですよ。」 「それにしては少し数が多いような気がしますけれど、確かに見覚えがありますわね。」 「やっぱり遅刻かよ。ったく、魅音がちゃっちゃと課題を終わらせないからだぜ。」 「そんな事言ったってね、圭ちゃん。世の中には勉強なんかより、よっぽど大事なことが たくさんあるんだよ。思春期の貴重な時間は、もっとそういう大事なことに使うべきだと 思ったら、勉強なんてやる気が起きるはずないでしょ?」 「だからって、補習を長引かせて、その貴重な時間を余分に削っちまったんじゃ意味ない だろ・・・。」 鷹野さんたちと話し込んでいたため気づかなかったが、いつの間にか約束の時間を過ぎて いたらしい。前原君たち部活メンバーの元気な声と足音が次第に近づいてくる。 「あら、いいところだったのに、残念だけれど続きはまた今度にしましょうか。・・・あ、 もちろん、今のことは内緒よ?こんな罰当たりな話をお客さんに吹き込んでた、なんて 村人に知れたら私、袋叩きにあってしまうかもしれないもの・・・くすくす。」 ここで話を打ち切ろうとする鷹野さんに、肝心なところを聞き逃すまいと、ハルヒが 食い下がろうとするが、時すでに遅く、石段を上り終えた部活メンバーがこちらの姿を 目敏く見つけ、駆け寄ってきた。
411 :
35 :2006/08/24(木) 17:54:39 ID:???0
「ごめんなさい。待ったかな、かな?」 「あら、富竹さんと鷹野さんもご一緒でしたの?奇遇ですわね。」 「こんにちは、皆さん。我々もついさっき来たところですからご心配には及びません。 ・・・お二人も偶然ここで待ち合わせをされていたそうなんですよ。」 「おやぁ。神社で逢引中だったのかなぁ?富竹さんもすみにおけないねぇ、くっくっく。」 「そ、そういうわけじゃないよ。ただ僕の野鳥撮影に鷹野さんが付き合ってくれている だけで・・・。」 「逢引・・・付き合う・・・はぅ。」 あっという間に場は騒がしさに包まれ、鷹野さんから話を聞きだすという雰囲気では なくなってしまう。 「それじゃ、愛の語らいの時間を邪魔しちゃ悪いし、私たちはそろそろ行こうか。 ・・・あれ?ハルヒさんどうかしたの?難しい顔しちゃって。」 口をへの字に曲げて、見るからに不機嫌そうなハルヒに、魅音が声をかける。 「別になんでもないわよ。」 あからさまにむすっとしていたハルヒを心配してくれたのだろうが、あいにくハルヒに 人の善意を汲み取ろうという殊勝な心がけが期待できるはずもなく、無愛想な返事が 戻ってくる。ハルヒの性格に慣れた俺たちであればさして気にもしない、いつもの光景 だが、つい先日知り合ったばかりの魅音にとっては少々面食らったことだろう。やれやれ。 「すまないが、気にしないでやってくれ。本当にたいしたことではないんだ。」 一応魅音に耳打ちしておく。 「そ、そう。それなら別にいいんだけど。」 「それより、今日はどこに連れて行ってもらえるんだ?昨日だけでも結構色々回ったと 思うんだが。」 「そうだねぇ。実際目立った観光名所は、昨日大体行っちゃったんだけど、同じところに 行くのも芸がないしねぇ。」 そうしてもらえるとこちらも助かる。なにしろ実際には昨日どころか、今日もすでに 同じところを回ってしまっているのだ。
412 :
35 :2006/08/24(木) 17:56:42 ID:???0
部活メンバーが額を寄せ合って行き先を相談し始める。こればかりはその輪に加われず 結論を待っていると、 「そういえば、」 朝比奈さんが思い出したかのように口を開いた。 「皆さんは部活メンバーと呼ばれていましたけど、何の部活をしているんですか?」 「ん?私たちの部活?・・・ふっふっふ、我が部はだね、複雑化する社会に対応するため、 活動ごとに提案される様々な条件下・・・」 「つまり、みんなでゲームして遊ぶ部活なのです。」 「この間のゲーム大会も部活の一環だったんだよ。」 「へー、そうなんですかぁ。なんだか面白そうな部活ですねぇ。」 それのどこが部活なんだ、という無粋な突っ込みは、朝比奈さんの感嘆と梨花ちゃんの 笑顔の前では勿論何の意味ももたない。 「では、ボクたちが普段遊んでいるところにご案内するというのはどうですか?皆で 部活をすればきっと面白いのですよ。」 「あら、でしたら是非とも裏山をお勧めしますわ。私が皆さんに驚きと感動をお約束し ましてよ!」 「ふむ、その手があったか。なるほどねぇ・・・。」 魅音が値踏みするようにこちらを見る。 「じゃあ、今日はみんなで部活をしてみる?もちろんキョンさんたちがそれで良ければ だけど。・・・何しろうちの部活は過酷で非情だからねぇ。あらゆる苦難を厭わない覚悟が 要求されるけど、それでも構わないというならゲスト部員として歓迎するよ。」 ゲームひとつになにやら凄い念の押され様だ。その圧迫感に朝比奈さんが後ずさりして しまっている。しかし、さっきからおとなしくしていたせいで少々忘れ気味だったが、 こういう挑発を受けて黙っていられない奴が、我がSOS団には若干一名存在している。
413 :
35 :2006/08/24(木) 17:59:27 ID:???0
「いいわよ。その挑戦受けて立とうじゃない。でも、ゲストだなんてケチくさい肩書きは いらないわね。あたしたちはSOS団として真っ向から勝負を受けるわ!」 今泣いたカラスがなんとやらだ。もう機嫌が直ってすっかり勢いづいてしまっている。 いつものことだが団員の意志も聞かずに勝手に勝負を受けるな。もっとも、特に異論が あるわけでもないのだが。 「くっくっく、いい返事だねぇ。じゃあそれで決まり。場所と種目は・・・・・・沙都子の リクエスト通り裏山にしようか。ルールは簡単。頂上に先に辿り着いた者の勝ち、但し 沙都子に限っては、他の人間が誰も頂上にたどり着けなかった場合のみ勝ちとする。 沙都子もそれでいいね?」 「ええ、構いませんことよ。むしろハンデとしては軽すぎるくらいですわね。」 なんだか妙なことになっている。最年少の一人である沙都子ちゃんにだけ、なぜ重い ハンデが課せられるのだろうか。そもそも、誰も辿り着けないとはどういうことか。 同じ疑問に行き当たったのは、意外なことに前原君だった。 「おいおい、なんで沙都子だけ別扱いなんだ?そんなので勝っても俺は嬉しくないぞ。」 「あれ?そういえば圭ちゃんは、まだ裏山に行ったことないんだっけ?」 「あのね、圭一くん。裏山には沙都子ちゃんの作った・・・」 「ダメですわよ、レナさん。その先は着いてからのお楽しみですわ、おっほっほ。」 「沙都子の作ったって、・・まさか?くそ、この俺がそういつもいつも引っ掛かると思ったら 大間違いだ。今日こそは見破ってみせるぜ。」 沙都子ちゃんにさえぎられ、答えは得られなかったものの、何か見当はついたらしい。 なにやら闘志を燃やし始めている。 「なんでしたら、ハルヒさんたちにはもっとハンデを付けてさしあげた方がよろしくは ありませんこと?なにしろ私たちには地の利がありますもの。」 「いいえ、気遣いは無用よ。相手に情けをかけられて勝ったんじゃ、SOS団の名折れ ですもの。正々堂々真っ向から勝負よ!」 「いい度胸だね。でも、その威勢が裏目に出ないといいけどねぇ。言っておくけど、 狙うのは1位のみ。そのためにはあらゆる努力をすることが義務付けられているからね。 そこのところを忘れないように。おじさんからの忠告だよ。」 不気味な笑みを漏らしながら、魅音が含みのある助言をしてくれる。 「あらゆる努力ですか・・・なるほど、それは大変そうですね。いえ、面白そうと言うべき でしょうか。」 古泉がこちらもくくくと笑いを漏らす。
414 :
35 :2006/08/24(木) 18:03:25 ID:???0
「ところで、昨日から気になっていたんだけれど、SOS団ってどういうことをする 団体なのかな。」 「お、それはおじさんも知りたいね。ちょっと変わった名前の由来とか興味あるな。」 「知りたい?なら、ぜひ聞いてちょうだい。SOS団とはすなわち・・・」 止める暇もあればこそだ。ハルヒは、胸を張って、満面の笑みを浮かべ、大音量で我らが SOS団の恥ずかしい正式名称を名乗りあげた。 「世界を大いに盛り上げるための涼宮ハルヒの団よ!」 その夜、果敢にも裏山登山に挑戦したことでくたびれ果てた俺は、旅館のロビーに並べて あるソファーに深く身を沈めていた。 結局、その後の部活は阿鼻叫喚の中、沙都子の完勝をもって幕を閉じた。ここ数ヶ月の 間で大抵のことには動じなくなったと自負する俺だが、今日の出来事は大いに驚くべき ことだった。なにしろ何の変哲もない田舎の裏山がトラップで要塞化しているのだ。しかも それを仕掛けたのが小学生の少女だって?冗談も休み休み言え。しかし、冗談でない からこそ疲れ果てている現在の俺がいるわけで。全く、春からこっち、どうしてこう 俺の周りには非常識な連中ばかり寄ってくるのだろうか。古泉に言わせればハルヒが それを望んだからということになりそうだが、そうするとハルヒに捕まった時点で俺の 命運は尽きていたことになる。やれやれ。 思い出すの忌々しいが、一応団員の戦績を述べておくと、朝比奈さんが最下位で俺が ブービー。他の3人はそこそこいいところまで登ったらしいが、結局沙都子の魔手に かかっている。というわけで俺は何とか罰ゲームだけは回避することができたわけだが、 可哀相に朝比奈さんはとんだ辱めを受けることとなってしまった。といっても、それは 彼女が普段ハルヒから受けている仕打ちと同種のものだったので、幸いにも?心の傷は そう深いものにならずにすんだようだが。 聞けば前原君はあの手の罰ゲームをしょっちゅうやらされているらしい。 あれを自分が受けていた可能性を考えると・・・止めておこう我ながら虫酸が走る。
415 :
35 :2006/08/24(木) 18:05:35 ID:???0
それにしても、長門が脱落したのは意外な結果だった。確かに沙都子のトラップは凶悪な ものだったが、あくまでそれは常識的な範囲のものである。存在自体非常識な長門が苦に するようなものとは到底思えない。気を利かせて超常的な力を使わないでくれたのか。 それとも・・・。 少し離れたソファーで黙々と分厚い本を読んでいる長門を眺める。そういえば、 こっちに来てから僅かだが長門の様子がおかしいような気もする。 「長門。」 俺の声に夏用セーラー服を着た有機ヒューマノイドが顔を上げる。 「いや・・・何でもないんだけどな。最近どうだ?元気か?」 長門はパチリと瞬きをして、分度器で測らないと解らないくらいのうなずきを返した。 「元気。」 「そりゃよかった。」 「そう。」 ほんの少ししか動かない凝固顔がことさらに固まっているような・・・いや逆か、変に 緩んでいるような・・・そんな矛盾した感想が同時に出てくるくらいだから俺の気のせい なのかもしれない。 そんな考えごとをしていると、ポケットに入れていた携帯電話の呼び出しを受けた。 ちなみに雛身沢では携帯は圏外。相当な田舎であることを再認識させてくれる事実だ。
416 :
35 :2006/08/24(木) 18:07:36 ID:???0
「やっほー、キョンくん、元気〜?」 通話ボタンを押すと妹のけたたましい声が耳に飛び込んできた。こんなところまで 何の用だ?まさか自分も行きたいとか言い始めるんじゃないだろうな。 「違うよー。でも本当は行きたかったのに、キョンくんだけこっそり行くなんて ずるい〜。」 ・・・やはり、妹に気づかれないように家を出たのは正解だったようだ。 それはともかく、早く本題に入れ。 「んとねー。親戚のひとが、死んじゃってお葬式があるから、キョンくんも帰って きなさいだって。でも、無理ならいいって。」 どっちなんだ。意味が解らないぞ。そもそも死んだって誰が? 「んー、よく知らない人ー。キョンくんも会ったことないからどっちでもいいって 言ってたよ。」 ・・・要するに遠い親戚が亡くなったから、自分たちは葬式に行くけどお前はどうする? ということだろうか。さて、どうしたものか。 A 止むを得ない。一時合宿を離れる。 B 気が進まない。合宿に残る。
新作キターッ!!! GJ! これは鬼隠し編と他編の分岐ルートですか? Aでお願いします
新作キターーーーー(゚∀゚)ーーーーー!! むぅ〜、この選択肢はあっちかこっちかの別れ道かな? まあアレを選んだとしても今のところハルヒ法則とひぐらし法則とどっちが優位なのかも分からんし 一応こっちはフラグも既に立ってるけど…両方立てちゃうか… Aに一票で あ〜その〜キョン途中離脱でハルヒがキれて惨劇とか、そう言う変則的な罠、まさかありませんよねぇ?
そんなにフラグ立てたいんかおまいらw Aで!!!
むしろ、キョンが葬式に行っている間にみくるが惨劇に巻き込まれて唯一生き残る その後キョンが見舞いに行って、鬼曝し編最終話の展開に…… とりあえずAで
しかしキョンが離脱すると誰の視点になるんだ? 三人称?
普通に圭一・レナ視点とかでもいいんじゃない 部活メンバーから見たSOS団ってのも読んでみたい
A KOOLになれキョン
あえてB
425 :
メロン名無しさん :2006/08/25(金) 14:59:14 ID:ORTAJ2nwO
新作乙です
426 :
メロン名無しさん :2006/08/25(金) 15:02:36 ID:ORTAJ2nwO
新作乙です ここはAに一票入れます。キョンがいない間に何が起こる?!
あれ、何か起こるんだっけ? アニメ組だけど特に何も無かった気が
428 :
メロン名無しさん :2006/08/25(金) 21:24:53 ID:oCaFpi4e0
なんか富竹&みよさん出てきて怪しいがとりあえず・・・ Bで!
Aだな 俺としては早く事件が起きてほしいし んで、真っ先に死ぬのが一番どうでもいい古(ry
430 :
世界を大いに盛り上げるための名無しをよろしく! :2006/08/25(金) 21:40:28 ID:JVjTJqeM0
ようつべでひぐらし4話まで見たけどこええええええええ!!!!!^^; こういうの好きだけど絵と声優がもっとうまくて出血量がもっとあればはまってたかもなあ^^
>>429 ちょw
俺的には園崎拷問室で、みく(r
この流れだと無理そうだけどB
新作キタ━━(゚∀゚)━━! Bだったら全く想像つかなくなるからBで
このタイミングでキョンのリタイアはないだろ Bに1票
436 :
メロン名無しさん :2006/08/26(土) 12:29:23 ID:+prKxEEdO
一人一票までなの?
Bなのかな?かな?
どうなるかしらんが、Aで。
物語がいい方向に向かうことを期待しつつB
ハルヒあんまり知らないからなんとも言えないけど、とりあえず
>>422 に同意
とりあえずAかな? と言うかAとBの選択肢の続きってそれぞれどうなるんですか? ひぐらしのアニメ・原作ともに見たこと無いハルヒヲタの漏れにおしえてくれっ
Bでお願いします。
>>444 いや、Aならキョンの出番は終わりだろ
わざわざ往復して合流するくらいなら
最初から会ったことも無い親戚の葬式のために帰ったりしないだろうし
>>445 一時離れるだからきっとKOOLになって戻ってくるよ
>>442 のような奴に「KOOL」を解説しておくと
・かつては前原圭一の事をそう呼んでいたが名誉挽回したので、現在では常軌を逸した行動自体の事を指す。
「クールになれ」と言いつつ、クールとはかけ離れた行動を執り続ける圭一を
「K」「K1」「COOL」「クール」等と呼んでいたのを、本スレpart11の639が「KOOL」と呼んだのがはじまり。
>>446 戻ってこれるかってのが問題なんだよな
親は葬式はどっちでもいいって言ってるんだから
一旦帰ったらもう1往復分の金なんて出してくれないだろうし
キョンが自腹切るなら、最初から帰らなければいいだけだし・・・
まぁ、単に俺がB希望だからAならちゃんとした理由をつけて欲しいだけってのもあるが・・・
キョン一時帰還→キョンがいないとつまらんハルヒは団員総帰還命令→全員KOOLになって再び雛見沢
ちょwwwwそれじゃ梨花ちゃま死亡確定wwwww むしろみくるが梨花ちゃまに「未来へ(・∀・)カエレ!」言われてた伏線いかして 朝比奈みくる(大)がいいところで乱入とk(ぶぉんぐしゃ
Aルートになっても朝倉に追い掛け回されて雛見沢に緊急退避って事で戻って来ればいいんじゃない? それでキョンを追ってきた朝倉と長門が雛見沢で大バトル。 何とか朝倉を倒すも、長門はポンコツになってしまう・・・・ 個人的にはBがいいけどね。
Aを希望。 そしてみくる(大)と接触って展開はどうか? 盤上にまだ全ての駒が揃っていない。
453 :
メロン名無しさん :2006/08/27(日) 11:32:46 ID:kmkWIhmnO
B希望
454 :
メロン名無しさん :2006/08/27(日) 11:53:43 ID:sfhp3rUsO
>>451 それじゃただのハルヒになるだけだろ
ひぐらしと合わせないと面白くないって
でもこの流れでAはちょっと強引な気がするんだよな…もう少しAを選ぶ動機が強ければ良かったんだが。
456 :
メロン名無しさん :2006/08/27(日) 16:16:15 ID:N/pXKkI1O
Bの方が話し広げやすそうジャマイカ? Bに一票。
Aじゃ流れが予想ついちゃうからね Bで
キョンが帰ったらハルヒが閉鎖空間を発生させそうだし 古泉達は止めるんじゃないか? B希望
459 :
438 :2006/08/27(日) 17:37:58 ID:???0
うーん…やっぱりBで。
35氏が書きやすい方でいいッス
流れに逆らってA
いまんとこ A 12 B 15
葬式会場が偶然雛見沢から遠すぎず近すぎずの場所で、 夜行って一泊して次の日に帰るくらいならAでも続行可能かも
雛見沢から離れるのは発狂の伏線じゃなかったっけ?
ネタバレになるがそのとおり。 だから<禁則事項>の人たちはあらかじめ<禁則事項>を受けてから村に入る。 ちなみに興宮ぐらいならなんら影響ナシ でもここは先が読めなくなるBで
キョンが<禁則事項>を<禁則事項>するのは嫌だから そうならないことを期待しつつB
いや、そういうこともできるのが二次創作の醍醐味 ということでA希望
A希望です 発症しても長門が何とかしてくれる、はず
その長門が真っ先に
アレは実は情報生命体の一種って事にすればいいんじゃね?
正直長門は好きだが、ひぐらしの展開と合わせると邪魔になりそうなので 綿流しの夜にポアしてほしい
みくるの発症が見てえ。 「禁則事項ですよぉぉぉおおお!!!??」とか叫びながら 鉈持ってキョンに襲いかかってもらいたいもんだ
473 :
メロン名無しさん :2006/08/28(月) 02:35:33 ID:9tlT3iz2O
職人降臨期待
キョン「1500秒だッ!」
そろそろ詩音が出てきて欲しいな そんで態度悪いハルヒとガチで喧嘩 勝手な事いってごめんね職人さん
>>471 、いいや、村中がL5の患者ばかりになっても
長門さえいれば全て解決してくれる。むしろ、そんな超展開も
見たい。
さすがにそこまでご都合主義な話はつまらん
ゲーム大会やら部活面子に敗北やらキョン途中離脱やらで蓄まりに蓄まった欝憤が綿流しの夜についに爆発! 雛見沢を閉鎖空間が包み込み興宮到着の翌日から綿流しの日までを繰り返す羽目に… こんな展開なら鬼隠し〜皆殺し全てできるし、長門はずっと観測に撤するから問題ナッシング
というか ハルヒ達は昼間雛見沢に遊びに行ってるだけで 宿は鹿骨市内の機関の旅館なんだから Aだとしても発症はしないだろ
そう考えると立場的には大石や赤坂と同じになるのか… 確かに発症しない可能性が高いな…
481 :
メロン名無しさん :2006/08/28(月) 15:28:10 ID:9tlT3iz2O
あげます。
捕手
>>479 でも夏美はずっと興宮に住んでて
雛見沢に来た事があるかどうかもはっきりしてないのに発症したんだよな。
おやっさんやダム工事作業員も宿は多分興宮だろうし
まぁどちらも過度のストレスで発症しやすい状況だったから一概に比べられんけど
ところで祭編の鷹野の過去見ると
古泉は小泉大佐の孫で祖父の復讐のために野村を使って…
なんて展開を妄想してしまふ。
夏美が発症したのを見ると、雛見沢とその近隣に滞在したら感染するってことじゃないか? 疑心暗鬼にならないから発症しないだけで、感染者はそれなりにいると思う。 AでもBでも作者の書きやすい方で
発症の方法やルートが明らかにされてないから その辺はある程度好きにできるよね。
Aは何事もなくみんな帰ってきそうなルートでつまらない Bはまだ未知数の可能性を秘めていて面白そう Aに一票
長門が症候群の病原体を発見→感染の恐れアリとして帰還 完
まだだ!まだ終わらんよ!
490 :
メロン名無しさん :2006/08/30(水) 00:28:55 ID:GiqfTt5EO
捕手
491 :
メロン名無しさん :2006/08/30(水) 12:00:59 ID:GiqfTt5EO
捕手
とりあえず長門にはリミッター掛けといた方がいいと思うよ。 長門の一人勝ちみたいなのはちょっとアレだから
493 :
メロン名無しさん :2006/08/30(水) 16:11:42 ID:MujhS6pJO
保守
>>492 『東京』もしくは『○○機関』の中に強行派が記憶操作か何かで紛れ込んでるのかw
>>494 ハルヒの観察が目的な、
あの対有機生命体コンタクト用ヒューマノイド・インターフェイスがまさか!?
>>495 きみどりさんのことかぁー!!
それなら長門とも互角だな
498 :
メロン名無しさん :2006/08/30(水) 21:49:21 ID:EZjYb6exO
よくアニメの内容のスレ見ていて気になるんだがなぜハルヒ厨は嫌われるんだ?(嫌ってない方もいるみたいだが…)
初回放送直後からハルヒ関連スレがアニメ鯖内外問わずいたる所に乱立されたから 終了後はだいぶ減ったが今だにその余韻で嫌われている つまり、原因はハルヒではなく、ハルヒ厨な訳だ
厨が嫌われないハズないじゃないか
>>501 わかりやすい返答ありがとうございました
ハルヒと全然関係ないスレにやたらハルヒAAが貼られたりもしたし
505 :
メロン名無しさん :2006/08/31(木) 13:29:59 ID:JxMqe9v0O
スレタイから離れてる希ガス 保守
このスレは保守しろって、ばっちゃが言ってた
SOS団がL5になったらどうなるか… ……みくるが一番ヤバそうな気が
ハルヒのアニマスピリチアが覚醒 ハルヒ「あたしの歌を聴けぇぇぇぇーーー!!!」
そして、見てしまう。 教室の中で、押し倒された、長門有希を。 ……な。……なんて、ことを…。キョンったら、教室で、Aマイナーの長門と…、何かの間違いだ!! でも、あのもみあげは確かにキョンだった。…事前?まさか事後じゃあないだろうなッ!!! あんな事やそんな事をしてたら、つまり非童貞!……あんまりに羨ましいッ!!!
OPテーマは【ハレ腫れカユイ】だな
512 :
メロン名無しさん :2006/09/01(金) 07:54:33 ID:vV4Sdoc5O
ほ
東京と古泉の所属する機関が敵対関係にあるってのもいいんじゃない?
ひぐらしとハルヒを合わせる場合 ひぐらしは昭和58年って設定だからどうしよう 時間は無視して進めるか、ハルヒの摩訶不思議パワーのせいにするか
>>514 なら、合宿で平成18年の雛見沢に行ったことにして
1、朝比奈のTPDDで昭和58年に飛ぶか
2、雛見沢大災害で生き残った羽入がハルヒの能力使って昭和58年と平成18年の混在する閉鎖空間のさくせいとか
そんなんでいいんじゃない?
昭和58年にこだわる必要は無いと思う。 普通に平成でいいだろ、ひぐらしキャラが携帯使ってたりネットやってたりしても何ら違和感無いし。 わざわざタイムスリップとかさせる必要は無いんじゃない?
まぁ職人が好きに書けばいい 変に影響されると本編の魅音みたいになるかもしれんしな
ひぐらしは携帯が普及してたらそもそも起こらない事件が多いから難しそうだな
>>415 みたいに携帯が使えないド田舎って事にすれば問題ないだろ
TIPSを入手しました 「奥野派会合盗聴記録」 「それではお手元の資料をご覧下さい」 「はは…これは魂消たね。 某大先生がご存命なら手を叩いて喜んだ事だろう」 「抑止兵器って事かい?馬鹿言っちゃならんよ。 いつ爆発するかも解らない核なんて冗談じゃない」 「ああ、それも全世界を巻き込む核だよ。 どこかへ幽閉し脳に快楽物質でも投与し続ければ或いは… ……そのESP機関の対応はどうなってるんだい?」 「H・Sには事実を伏せたまま保護観察… 平穏な生涯を全うして貰う方針と。 下手に刺激しないようにと相当慎重に扱っています」 「…死んでも大丈夫なのか?」 「まあ…保護観察の間に解明を行うのではないかと… 何せH・Sの力に関しては、 このESP機関ですら明確な答えを持ち合わせてはおらず」 「………… 小泉派は既に文字通りの亡霊。 アルファベットプロジェクトが求めていたものであろうが関係無い。 このH・S…最早、日本国だけの問題では済まされんよ、世界の問題だ。 H・Sの存在を知られて介入の口実とされてからでは遅い…」 「…と、申しますと?」 「…退場願うまでだ。 このジョーカーを日本の手に握らせたままではならん」 東京が絡むとこんな感じー?ってのをテキトーに妄想
このまま放置したり…しないよね?
ハルヒ「してないかな…嘘や隠し事」
「綿流し?」 「そ! 毎年この村でやるお祭りでねー。キョンちゃんも行くでしょー? 屋台がたくさん出たり、まぁ一見普通のお祭りなんだけどね。最後に古くなった布団を鍬で裂いて、 中の綿を川に流すの。それが供養……くょっ……くっくくっ、ぷはっ……ははっ、あははは、 あっはっはっはっはっはっ……も〜ダメ、キョンちゃん面白すぎるよ! 何その顔!」 「み、魅ぃちゃん……あんまり笑っちゃ悪い……くすっ。あっ! ご、ゴメンねキョン君、 そんなつもりは……」 バカ笑いする魅音と、笑いを堪えて引きつった顔のレナ。この二人と俺は家の方向が同じなんで 学校の行き帰りを共にしている。下校途中、レナも魅音も人の顔をマトモに見ようとせず、 泳いだ目でチラ見しては楽しんでやがる。 さて、まずはこの状況に至るまでを説明しましょうか。 昨日、俺が早退したせいで中止になってしまった部活。特に何をするかは決まっていないが、 みんなで楽しく色んなゲームをして遊ぶことを活動内容としている。妙な大義名分の無いSOS団。 つまりそんなところだ。何とも健全で素直じゃないか。……これだけならな。 ま、とにかく1クラスしかないこの学校には、そういう部活なるものが存在していて、魅音はその部長なのだ。 他のメンバーは、レナ、沙都子、梨花ちゃん。この世界での仲良しグループってやつだ。 そして俺はまだ部活に所属していないらしく、昨日が部活初日として入部試験の予定だったらしい。 無論、入部試験もゲーム。その試験の結果次第で入部が許可されるそうだ。とは言っても入部はすでに 決まっていて形式だけの入部試験、そんな印象を受けなくもない。さらに、浮かれ気味の魅音や沙都子。 この時点でいやな予感はしてたんだけどね。 この部活の方針は、どんな戦いも勝利あるのみ、勝つためなら手段を選ばず、いかなる努力も厭わない。 最下位すなわち敗北者には恐ろしい懲罰が待ち受け、その回避のためなら他人を蹴落とすことすら躊躇わない。 スパルタ市民も裸足で逃げ出す冷徹なる会則のもと、日々鍛練を怠らない。そんな感じらしい。 入部試験に選ばれたゲームはジジ抜き。ババ抜きとルールは同じだが、ジョーカーを加えるのではなく、 52枚のカードの中からランダムに一枚抜いて、そのカードの数字がジョーカーの代わりになる。つまり、 ババが何だか分からないババ抜きってワケだ。 そういうルールだし、多少の心理戦や深読みも必要と考え、俺は頑張ってみることにした。ここにいるやつらは おそらく毎日ハイレベルな戦いを繰り返しているだろうから、この手のゲームは強いはずだ。 対する俺の最近のゲーム遍歴といえば、下手の横好き以外に表現できない古泉相手に時々やるぐらい。 これはちょっとやそっとじゃ歯が立たないかもしれない。俺にできる最大限の努力をしなければ勝てないだろう。 よし、本気でやってやろうじゃねえか!
……と考えていたんだが、甘かった。そりゃね、みんなカードのわずかな折り目やキズ、色あせ具合まで 52枚全部覚えてるんだぜ。俺だけが見えない公開ジジ抜きだったんだからな、連敗に次ぐ連敗。勝てるわけがない。 もう何とも無残な負けっぷり。しかも入部試験といえども、最下位の者には容赦ない罰ゲームときたもんだ。 初日なんで、顔に落書きだけで済ませてくれたそうだが、油性はやめて……なんて嘆願も当然のごとく聞き入れてもらえず、 やつらマジックどころか口紅やらアイシャドウやら化粧品まで持ち出して、あぁ──以下、ご想像にお任せする。 ちなみに、最後まで諦めなかった心意気が評価されて俺の入部は許可された。ハイ、しばらくみんなのオモチャ決定。 そんな部活を終えての帰り道、家に着くまで落書きはそのままにしておくことを強制されている。 「いや〜、ごめんごめん。あまりに芸術的だったからさー。それでね、お祭りの最後の奉納演舞を 古手神社の巫女さんとして梨花ちゃんがやることになってるんだけど、それがなかなか見物なんだよ。 だからキョンちゃんも絶対行くんだよ! 今年もやるから部活メンバー綿流し五凶爆闘!」 「あは。魅ぃちゃんやる気満々だね!」 おいおい、物騒な響きだな。部活と結びつくことでさらに凄みを増すことはとりあえず俺も学習済みだ。 お祭りは嫌いじゃないが、そんな時まで部活を延長しなくてもいんじゃないか。せめて普通に楽しませてくれ。 「あっはっは。うちの部活に入った以上、そうはいかないよ〜? どんな時、場所でも勝負があった方が 気持ちが盛り上がるじゃない? んー、結果的に屋台荒らしの要素もあるかもしれないかな〜。 日頃の活動の成果を発揮するわけだからね。くっくっ、おじさん今から楽しみでさー」 対外試合ってやつか。ったく、魅音のそういう精神は女にしとくにはもったいねーよ。 「ははっ、よく言われるよ! 時々なんで自分が女なのか疑問に思うこともあるからなぁ。 それにしてもキョンちゃん、あまり乗り気じゃないのー? あ、ひょっとして……、 レナを誘って二人で行こうと考えてる!? ひと夏の思い出にオトナになっちゃうつもりとか?」 「み、魅ぃちゃん……はぅ……」 やれやれ。真っ赤な顔して困るレナをゲラゲラ笑いながらバシバシ叩く魅音。 なんて対照的な二人なんだ。ま、乗り気じゃないなんてことはないけどな。お祭りは好きだ。 部活の延長ってのも考えようによっちゃなかなか味わえない楽しみ方かもしれないし。 「そうそう、そんなわけだからさ、楽しみにしててよ! んじゃおじさんこの辺で! じゃね!」
魅音と別れると、レナがちょっぴり不安げな表情で聞いてきた。 「あ、あのさ。全然話変わるんだけど、これからレナの宝探しに付き合ってもらっても、いいかな?かな?」 宝探し……? 何だそれ? よくわからんが、別に帰ってもヒマだしな。全然構わないぜ。 「ホント? わっ、嬉しいな。じゃあこっちだよ! だよ!!」 一瞬で咲き誇るヒマワリのような笑顔になって俺の手を引っ張るレナは上機嫌を振りまいている。 この子はきっと本当に純粋なんだろう、と思いながら連れて行かれたその場所は、粗大ゴミの山だった。 道端から少し離れた木々の向こう、やや急な斜面を下ったところに積まれたタンスにソファー、 テレビに冷蔵庫。その他諸々。こんな瓦礫でどんなハードな宝探しをする気だよ。 「はぅっ、……レナにとっては……ゴミの山じゃないんだよ……」 今度は夕立寸前の曇り空、表情の七変化は俺の心を揺さぶってばかりだ。マズイこと言っちまったかな。 ひょっとしたら何か思い出の場所なのかもしれない。 「ここはね……レナにとってはね……、 宝 の 山 なんだよ!!! だよぉぉおおお! はう〜〜かぁいいがいっぱいぃぃぃいいい!!! かぁいいよぅかぁいいよぅぅ!!! お持ち帰り〜〜〜〜〜!!!!!」 狂人のごとく叫びながら、レナはゴミの山に駆け出していった。価値観ってやつは千差万別。否定する気はないさ。 「危ないから気をつけろよー……」 粗大ゴミが無造作に投げ捨てられているし、こんなところで遊んでいたら怪我しないとも限らない。 それに、付き合うって言ったからな、とりあえず近くに座って見守ることにする。 竜宮レナ。その性格は分かるような分からないような、底抜けに無邪気かと思えばどこか影がある一面をのぞかせたり。 部活メンバーの中でも、特に掴みにくいというか……。 暮れかかった空を眺めながらそんなことを考えつつ、次第にぼんやりとしてきた意識の内側に、無機質な音が 斜め後ろから瞬時に切り込んできた。 パシャッ! 振り返るとそこにはタンクトップでカメラ片手に怪しく微笑むおっさんがいた。
「何ですか? いきなり」 「いやいや、ごめんね。夕暮れにたそがれる少年が、あまりにも絵になっていたんで、つい……。断りなく 撮影してしまったことは謝るよ。すまないね。普段は野鳥撮影がメインなんで、ちょっと気が回らなかったんだ」 おいおい、俺を野鳥と同等に扱ったのかよ。いいけどさ。 「はははっ、ごめんごめん。君は雛見沢の人かい?」 ええ、まあ。最近引っ越してきたばかりですけど。そういうあなたは雛見沢の人じゃないんですか? 「うん。僕は富竹。フリーのカメラマンさ。雛見沢には年に4回ほど来てるんだ。ここの自然は本当に素晴らしい。 それにもうすぐ綿流しだからね、今はそれで滞在しているんだ。引っ越してきたばかりじゃ、まだ見たことないかな? 奉納演舞や川に綿を流す場面なんかはすごく綺麗だよ。君も是非行ってごらん。きっと楽しめるから」 へぇ、そのためにわざわざ来るぐらいじゃ、結構すごいお祭りなのか。 「そうだね、期待していいと思うよ。ところで彼女、さっきからゴミの山で何してるんだい?」 さぁ? 昔埋めたバラバラ死体でも探してるんじゃないっすか? 「はは。嫌な事件だったよね」 ……え? ちょっと待て── 「キョンくーん!!」 富竹と名乗るカメラマンに聞き返そうと、開いた口から質問を投げる寸前で、俺を呼ぶ声にそれはさえぎられた。 レナが帰ってきたのだ。 「おっと、彼女が戻ってきたね。お邪魔しちゃ悪いから、僕はこれで。それじゃまた、キョン君」 親しか知らないはずの欲しい物、なのに何故かサンタさんがそれを知っていて、 クリスマスの夜、寝ている間に枕元へプレゼントをそっと置いていってくれた、 翌朝、明らかにデパートのクリスマス用包装紙であることに微塵の疑問も持たずに、 それを丁寧に開けると中からは念願の……、そして大喜びでプレゼントを大事そうに抱きかかえる、 過ぎ去りし日の子供時代のようにレナは炊飯器を両腕で包み込んでいる。 それ、そんなに嬉しいか?ってかもう壊れていて使えないし、壊れてなくても使う気になれないだろ。 「はぅ〜、こんなにかぁいい炊飯器が見つかるなんて……」 炊飯器のフタを愛しそうに撫でるレナに、かける言葉は思いつかなかった。 「なぁ、ところでさ、さっきの場所で何かあったの? 殺人事件とか」 「知らない」 俺が言い終わらないうちに、レナは拒絶をかぶせてきた。そう、否定というより拒絶。 まるでそのことを聞かれるのが嫌であるかのように。何だ? 何でだ?
今までのレナからは考えられないくらいキッパリとした口調に面食らっていると、 申し訳なさそうに弁解してきた。 「あ、ごめんね。レナも去年引っ越してきたばっかりだから、よく知らないの……うん、ごめんね」 ……たぶん何かあったんだろうね、あの場所で。けどそれに触れるのは好ましくない。いわゆるタブーってやつだ。 俺たちが暮らす社会、町や村、友人たちのコミュニティー、あるいは家庭。どこにだってタブーの一つや二つあるさ。 別に不思議なことじゃない。そうだろ? それを侵せば円滑な人間関係の構築に支障をきたす、ギクシャクする。 だから、触れる必要の無いものには触れない。それが良識ってもんだ。 「そっか。ま、いっか。……よかったな、可愛い炊飯器がみつかって。」 「うん!!! でもね、ほんとはケンタくん人形のほうがかぁいいんだよ!だよ!! はぅ〜、ケンタくん人形も欲しかったなぁ」 「って、フライドチキンの店先にあるでっかい人形のことか?」 「そう。大きくって下の方に埋まってるし、取れないから諦めちゃった……」 うーん、その『かぁいい』ものの基準が分からん。 それから俺とレナは瓦礫の山について、あそこにはこんなかぁいいものもあるんだ、むこうはまだ未開の地だから 今度行ってみたい、そんな話をしながらしばらく歩いて、家の近くの分かれ道にたどり着いた。 「じゃ、俺こっちだから。また明日な」 そう言って軽く手を振ろうとしたら、レナが俺を引き止めた。 「ねぇ、キョンくん。……もう少しだけ付き合ってもらってもいいかな?」 今日は目まぐるしく変わるレナの表情をたくさん見てきた。が、その時の顔は一日通して俺に見せた どの顔よりも真剣で、脳裏に火傷のごとく焼き付いた。
TIPSを入手しました ≪興宮バイク事件≫ 今考えると、うかつだったとしか言いようがない。 キョンちゃんとレナと別れた後、一度家に寄って自転車で興宮を目指す。私が向かった先は、 親戚の経営する玩具屋さん。たまにバイトというか、お店の手伝いをしてるんだけど、 今日はシフトのことで相談しに行った。 信号待ちをしている間にふと考え事を始める。私ちょっと、男キャラすぎやしないか? キョンちゃんには男にしとくにゃもったいないとか言われるし、私は私で男の子の前でも 平気で下ネタ話しちゃうし。年頃の娘がこれでいいんだろうか。 信号が青に変わって、自転車を進める。でも今さらおしとやかな乙女になっても、 周りは逆に心配するだろうな。熱でもあるのか、食べ物があたったのか、……。 それにどうせそんなことしたって、すぐにボロがでるさ。はぁ〜、悩ましい。 と、急に前のめりになって自転車が止まる。目の前でバイクが3台、綺麗にドミノ倒し。 あれ、追突しちゃった? そこで初めて気付く。歩道に停めてあったバイクの脇に突っ込んだのだ。 考え事なんてしながら自転車こいだら危ないに決まってる。完全に前方不注意だった。 あ〜、ついてない。バイク3台も1人じゃ起こせないよ……なんて考えてる私の襟首を誰かが掴む。 そのまま路地裏に引きずり込まれ、バイクの所有者らしきガラの悪い3人組がまくしたててきた。 「んだてめンなろぉおおおぉおおおおッ!! すったるぁ、おるぁあッ!!」 「をるぉんったら、なしツくとぉッんじゃねえぞおおおおぉおおおッ!!」 何、言ってんの? 日本語で大丈夫だよ? さっぱり意味が分からずにキョトンとする私を囲んで威嚇を続ける。……3人か。 園崎家次期頭首として育てられてきた私にとっては、どうにかならない人数じゃない。 まぁ、できればこんなとこで暴れたくないんだけど。
仕方なく、先制攻撃をしようとした矢先。 「おい! 女の子1人相手に、みっともないんじゃねーのか!? その辺にしとけ!」 誰かが助けに入ってくれたみたいだ。参ったな、部外者を巻き込んで怪我させたくはない。 「んじゃごらぁああッ!!! イイとこ見ったつぉんかぁんあああッ?!」 「っこつけんとぉ痛い目見さらっそおおぉお!!??」 見た感じ、私と同い年ぐらいの男の子だったが、3人組の迫力に押され気味のようだ。 胸ぐらをつかまれて、さらに怖気づく。 「あぁ、いやいや、ちょっ…と、待ってください! とりあえず暴力はやめましょうよ! あわわ……、バイクがですね、倒れたのはお気の毒と思いますが、できればご機嫌を直されては いかがでしょうー……なんてね! ははっ、その、お金とかは無いんですけどね、ははは……」 ねぇ、助けに来たんじゃないの? 「おぉお…そうじゃのぉ、金がのぉんならしゃあんなぁ!!体で払ってもらう他ないっしゃあなぁあ!?」 「こんの女、いい体してまんもおなぁ…!脱がしたらさぞや…むげへへへへへへ!!」 ちょ、マジで? 「おお、折れんさ、AVなんかでよぉやっとる脱がッシーンが好きでさ!!はぁはぁ!」 「あぁあぁやっぱりHシーンそのもんよりゃあその前座の脱がすシーンも興奮すっさなあぁあ…!!」 興奮しながらこっち見ないでよ! 何なのその手つき!? 「むはあぁああぁ脱がすあんもええぇんのおおぉおおぉ!!」 「上から下までぜ〜〜〜んぶ脱がっしゃあよぉおおー! はああぁあええのんしゃあ〜!!!」 仕方ない、こっちから攻撃するか……そう思った瞬間、閃光が瞬く。あの男の子が……一体!?
「このボケナスどもがあああぁああぁあぁ!!!」 稲妻のような光が迸り、3人組が次々と殴り倒される!! 何だ、強いんなら最初からそうしてよ。 「なぁあ、何しさらすんじゃあああぁぁあ!!いてこまされたいンかぁああ!!!ぐほあッ?!」 「お前らはわかっていない!わかっていない!!!全裸には萌えがない!!服は脱がしても靴下は脱がすな!! いいかよく聞けモンキーども。ホモサピエンスと動物の違いは何か。そう、衣服の着用だ。 つまりヒトは衣服があって初めてヒトなのだ!それを全部脱がすことでしか欲情できない貴様らはヒト以下!! 動物と同じだあああぁ!!全員を矯正するッ!!歯を食いしばれええぇええぇえ!!!」 「ぐはあっ!!!」 ……?!? 「先ほどAVの脱衣シーンを引き合いに出したな。例えばここに『コスプレHビデオ』があったとする。 コスプレと一言に言ってもその裾野は広すぎる。だからここでは最も普及していると思われる制服系で説明することとする!! 制服系の御三家と言えば何か!!!答えてみろ!!そうだな、制服、体操服、スクール水着だろう。 なおセーラーかブレザーかの好みの違いは制服にカテゴライズするものとする。勿論、ブルマーかスパッツかの違いも同様!! スク水も紺か白かの違いはあれどカテゴリーは同じ扱いだ!!!どうだ、これだけでも甘美な響きがするであろう?!! ではお前ら3人がこれらの内の一つずつが好みであったと仮定しよう!!おいノッポ!!お前は制服だ!デブ!お前は体操服、 そしてチビはスク水だ!!頭に思い描け、時間は3秒!!描けたか?妄想くらい自在に出来ろ、気合が足りんやり直せッ!! ではお前らの望む衣装が登場するHビデオがここにあるぞ、あると思え、あると信じろ気合を入れろ!! 返事は押忍かサーイエッサーだ!!!それらの萌え衣装が、貴様らの馬鹿げた欲情に従い一糸纏わぬ姿に ひん剥かれたと思うがいい!だがおいお前らよく考えろ!!全部脱いだらもうそりゃコスプレHじゃないぞッ?!?! 最近そういう詐欺紛いなAVが増えているが実に嘆かわしい!!服を全部剥いだらもうそれは文明人ではない、動物だ!! 全裸にしか欲情できない貴様らは犬、猿、雉だ!!キビダンゴでももらって鬼ヶ島へでも失せろ! 貴様ら聞いているのか、軟弱スルメどもがああぁ!!!歯を食いしばれ、今日は徹底的にしごく!!! 貴様らが自分の妄想でご飯三杯行けるまで今日は寝られないと思ええ!!!はいいぃいい指導指導指導ぉおおッ!!!!」
……。 その時、何人かが走ってくる音がした。 「圭一〜っ!!! 大丈夫ー!!??」 「くそ、……や、やべぇぞ! ずらかれ!! 覚えてろ!!!」 どうやら連れが来たらしい。不利な状況を理解したのか、3人組は捨て台詞とともに逃げ去っていった。 「すごいですね、前原さん。あんな怖そうな3人相手に……僕だったらきっと足がすくんで動けませんよ」 「ふぇえ、だ、大丈夫ですかぁ???」 「へー、何よあんた。結構強いじゃない!逃げてったやつの1人なんか鼻血出してたわよ」 「ふー……。俺の固有結界もだいぶ磨きがかかったかな……。お、それより、オマエ大丈夫か?」 私の方に振り返った男の子の周りに仲間たちが集まってくる。この制服は……北高の生徒たちか。 怪しすぎる大演説に圧倒されてポーっとしてる私の頭を、前原と呼ばれた彼が突然撫でてきた。 「3人に囲まれて怖かったよなぁ。でも、もうあいつらもいなくなったし、元気出せよ!」 満面の笑みで髪をわしわしする。うーん、初対面なんだけどな。一応、デリカシーとかさ……。 まぁけど、きっと彼なりに慰めてくれているんだろう。それだけでも分かる、ガサツな性格。 私と似てるかもねー、この人。 緊張感の解けた心にスーッと入り込んでくるつむじ風。何だろう、この感情。 「じゃあな、気をつけてな!」 あり得ないほど馴れ馴れしいのに、妙な温もりを感じてしまった私を残して、彼は仲間たちと去っていった。 何はともあれ、助けられたことになるのかな。 ……北高か。
その夜、私は電話をした。 「うん、そう。それでね、そのまま行っちゃったからさー、せめてお礼がしたいなぁって。 北高の制服着てたから、詩音なら分かるかと思って……」 「なるほど、お姉も律儀な人ですねー。でも前原なんて生徒いたかなぁ?ま、調べれば分かるでしょうけど」 電話の相手は北高に通う双子の妹、詩音だ。訳あって、雛見沢の園崎邸ではなく興宮に住んでいる。 「あと連れが3、4人くらいいたかなー。女の子何人かと、男の子1人。あー女の子の中に、肩ぐらいの長さの 黒髪でオレンジ色のカチューシャつけてる子がいたかも……」 「ん〜……あっ、あー!!! あぁ、はいはい!! その子ならたぶん分かります! 北高一有名なんじゃないかな」 「え、そうなの?」 「なんかねー、SOS団? とかいうよく分からない同好会らしきものを立ち上げて、色々不思議な活動してますよ。 涼宮ハルヒっていったかな、だいぶ変わった子みたいです。一緒にいたなら前原って人もSOS団の1人かも」 「へぇ、そうなんだ……じゃあ、その涼宮って子とは、仲良しなのかな?」 「……あれぇえー? 気になるんですかお姉? ひょっとして一目惚れ!? えええっ!!???」 「ちち、違うよ!! 違うって!!! なんとなくそう思っただけ! と、とにかくお願いね、ちゃんと誘ってよ?」 「それは別に構いませんけど、何で綿流しに? 普通に会ってお礼すればいいじゃないですか。 上手くセッティングしますよー??」 「だっ、だから照れくさいでしょ!? そういう風に改まってだとさ……」 「くすくす。お姉らしいですね。いいですよ、わかりました。私がキッチリ綿流しに連れて行きますから!」 「う、うん……ありがと。よろしくね。うん、わかった。じゃあね、おやすみ〜」 電話を切って、少しだけドキドキしていることに気付く。きっと詩音のやつに変なこと言われたからだ。 ほんの数時間前まで自分の男キャラっぷりに悩んでいた私が、まさかこういうことで悩むなんて……。 胸の内側に広がるくすぐったい感覚。何でこんな気持ちになっちゃったんだろ。 ホント、うかつだったとしか言いようがない。
GJ、本編原作どおりかと思ったら、なにやらまだ何かある様子・・・ ナンカアッタケ(´・ω・`)
魅音グギャフラグktkr
≪約束≫ 彼の目には随分馬鹿げた行為に映っていただろう。 にもかかわらず、大真面目に約束してくれたのは、同情心からか。 憐れみを受けたって傷つくだけだと知っているのに、 どうしてあんな話をしたんだろう。誰かに甘えたかったのか。 でも、卑屈な考えをすれば後悔してしまうだけだ。 いいじゃないか、あのとき私はそうしたいと思ったんだ。 ならばその時の私にとって最善の策、正しい選択をしたと言える。 そう思わせてくれるのは、話を聞く彼の態度や約束が、 決して無慈悲な慰めによるものじゃない証かもしれない。 だとしたら収穫だ。それは今日を幸せに生きるためにできる、 最大限の努力の賜物だからだ。ちょっとだけ救われた気分を味わえたし、 明日の励みにもなった。けど、それ以上でも以下でもない。 変に期待したら、裏切られた時の痛みも倍になる。 だから都合よく過大評価してはいけない。 今日という日が少しでもよくなって、明日が楽しみになる。 それで充分だよ。その意味で、ありがとう、と言いたい。 明日……取れるといいな、ケンタくん人形。 それにしても、 早く帰ってくれないかな。まさか今夜も泊まる気かな。
≪*****の疑いにより、監視≫ 「金はまだ動いてないんだろ?」 「ええ。なので確証はありませんが、ほぼ間違いないものと思われます」 「証拠が無いんじゃ、あんまり目立ったことはできないねぇ」 「それと問題なのは、どちらが先に実行されるか、ということです。 我々のところから先に手をつけた場合、その状態で足止めということになるので、 やりやすいでしょう。しかし、例の話が先だった場合……」 「こっちが終わると同時に、ドロンか」 「おそらく。そうなるともうお手上げです」 「そりゃまずいなあ。しかし疑わしきは罰せずというわけじゃないんだが、 さすがに疑いありというだけでやっちまうのもなあ……。 ははっ、何とかむこうを後回しにしてくれりゃいんだが」 「先に行われてしまったら対象を拘束しておくのがいいかもしれません。 金だけなら無事に済みます。ですが……」 「んん、そういう輩を放っておくのは好ましくない」 「はい。……とりあえず常時監視して、動きがあり次第 すぐに対応できるようにしておきます」 「そうだな。まぁ上手くやってくれ。取り逃がすことだけは避けたい」
訂正です。
>>528 の8行目
>男にしとくにゃもったいない
↓
女にしとくにゃもったいない
すいません。魅音様は男じゃありません。
とっても可愛い女の子です。とってもとっても可愛い女の子です。
ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなs
(・3・)おじさんを怒らせたね
539 :
メロン名無しさん :2006/09/03(日) 14:47:40 ID:IDLfhfx2O
新作GJ
540 :
短編 :2006/09/03(日) 22:04:31 ID:???0
俺たちが雛見沢にきて、ゆったりと散策していたらある部活の メンバーたちとあった。 「あ、そうだ。また何かで競争してみようか!!」 やけに張り切っている魅音。今度は何なんだ?! 「安心して。今度はただの野球だし、あたしの知り合いをそっちのチームに 入れてやれば人数は問題ないし。」 「やめとく」俺は断ることにしておいた。 もし負けたりしたらまた閉鎖空間が発生するだろうし、 それを防ぐ手もないこともないが、また長門の力をかりて 「ホーミングモード」とか「俺」を発動したりしたら、いろいろな意味でまずい ちなみに「ホーミングモード」とはバットを情報操作で改造し、自己誘導で ボールに当てるという技。簡単に言えば、持っていれば勝手にボールを打ち返せる ようにバットを改造するのだ。 「俺」とは俺が投げた時に発動したので俺が命名した。 実際はキャッチャーをしていた長門が自分のミットにボールを誘導してたんだけどな。 どっちもセコ技なので、なるべく使いたくない。 かといってハルヒと迷い込んだ閉鎖空間から脱出したときの方法は絶対に使いたくない そうした俺の気持ちも分かってくれたのか、 「そう?だったら他のことを考えとく」 しかしトラップ要塞化した裏山登頂競争を行い、ボロボロになった俺たちだった。
つまんねー脳に蛆わいてんじゃねーの?
542 :
メロン名無しさん :2006/09/04(月) 07:34:03 ID:gflH055JO
>>541 お前おもしれーな脳に蛆わいてんじゃねーの?
544-545 乙 すごい見やすい
捕手
548 :
世界を大いに盛り上げるための名無しをよろしく! :2006/09/04(月) 18:15:01 ID:5fXRN2Dk0
ほんとに…、ほんとに痛いの
551 :
メロン名無しさん :2006/09/04(月) 20:46:10 ID:gflH055JO
保守
553 :
メロン名無しさん :2006/09/05(火) 07:38:21 ID:3uJDnjsDO
ほ
す
555 :
メロン名無しさん :2006/09/05(火) 14:47:00 ID:OKcLQIojO
あげ
保守かな?かな?
原作はひぐらし(鬼〜祟)が圭一視点 ハルヒの憂鬱がキョン視点でいいのかな? かな?
目が覚めたら、そこは病室だった。 蛍光灯の明かりが目にちりちり刺激をぶつける。 「まぶしいな・・・・。」 なんで自分は病室に寝ているのか皆目検討がつかない。窓の類も見つからず昼か夜かもわからない。しかもガラスのようなもので部屋が仕切られていてまるで集中治療室のような感じだ。 「むぅ?・・・・僕なにかの病気だったのかな?あれ?野球の試合中に事故・・・・あれ?」 「・・・・・ぁ」 思い出した、たしか自分は叔母を殺したのだ。そして袋に詰めた後監督ニ連絡シテ・・・
ごめん、ミスった。キニシナイでくれ orz
まて。どこの誤爆だか教えていけ
562 :
メロン名無しさん :2006/09/06(水) 07:59:13 ID:CakSmCVOO
結構スベったな。 でも悟史ネタは別に悪くないよ。
立ち上がり、ふと姿見を見るとそこにはメイド服を着た自分の姿が
メイド!イン!ヘブン!
/ / / \ \ ヽ \ ヽ / / / i ,イ| | ヘ_ト i ヽ } / 上 / / |i | || |‐' _,二キ | i` ト| ∨ / 「| |七 ,' ' / i || | |l ‖ ´ ィ' 二丁ト ‖i | i ' |」ノ並 { i i i i ||.ィヘ ! lト |! ヘう:::::j |} ! l | | │ / 、、 ヽ | l | | イ| |斗三Lヾ'、 |! ゞ三ツ! j !⌒ヾ, | 7´ こ ∨i | | |′!r彳寸ヘ ヽ‖ ´///| / ,1 | ト! ! つ ∧| ! ヾ ∧ひ::::j ハ ` レ1/ | ,! | l_」 (⌒⌒) |!∧ ヘ, Yヾ 辷イ ' _,. ュ /l | || ! 「`Y ヽ/ |′ヘ \ ト、 \/// く´ ´ j ノ| / jハ! ヘ 丶 ヾi トゝ丶 `ニ=- ー ′ / / / //リ i \___/ イ |丶トゝゝ> 、 ____ // / / イ | l , '´ ̄ ̄ ̄ ̄水´! ‖| i川,ィ ``ー─‐彡f / / /!N!、 ヽ _/ // ト|| |! ト ∨ ` ‐- __///||', / / ヽ / '´ ̄  ̄ ̄` /イ !‖.‖j ` ゝ / _// !ハ! ./ ,イ1 / // │l! |ヾ! i / _/ | |∧ j」 | // {!ヽl │lト .| | /´ j l ヽ _ ィ7_」 i/ l ヾ! ‖ ヽ{_ l│ ∨ | ハ ヽ l  ̄ 冫、__/ ト _」 / ! \ / │i / | / / ! | \/ /
このスレをあげて涼宮ハルヒの出方を見る
567 :
末木聖 :2006/09/07(木) 11:27:37 ID:???O
めがっさ rー" ̄ ̄ヽ / /"ヽ ヽ \ // / ヽハ 、ヽ 〃{{ノ \リ||| | レ小|● ● 从|、| ヽ|⊃ 、__ ⊂⊃|ノ| /⌒L|ヘ ヽ_) j/⌒リ \/ | l>r、_イァ/ /| `/ /| |ヾ|三/{ヘ_∧| ヽ< | | ヾ∨/ヾ 彡"|
鶴屋さ〜ん! ヘル〜プ!
アニメの罪滅ぼしに触発されてひぐらし始めようとしてる俺がいる
>>569 アニメは削られた部分が多いからぜひ原作をやったほうがいい
そうすればこのスレをもっと楽しめるぞ
573 :
メロン名無しさん :2006/09/07(木) 20:49:22 ID:gaSVMXymO
>>572 一番気をつける所は祟殺しの沙都子(in橋)じゃないか?
ひぐらし=同人ゲーだと実感する瞬間ですた。
>>569 あと原作プレイするなら以降アニメは見ない方がいいな
クオリティが違いすぎる上にネタバレにしかならない
ひぐらし体験版ダウンロードしたけど絵がムリだった^^; アニメ版も大概だったけど。 もしアニメ版が貞本絵くらいのクオリティだったらはまってたかもなあ・・・
ひぐらし23話でバールのようなものキター
オススメ度で言えば 原作>>>漫画>>>>>>>>>>>>アニメ 原作最大の利点はTIPSとBGMと演出と部活
ドラマCDも忘れるな 原作再現度の高さは一番だ その分やたら長いけどな 購入者特典ネットDL分もあわせると6時間もある
>>579 オレも原作の絵はダメだったけど、我慢してやってたら
今では原作の絵じゃないとダメなぐらいに、愛着持っちまった
あの絵には中毒性がある。特にあの肉感。
中毒性があるっつーか、あれ以上ないほどマッチしてるんだよな、絵と内容が。 文章も絵も両方同じ人間が描いたからだろうか。
>>576 原作を絵で倦厭するのは勿体ないよ
慣れればマジで違和感なくなるから気にせずに読んでたらいい
これだけはガチ
586 :
メロン名無しさん :2006/09/09(土) 16:13:37 ID:x0SC/5RvO
強情な奴に何言ったって無駄だと思うのは俺だけ?
最初は男キャラがすげえキモいと思ってたが今じゃあれ以外考えられないね
まぁ個人の好みの問題かな 俺も今じゃあの絵に違和感は感じない CS版も買うけどな
>>587 俺は当初KOOLのファッションセンスに嫌悪感抱いたものだよ
だってあのベスト、めがっさ小さいんだぜ。しかも赤w
保守age
オヤシロでしょでしょ
592 :
メロン名無しさん :2006/09/10(日) 01:27:30 ID:RTen9m4bO
取り合えず保守 つうか職人まだ?
>>592 職人さんを急かしてやる気を削ぐような書き方をするもんじゃないよ
ゆっくりでも良いから、職人さんがやりやすいペースで仕上げて貰うんだage
やべえ、35氏とトリップ付き氏GJだ! パソコン家に内からネカフェでひぐらしプレイしようと思います。 でも再起動すると店員呼ばなきゃ行けなくなるからソフトのみの起動とかできないかな
朱に交わればどうにかなるもんで、俺はもうすっかり部活メンバーに溶け込んでいた。 昼飯は皆で弁当を広げ、互いのおかずをつつき合いながら食う。 そんな微笑ましい光景の中にすっかり馴染んで違和感も無い。一応元の世界に戻る方法も 考えなければならないのだが、そんなことを忘れさせる魔法にかかってしまったかのように、 ここでの生活を楽しむ俺がいる。 「今日はレナさん随分とご機嫌ですわねー!?何かあったんですのー???」 「ねー。おじさんもちょっと気になってさ〜。今朝学校来るときからずっとこうなんだよ。 いいことあったんならおじさんたちにも教えてよー!」 「はぅ〜……実はね、……やっぱり内緒だよ!だよ!あははは」 「ちぇー、気になるなぁ。喜びは分かち合おうよ〜」 「きっと心の中に大切にしまっておきたい喜びなのですよ、魅ぃ」 昨日、宝探しのあと、俺たちは家の近くの土手に行って少しばかり話をした。そこで聞いたのは いわゆる家庭の事情ってやつなんだが、何でそれを俺に話そうと思ったのかは分からない。 本人にだって分からないかもしれない。無意識のうちに感情の堤防が決壊するのを抑えたかったのか。 学校でのレナはそんな様子を全く見せない分、ためらいがちに語られた内容に少々驚かされた。 レナは父親と二人暮し。去年雛見沢に引っ越してくる前に両親は別れてしまったそうだ。 母親はバリバリのキャリアウーマンって感じの人だったらしいが、仕事関係の知り合いに惚れて、 それが離婚の原因となった。こっちに引っ越してきてから、父親はリナという水商売の女にハマった。 離婚で傷ついた反動だろう、すっかり熱を上げた父親がそいつを家に招くようになり、次第に居ついて、 なんとまあ泊まったりまでするそうだ。 言うまでもなく、そこはレナの家でもある。 「今も多分その人が来てるから、何だか帰りづらくって。ごめんね、ワガママ言って」 寂しそうな微笑みが痛々しかった。家に帰ればその女がいる……ひょっとしたら、 宝探しは時間つぶしのためでもあったりするのかもしれない。そう思ったら何かしてやりたくなるのが 人情ってやつだ。俺はガラにもなくレナに約束をした。 さっき欲しいけど取れなかったと言ってたケンタくん人形、明日俺が取ってやる。 だからってレナの家がどうなるわけでもないけどさ、それで少しでも元気が出るならな。
そういうワケで今日のレナは上機嫌、なんて思い上がるつもりはないが、もし昨日の約束が レナの明るさの一部となって、今みんなを照らしているのだとしたら、友達冥利につきるね。 放課後の宝探しに、微力を尽くしたい。 さて、一日の授業と、まるでそれも授業の続きであるかのように自然と始まる部活動とを終えて、 俺たちは学校を後にする。おっと、今回の部活は負けなかったぜ。俺にだって意地がある。 ちなみに最下位になった梨花ちゃんは、何故か用意してある小学生サイズのメイド服とネコ耳の 組み合わせで、校長先生の頭を撫でに行く羽目に。もし自分が負けていたら…… 想像しただけで、背筋が氷河期にタイムスリップした。 魅音と別れ、俺とレナは瓦礫の山へ。ケンタくん人形のある場所に案内してもらう。 なるほど確かに女の子一人でこれを取り出すのは無理だ。小高く積まれたゴミ山の下の方から、 頭と肩の部分が横に向かって飛び出してる。人形の上に乗ってるガラクタの重さを考えたら、 引っ張り出すことはできないだろう。上のガラクタを根気強くどかすしかない。 蒸し暑い中、テレビやら冷蔵庫やらを少しずつ運ぶ。汗でシャツがベッタリ貼り付いて気持ち悪い。 なんか、一生懸命だな、俺。 やっとの思いでジャマなゴミを全部どけて、ケンタくん人形の全身が現れる。 「!!!!! かっ、 かぁぃぃぃぃ〜〜〜……」 どんな喜び方をするのか、また発狂するのかと思いつつレナを見てみると、 小動物のようにぷるぷると小刻みに震えていた。やっぱりこの子の理解には困難を極める。 「……っ! ありがとうキョンくん!わっ、すごい汗だよ?だよ? そうだ、お家から冷たい麦茶持ってくるね!ちょっと待ってて」 はっと我に返りそう言うと、レナは小走りで駆けていった。俺は一仕事終えた心地よさに身を委ね 近くの傾斜に寝転がると、なんとなく今日の出来事を思い返す。 メイド服の梨花ちゃんに、小動物のようなレナ……その流れから朝比奈さんを連想してしまう。 この世界にもSOS団があるんだっけ。ハルヒのヤツが無理やりコスプレさせたりしてんのかね。 ちくしょう羨ま……朝比奈さんもかわいそうだよ、ホント。 物思いにふけっていると、レナが水筒を持って戻ってきた。キンと冷えた麦茶を美味しく頂いて、 それからゆっくり歩いて家路についた。もちろん、レナは人形を大事そうに抱えながら。 夜、あちこちに筋肉痛の予兆を感じさせる体をほぐしていると、朝比奈さんから家に電話があった。 ええいつでも空いてますとも、場所は朝比奈さんの行きたいとこでいいですよ、だって俺はあなたの 笑顔があれば、どこにいたって幸せになれる自信がありますので。……なんて誘われてもいない デートの返事に万全の準備を整えていたんだが、電話の内容は第2回SOS団員会議の招集だった。 明日午後二時、エンジェルモート集合とのこと。土曜だから学校は昼には終わりだ。 どうやらSOS団の三人は、二日間、この世界の状況把握や脱出策についてハルヒの目を避けつつ 話し合っていたらしい。限りなく危機感ゼロに近い自分がものすごく申し訳ないね。スイマセン。
翌日、魅音が上機嫌モードだった。何なんだ。それ、当番制なの? という疑問はさておき、 その魅音に、ちょっと用事があるから部活を休ませてくれと頼んだ。 「あー、そうなの?全然いいよん☆ っていうかどっちにしろ今日は部活無しの予定だったし! 綿流し前日だからね、おじさんと梨花ちゃんはちょっくら準備があるんだよ」 なら丁度いいな。そうか、明日は綿流しか……。 そんなわけで学校が終わると魅音は梨花ちゃんと沙都子の三人で帰っていく。 残ったレナと二人の帰り道で、今日の宝探しは休みにしてもらいたいことを告げる。 「うん、構わないよ。昨日あれだけ頑張ってケンタくん人形取ってもらったし、あ…… キョンくん筋肉痛になったりしてないかな?かな?」 まあな、こんなとこにも筋肉があったんだと今朝から発見の連続だ。 「あはは。どこなんだろ?どこなんだろ? それに綿流しの前だし、ゆっくり休んで 明日は元気いっぱいで楽しみたいよね!」 みんな随分楽しみにしてるよな。おかげで俺もだいぶ期待し始めている。 家の前で明日の待ち合わせ時間を確認してから、レナと別れた。二階にある自室に行き、 窓から望む雄大な自然の中にぽつんと一人、徐々に遠ざかって小さくなるレナを見ていると、 何となく後ろめたい。今、彼女の家がどういう状況なのか知っていて、一人にしてしまう。 いや、俺がそんなことに責任を感じる必要は無いんだが。学校が早く終わって、持て余す時間を どう過ごすのか……。そんなことを考えながら着替え終わり、玄関を出ると自転車に跨る。 二時前には着きそうだ。 待ち合わせ時間まで五分ほど余裕をもって到着したエンジェルモートには、すでにSOS団の 三人が俺を待っていた。とりあえずテーブルに着いて、アイスティーを頼む。 「すいませんね、急に呼び出してしまって。現在この世界がどういう状況か、その対策など、 朝比奈さんと長門さんのおかげである程度の予想が立ちました。それに関連してお伝えしたいことが あるんですが、どうしても今日がよかったもので」 それは構わないが古泉、別にお前に呼び出されたわけではない。注文したアイスティーが来ると、 やや困り顔の朝比奈さんが話し始めた。 「えぇと、こないだお話したように、うーん、結論から言うと未来と連絡が全くつかないんです。 考えられる原因で一番可能性が高いのは、ループしてるってことなんだけど……でもあくまで一般論で、 断定はできないんです。閉じ込められた側からは、はっきりと分からなくて……」 さらにSOS団の知恵袋たる長門が淡々とした顔で付け足す。 「それと時間平面理論の応用による遡及的改変行為が認められる」 いまいち話が見えないが、要するに、ハルヒ、か? 「いえ、その可能性は半々かと」 何故?というか結局どういうことなんだ?
「簡単にまとめますと……ここはループ世界の可能性が高く、我々はそこに押し込められたと いうことです。その上で、この世界の改変も行われていると考えられます。 時代が昭和ですので、時間移動もしくはそれに準じた何かがあったことは間違いないでしょう。 しかしそれだけでは朝比奈さんが未来と連絡が取れない理由が分からない。そこでループの可能性が 指摘できます。さらに、単に時間移動しただけなら周囲が我々を認識していることが不自然です。 したがってこの世界はそのように改変されたものだと考えるのが妥当、というわけだそうです」 なるほど。んで、ハルヒが犯人の可能性は半々の理由は? 「おそらく改変のせいでしょうが、困ったことに我々の能力についてはその殆どが抑制されています。 これが涼宮さんの望んだ結果とは考えにくいのです。逆にそこら中の人に特殊な能力が備わっていたら、 涼宮さんによる可能性は高いといえるかもしれませんが」 確かに。けど、じゃあ誰がこんなことするんだ。いくらなんでもワケ分からん。 「それは我々にも分かりませんが、北高が存在していることから、その関係者の可能性は高いかも しれません。さらに……前回お話した時すでに気付いてらしたようですが、あなたのアダ名、 それは妹さんが広めたそうですね。しかしこの世界には妹さんがいらっしゃらない。にも関わらず、 周りの人たちにアダ名で呼ばれる。改変者がそのような認識をインプットしたのでしょう。 だとすれば、少なくともあなたのアダ名を知る人間が改変の犯人であると推測されます」 元の世界の北高で俺のアダ名を知るやつはクラスメイトとSOS団、あと同じ中学の出身者ぐらいだ。 その中でこんな真似をしそうな奴は……ハルヒを除けば一人だけいるな。いるというか、いたな。 「ちなみに、この世界でその方の存在を確認しました。涼宮さんと同じクラスです」 喉が急激に乾燥していくのを感じて、俺はアイスティーを流し込んだ。
それで、どうすれば元に戻れるんだ。 「……少し話が回り道しますが、明日は綿流しというお祭りだそうですね」 うん?らしいな。知ってるのか。 「園崎詩音さんという方から聞いて知りました。昨日SOS団の部室を訪ねてきまして、 いきさつについては長くなりますのでまたの機会にお話しますが、SOS団を綿流しに誘ってくれたんです」 園崎……詩音?ちょっと待て、俺の行ってる学校には園崎魅音てのがいるぞ?姉妹か? 「双子の姉がいると言ってました。まさかあなたの学校とは……」 「わわっ、そういえばあたし、今度詩音さんにここのレストランの制服もらうことになったんだ…… 昨日メイドの衣装着てたから何か勘違いされちゃったのかなあ……ふえぇ、よく見るとすごい露出……」 うむ。元の世界には是非それを持って帰りましょう!っと、で、綿流しがどうした? 「僕はSOS団が綿流しに行くことになったのは、涼宮さんが望んだからだと思うんですよ。 涼宮さんは何かイベントが欲しくなった、そのため綿流しの情報がもたらされたのではないかと」 「涼宮ハルヒに制限がかかっていないのであれば、原状作出が元の世界に戻る鍵」 古泉の言葉に続けて話す長門の顔に、微かに希望の色が差しているように思えた。 つまりハルヒだけはここでも世界をどうこうできちまうってことか? それならば、元の世界と同じ状態を作り出して、それをよしと思わせれば戻れるかもしれない── 「ということになります。もちろん、涼宮さんの能力云々は推測の域を超えませんが、 試してみる価値はあるでしょう。元の世界との相違点、つまり涼宮さんにあなたの認識がなかったこと、 SOS団にあなたが所属していないこと、これがポイントではないかと考えられます。 この二点は障害であり、その克服が目標になります。明日の綿流しは是非あなたにも行って頂いて、 涼宮さんの心証を可能な限り良くしてもらいたいのです。先日の第一印象はあまり好ましいとは言えない ものでしたので……。最終目標は涼宮さんにSOS団の入団を許可してもらうことになりますかね」 とりあえず綿流しには学校の連中と行く予定だ、そこは心配ない。けどまあ…… ハルヒが犯人の可能性は半々、か。なるほどね。無理やり引き込まれたはずのSOS団に、 今度は俺の方から入団を望むような形になるとはな。皮肉なもんだ。
TIPSを入手しました ≪園崎詩音と涼宮ハルヒ≫ 「お姉に言われたとおり、誘っておきました。綿流しにはバッチリ来てくれるって!」 「ホント?ありがとう詩音!!!恩に着るよ〜〜〜!!」 「でも、その場に他の人が何人かいて、その人たちも行くことになっちゃいましたけど。 お姉を助けた時に一緒にいた人たちです。昨日言ってた涼宮ハルヒって子とか、その友達とか。 何かノリノリでしたよ、皆さん。私まで綿流し特別ナンタラに任命されちゃったし。 ってわけで、ま、大所帯で行きますけど。まずかったですか?」 「えっ、いいよいいよ!全然構わないって!詩音が一緒のほうが話しかけやすいし。 はー、でもよかったぁ〜……今までこういうこと一度も無かったからさ、何ていうか、 私おかしなことしてるんじゃないかって不安でさ〜」 「くすくす。全然おかしくないですって。別の意味で可笑しいですけど」 「ん、ん?なになに?どういうこと……? それにしても詩音、頼りになるねぇ」 「こういうのは任せてください。じゃ、あさっては頑張って!お姉の乙女モード、 期待してますから☆ くすくすくす」 「うん。頑張ってみるよ、ありがとう詩音。それじゃあね、おやすみ」 今日、魅音に言われたとおり、前原圭一という男の子を探し出し、綿流しに誘った。 珍しくあんなことを言うお姉の頼みだ、きちんと果たさねば。 いや、別に珍しいというわけでもないか。魅音だって年頃だ。 魅音が助けられたとき、一緒にいたのが涼宮ハルヒなのは間違いなさそうだし、 とすればSOS団の部室に行けば会えるだろう。そう思い、友人に場所を聞いて、 放課後部室に行く。部室と言っても文芸部室だ。学校に認可されてない怪しい団体が、 文芸部の部室を普通に使っている時点で得体が知れる。 ドアを開けた瞬間、そこに広がる空間が私の既成概念をブッ壊した。メイド服を着た可愛らしい 女の子が床に正座して、例の涼宮ハルヒがその子の髪をいじっている。横では男の子が2人、 楽しそうにオセロに興じている。部室の隅で、おかっぱ頭の女の子が分厚い本を読み耽る。 何の、部活なの!? 「えーと、すいませ〜ん……前原圭一くんは、いらっしゃいますかー……?」 恐るおそる話しかけると、椅子に座らされ、私の質問は無視された。 「いらっしゃい!!ここに来るってことは普通の人には解決できない悩みがあるのね!?ほら、見てよ圭一!? あたしの言った通りでしょ!!宣伝の効果があったのよっ!!! さ、何の依頼か聞こうじゃないの!」 前原圭一に用があって来たはずなのに、何故か涼宮ハルヒに話を聞いてもらうことになった。 メイド服の子にお茶を出され、くつろいでくれと言わんばかりの空気を醸し出す。 「っていうかお前、昨日の興宮で絡まれてた子じゃないか?へぇ、うちの学校だったのか!!」 「あれ、言われてみればそうね」 「いえいえ、絡まれてたのは私の双子の姉なんです。で、その姉からちょっと頼みがあって来たんですよ」 事情を話すと、前原圭一は快諾してくれた。というより、涼宮ハルヒが異常に乗り気になった。 「素敵なお祭りじゃない!!?ゼヒ行くわ!みんなあさっては空けておきなさい!!それと、 詩音さん……だったっけ?あなたをSOS団綿流し担当特別案内係に任命するから、一緒に行きましょうよ!」 「ええ!?? ……えっ、ええ、はぁ……。あー……し、詩音って呼び捨てでいいですよ……」 有無を言わせぬ勢いに押し切られて、私まで一緒に行くことになった。 その後、彼女らと雑談をした。いい話し相手が来たとばかりに、SOS団結成の理由やら過程やら、 メンバー紹介されたり、どんな活動をしてるとか、6〜7割涼宮ハルヒが喋っていたけど、まぁ、楽しかったよ。
職人さん、乙です。
次の日校門を出るところで、涼宮ハルヒに会った。 「あれ、今日はやんないの?SOS団。パトロールか何かしてるんじゃなかったっけ?」 「聞いてよ詩音、なんか古泉くんと有希が、みくるちゃんもかな、用事あるんだって。一応あそこは 文芸部の部室だし、有希がいないとやっぱちょっとね。詩音は今帰るとこ?」 「んー、私はちょっと図書館に行こうかと」 「そうなの?あたしも一緒に行っていいかしら!?このまま帰ってもつまんないし」 昨日の今日でマンツーマンか。参ったな。 「いいですよ。図書館が面白いかどうかは分かんないけど」 図書館で借りていた本を返却した後、私たちは休憩コーナーでお喋りした。この涼宮ハルヒって子は 退屈な日常が嫌で変わったイベントに飢えている。そんな感じだ。その気持ちは分からなくもない。 「私ね、以前は小中高大一環の全寮制私立学園に通ってたんですよ。しかも女子校でね。私に言わせりゃ あれは学校じゃなくて施設だけどね。そんなとこに幽閉されて、聖書読まされて先生をシスターと呼ばされて、 周りの生徒たちが素直に洗脳されていくなか、私はどうしても馴染めずに問題児扱いされてました」 「へぇー、最低な学校ね。信じらんない、あたしだったら3日で窒息死だわ」 「かもねぇ。くすくす」 「でも何で北高に通ってるわけ?その学校はやめたの?」 「脱走したんです。家の事情とか、やめたいなんて言ってやめさせてもらえる雰囲気では無かったので。 生徒たちは各界要人のご令嬢ばかりで、施設は完璧なまでの厳重警備、敷地中に張り巡らされた 監視カメラなんかの防犯システム、常時配備されてる警備員たち……それは同時に脱走を困難なものに してくれまして。そんな監視の網をかいくぐって脱走した時は面白かったですよー!? 綿密な計画のもと、合鍵盗んでルートを確認して……実行するときのスリルは失神寸前でしたね! それでまぁ、北高に編入して通うことになったんです」 「カッコイイじゃない!映画みたいね!羨ましいわ……あたしもそういう体験したいのに」
そんな話をしているところに、一人の女性がやってきた。 「あら、詩音ちゃんじゃない。すいぶん久しぶりね」 「……あぁ、ご無沙汰してます、鷹野さん」 「なんだか他人行儀みたいな感じがするわ。昔みたいに三四でいいのに」 鷹野三四さんという人だ。上品な胡散臭さ、この人を一言で表すとこうだろう。 雛見沢の病院でナースとして働くかたわら、毎年綿流しの日に起こる連続怪死事件、 通称"オヤシロさまの崇り"を調べることをライフワークとしている。 「お友達もご一緒なの?初めまして、私は鷹野三四。三四って呼んでくれていいわ」 「涼宮ハルヒです。はじめまして」 「明日の綿流しに、彼女とそのお友達と一緒に行くことになってるんですよ」 「そうなの?そういえば明日は綿流しね……今年は、誰が死んで誰が消えるのかしら?くすくす」 いかにも涼宮ハルヒを刺激しそうな話題をさらりと切り出す。見ると涼宮ハルヒの目が輝き始めている。 「なんですか、それ?どういうことなの?」 「ここから少し離れた雛見沢村ではね、毎年綿流しの日になると一人が殺され、一人が行方不明になるの。 去年まで、もう4年も連続でその事件が起きてるのよ?個々の事件はそれなりに解決していて、関連性については 否定されている。でも、毎年同じ日に、同じ形で起きるんだもの、これを偶然と片付けるには疑問が残るわ。 それで、村では歴史的な信仰になぞらえて『オヤシロさまの崇り』、そう呼んでるの。もし本当に関連性ゼロなら、 本物の崇りなのかもしれない。そう見せかけて、実は誰かが毎年強い意志をもって起こしているのかもしれない。 私はね、その事件について色々と調べるのが趣味なの」 「そんな事件があるの!?詩音? もー、何で昨日教えてくれなかったのよ!? すごい、すごいわ! ……これはSOS団で調べないわけにはいかないわね!!! それで、明日も事件が!?」 「SOS団??? ……明日事件が起きるかどうかは、明日になってみないと分からないわね。くすくす。 でも私は、きっと何かが起こる気がするわ。興味があるならもう少し詳しくお話しましょうかしら?」 涼宮ハルヒの反応が嬉しいのだろう、鷹野さんは怪しく微笑みながらバッグの中のスクラップ帳を取り出した。
≪開演≫ 今日もまた、キョンくんを宝探しに誘おうと思っていたけど、用事があるみたいで、 むこうからキャンセルされてしまった。昨日ケンタくん人形を取ってもらったりしてるし、 無理は言えない。残念だけど仕方ない。諦めて家に帰ると、すぐに後悔した。 うっかりしてた。帰るんじゃなかった。今日もあの女が来てるのに! 最近ウチに入り浸るリナさんと出会ってから、父の金銭感覚は狂いはじめた。 母に裏切られる形で離婚して、かつて住んでいた雛見沢に私と一緒に引っ越してきた父は、 心が隙だらけだったのだろう。間宮リナという興宮で水商売をしている女に入れ込んで、 貢ぐようになった。気持ちがエスカレートするのに比例して、貢ぐ金額も増加の一途を辿る。 飲食代から始まって、やがて高額なプレゼントを繰り返し、あげく賃貸マンションの 敷金礼金まで……。最近では、離婚の際に母からもらった多額の慰謝料にも手をつけている。 間宮リナは、愛する母に裏切られて傷ついた父をたぶらかして、食い潰すつもりなんだ。 そのリナさんが家に来ていた。私の家は、少し前に家具を一新して模様替えをした。 父は心機一転するためと言っていたが、どう見てもリナさんのセンスで包まれた部屋は、 私の居場所を奪った。そんな気にさせる。 リナさんが愛想笑いで何か話しかけてくる。私の名前を呼ばれるだけでも虫唾が走る。 その香水の匂いが大嫌い。そんな本心を悟られないように、適当にあしらって家を飛び出し、 ゴミ山に向かう。 かつてダム建設現場だった場所。かつてバラバラ殺人が起きた場所。 今は、まるで村の暗部を覆い隠すかのように、粗大ゴミの山で埋め尽くされている。 誰も近寄らない、忘れ去られた場所。 ここは私の国。その一角にあるワゴンの廃車、内部を改装して作った私の城。 マットレスにシーツ、懐中電灯とか日用品。お菓子に本。まさに秘密の隠れ家。 周りには、誰にも必要とされなくなり捨てられたガラクタ。居場所の無い者たちに囲まれて、 ゆえに、私はここに居ていいんだと思わせてくれる。そんな私の国で、ガラクタたちと やさしい時間を過ごそう。 そう思ってゴミ山に来たのに、こともあろうにリナさんが追っかけてきた。 バイクの音が近付いてくる。自分の領土を侵されるような気分。やめて来ないで。 「おーい、礼奈ちゃーん!!」 不快感でいっぱいになった私の後ろで、排気音が止まる。
何しに来たのか、世間話を始める彼女を避けたくなってゴミ山の斜面を降りていく。 当たり前のように話しながらついて来た。何なんだ。避けられてると気付いて欲しい。 リナさんが父とマトモに付き合っているなら、今後のことを考えて私との仲を 良好にしておきたいがための行動と思えるかもしれない。現に父はリナさんとの再婚を 考えているが、私に遠慮してはっきりとは口にしない。リナさんもその気なら、 私との関係には気を使うだろう。 けど私は知っている。この女はいわゆる美人局というのを企んでいる。興宮の喫茶店で 偶然見かけた時、鉄という男とそれらしき話をしていたのを耳にした。 貢がせているうちに気付いたんだろう、父が持つ財産の膨大さに。 へえー、なんか秘密の隠れ家みたいで素敵ねー、なんて白々しく言ってくる。 「あはは。そうなんですよ、ここには誰も来ないし、誰にも何も聞コエマセン」 返事をする自分の声に不思議な違和感がある。 私は、この場所が誰も知ラナイ秘密ノ場所デアルコトヲ思イ出シ、 意識ト体ガ剥離シテイクヨウナ、ふわふわトシタ感覚ニ酔ッテイタ。 リナが少し真面目そうに切り出す。 「それでね、ずっとあなたのお父さんと付き合ってきて、色々話し合ったんだけど、」 「再婚は許さないです」 しばらく沈黙したあと、リナが自嘲的な笑いでそれを破る。 「あっはははははは。……うーん、拒絶もあるかと思っていたけど、 ここまではっきり言われるとはね。何で?私のこと嫌い?どこが嫌いなの?」 「全部です。その香水も嫌いです」 「ふぅん。そっかー。ま、私もあんたが嫌いだからお互い様だしね。 でもね、私妊娠してるの。クリスチャンだから中絶もできないし。だからね──」 「 嘘だッ!!!!! 私は知ってる!鉄って男と喫茶店で話していた!!美人局をしようと企んでる!!!」 「……あら、知ってたの?そう。なら話が早いわね。いい子にしてりゃ、 小遣いでもやろうと思っていたのに。残念だわ」 そう言いながら、リナの腕がスローモーションで伸びてくる。
「ウン千万って金が転がってくんだよ!こんなウマいカモは二度とねぇからよ! てめー締めてウン千万なら悪かねぇさ、どうせ金巻き上げたら蒸発するつもりだ! 上等くれたらぁボケガキがぁ!死に晒せや!」 首を引き千切るかのような強い力で締め付けられるまで、リナのこんなにも直接的な悪意に 気付けなかったのか、私は。すぐに頭が痺れるような感じがしてきて、首を絞めるリナの手を掴む。 「…………ぅ…………ンぐ…………っ……」 そのまま、もつれながら後ろに倒れた。リナは尚も首を絞めたまま、力を緩めない。 倒れた拍子に地面についた手にガラスの感触があった。破片が落ちていたのだろう。 割と大きい。私はそれを手にすると、力いっぱいリナの手首を引っかく。 「ぎゃあああぁぁぁああぁ!痛ってぇぇぇえええぇぇ」 私の首から手が離れる。傷口から血があふれ、リナは焦っている。今しかない。ガラクタの中に 1メートルぐらいの鉛管を見つけて拾う。大きく振りかぶって、リナ目掛けて力いっぱい振り下ろす。 「……っ!!」 腕で防ごうとしたって、その腕が砕けるだけなのに。リナは両腕で頭を庇う。 グシャっと、肉の奥で骨が粉々になる感触があった。 「ぅわあああああぁぁっ!!!!ちょっと……! ちょっと待ってよ!! マジ、洒落になんないって!!!」 こんなこと洒落でやるものか。死ね死ね死ね、死んでしまえ……! 逃げ出そうとするリナを間髪置かずに何度も鉛管で殴りつける。逃げられるものか。ここは私の国。 頭を、肩を、背中を、そしてまた頭を──殴る度に骨が割れる感触が伝わり、 リナの呻き声が少しずつ細くなっていく。バランスを崩したのか、リナが足下を滑らせて ゴミ山の斜面を人形のように転がり落ちていき、そのまま動かなくなった。 リナに近付くと、目が開いたまま、首が不自然に曲がっている。 死んだフリかもしれないと思い、顔に砂をかけたりしたが、全く反応せず、 目蓋を閉じようとしない。リナの死を確信した瞬間、汗で鉛管が手から滑り落ちる。 こんなにも重いものを振り回していたのか。 感傷に浸るヒマは無い……死体をどうしようか。たぶんコイツは普段からいい加減な生活をしている。 行方が分からなくても周りは特に不思議がらないだろう。変にアリバイ工作などしない方がいい。 問題は死体の処理だ。このゴミ山に隠すのが一番安全だろう。ここは忘れ去られた場所なのだから。 それでも百パーセント安心はできない。死体を細かく刻んで、この地上から抹消しなければ。 とりあえず、近くに捨ててあった冷蔵庫に死体を入れて、家に帰ることにした。鉈を持ってこよう。 そう考えて、走って家に帰る。けど、鉈を持ってゴミ山に戻ってきた私は、信じられない光景を目にした。 死体を入れた冷蔵庫を開けると、 何てことだ、死体ガ消エテイル……
次回は綿流しです。 更新まで、時間がかかるかもしれないです。
乙まったく先の展開が読めない辺りが素敵です
GJ!! ハルヒと詩音が絡むとは思わなかった。 鷹野から悪い影響を受けなきゃいいけど… ハルヒなら嬉々として祭具殿に侵入しようとか言い出しそうだ
>>609 たかのんも詩音も悪い子たちだからな。そこにハルヒが乗っかったら・・・
GJ!
>>606 死体が消えている\(^o^)/
レナ武勇伝の始まり始まり〜〜
ひぐハル消失更新キター!!!! レナがリナを○っちゃったってことは罪滅ぼしルート!? ハルヒが鷹野&詩音と絡み始めたから惨劇回避の鍵を握るのはハルヒってことになるのかな? 北高にもアノ人がいるみたいだし、こりゃ目が離せないね! とにかくGJ!!
キョンと圭一が入れ替わってるからゴミ山の許しイベントは起きそうにないな 死体消失は祟殺し編と同じ理由かな? なにげにてっぺい☆が健在なのも気になる。
あ、それと自分が言うのも変かもしれませんが、 544-545、dクス!そして乙です。 感想レスくれた方々もdです! ノシ
35氏マダー と言ってみる
GJ! 雛見沢と興宮、2箇所で進む 先の読めない展開に続きが楽しみです!
619 :
メロン名無しさん :2006/09/10(日) 22:47:18 ID:BUp4b6r10
すまないか だれか ◆DwlhEXlSuo氏のほうを どこから 本編でどこからTIPSなのかおしえてくれ 時間がなくて流し読みにかできんから考えてる時間がないんだ
解決策 みくる:TPDDで梨花を未来へ連れて行く 長門:未来の長門と同期していっぺんに「祟り」「綿」「目」「罪」「皆」「祭り」 の世界のネタバレ 古泉:実は「小泉」の親戚だったってことにして機関から東京に働きかける キョン:梨花より先に殺される→ハルヒが15498回時間巻き戻す→梨花600年生存
ハルヒがブレーキをかける事で惨劇が回避されるかとも思ったが…
ところでひぐらしはマンガしか見てない俺にTIPSの意味を教えてくれ
>>623 ひぐらしは一人称視点だから
通常描写できない主人公のいない場所の出来事や
脇役の内面描写等をTIPS=助言という形で話の途中に挿入してあるもの
例を挙げると祟編は漫画だけ読んでるとトミーがいつものように死んだ事が示されてないけど
原作だと検死に呼ばれたイリーの描写がTIPSとして挿入される
ちなみに完結編で視点がコロコロ変わる形式を取り入れた祭囃し編では
TIPSシステムは廃止されました。
>>624 いや、梨花が「未来に帰れ」なんていうもんだから
「お前も連れて行ってもらえ!」とつっこみをいれたくなったんだ
まあ連れて行けたら連れて行けたで梨花の勝利条件は無視されてしまうわな。 ひぐハルでの勝利条件を筆者さんがどう制定しているかにもよるケド
ウィンターガーデンの絵柄がなんかひぐらしとハルヒを混ぜた感じだ。
age保守
ほっしゅ
632 :
メロン名無しさん :2006/09/13(水) 11:05:24 ID:epAiLwEv0
ほしゅんお
まぁ殆どの人は見てるんじゃないか?
暇潰し&目明し&罪滅しVar.も見たいもんだな
ほしゅなのです
637 :
メロン名無しさん :2006/09/15(金) 14:32:08 ID:uCHJl/Uq0
保守!君を温泉にきた!
尿漏し編
ほんの〜小さな〜出来事に〜♪ 愛は〜傷ついて〜♪
ハンゲハラ〜ハレイ〜
641 :
メロン名無しさん :2006/09/16(土) 06:57:44 ID:IcoHe5l3O
逆再生すると逃げられないになる
キモ声杉田死ね
杉田に恨みでもあるのか?
Kanonの祐一役が私市惇じゃない事に怒ってるんだろう
646 :
メロン名無しさん :2006/09/16(土) 20:37:41 ID:IcoHe5l3O
>>645 の様に聞こえる(希ガス)適当にググってればみつかるオ(^ω^)
杉田の歌声は素晴らしいんだぜ
ほす!
650 :
メロン名無しさん :2006/09/18(月) 00:48:53 ID:H9SkW5A1O
保!!
祭囃子が質、量ともに他7作を圧倒的に上回ると言う話はガチ?
>>651 質はともかく量は今までで一番
俺は楽しめたけど嫌いな奴も多い展開
んっふっふ・・・谷口さぁん・・・
メイド イン ヘヴン!!!朝比奈さんは私、入江京介の物です!!!
イリーにはシャミセンを進呈しよう
ポニーテールの園崎姉妹に萌えるキョン
657 :
メロン名無しさん :2006/09/19(火) 22:28:36 ID:KULM+2Z7O
実は俺、梨花ちゃん萌えなんだ!!! あぼーん
やあ、僕は富竹。フリーの未来人さ。 いつプロになれるのかって?ははっ、禁則事項だよ。
はい、この糞スレをうっとうしく思ってる人は最萌で投票よろ。 今日は白痴みくるが出てますよ。対抗馬は八雲くんです。
最萌トーナメントって、 最高に笑える萌画像plz大合戦 の略だったよね?
このキョンなら圭一や入江の固有結界にも十分対抗できる 235 :名無しさん@ピンキー:2006/09/20(水) 01:34:09 ID:2IoV5kXt 小ネタ・もしキョンが熱い漢だったら あらすじ・閉鎖空間から戻った次の日教室に向かったキョン・・・ そこにはハルヒが短い髪をむりやりポニーテールにしているという信じられない光景が!! いったい!!どうなってしまうのか!! 「ハルヒ・・・」 ハルヒはちょっとだけこっちに目を向けた。 「似合ってるぞ。」 「・・・とでも言うと思ったかぁぁああぁあぁあぁ!!!!!! 貴様は!断じて!!断じて間違っているッッ!!! 俺は確かにポニーテール萌えと言った!!しかしッ!!貴様のはポニーテールではないッ!! そもそもポニーテールの萌えポイントがどこかわかるか!?三秒以内に答えろ!!! 3・・・2・・・1・・・遅い!!ふざけるな!!!答えやがれ!!!玉落としたか!!! まずはうなじだ!!後ろにまとめた髪の間からのぞく妖艶な肌!! これはポニーテールの魅力を倍・・・いや二乗・・・いや!!はかりしれない程にひきあげるッ!! その条件は満たしているな貴様は。よし、俺の妹をFuckしていいぞ。 しかし!!!なんだその髪型はぁぁぁぁあぁあぁあぁあぁぁぁぁぁあぁぁッッ!!! それはポニーじゃあない!!ただのちょんまげッ!漢字なら丁髷ッッ!! ポニーの萌えの最高潮はある一定の髪の長さをこしてから初めてわかるのだ!!! 貴様はポニーを愚弄しているッ! 謝れ!ポニーに謝れ!俺に謝れ!!全国ポニーファンに謝れ!!!俊夫さんに謝れぇぇぇええッッッ!!! そもそも昨今のマンガ・アニメ界は腐っている!! 奇抜な髪型にこだわりポニーをおろそかにしやっとポニーがでたと思わせきや安易に髪を切るイベントをいれるという愚かさ!!! そもそもきちんとキャラの性格を考えて髪型をつけろ!!そうでないと・・・」 「げぇーッ!!なんじゃありゃーッ!!」 「あれはキョンの固有結界“歩煮威帝流”・・・!!」 「なにィーッ!!知ってるのか!!国木田!!」 「キョンの萌えの臨界点と怒りの臨海点が頂点に達したときに発生するキョンの必殺・・・!!あれを発動するのは実に5年ぶり・・・!!」 「恐ろしい技だぜ・・・!あの涼宮が完璧にドン引きしてやがる!」 「ああ・・・!!」
何故に男塾解説がww
なんかキョンというより、銀さんみたいな物腰だな。
中の人は同じだからな
_, -─‐…ー- , '::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::`丶、 ,∠:::::::::/' ´ ̄ `¨ ーヽ:::::::ヽ:::::\ r -/::r::::/':: ̄ ̄::~:¨ー-、ヽ::::::::<ニ二l、 /ヽ/::,'::::/:::!:::、::::::::::::::::::、::::|:::::::::|\/l /::ノ/::/::::ハ::::|::::ヽ:::::ヽ::::::::ヽ::l:::::::::|,イヾヽ |:://::::l:::::X i::ハ::::|\::::lヽ,::::::〈!:::::::::|::!ヽ:∨ はッ・・・針ぃッ!? !ハ/:::::{:::::! ヽ,ヽl ヽ / \::l:::::::::l:::∨:::l !| i:::::::i:ヽ! Tモト` '´イテヤ `l:::::::::l::::::|::::l || !:::::::l::::::! ⌒ ⌒ !:::::::::l::::::l::::l リ ヽ::::ヽ::ヘ| _ 、―、 !:::::::::l::::::!::::l ヽr つ(〈へ  ̄ , .イ::::::::/::::r|::/ /-7 ^ /ヽ::>- <´ ィ:::::::/:::::/ レ / ニ7 !ー┬ ! L彡 ハ:/ | ' / | , -'"´  ̄ 丶、 / / ゝ---‐' ´ l
みっくるんるん♪
668 :
メロン名無しさん :2006/09/22(金) 07:40:57 ID:ogqpcAYfO
キョン×2♪♪
うっそだぁだぁ♪
最近更新ないなぁ
673 :
メロン名無しさん :2006/09/23(土) 09:01:06 ID:p6gUMe0ZO
携帯からじゃ見れない……………orz
Kが……
朝倉さん・・・詩音 キョン妹を拷問して頃してしまう朝倉。しかしキョンの最後のセリフ 「妹をたのむ」 を思い出しジョバー。
おもらしのなく頃に
涼宮ハルヒの失禁
垂流し編
680 :
メロン名無しさん :2006/09/24(日) 11:36:47 ID:lpsNyBSZO
保守
朝倉は違和感なくひぐらしワールドに馴染みそうだw 他にもひぐらし世界にいれても違和感ないのいるかな もしくはその逆で、ひぐらしキャラがハルヒ世界に来た場合
682 :
メロン名無しさん :2006/09/24(日) 18:29:41 ID:bWBBpGgB0
>>681 たかのんがハルヒの世界に行ったら大変なことになるだろうなw
>>683 ハルヒがおじいちゃんの研究に超マジ→たかのんウッハウハ
>>682 忘れ物さえあればいつでも鹿骨市を出れそうだな
レナが篭城したときに難なく進入するわけか…
WAWAWA忘れ物〜
祭りの季節にはまだ早い6月。湿気の多い時期にしては珍しく、朝からカラッと晴れている。 だが俺の心は、この曇一つない青空ほど澄みわたってはいない。 古泉たちに言わせると…… 世界を変えた張本人であれば全てを元に戻すことも可能だろうが、それはちと期待できそうもない。 朝比奈さんや長門の能力はここではほとんど抑制されていて、脱出できるほどの力はない。 しかしハルヒの能力がこの世界でも健在だとしたら、つまり改変者でも抑えきれなかったその力があれば、 元に戻ることができるかもしれない。もしハルヒ自身が改変者なら、話はもっとダイレクトだ。 そのためにまずは元の世界と同じ状況を作り出すことが必要。だ、そうだ。 んで、俺はこの世界で選考もれしちまったSOS団に入団しなければならない、ってわけだ。 それには涼宮ハルヒ様の許可が必要になる。うむ、実に気が重い。 自室で昨日の話を思い出したり、エンジェルモートの制服を着た朝比奈さんを想像したりしていると、 玄関のほうからチャイムが鳴った。もう待ち合わせの時間か。部屋を出て玄関に向かう。 そう、今日は綿流しだ。 「キョンくん、いらっしゃいますかー?」 「あら、レナちゃん。うちの子がいつもお世話になってまして」 「あ、……お、おばさま……こ、こちらこそ……お、お世話になって……」 何故か真っ赤になってお袋と挨拶を交わすレナを引っ張って家を出る。ややこしいリアクションすんな。 「それじゃレナちゃん、よろしくね!」 「はぅ!……ハイおばさま〜〜〜!キョンくんはレナが命に代えましても〜☆」 ドアを開けたまま笑顔で見送るお袋に、レナは引きずられながら手を振り返す。命までは懸けんでいい。
綿流しの会場、古手神社は梨花ちゃんの実家だそうだ。奉納演舞の大役はそこの巫女さんとして務める。 それでここ何日か、部活の後も学校に残って練習をしていたらしい。そんな舞台裏をレナから教えてもらいながら 魅音との待ち合わせ場所に向かう。 「少し目が腫れてないか、レナ」 目のふちがほんのり赤いことに気付いてそう聞くと、 「え?あはは、そう?昨日すごい楽しみでなかなか寝付けなかったからかな?だから今朝も起きたの遅くて、 はれぼったくなっちゃってるかも……はぅ、恥ずかしい……」 イベントが楽しみで眠れなくなるってのは分からなくもないが、年齢的にどうなんだろう。 「そういえば、魅ぃちゃん昨日なんか嬉しそうだったじゃない?」 確かに。授業中も心ここにあらずだったな。まぁそれはいつものことだが。 「あははは! それがね、最近ちょっといい出会いがあったみたいなの。 その相手が今日の綿流しに来るんだって!だから魅ぃちゃん嬉しそうなんだよ」 へえ。魅音にもそんな浮いた話があるのか。普段の様子からは想像できないな。 「そう?……魅ぃちゃんってホントはすごく女の子らしいんだよ?」 うーん、そうなのか。ああ見えて実はそんな一面を持ってたりするのか。けどまぁ、興味あるな。どんな相手か。 「あ、魅ぃちゃんもう待ってる!いろんな意味で気合入ってるのかな?かな?」 「おーーーい!!!レーナーーー!キョンちゃーん!!」 両腕をブンブン振って合図する魅音のとこまで歩いていくと、サウナに入った瞬間むわっと体を包み込む 湿気まじりの熱気のように、そのテンションが押し寄せてくる。気合十分だな。 「もちろん!今日は遊ぶよー!?キョンちゃん、お腹空かせてきた?」 「まぁな。部活の学外活動と分かってて無駄に腹一杯にしてくるほど、俺も間抜けじゃない」 「そうこなくっちゃ!!」 「沙都子ちゃんと梨花ちゃんはもう神社にいるよね?行こ!魅ぃちゃん、キョンくん!」 なんだか魅音につられる形で、レナも俺も意気揚々と神社に向かった。
人を疲れさせること以外にどんな目的があるのか分からないほど長い石段を登りきって会場に着くと、 すっかり祭りの準備が整っていた。食べ物系を中心にすでに販売を始めている露店もあり、あたりにはもう 人が集まってきている。とは言ってもまだ夕方前、本格的にイイ雰囲気になるのは日が落ちる頃からだろう。 「沙都子、みんな来ましたですよ」 「みなさんお待ちしておりましたわ!こっちですのよーーー!」 境内の方から聞きなれた声がする。沙都子と梨花ちゃんだ。 「二人ともおまたせ〜!今日は我が部の名に恥じないように頑張ってもらうよー?」 「おーっほほほ、当然ですわ!今朝からずっと、戦闘モードに入ってましてよ!? そういう魅音さんこそ、しっかりとお腹をすかせてきたんですの??」 「そりゃそうでしょ!くっくっ、さすが、よく分かってんじゃん沙都子」 「みー、ボクも泡の出る麦茶を我慢してお腹ぐーぐーなのです」 梨花ちゃん、それは我慢とかじゃなくて飲んじゃダメなものだぞ。 「まぁこういう場所だし早食い勝負なんてのは基本だけどね、でもどんな勝負があるかは分からないよ? 露店の数だけ戦いがあり、ドラマがある!みんな覚悟しときなよ!?」 おいおい、全店まわる気かよ魅音。 「はぅ〜〜〜、楽しみだね!楽しみだね!」 「ところで、梨花ちゃんは平気なのか?奉納演舞ってのをやるんだろ?」 「それはお祭りの最後なのです。だからそれまでは大丈夫ですよー。みんなとたくさん遊ぶのです」 「梨花の晴れ姿も楽しみでしてよ!毎日放課後頑張ってましたからね、期待しておりますわー!!」 「みー……プレッシャーをかけるのはよくないのです、沙都子。これでも緊張しているのです」 「演舞のとき梨花ちゃんはね、巫女さんの衣装着るんだよ。それがすごい似合っててかわいんだよねー。 いたずらとかしちゃ駄目だよキョンちゃ〜ん?」 その心配はいらん。俺にだって対象年齢はある。たぶん。
何がしたいだのあれが食べたいだの、みんなして祭りへの意気込みというか、そんな感じのことを 語り合っていると、ふいに梨花ちゃんがハッとした顔でつぶやく。 「あっ……」 その視線の先から、魅音に瓜二つの女の子と、隣に男の子が並んでやってきた。 「はろろ〜ん、お久しぶりですね、お姉。連れてきましたよ、前原圭一くん」 「よう!バイクんときの!まさかウチの学校のやつと双子だったなんてなぁ、ビックリしたよ」 「え、あ、しっ詩音……!久しぶり!……っと、えと、は、初めまして!じゃ、ないや……あわわっ、 んーっと、そ、その節はどーも。はは……参ったな〜、改めて会うと何だか……緊張しちゃうなぁ」 何を慌ててるんだ魅音のやつは。ってか誰だこの人たちは?双子? 状況がよく飲み込めないでいると、レナが耳打ちしてきた。 「ほら、キョンくん、さっき話したでしょ?ひょっとしてこの人じゃないかな?かな?」 あぁ、なるほどね。それで急に落ち着かなくなってるのか。普段は絶対見ることのないレアな魅音は、 確かにレナのいうとおり、女の子らしいかもな。んで、もう一人は誰? 「みなさん初めましてになりますね。魅音の妹の詩音です。いつもお姉がお世話になってます。 どうぞよろしく。他にも友達を連れてきたんですけど、途中クラスメートに偶然会ったみたいで…… もうすぐ来ると思います」 サラッと自己紹介を済ませたその子は、服装以外は見分けがつかないほど、魅音にそっくりだ。 双子もここまでくると感動するね。クローン技術とは違う、100%天然モノだ。
数日前、興宮で不良に絡まれた魅音を助けてくれたのが前原圭一くんという人で、それがたまたま妹の詩音と 同じ学校に通う生徒だったそうだ。その縁で綿流しに誘うことになったと、いきさつについて説明する詩音の横で、 青菜にヒマラヤ産の岩塩でもぶっかけたかのような魅音が、時々照れ笑いを浮かべながら相槌を打つ。 見ただけで元気な人だと分かってしまいそうな前原くんは、気さくに話しかけてきてすぐに俺たちに馴染んだ。 沙都子は少し人見知りしてるようだが、レナはニコニコと嬉しそうにしているし、俺はニヤニヤと冷やかしの視線を 魅音にビシバシ送りつける。何故か梨花ちゃんは妙に納得した顔で前原くんを見ているが、ま、とにかく一同和やかな 空気が流れている。 ……そんな平穏をブチ破ることが生きがいなんじゃないかと疑いたくなるタイミングで、 雄叫びのような声をあげながら、浴衣姿に大股歩きで近付いてくる女がいた。 「んあっ!いた!しーーーおーーーん!!!けーーいちーーーー!!! ごめーーん、なんかクラスの子につかまっちゃって。あんま話したことない子だったから 逆に気ぃ使わなきゃで中々切り上げらんなくってさー」 そうだ、古泉が言ってたな。園崎詩音がSOS団を綿流しに誘ったって。 「バイクんときの子は見つかった?あ!この子ね!へー、ホントそっくりじゃない! 凄いわ、やっぱり天然の双子は一味違うわね」 食い物みたいに言うなよ。……おっと、この機会に心証をよくしとけって言われてたっけ。 「圭一!ちゃんと優しくしてあげるのよ!?いい?すこしぐらい強いとこ見せただけじゃダメなんだから。 女はね、いつだって強さと優しさの往復列車に弱いんだから!」 意味分からん。ってか人の輪の中に割り込むやいなや喋り倒して、あっという間にその場の空気を吸い取り、 自分好みの乱気流にして吐き出す、そいつが誰であるかは言うまでもないだろう。 涼宮ハルヒが綿流し祭に来た。
「あーーっ!!!こないだのストーカー!! ちょっと!なんでアンタがここにいるの!?ひょっとして あたしが今日ここに来ることを知ってたのね? 冗談じゃないわ!!どういうことなのよ!!?」 ハルヒは俺に気付くと人差し指を向けながらズカズカと寄ってきては、即座に周囲に誤解の種を撒き散らした。 ん、まぁ誤解じゃないと言えなくもないが。 ハルヒの後ろに控える三人にフォローを期待したいが、古泉はいきり立つハルヒを抑えるので精一杯、 朝比奈さんは早速オロオロしてるしぐさがとにかく可愛らしいし、長門に至っては──割愛する。という訳で結局、 今度は部活メンバーが状況を飲み込めずに不思議そうな顔をする。そんな中、 「ねぇ、あなた、ちょっと非常識なんじゃないかな?突然やってきて、さっきから失礼なことばかり言って」 意外なことにレナがハルヒに食って掛かった。いや、意外でもないか。 「な、なによアンタ? ストーカーの仲間なわけ!?」 ケンカ腰がデフォルトのハルヒが応戦する。初っ端からこれじゃあ、心証云々の話じゃない。 「あなたこそ何なの?どういうつもりなのかな?」 レナも負けじと食い下がる。二人の間で険悪な火花が弾け飛ぶのを沙都子や魅音はハラハラしながら見守る。 すると詩音がおだやかな笑顔でハルヒをなだめた。 「涼宮さん、こちらはお姉の学校のお友達なんです。……よね?お姉」 「え、うん。そうだよ。ほら前に話したでしょ、部活の……」 「ああ、この人たちが。だからね、せっかく前原圭一くんとお姉を会わせても、涼宮さんがそんな感じじゃ お姉も圭一くんも困ってしまいますよ? 団員の立場も考えてあげてください」 「そうですよ。これも何かの縁ですし、素性が分かればそれほど問題ないんじゃないですか? 見たところ悪い人でもなさそうかと」 詩音の言葉を古泉が後押しする。 「……ふん、そうね。いいわ、団員のために一肌脱ぐのも団長の役目だし。 ストーカー容疑が完全に晴れたわけじゃないけど、とりあえずあんたが何者なのかは分かったわ」 「そうだぞハルヒー!せっかく来たんだ、みんなで楽しくやろうぜ!!」 珍しく素直なハルヒに、前原くんの一声もあって、周囲はホッと胸を撫で下ろした。 「圭一や詩音の言う通りなのですよー、レナも少し頭を冷やすです」 レナはごめんね、と梨花ちゃんに苦笑しつつ、ハルヒの方を向くと、 「さっきはごめんなさい。でもキョンくんは怪しい人じゃないから大丈夫だよ?」 「あ……こ、こっちこそ……わ、悪かったわ……」 ハルヒは斜め下に目線を固定したまま、ぼそぼそとレナの謝罪にこたえていた。が、ふと思いついたように やたらとでかい目で俺を見ると同時に眉間にシワを寄せた。 「ん……キョン? ジョンじゃないの? こないだはジョン・スミスって名乗ってたわ」 「あははは、何それキョンくん?アメリカ人だったのかな?かな?」 いや、まぁ、それは話すと長くなるといいますか…… なにはともあれ、仲直り、といってもハルヒが散らかした地雷をみんなで片付けただけのような 気もするが、互いの自己紹介を済ませたSOS団の面々と部活メンバーは共に行動することになった。 日が暮れて、夕焼けに染まる神社の景色を祭囃子の音色が彩り、年に一度の綿流しを村の全てが演出する。
次回は綿流しの後編です。 数日中に更新する予定です。
更新gj 一番乗りだぜ レナ怖いよレナ
レナ様が段々KOOLになってますな。 ところでこの世界ではレナも高校生って事で良いのかな?
いいんじゃないかな?かな?
698 :
メロン名無しさん :2006/09/26(火) 00:14:57 ID:qLyPJ/SDO
ドルフィンキックでしびれてみたいな
ごめんあげてしまった
くじら34号文書
この世界でもたかのんは梨花殺して終末作戦の引き金引くのかな?
長門の能力制限は広域帯宇宙存在でいいような 雪山と同じだとすると、パーツ積み上げが脱出の鍵?
703 :
メロン名無しさん :2006/09/26(火) 15:38:04 ID:hTjOXY6aO
職人さん乙です。 後編楽しみにしています
ハルヒに雛見沢症候群L5発症用のたかのん特製H173注射したら宇宙がひっくり返りそうだな
長門の時空改変力はあうあうを超えてるかも?
古泉のバックと園崎家バック、どっちが上かな?物事の隠蔽工作の腕前では園崎家より古泉の組織の方が上かも
おそらく、鶴屋家単体でも園崎家バックより上 機関は東京と同じレベルではないかと
機関は保守.復古派?それとも中国親派?どっちかな、かな。
多分、機関は保守復古派ではないと思う。戦後社会肯定・親米派か?中国に対しては米国の見解と日本の経済利権の両方の天秤で 態度が決まってるんじゃないか?
機関は終末作戦にどういう態度なんだろうね?
>710、よくわからないけど、情報生命体は多分、反対するだろう。(ハルヒにいらない刺激を与える)、未来社会はどの選択肢の 結果による未来社会かで違ってくるだろう。終末作戦は規定事項かそうでないのか?
712 :
メロン名無しさん :2006/09/27(水) 16:44:09 ID:WVIsrWV6O
あうあうあうあうw
(・3・)
>>706 機関のほうが確実に上だと思われる。実際園崎の力はブラフによるものも大きい
しかし、古井戸に白骨化した死体があったり麻薬の売買、地下に銃があるなど完全にブラフとは言い切れない
雛見沢という特殊な状況下なら園崎家の方が上か…
>>707 鶴屋家と園崎家なら微妙かな?
だけど魅音が銃器、無線機、ヘリの操縦、格闘、なんでもござれで
詩音が突撃銃の扱いに長けて狙撃の観測員も務めるあたり
鶴屋さんと園崎姉妹だと園崎姉妹が確実に上
「私は遠慮しておきます。お姉の部長としてのメンツを潰すことになっちゃいますし、 人数だって合わないじゃないですか。みなさんが遊ぶのを見てます」 「じゃあ、あっちは一人だけ二回ってのはどうだ?ちょっとキツイか?」 「それはいい考えね、圭一。それでどうかしら?」 「詩ぃちゃんがよければ、いいんじゃないかな?こっちは魅ぃちゃんが二回やるし」 「えぇ!?わたし!?!?」 「あー、それならいいですよ。くすくす」 「じゃ、決まりね!!」 「大将戦は2ポイントというのはどうでしょう?偶数回だと、引き分けもありますよ?」 「そうですわね。やっぱり勝敗はハッキリさせておきたいところですわ」 「じゃあ古泉くんの言うように、大将戦は2ポイントね。こっちはもちろんあたしよ。 そっちは魅音が大将でいいのかしら?」 「もちろん、常勝無敗の魅ぃが相手するですよ」 「たのむぞ魅音。3ポイント分戦うことになるが、頑張ってくれ」 「うん、まかせといて!」 「それと途中で勝負がついちゃっても、最後までやるっていうのはどうかな?」 「そうしましょう!それならみんなが楽しめるわね。じゃあ最初の勝負を何にするか、 ジャンケンで決めるわよ?準備はいいかしら?」 SOS団と部活、それぞれ五人のチームから一人ずつ順に出て勝負をする。ただしこっちは魅音が 二回出て、SOS団の方には詩音が入り、全部で六回戦おこなう。 最初の勝負の内容はジャンケンで勝った方のチームが決め、以降は勝負に負けたチームが次の 勝負内容を決める。内容は露店でできることなら何でもよし。 一人勝つごとに1ポイント、最後は大将戦として2ポイント、計7ポイントの奪い合いで、 団体としての勝敗を決める。 以上のルールでSOS団&詩音vs部活の露店バトル開催が決定した。 脳内の辞書から遠慮なんつー文字はとっくにアンインストールされちまってるハルヒのおかげで、 部活とSOS団は最初から臨戦態勢かと思ったが、詩音や古泉の仲裁で丸く収まり、その後沙都子の 提案で、俺たち部活がやるつもりだった勝負にSOS団も混ざることになった。ハルヒのやつは 数分前の自分の言動を省みる気ゼロという図々しさで沙都子の話にすっかり乗り気になった。 レナがハルヒに突っ掛かったのはちょっと驚いたが、納得できないこともないというか。 しかしそれ以上に意外だったのは、ハルヒがわずかながらレナに気圧されていたことだな。 それはともかく、我らが部活について雄弁に語る魅音に対して、ハルヒは得意の負けん気で SOS団の素晴らしさを演説したところ、それならば露店の勝負はSOS団対部活にしよう、 という流れになるのも当然で、俺たちは小川に浮かぶ落ち葉のごとくその流れに身を任せた。 念のため、イカサマはしないよう長門にはコッソリ釘をさしたが、秒針の10分の1ぐらいの 動きでうなずくそれは、しないという意味なのか、この世界ではできないという意味なのか、 相変わらずの無表情からは知る由もなかった。
最初の種目は輪投げに決定した。一回につき三投、多く取った方が勝ち。決着がつくまで繰り返す。 こちらの先鋒はレナ、SOS団は古泉を出してきた。 どっちが勝つかなんてクリアブラック液晶より鮮明だろう。古泉があらゆるゲームを不得意とすることは 証明済みであり、その検証結果がいかに信頼できるものかを示すように、また一つ黒星という記録が データベースに追加された。つまり、一回目にして3対0で古泉の負け。 一方レナは、景品に『かぁいい』ものを見つけると、それがどんなに輪投げに適さない形であっても、 あざやかに輪の中心に通した。 負けたことが嬉しいのか、爽やかなハーフスマイルを崩さず真性のマゾかと思わせる古泉に、緒戦がいかに 大切かを力強く説きつつ怒るハルヒは、説教が終わるとキッとこちらを睨み「次はあれよ、ヨーヨー釣り! こっちはみくるちゃんが出るわ!」と朝比奈さんの両肩を鷲掴みにした。 「それならこっちは、梨花ちゃんでいくよ?」 いい人選だ魅音。萌えと萌えのガチンコ対決だな?俺的には朝比奈さんに軍配三枚あげたいんだが。 「手加減はしないのです」 にぱーと小悪魔のように笑う梨花ちゃんに、むむっと言いながら金魚柄の浴衣の袖をまくる朝比奈さん。 全員が普段着で来てる部活メンバーとは対照的に、SOS団の女三人は、みな浴衣を着ている。 ハイビスカス柄をまとうハルヒに、幾何学模様に包まれた長門。たぶんハルヒのセンスと、 それぞれのイメージで選んだんだろう。 朝比奈さんは、露店のおじさんに渡された釣り紙を寄り目がちに見つめて、水面にそっと近づける。 俺が釣り紙なら全ての水風船を釣り上げるまでは絶対に破れませんよ、なんて思いながら、集中して真剣な表情に なるとその顔は、幼さを残しながらも造形美の極みを尽くした芸術であることを再確認させてくれる朝比奈さんに 見とれていたが、水に浸かってすぐに滲んだ釣り紙は、あっさり破れてしまった。 「ふわっ、あえ〜……」 残念そうに眉を八の字型にする表情がいちいち可愛らしい。 「もうっ!!こんな時までドジっ娘属性を発揮しなくてもいいのに!」 いやいや、こんな時こそ発揮するべきだろう。少なくとも俺は大満足だ。溜息をつくハルヒを尻目に、 梨花ちゃんが立て続けに二つヨーヨーを釣り上げた。 「みぃ!!やったです!釣れたですよー!!」 この時点で部活は二連勝、スタートダッシュに機嫌をよくした魅音が誇らしげに言う。 「うちの部活は毎日過酷な訓練に耐え抜いた精鋭揃いだからねぇ!!さっ、次は誰?何の勝負?? おじさんが相手になるよ〜!!?」 「SOS団の名にかけて、これ以上負けるわけにはいかないわ!種目は、金魚すくいよ!! 詩音!!お願い!!!」
「お姉と直接対決ですか?くすくすくす……お手柔らかにお願いしますね?」 ムードメーカーであり、部長としてリーダーシップをとる魅音とは違った意味で、この詩音には貫禄がある。 レナとハルヒが揉めた時も、あのハルヒに正論ぶつけて何だかんだで結局言いくるめたからな。 ニヤリと不敵な笑みで余裕を見せる詩音に比べて、分が悪いと思っているのか魅音は少し戸惑った様子だ。 「魅音さん、部長としての威厳を見せてくださいましてよ!?」 「魅ぃちゃん頑張ってね!」 「負けんなよー詩音!」 「そうよっ!詩音はもう団員みたいなもんなんだから!SOS団の看板背負ってるのよ!!」 この双子対決に周りもニワカに盛り上がり始める。 「おっ、園崎んとこのお嬢ちゃんじゃねーの!!ちったぁ手加減してくれよー?」 なんだ?屋台のおっさんまで親しげに話しかけてきた。そればかりか、道行く人も声をかけては足を止め、 ギャラリーと化していく。おいおい、何かえらいことになってるぞ? 「魅ぃちゃんのお家は雛見沢周辺では有名なんだよ!地主さんみたいなものかな」 魅音がお嬢様だったなんて、これまた驚きだが、とりあえず今は二人の勝負を固唾をのんで見守る。 「網が破れるまでにたくさんとった方が勝ちですよね?いきますよ、お姉?」 「くッ、いいよ、詩音。勝負!」 いつの間にか注目の一戦になったこの戦いは、魅音の優勢で火ぶたが切られた。 魅音は、すくい網の縁のプラスチックの部分を上手く使い、一匹また一匹と、ハイペースで救い上げる。 真ん中の紙の部分をあまり濡らさず、その手際良さは鮮やかというほかない。 詩音の方は、ペース的には普通だが、紙の部分が全くといっていいほど濡れていない。すくい網の消耗を 最小限に抑える作戦なんだろう。一匹ずつ確実にすくい上げる。 10匹目をすくったところで魅音の網が半分ほど破けた。 「あれ?お姉。やばいんじゃないですか?」 「まだまだ、これからでしょ!?」 強がる魅音だったが、残った網もだいぶ水が滲んで、正直苦しい。 それをジワジワと追い上げる詩音。温存型の戦術が後半になって活きてくる。 「ああっ!」 部活、SOS団双方から、そしてギャラリーからも喚声があがる。 魅音のすくい網が完全に破けたのだ。結果は13匹。なかなかの記録なんじゃないか? さて、これが勝敗の ボーダーラインになったわけだが、詩音は現在9匹。4匹差を前にして、すくい網は全面が水に滲んでいるものの、 まだどこも破けていない。見事なもんだ。 「さて、覚悟はいいですか、お姉?」 自信たっぷりな眼差しを魅音に向けた後、詩音はペースを変えることなく、すくい続けていった。
姉妹対決の行方は15匹対13匹、詩音の勝利で幕を閉じた。 あぁ、地団駄ってのはこうやって踏むのか、と教えてくれるように魅音は悔しがり、ハルヒは大喜び、 詩音は涼しい顔して満足そうにしていた。 「魅音さんの仇は、わたくしが取りましてよ!?次はカキ氷の早食いで勝負ですわ!!」 「有希!!返り討ちにしてやりなさい!これに勝ったら同点になるわ!!」 聞いただけで頭がキーンと痛くなりそうな勝負だが、果たして長門は冷たさを感じるのだろうか。 イカサマは封印したとしても、基本性能まではどうしようもない。 「いい?沙都子。シロップ大盛りで頼んですぐに混ぜれば溶けて食べやすくなるから」 「分かりましたわ魅音さん」 魅音の作戦に従って少しでも早く食べられるように工夫する沙都子だったが、勝負は開始十数秒で決着した。 他の全員があっけにとられる中、長門は顔色一つ変えずにカキ氷を平らげ沙都子に大勝した。やっぱ冷たさを 感じてないようだな。 さて、2勝2敗の同点という状況で、俺の出番が回ってきた。 相手は前原くんだ。彼ならきっとどんな勝負でも豪快に挑むだろう、雰囲気的に。しかしここで負けるわけには いかない。大将戦を控えて、勢いってやつをつけておくべきだ。 種目はたこ焼き早食い。作り置きではただの早食いでしかないという、それの何が不満なのか理解不能の理由で、 焼きたてのものが用意された。これはもう根性勝負だ。意を決して、灼熱の小麦粉玉を口に押し込む。 焼け石を180度ぐらいの油で揚げたようなソース味の固まりを飲み込むと、そいつが胃袋に向かうまでは牛歩の ごとくゆっくり感じられ、食道の構造がはっきりと把握できる。そして人は熱さでも涙を流せることを俺はこの時知る。 「あッ熱ッアツがツがぁあぁあぁああッ!!!」 叫び声を上げながら猛スピードでたこ焼きをほおばる前原くんが、どれだけ凄いのかは今この場で同じ体験を している俺にしか分かるまい。 「あぁっ、キョンくん頑張って!」 無理ですレナさん、ごめんなさい。 たこ焼き2つを残して、俺は前原くんの完食を見届けた。 SOS団3ポイント、部活2ポイント。SOS団のリードで迎えた大将戦。これに勝った方には2ポイントが 加算されるので、結局、この最終戦で勝ったチームの勝利ってことになる。 姉妹対決には敗れたものの、部長として部活一の戦績を誇る魅音と、憎たらしいほど何でもこなし、頭脳、 運動神経ともに抜群のSOS団・団長ハルヒの一騎打ちだ。
と、ここで、梨花ちゃんが残念ながら退場することになった。 「魅ぃの戦いを見届けたいのですが、そろそろ衣装に着替えたり、準備があるので、 ボクはちょっとこの辺で抜けるのです……」 「ああ、そっか。梨花ちゃん奉納演舞だもんね。楽しみだな、楽しみだな!みんなで見に行くからね!」 「後のことは魅音さんに任せて、安心して行ってらっしゃいませ!梨花!」 「うん、おじさんに任せといて!!梨花ちゃんも演舞頑張ってね!!」 「いってきますです。……勝つのですよ!魅ぃ!!ファイト、おーなのです!!!」 名残惜しそうに、梨花ちゃんは社の方に去っていった。 「なになに?あの子なんかやるの?」 「あぁ、涼宮さん綿流しは初めてですもんね。梨花ちゃまはこの神社の巫女さんなんですよ。 祭りの最後にちょっとしたセレモニーがありまして、それに出演するんです。 その後みんなで川に綿を流して……それで、綿流しっていうんです」 「へー、巫女さんか!すげーな!俺たちも見に行こうぜ!」 「なかなか良さそうじゃないですか。是非そうしましょう」 最終戦の種目は射的。ひな壇の形をした三段の棚に景品が並べられている。そこで、一番手前の棚の景品は1点、 真ん中の棚は2点、一番高い奥の棚のは3点として、三発撃って倒した景品の合計点で競うことになった。 同点の場合は延長戦、もう三発撃って決める。 「あの真ん中の棚にあるでっかい熊のぬいぐるみはどーすんの?」 「う〜ん、ちょっと倒れそうもないからねぇ……一発勝利の10点にしようか??」 「オッケ!それでいいわ。見せてあげるわSOS団団長の実力!」 喜々として銃を受け取り、魅音を挑発する先攻のハルヒに、 「上等じゃん!!部活の厳しさってのを教えてあげるよ!??」 腕を組んだまま答える魅音。 「いよいよ大将戦かー!どっちが勝つんだろうな!?」 「先ほどの前原さんの勝利で勢いは我々にあると思いますが、園崎さんも姉妹対決で負けたまま黙ってるわけには いかないでしょう。五分五分といったところじゃないですかね」 「はぅっっ!!!あの真ん中のくまさんのぬいぐるみかぁいいよぅ〜!魅ぃちゃん取ってくれないかな?かな!!」 「あれは十発ぐらい撃たなきゃ倒すのは無理ですわー!!」 待てよ……もしハルヒが負けるようなことになったら、この世界で閉鎖空間が発動しちまったりしないか? となると、古泉たちの言うようにハルヒの力だけは抑制されていないということが分かる。だがそれ以前に、 そうなった場合の不安の方が大きい。イカサマはするなと長門に言ったが、ここはフェアな勝負を楽しむより 身の安全を優先させるべきか。 「今の涼宮ハルヒにそれはない。平気。だからあなたの言うとおりにしている」 何故そう言いきれるのか、と結論に対する根拠を求めずとも、長門がそう言いきるんだから大丈夫だ、 と結論が同時に根拠にもなっちまう長門の言葉が何とも頼もしい。安心した俺は心置きなく観戦する。
ハルヒは3点ゾーン以外は眼中にないらしく、三発すべての狙いを一番奥の景品に定めた。そのうち二発が 命中してパタパタと景品を倒す。6点ゲット。 「あーっ!!惜しい!!あと1cm左を狙ってたら三つとも取れたのに!」 その様子を冷静に見ていた魅音は、露店のおじさんから銃を受け取るとしばらく何やら考えたあと、銃と弾を チェックしながら、ハルヒにひとつ提案をした。 「もし延長になったら、先攻・後攻を入れ替えたいんだけど、どう? それと、射手も交代させてもらえないかな?こっちは一人が二回戦うことになってるし」 「??? 別に構わないわ」 するとハルヒの了承を得た魅音が、俺のそばに来て小声でヒソヒソと話し始めた。 「キョンちゃん、準備しといてくれる?」 どうやら魅音は3点の景品を二つ倒すことであえて同点にして、延長戦に持ち込むつもりらしい。そして次の射手は俺。 魅音に命じられた俺の仕事は一つ。真ん中のでっかいぬいぐるみ目掛けて三発連続で弾をブチ込むこと。 ぬいぐるみは大きすぎて棚から少しはみ出し、不安定な状態だ。魅音は最初に二つ倒した後、最後の一発で ぬいぐるみを揺らしておいて、続けて俺が三連射すれば倒せるかもしれないという。だが魅音と俺の合計四発でも 倒れるかどうか微妙だ。そんなリスクを負わなくても、魅音が3点の景品を三つ倒せばそれでフィニッシュじゃないか? 「まぁね。けど部活としては──SOS団に勝つだけじゃなくて、一番大きな景品を取りにいかなきゃねぇ。 ま、美学ってやつかな?それと……」 そう言ってレナを横目でちらりと見る。なるほどね、かぁいいモードでくまのぬいぐるみに釘付けだ。 「あれを取らなきゃ男じゃないでしょキョンちゃ〜ん!!?くっくっく、おじさんが花を持たせるからさ、 ぬいぐるみと一緒にレナのハートも撃ち抜いちゃいなよ!!!あっはっはっは」 意味は分かるが意図は分かりかねるね。 「そんなわけでさ、ぬいぐるみを取ってあげたら喜ぶと思うよ?」 どんなわけだ。 打ち合わせどおり、魅音は3点の景品を二つ倒したところでハルヒに延長した場合の交代について伝える。 三発目をぬいぐるみの重心より少し上に当てると同時にふり向いた。 「さ、キョンちゃん!」 魅音が合図した時すでに銃を構えて狙いを定めていた俺は、まだ揺れているぬいぐるみの、魅音が当てた所と 同じ位置目掛けて、撃つ。可能な限りの速さで弾を詰めたらもう一発、コルク弾が当たるたびに振り幅は大きくなる。 間髪置かずに最後の一撃をくまの額に命中させると、ぬいぐるみはグラッと傾き、ニュートンの考えに逆らうことなく、 スローモーションで棚から落ちる。着地する前に店のおじさんがキャッチし、俺に投げてよこした。 「なっ……」 「やったぁあぁああっ!やったねキョンちゃん!!」 「すごいじゃないですの!!連携プレー、お見事でしたわ!」 「はぅ、くまさん人形!!!取ったんだね!?だね!!!」 大口をあんぐり開けて間抜けなツラしたハルヒをよそに、部活メンバーが俺の周りに群がってくる。 「なるほど、そういう作戦だったのね。やられたわ」 悔しがって魅音のやり方にケチつけてくるかと思ったが、ハルヒはすんなり負けを受け入れた。
「そりゃ悔しいわよ。けど2人あわせてタイムラグを無くすなんて思いもよらなかったし、 魅音の作戦を見抜けなかったあたしの完敗よ。やるじゃない。それに勝負には負けたけど、 なかなか楽しかったわ。でも今度対決するときは絶っっ対に負けないから!!!」 リターンマッチが規定事項であるかのようなハルヒのコメントに、俺はどんな顔をしたのか分からないが、 とりあえず、もうさっきからソワソワして止まらないレナに、くまのぬいぐるみを手渡した。 「ほらよ」 「え?え!?……くれるの?レナに??」 俺がそのぬいぐるみ持って歩くのは、そのぬいぐるみだって絵的に許せないと思うだろ。 「ホントに???……嬉しい!!!ありがとうキョンくん!!! はぅぅ〜〜〜くまさんかぁいいよぅかぁいいよぅかっ……かあいいようっっ!!」 「へぇ、なによアンタ。好きな子のためにぬいぐるみ取ってあげるなんて意外とイイ奴じゃない。 見直したわ。うん、今のはあの子も効いたんじゃない?ポイント高いわね」 前提もおかしいし、意外ともいらないし、何のポイントかと、突っ込むべき箇所を確認した相手は、 ワイルドに冷やかしてくるだろうと待ち構えていた魅音ではなく、ハルヒだった。 妙な事に無用な嗅覚を働かせやがって。 その時── パシャリ。 カメラのシャッター音とともに俺たちの輪に入ってきたのは……えーと、誰だっけ? 一回だけ会ったことあるような……。 「やぁ!!相変わらず元気そうだね。みんなの勝利をフィルムにバッチリ収めといたよ!」 「こんばんわ。あら、詩音ちゃんにハルヒちゃんもご一緒なのね」 「あ!富竹さんに鷹野さん、お久しぶりですねー。雛見沢最後の夜はやっぱりお二人で過ごすんですか!?」 「はは……そういうところも変わってないなぁ」 そうだ富竹さんだ。って、魅音も知り合いなのか? 「うん。毎年綿流しに来てるからね。キョンちゃんこそ何で知ってるの?」 「ああ、彼とはゴミ山でレナちゃんと一緒にいるところに偶然通りかかってね、一度会ってるんだよ。 あの時は失礼しちゃったね。今日も写真撮らせてもらうけど、いいかな?」 構いませんよ。てかもうすでに撮ってるじゃないですか。またしても断りなく。 「そちらの男の人って三四さんの恋人なんですか!?」 「うふふ、ハルヒちゃん。大人の男女には恋人だけでは説明できない関係もあるのよ?」 そう言って富竹さんを困り顔にさせた女の人は鷹野三四さんという、入江診療所の看護婦さんだと 魅音が教えてくれた。どういう関係なのかは、鷹野さんの言葉どおり、だそうだ。
大所帯の俺たちは、梨花ちゃんの奉納演舞をいい場所で見るため、祭壇のほうに移動を始めた。 どーんどーん、という大太鼓の響きが祭りのフィナーレが近付いていることを知らせる。 みんなでワイワイ話しながら歩いていると、古泉が近寄ってきた。 「あなた方に合流する前、朝倉涼子さんに会いましたよ。偶然と言っていいのかどうかは分かりませんが」 ……。 「綿流しを知っていたことも引っかかりますけど、このお祭りはいろんな所に呼びかけているらしいので、 まあそれは不思議じゃないかもしれません。しかし彼女はこんな所に一人で、何しに来たんでしょうね」 綿流しを見に来たんだろ?って答えは不正解ということぐらいしか、俺には分からんよ。 「魅ぃちゃ〜ん……キョンく〜ん……たすけ……」 後ろを見ると、でっかいぬいぐるみを抱えたレナが人ごみに翻弄されて流されそうになっている。 「ほらキョンちゃーん!!くまの世話で手一杯のレナを世話してあげなきゃー!!」 今さら何を言っても身に覚えのない冷やかしを続けてくるであろう魅音を、口の端を引きつらせたまま 目を細めて睨んでから、レナのところに行ってその手を取る。ずいぶん華奢だな。ちゃんと食ってんのか。 「急がなきゃ置いてかれちまうぞ」 「……う、うん!」 祭壇の前に大きなかがり火が二つ、真っ暗な夜空の下、真昼のような明るさで光と熱を放っている。 「キョンさーん、レナさーん!こちらでございますわ!!」 最前列で手を振る沙都子の元までたどり着く。 「さぁ、そろそろ始まるよ?」 ドーン!!!という一際大きい太鼓の音で場は一斉に静まり返り、厳かな神事が始まった。 神官に扮した町会の爺さんたちを引き連れて、巫女装束を身にまとった梨花ちゃんがゆっくり登場する。 凛とした顔つきで、ややこしい形の大きな鍬を持つ梨花ちゃんは、ちょっとカッコよかった。 祝詞をあげ、祭壇の前のしめ縄で飾られた布団の山に近付くと、鍬を振り、布団を突付く。その動作に どんな趣旨が込められているのか聞くと、人間に代わって冬の病魔を吸い取ってくれた布団を清めているんだと レナが説明してくれた。 汗だくの梨花ちゃんは、鍬を振るたび重さに体が負けて左右によろめいている。沙都子はそれを見つめて、 梨花ちゃんに負けないほど必死な顔で、無言の声援を送り続ける。 ふと気付くと、隣で朝比奈さんが怪訝そうに祭壇の方を眺めていた。未来にはこういうのないんですかね。 「あの子……ひょっとして、あの子のせいで……」 よくわからないことを口走る朝比奈さんに、梨花ちゃんがどうかしたのか聞こうとしたところ、 どん!と大太鼓が鳴り、梨花ちゃんが黙礼をして祭壇を降りた。それを大きな拍手が迎える。 神官役が布団を担ぎ上げ、それに見物人が付き従ってぞろぞろと移動を始めた。神社の大階段を行列になって 降りると、沢のほとりにやってきた。ここでもかがり火が煌々と焚かれている。
「ここで、布団の中の綿を少しずつ取ってみんなに配るの。文字通り綿流しをするんだよ!」 そういって俺の分の綿をもらってきてくれたレナにならって、綿を右手に持ち、左手でお払いした後、 額、胸、へそ、両膝を軽く叩く。奉納演舞の後のこれが綿流し祭のエンディングらしい。 「これをね、心の中でオヤシロさまありがとうって唱えながら3回繰り返すんだよ。 そうすると体に憑いてた悪いのが綿に吸い取られるから、川にそっと流すの」 オヤシロさま? 「うん。雛見沢の守り神なの。御利益もあるけど崇りもあるから、ちゃんと敬わなきゃだめだよ」 言われた通りにした後、レナと一緒に水面に綿を浮かべた。 「綺麗だなー。こういうのが祭りの最後にあると、何かこう余韻があっていいよな。 いやぁ今日は楽しかったよ、誘ってくれてありがとな、魅音!!」 「あ、え、そそそんな、私は!……」 「魅音さんどうしたんですのー?赤くなってましてよ〜??」 「ちち違うよ、これは火の明かりで!」 SOS団の連中も、魅音や沙都子に教わりながら同じようにしている。朝比奈さんは、へぇー、へぇーと 物珍しそうに流れていく無数の綿を目で追っていて、長門も綿を持ってお払い中だ。……約一名うるさいのが 見当たらないが……欲張って布団ごと流そうとして、そのまま自分も流されたのかね。 と思ったら、だいぶ離れたところからハルヒと詩音がやってきた。 「とっても素敵じゃない!感動したわ!!あたしね、日本の伝統文化みたいなのは重んじるべきだと思うの」 そうだな。ついでに常識ってやつももう少し重んじてくれ。 賑やかな祭りの後の、しめやかな儀式で身も心も清々しくなったところに、巫女さんの衣装の梨花ちゃんが 小走りで戻ってきた。 「みーー!!!見てくれたですかー??」 「梨花ちゃんお帰り〜!!よかったよ!」「あの鍬すごい重そうだったのに、頑張ったよね?」 「当然ですわ!!毎日餅つきの杵であれだけ必死に練習していたんですもの!!最高でしたわ梨花!」 「ほんとお疲れさまだね、梨花ちゃん!」 「ありがとうです。無事に終えることができて、ホッとしたですよ〜」 「その小さな体で、ちゃんとサマになってたのは凄いと思います。僕たちも楽しませてもらいましたよ」 「なー、カッコよかったぜ梨花ちゃん!」 「古泉に圭一も……ありがとうなのです!!」 みんなに迎えられて安堵の色でいっぱいな梨花ちゃんの笑顔からは、大役を成し遂げた満足感が溢れていた。 うん。実にいいね。何がって、今日の綿流しも、この仲間たちもだ。 こんな素晴らしい光景の中で、誰が想像できたっていうんだ。少なくとも俺には無理だったね。まさか自分が、 これから凄惨な事件に巻き込まれていくなんてな。いや、もうすでに渦中にいたという方が正しいか。
散々遊んだから、まだ遊び足りないってわけじゃないんだが、何となく帰りたくない気分の時ってのが あるもんで、ここにいる全員がまさにそんな気持ちだったんだろう、俺たちはそのまま立ち話をしていた。 「それで、宇宙人とか未来人は見つかったりしたの?」 「全然ダメ。何度も興宮近辺を探索してんだけどね。むこうもバカじゃないから、 きっとバレないように策を弄してるんだわ」 「そういえばキョンさんもそんなようなことを言ってませんでした?」 「ああ、言ってたねぇ。入部試験の前の日かな。宇宙人・未来人・超能力者だっけ? 何ならキョンちゃんも入れてもらえば?おじさんは構わないよ、部活と掛け持ちしても」 「え……でも、魅ぃちゃん……」 「それは面白そうですね。僕たちにとっても、活動範囲を広げるという意味で、 雛見沢支部というのは悪くないと思いますよ。どうですかね、涼宮さん」 「別にいいわよ」 ハルヒはあっさりOKした。と思わせたが、やはり一筋縄ではいかなかった。 「ただし条件があるわ。……SOS団には今取り組んでる課題があるの」 ハルヒを除くSOS団全員の顔に「そうなの?」と書いてあることは、何も特別な能力を持たない俺にも見える。 「それはね、オヤシロさまの崇りよ!!あんたにその解決まで求めるのは酷ってもんだわ。 あ、もちろん崇りの解決を手土産にしてくれてもかまわないけど。でもまぁ無理ね。 オヤシロさまの崇りはあたしが解決するんだから!そうねぇ……、あんたは真相を暴くのに 手柄の一つでも立ててきたらSOS団に入れてあげようじゃない!」 何だそれは。俺が質問をする前に、ハルヒを真っ向から否定する言葉が飛んできた。レナだ。 「あはははははははははは。おかしなことを言う人だね。あはははははははは。 オヤシロさまは、“いる” の。それを解決だの暴くだのって…… そんな訳の分からないことを言う人たちにキョンくんは渡せないかな??かなぁ!!!」 いや、だからオヤシロさまの崇りって何だよ。というか落ち着けレナ。 完全に面食らった様子のハルヒに、梨花ちゃんがささやくように問いかけた。 「オヤシロさまの崇りを……解決するのですか?ハルヒ」 「そうよ!崇りって言われてるけどあたしには分かるの。オヤシロさまの崇りには事件の匂いがするわ!」 「匂いがするじゃないですよ、事件なのです。……解決するのは無理ですよー、にぱ〜☆」 「なっ……なんでそんなことが言えるのよ?やってみなきゃ分かんないでしょ?」 場が少しずつ凍っていく中、魅音の表情は既にマイナス273度ぐらいに達していた。 「無理なものは無理なのですよー、みぃ〜〜にぱーーー☆」 そう言いながら梨花ちゃんは何故かくるくる回り出して、ハルヒをおちょくるように笑う。 「ふふん、いいわよ見てなさい!あたしがオヤシロさまの崇りに終止符を打ってみせるわ!」 意地になってハルヒが返すと、回っていた梨花ちゃんはハルヒの方を向いてピタッと止まり、 不気味さを含んだ無表情で声高に言い放った。 「分からないやつだな、無理だと言ってるのに。ま、いいわ。やれるもんならやってみなさい。 せいぜい、祟 ら れ な い よ う に 気 を つ け る こ と ね ? くすくすくすくすくすくすくすくす……」
725 :
sage :2006/09/29(金) 03:14:55 ID:d1XXnfH00
きたああああああ
舞い上がってsage間違い 吊ってきます
レナ様と梨花ちゃまがかっこいいのです・・・
新作キテタ―!!('∀') 乙です。梨花ちゃんカコイイ
ハルヒがレナに襲われる気がしてならない
レナ様はいつだって超KOOLです
ハルヒが詩音と一緒にいたということは・・・
732 :
◆2FjfyWW0pk :2006/09/29(金) 17:57:04 ID:aKUDaqub0
プロローグ 皆さんは朝起きたときに、急に寒くなったなぁと思ったことがあるだろう。 それをこれから、暑くなる6月に感じることが出来た俺は喜ぶべきなのだろうか。 しかも、登校するときに風景が完全に変わっていたらどうだろう。 ど田舎に。 そんな状況によく耐えたと思うよ。そんな自分に尊敬するね。 何しろ、我が家が本来の北高最寄りの駅の場所にあり、 住宅のあったはずの所は見渡す限りの田んぼになっていた のを、だれにも助けを求めず一人で学校に来れたのだから。 谷口に聞くと、予想どうりの答えが返ってきた。 「頭、大丈夫か。」 我ながら恐ろしい予想をするものだ。 「この町の名前は何だ。」早く言え。 「こんなど田舎のどこが町なんだよ。熱あんのか。 雛見沢村を忘れたのか、どんな頭してんだよ。またハルヒ病か。」 ふとカレンダーを見ると、昭和58年とあった。 めまいがする。 ハルヒ病だ。 外ではひぐらしが鳴いていた。
梨花ちゃんやっぱり最高。にぱー☆
ハルヒとレナは初対面から最悪だったからなぁ レナにとって嫌いなタイプなんだろう
>>731 多分な。
富竹とたかのんが登場した後から4人の描写が無い。
レナ様は索敵レーダーが敏感だからなぁ、敵・即・斬だ。
で、
>>732 はプロローグとあるが、
続ける意志はあるのか?
まず日本語の勉強をした方がいいと思うんだ
>>732 乙
新作楽しみにしてる、裏切っちゃ ダ メ だ よ ?
祭具殿侵入イベントは問題編全編で起こっているけど 詩音がいるってことは綿流し編フラグ立った?
うん?めがっさあげるにょろよっ!
フラグが罪滅しか綿流しか微妙なところが(・∀・)イイ!!
745 :
メロン名無しさん :2006/10/04(水) 04:48:38 ID:FGXVT36T0
海外ドラマの24がひぐらしの泣く頃にとコラボレーションしてたな
(・3・)
ところで35氏は?
レナが「もし、明日火山が爆発して〜」の話をしても ハルヒは、そのくらいのことがないと面白くないとか言い出しそうだ
なんてこった35氏が鬼隠しに…。 祟り殺しにあったのは誰だ?
執筆はマイペースで全然構わないし、急かすつもりもないが、 これだけの間レスが無いとマジで気になるな。
早く書けとはいわんが、生存確認だけはしたい
それじゃ皆で35氏の鬼隠しの真相を推理してみようか
知らない。 あたし何にも知らないよ。
35君はね、"転校"しちゃったの。 ◆DwlhEXlSuo君はしないよね?転校。
756 :
メロン名無しさん :2006/10/06(金) 22:19:55 ID:Zhj1jDgB0
転校って?カナダ?ホンジュラス?
757 :
メロン名無しさん :2006/10/06(金) 22:55:15 ID:S7cnBn9tO
キョンはレナと朝倉に同時に襲われる。 なんて事を期待してみる。
ほほーう。ホンジュラスね。なるほど
前回の選択肢で結構意見分かれてなかったっけ? それでどっちにしようか迷ってるんじゃない?>35氏
761 :
メロン名無しさん :2006/10/08(日) 07:00:57 ID:xxASaAfq0
詩「てめぇ、ぶちまけたろーか!!」 朝「ねぇ、それ、どういうこと?私には有機生命体の恫喝の心理がよくわからないの」
762 :
メロン名無しさん :2006/10/08(日) 08:21:35 ID:2mykE7FF0
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アルティメット緊急事態!
最萌2006にて敗者復活戦を開始!!
4名まで選択可能
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l | l | | l <:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::.:.:.:.ヽ /_:.:.:.::.ト:イ:|:.:.:.:.:.:.:.:}:.:.:.:.|
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. /:.:.:.:レ.:.:.:/.:.:.:.i::.:.:.}:.:.|:.:.:|:.:.|:.:.:.:.::.:.ヽ V|V .__ レ' V:} ー__‐ァ|.:/ |:.:.:.:.::.|
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レヘ:.:.::.:.|::O:::::::OV^|:.:.|:.:|:O;_;_O:|:.| レ/ ,.イ-ト.、^' /レ へ}|:.:.:.:.:|
レヘ`._ー‐‐ .ノi|.|:.:ハ:.:|`'ー_'´イ:| r‐ァ{ニV‐‐∧┬i / .| / }:.:.:.:/
∧`r<´ |:.:.:|〉:|T^ヘ:::|:.| |/‐:| _H ト >| 人Vへ _ ∧:.:/
/\__∧ |:.:./ |:|└^r┼L |TT く| |_「|7| || 「「77´ /|レへ._ / Vへ
<<竜宮レナ@ひぐらしのなく頃に>>
<<古手梨花@ひぐらしのなく頃に>>
<<北条沙都子@ひぐらしのなく頃に>>
の3名に投票おねがいします
残りの1名は好きなキャラにでも・・・
ちなみに詩音は1回戦敗退なのでエントリー不可
最萌2006コード発行所
http://banana236.maido3.com/~bs5114/a06/ 最萌2006投票スレ
http://etc4.2ch.net/test/read.cgi/vote/1160236912/l50 ■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□
魅音無視すんなよ 泣きつかれた詩音が悟史のこと思い出してぐぎゃって大変なことに
>>765 コレマジで二次創作?っていいたくなるほど原作張りのアクロバティックな話だな
携帯の電池が底を突くまで読み耽っちまったぜ
他人の考えた設定をここまで利用できる人って尊敬するな
767 :
一部転載 :2006/10/10(火) 08:27:59 ID:gd2S4zAj0
chap.04なんてひぐらしの原作を超える怖さだ。レナじゃなくても 宇宙人の存在を信じるって。
>>765 今、見終わった。
考えた奴はマジ神だね。
そして見つけて来てくれた君もGJだ。
>>769 不覚にも、Higurashi chap.04 parodyで笑ってしまった
最後にそんなオチがあるとはw
>>765 読ませてもらった、ハマりすぎててびっくりしたよ。
伏線の回収も見事だった、是非ともこの作者のオリジナルを読んでみたいな。
教えてくれてありがとう。
中の人が宣伝にきてるから困る
35氏ちょっと心配ですね。忙しいのでしょうか。
>>765 一気に読んだけど面白かった。圧巻です。
ハルヒシリーズのラストと言われても納得できそう。
今回はTIPSのみです。
TIPSを入手しました ≪朝比奈みくる説≫ 『綿流しの後、エンジェルモートに来てください☆ みくる☆』 ちまちました文字で書かれたメモを見たのは、自宅に着いたときだった。 部活対SOS団で盛り上がった露店バトル、神聖な雰囲気が印象的な奉納演舞に綿流し。楽しくて、 それでいて綺麗な時間を過ごしたんだと思う。夢の中にいるかのような錯覚すら感じた今日という日は、 元の世界に戻っても忘れられない体験になるだろう。 だが夢の終わりに、頭の中を掻き回し、覚めない夢を悪夢に変えて、そのまま現実のようで現実でない 奇妙な世界に引きずり込まれ、目眩に襲われたところで、これが夢ではないことを思い知らされた。 あれは本当に梨花ちゃんか?こう言っちゃなんだが、何かに乗り移られたとしか思えない不気味さが滲み出て、 正直恐ろしかった。それに、ゾッとするほど冷たく固まった顔をした魅音なんてのも初めて見たし、 レナの様子も尋常じゃなかった。 ……それも含めて、忘れられない日になるだろうな。 結局、詩音が上手く取りまとめて、俺たちはそれぞれ家路につくことになったが、その帰り道では、 魅音もレナもまるで何事もなかったみたいに普通だった。 何気なくポケットに手を突っ込むと、紙切れが入っている。レナと別れて玄関前に来たところで 灯りを頼りに書いてあることを確認した後、俺はそのままチャリで興宮に向かった。
ややこしい話になっちまったし、てっきりSOS団の緊急会議かと思ったが、エンジェルモートに入ると、 浴衣姿のままの朝比奈さんが意外にも一人でジュースを飲みながら俺を待っていた。 「すいませんね、お待たせしてしまって」 「ううん。あたしの方こそ突然呼び出してごめんなさい」 夜、思春期の男が女の子と二人で待ち合わせ。しかも相手は朝比奈さんだ。このシチュエーションに 何も期待しないヤツがいるなら、そいつはハルヒの言う通りガチなゲイとしか考えられない。 ま、そんな俺の淡い期待は、あっさり裏切られたけどね。 「どうしてもキョンくんにお話しておきたいことがあります。あたしは、古泉くんの考えは違うと思うんです。 あ……あの、今あたしたちがいる世界の状態のことなんですけど」 と、おっしゃいますと? 「たしかに時間移動しているようにも思えるし、その可能性を全く否定することはできません。 けど、あたしは時間移動はおこなわれていなくて、世界改変だけがおこなわれていると思います」 何故そう思うんですか?いま昭和になってますよね? 「三年前より以前には……ん、えと、元の世界の時間軸で言うところの三年前ってことです……それ以前に 時間移動してるなんて考えられません。だから、元の世界の時間平面からは全く動いてなくて、世界は、 んーと、昭和時代という認識上の観念も含めて、あたしたち以外が丸ごと改変されたと思うんです」 ……なるほど。そういう風にも考えられますね。 「あたしが言えるのはループの可能性だけ、長門さんは世界改変されてることぐらいしか分からないみたいで、 それ以外の推測はほとんどが古泉くんの考えです」 古泉にありがちなことですね。とすると、ハルヒの能力云々については? 「それはあたしたち全員が分かりません。なので涼宮さんの力で元に戻ることができるというのは、あり得ること だと思います。けど……それについても、あたしの考えと古泉くんの考えとで方法が変わってきます」 どういうことですか? 「涼宮さんに能力が残されてるとしたら、古泉くんと長門さんは原状作出が鍵だと言ってるけど、 その条件はむしろあたしの考えが正しかった場合、つまり時間移動してなくて世界改変だけが行われていた 場合に有効な手段です。もし、古泉くんの考える通り、移動先の時間平面が書き換えられてるなら、 原状作出は意味が無いはずです。あ、もちろん、元の世界と違う状態になってたらまずいんだけど……」
「というか、何年前だとしても、ループ世界に時間移動してきたって考えがそもそも矛盾してるんです!! ループっていうのは、時間平面間の動的変化が停止した状態のことなのに、そこに移動してくるという 前提での論理なんて最初から破綻してます!大体どのパターンが……ん、移動してからループしたのかなぁ? ……そっ、それに静的事項を改変したって、ループしたらリセットされるだけじゃないですか!……あれ? でもそうすると時間移動してなくてもおかしな話になっちゃうな??えーと、世界改変は間違いないから、 ループ以外に未来に連絡できない理由も見当たらないし……あれあれ!?どこがおかしんだろ??わっわっ、 自分でもよく分かんなくなってきちゃった……」 とりあえず落ち着いてください。今日はみんな突っ走り気味です。 「そうだね……そうだ、ん。落ち着いて……くーるにならなきゃ朝比奈みくる」 ??? 「とにかく、時間移動してて、かつループもしてるんなら、外部からの助けが必要になると思います。 でも、あたしが未来に連絡取れないのと同じで、古泉くんや長門さんも連絡が遮断されてるみたい……」 うーん……俺には古泉の考えと朝比奈さんの考えのどちらが正しいかなんて分かりようもないが。 「長門にも話してみては?」 「長門さんは、自分の意見というのは出してくれないんです。古泉くんの仮説を聞いても、あくまでそれに 基づいた場合に考えられる結果だけ……、自分からこうなんじゃないか、とは言ってくれなくて……」 長門にありがちなことですね。こういう状況に置かれても、ハルヒの観察に服務しているんでしょう。 「あと、世界改変者が誰かは分からないんだけど、ループについては、原因というか、関わりを持ってる 気がする人がいるんです。今日は特にそれをキョンくんに伝えたくて、来てもらったんです」 それは誰ですか? 「古手梨花ちゃんです」 まさか──と言えないのは、綿流しの後の梨花ちゃんを見たからだろう。 「時間という概念は、人の意識というものと深い関わりがあります。人が時間の連続性を感じるのは、 時間の流れが意識の流れに類似しているからで……厳密にはほぼ同じことなんだけど、それがあの子からは、 ……詳しく説明することはできませんが、普通の人のそれとは違う波動が感じられるんです。 つまり、あの梨花ちゃんだけは、未来人に限りなく近い感覚で時間というものを捉えているの。 それと……んと、奉納演舞っていうんですか?何でなのかは分からないけど、奇妙な形の物を振り上げて、 お布団を突っついてる時に凄くそれが伝わってきて……その動作と梨花ちゃんとこの世界のループには、 何か繋がりがあるような気がします。あたしは、古手梨花ちゃんがループの中心にいると考えてます。 そして、外部の助けを借りずにこの時間平面から脱出するには、ループを終わらせるしかないと思います」 結論を述べる朝比奈さんは……あぁそうだ、綿流しの後、ハルヒを全否定した時のレナ、そのやりとりを 体温を感じさせない顔で見守る魅音、達観した様子でハルヒを諭した梨花ちゃん──彼女らと同じ目をしていた。
≪上納金横領疑惑の解決≫ 「報告があります。動きがありました」 「アガリと美人局、どっちだ?」 「間宮リナが殺されました」 「なに?どういうことだ?」 「先日命じられた通り、ずっと間宮をマークしてました。それで、おそらく 美人局を実行に移そうとしたんでしょう、ターゲットである竜宮家の娘と思われる 少女と接触したのです。場所は粗大ゴミがたくさん捨ててあるダム建設現場跡です。 最初は普通に話していたようですが、すぐに間宮が怒鳴りはじめ、もみ合いになりました。 しかし最終的には間宮が少女に鉄管のようなもので撲殺されました」 「ほう。窮鼠ネコを殺したか。……間宮らしい最期だな」 「少女は間宮が死んだあと現場から逃走しました。間宮の死が警察に知られると 何かとまずいと思いまして、その場の判断で死体を回収しました。現在、園崎本家に 隠させてもらっています」 「そうだな。組の裏切りモンの始末が終わる前に、警察に目を付けられると困る」 「間宮は美人局と同時にアガリをがめて高飛びする予定だったようです。 組の金について間宮の死亡とほぼ同時刻に不穏な動きがありましたので、 内通者を拘束し問い詰めたところ、全て吐きました。どちらの件もそいつと間宮が 共謀したものだそうです。アガリは全額無事でした」 「そうか。そいつの処分は任せる。……北条が関わっている可能性はないのか?」 「北条鉄平は間宮に担がれていただけで、美人局の片棒でしかなかったと言ってました。 こちらが金を押さえた以上かばう理由も無いですし、おそらく本当でしょう。 もはや何もできないとは思いますが、念のため、北条も捕らえますか?」 「いや、いい。アガリが無事で、関連が無いなら、その必要はない。放っておけ」
≪オヤシロさま≫ あの女は何を言ってるんだ。オヤシロさまはいるのに。 だって間宮リナの死体を隠してくれたのはオヤシロさまだもの。 私のしたことが間違っていなかったから、それを見たオヤシロさまが、 死体を隠してくださった。間宮リナは「存在するだけで悪」だからだ。 花壇に勝手に生える雑草と同じ。他の花に必要な土の養分を吸い取ってしまう。 だから、雑草に何の罪がなくても、抜いてしまわなくてはならない。 それはつまり、敵。全身全霊で拒絶すべき敵。 私の父から母を奪ったアキヒトおじさん。何の落ち度もない父を裏切った母。 それと同列に並ぶべき敵。私から父を奪おうとした間宮リナはそういう存在だ。 間宮リナを殺すということは、他の花を枯れさせる雑草を引き抜くということ。 そう、私は最善の選択と行動をしたのだ。それをオヤシロさまは見ていてくださった。 死体を鬼隠しにあわせてくださった。感謝の心を忘れないようにしよう。 きっと今頃、あの鉄という男の死体も鬼隠しにあっているだろう。 涼宮ハルヒはどうだろう。私からキョンくんを奪おうとする、敵なのかな?かな?
≪宴の後≫ 車に揺られていると、睡魔が俄然やる気を出す。けど、私の思考回路の中に抜けないトゲがあるせいで、 眠りに落ちる気配は全く無いという、不思議な状況だった。 綿流しの後は、本邸で親戚一同が集まって酒盛りをするのが恒例だ。私もそれに参加して、隅っこで ちびちびやっていた。去年、悟史くんのことにケジメをつけたとはいえ、堂々とできる身分ではない。 それに魅音も次期頭首さまとして振舞っていたし、他人行儀で接してこられても気持ちが悪い。そんな訳で、 気を使わずに済む叔父さんなんかとずっと話していた。 お手洗いに行こうとして、鬼婆と魅音の側を通った時、何やら大事そうな報告をしにきた人がいて、 それが私の耳にも入ってしまった。 「北条鉄平も殺されました」 少しペースの早かった私は、お開きの頃になるとぐったりして、畳の上で寝転んでいた。 魅音はもう頭首モードじゃなくなっていて、アルコールで上機嫌になっていたせいもあってか、 私に「泊まっていけば?」としきりにすすめてきた。私もそうしようかと思っていたのに、葛西のやつは 本家に迷惑をかけられないとかいう理由で、乗ったら吐く!という私を無理やり車まで担いでった。 葛西の車の助手席で、体は酔っていたが、意識は冴えていた。眠いのに、頭は寝ようとしなかった。 そして私の意思と無関係に、私の脳はひたすら考え事をする。 北条鉄平は何故殺されたのか。 私は、オヤシロさまの崇りについては、園崎主導をかなり疑っている。去年、北条の叔母が殺されて、 悟史くんが失踪した。これが園崎の仕業なら、動機は北条家と敵対関係にあったことだ。そして今年、 叔父の北条鉄平が殺された。鬼隠しにあうのは順番的に北条沙都子か。 そうなると、明らかに崇りの対象が北条家ということ、ますます園崎が怪しいということが言える。 逆説的に悟史くんを消したのも園崎ってことになる。 ……ん?北条鉄平「も」殺されたと言ってなかったっけ?ってことは既にもう一人殺されてるのか? 誰だろう。私の知っている人かな……北条沙都子が綿流しの後に殺されてるのかもしれない。それで、 どちらか一人を行方不明ということにするつもりか? 明日は学校を休もう。涼宮ハルヒじゃないが、オヤシロさまの崇りについてもう一度調べてみよう。 去年鷹野さんに貰ったスクラップ帳がまだあるはず──。 いつのまにか眠っていたことに気が付いたのは、家の前で葛西に起こされたときだった。
≪鷹野三四の死亡について≫ 「今年も律儀にお勤めご苦労様ですなぁ、オヤシロさまは。それで、焼死体に問題ありなんだって?」 「はい。県警は焼死体の身元について調べたところ、鷹野三四に間違いないと判断しました。 しかし、鑑識の出した死亡推定時刻は綿流しの24時間前ということですが、綿流し祭で鷹野三四は 目撃されています。信頼できる鑑識なので……」 「んっふっふ。死体が祭会場を歩き回っていたということですかぁ?怖いですねぇ」 「擬装死体である可能性が高いと思われます。ただ、県警は、鑑識結果か目撃情報がおかしいと主張して 譲りません。もっとも、鑑識に間違いがある可能性は殆どゼロですが」 「まぁ自分たちのミスをすんなり認めたりはしないでしょう。それに綿流しで目撃されたのが鷹野三四に 似た別人ということも考えられなくはないですから。とりあえず、目撃情報はどんなもんですか?」 「綿流し祭の奉納演舞の後、富竹ジロウと女性二名の計四名で神社の祭具殿付近にいるところを 目撃されています。それ以降、鷹野三四の目撃情報はありません」 「そうですか。綿流し前日の目撃情報は?」 「一件あります。興宮市内の図書館で女性二名と話し込んでいるのが目撃されています。それが…… その時一緒にいた人物と、綿流しの時に祭具殿付近で一緒にいた人物が一致するんですよ」 「んん〜?どういうことだ……??」 「女性二名のうち一人は、園崎詩音、園崎家の次期頭首魅音の双子の妹です。もう一人は、園崎詩音と 同じ高校に通う涼宮ハルヒという生徒です。鷹野三四はその二名と、綿流し前日に図書館で一緒にいて、 綿流し当日にも祭具殿の近くで一緒にいたようです。富竹ジロウが殺されているため、鷹野三四に 最後に会った人物は、現時点でその二名です」 「つまり、県警が正しくて綿流し24時間前に死んでいたとしても、目撃情報が正しくて綿流し祭にいたと しても、いずれにせよ最後に鷹野三四と会ったのは園崎詩音さんと涼宮ハルヒさんの二人なわけですか」 「ということになります」 「なるほどね。お二人が通ってるのはどちらの高校ですか?」 「興宮にある県立北高です」 「んじゃまずは、その辺から当たってみますか。それにしても……んっふっふっふ、最近の女子高生は オヤシロさまの崇りにも積極的ですなぁ……んなっはっはっはっは!!」
みらくるるるるるるるるるるるる るるるるるるるるるるるるるるる るるるるるるるるるるるるるるる るるるるるるるるるるるるるるる
784 :
メロン名無しさん :2006/10/12(木) 03:34:02 ID:48y43q580
職人さんGJ!! このままだと語り部以外全員KOOL化とかもありそうだw
キョンは数々の経験を経た所為で基本は周りに流されて自分の価値観に重きを置かずに面倒だと思いつつも臨機応変に事態に取り組むタイプだからなぁ ある意味ひぐらし世界の探偵役にはもってこいなのかも・・・ とにかくGJ!
今のところ祟殺し・皆殺しフラグは消滅して、綿流しと罪滅ぼしフラグは鉄板? L5になるのはひぐらしサイドがレナ・詩音で、ハルヒサイドが朝比奈さんかなぁ。 しかし魅音と圭一の絡みが話の筋にどうからんでくるのかは全く読めない。 つーかいつからキョンはお前の物になったんだレナ怖いよレナ。
確かにキョンは魅音並みにKOOL化はなさそうだ
朝比奈さんがクール化して朝比奈みくーるになってるな。
(・∀・)みくーる!!
圭一が空気過ぎてワロタ
鷹野の笑止、もとい焼死が成功してるな これで大災害フラグも立ってしまった・・・
綿/目フラグも立ってるからまだわからんけど、 大災害起こったらキョンも無事じゃすまんよなー。
「クールになれ」これを言った時点でもう駄目だな
キョンに話を聞いてもらったから L3からL2に下がったと思うな。 それよりL3だと思われるレナの方が危なそうだ あの状態のレナなら キョンの家を物陰から赤い顔を しながら見ているはず、、、、、 分かれた後、キョンは夜中に数分もたたないうちに急いでチャリ乗って 出かけたんだぞ。 きっと キョンはハルヒに会いに行ったと思ったはず。
>>794 だと
レナが鉈でハルヒを殺害しようとする。
しかし、住所も電話番号も分らないはず、調べるのに二,3日掛かるはず。
しかも これでは話がストレ−ト過ぎてツマラナイ!
どんでん返しで 圭一絡みで魅音がをハルヒ殺害しようとする。
魅音はハルヒの電話番号を知ってるはず。
魅音が人殺しし始めたらそれはもうひぐらしじゃない
SOS陣営のKOOL化は考えてなかった。GJ! けど、なんだかんだで異常に適応力が高いキョンは別として、 三人とも基本的に秘密主義で別陣営のことは信頼しきってないから 疑心暗鬼化の条件満たしてるよなぁ。 もうこの世界では惨劇回避は無理なのか。
古泉に関してなら雪山以降であればSOS団員>組織構成員だからギリセーフだと思う。 同様に消失以前の話ならハルヒ以外に興味なしな長門がセーフに・・・ いまのところ唯一腹の内が明かされきれてない朝比奈さんが“みくーる”化するのはなんというか個人的に納得
799 :
メロン名無しさん :2006/10/14(土) 02:29:15 ID:6kjWA6WI0
>>765 今読み終わりました。ひぐらしは一通り知ってはいましたがハルヒはアニメを少し見ただけでした。
が、各プロットやガジェットも大体意味する所は理解しながら読みました。
書いた人には心底圧巻です。話のまとまり具合が半端無いですね。感動できるし。
なんとなく読んでて「ひぐらしのなく頃に 恩返し編」とか思いつきました(タイトルだけ)。
書こうと思って頭悪いことに気付いたんで誰か良ければ書いて下さいorz
>くーるにならなきゃ朝比奈みくる これ言いたかっただけちゃうんかと。 いや、そうだとしてもこのSSがGJなのは変わりないんだが。
>>795 なんで魅音はハルヒの電話番号知ってるはずなの?
レナ「嘘だッ!!!」 キョン「嘘さ」 レナ「…………あれ? うん。えっと……」 キョン「みんなに内緒や隠し事があるように、俺にも秘密があるってことだよ」 キョンは割と淡々としてるからレナに問い詰められても上手くやり過ごしそうだ
朝比奈さんがL5になったとしても 部屋の隅で毛布にくるまって 「ふぇっふぇっ」泣きながら首筋掻き毟ってるだろうなぁ〜
レナ「あ、キョンくん昨日の夜、綿流しの後どこか行った?」 キョン「ん?エンジェルモート行ったけど、何で知ってんだよ?」 レナ「可愛い女の子とご一緒だったみたいだけど、誰なのかな?」 キョン「朝比奈さんだよ。てか綿流しで一緒に遊んだろ?」 レナ「・・・レナが答えてあげるね。綿流しで一緒にいた、朝比奈みくるさんじゃないのかな?かな?」 キョン「(´・ω・`)?だからそう言ってるだろ?」 レナ「レナに分からないことはないからね。で、その時キョンくんずいぶんと熱く なっていたようだけど、何の話をしていたの?」 キョン「あぁ、未来に帰る方法とか話してたんだよ。レナにはちょっと分からない話かもな。 う〜ん、熱くなってたかな?」 レナ「みら…っ!?・・・き、聞いてもいないのにレナの名前が…いえ、もう、いいです。」
この2人おもろいなw
>>803 キョンのハルヒに対するとっさの切り替えしは神がかってるしな。実はめちゃくちゃ頭の
回転速いんじゃないか
808 :
メロン名無しさん :2006/10/15(日) 01:51:30 ID:rlUUPa0c0
>>803 そのネタ、同人サイトで見たことあるぞ。
>>803 ひぐらしハルヒの憂鬱な頃に ろくでなし編
810 :
803 :2006/10/15(日) 08:54:05 ID:???0
>>778 を読み返して思ったんだが
この流れだと
朝比奈さんと別れ自転車に戻ると
ハンドルに紙が巻いてある。
そこには「図書館で待っています 長門」
と書かれていた。
長門と別れ自転車に乗ると、カゴの中にメモが置いてある。 メモを取って見ると、「閉鎖空間で待ってます 古泉☆きゅんきゅん」 アッー!
>>810 「ろくでなしの詩」でぐぐれ。
つーか一度ここのネタ見た事、自分でも忘れてるだけじゃね?
>>804 朝比奈さんの場合、鬼曝し編の夏美みたいに
被害者ぶってるけど、実はぐぎゃってましたってイメージがある
グギャって 誰か刺そうとするが 手前でこけるわけだ。
そして自分の胸にナイフが突き刺さってしまい 「そんな…冗談だろ」
朝比奈さんとは、そういう人です。 で、殺されそうになった相手が その意味不明な死に方に錯乱するんだよ。
おお久しぶりに覗いたらDwlhEXlSuo氏が再臨なさっとる 相変わらずすげぇです読んでる最中オリジナルのBGMが 脳内で響きまくってますですよ
nennnonatahosyu
822 :
メロン名無しさん :2006/10/18(水) 04:51:46 ID:PyGOM6py0
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「|7 ヽ |ヘ l >| |:: ┬'|_く}┼く___,|L二 ](__二二」_____{^ く〉./ ┘ ,.イ | |
以下の3名に投票お願いします
残念ながら、本戦では敗れ去った彼女達ですが、今度こそは・・・・・・ッ!!
<<竜宮レナ@ひぐらしのなく頃に>> CV:中原麻衣
<<古手梨花@ひぐらしのなく頃に>> CV:田村ゆかり
<<園崎魅音@ひぐらしのなく頃に>> CV:雪野五月
ちなみに詩音・沙都子はエントリー不可能
最萌2006コード発行所
http://banana236.maido3.com/~bs5114/a06/ 最萌2006投票スレ
http://etc4.2ch.net/test/read.cgi/vote/1161094772/l50 ■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□
ホシュピタル
保守以外に時期スレ立てのことも考える頃合だな。
もうそんな頃になったか。早いもんだな。
◆DwlhEXlSuo氏の作品面白いね、これからどう転ぶんだろう
827 :
メロン名無しさん :2006/10/21(土) 15:55:13 ID:tj95Q/qlO
結構フラグは立っているから予測不能 まぁ俺らに出来る事はこのスレが墜ちないように保守する事
次スレで簡単なテンプレでも作るか。 職人随時募集中とか。
829 :
http://tadadenetoge.web.fc2.com/index.html :2006/10/22(日) 00:11:42 ID:mSEF0kbS0
『タダで有料ネットゲームをやろう』 1時間で千五百円の現金とかWebMoneyが手に入ります。 フリーメールOK&mixi紹介もあり
あぼーん
この世界ではレナの宇宙人説も正解になるわけか。
「緑色の火星人が追い掛けてくる」 というハルヒの言葉を聞きグギャ
羽入は異世界人になるのか。 ハルヒ「なによその角?」 羽入「あぅあぅw異世界人なのですwww仲良くするのですw」 ハルヒ「ふうん。バケモノみたい。」 羽入「・・・・」
「うしおととら」読んでると、バケモノって言い方は悪い言葉には読めないんだよね。 読んでない人はどうなんでしょう?
綿流しから一夜明けた。 色々なことがありすぎたせいで一体何をどう考えればいいのかも分からず、しかしこんな時、自分の頭が 数ビットのCPUしか持たないことが幸いしたというべきか、布団の中であれこれ思索を駆け巡らせようと 試した途端、一瞬でフリーズしてシャットダウン、それから約7時間後にようやく再起動させて今、窓から 差し込む雛見沢の朝日を浴びている。 いつもどおりの笑顔で迎えに来たレナ、途中で待ち合わせている魅音と三人で学校に向かう。教室では 沙都子と梨花ちゃんが昨日の疲れを全く感じさせず、元気いっぱいで、トラップにかかる俺をからかう。 まるで綿流しの後の出来事が嘘だったかのような日常。いや、嘘だったのかもしれない。 放課後の部活を終えて帰ろうとすると、沙都子が声をかけてきた。 「今日はみなさんと一緒に帰らせてもらいますわ。ちょっと夕飯のお買い物がありましてよ」 「玉ねぎとお醤油と豆腐、あとブロッコリーと牛乳ですよ。買い忘れに気をつけるです」 「大丈夫ですわ。梨花じゃありませんもの」 「みー?ブロッコリーとカリフラワーを間違えないようになのですよー??」 「なっ……分かってましてよ!もう!心配ご無用ですわ!!」 「あははは。沙都子ちゃんの当番なのかな?それじゃあね、梨花ちゃん。また明日」 梨花ちゃんを背に四人で学校を後にする。 別れ際の会話で思ったんだが、梨花ちゃんと沙都子は一緒に住んでるのか?魅音と沙都子が話す横で、 レナにさりげなく聞いてみた。 「うん。沙都子ちゃんのお家も梨花ちゃんのお家も事情があってね、今は二人で暮らしてるんだよ」 小学生ぐらいの女の子が二人だけで暮らしてるなんて立派だなオイ。当たり前のように親元で暮らす 自分が、少しばかり情けなく思えてきた。 そのままレナと俺は話しながら歩く。 「そういや今日はどうする宝探し?2日ぶりに行くか?」 「うーん……今日は、やめとこうかな。実はね、今日お父さん職安行ってるの。離婚してからずっと 仕事してなかったんだけど、おととい、ちょっとあってね。もうリナさんにも会わないし、これからは しっかりするって約束したの。だから今日はレナが早めに夕飯の支度して、お父さんが帰ってくるのを 待ってようかなって思って。ごめんね、せっかく誘ってくれたのに」 「いや、全然謝ることじゃない。むしろ喜ぶべきことだろ。そっか、よかったなレナ」 「うん!!」
帰り道の途中、惣菜屋などが並ぶ雛見沢のちょっとした商店街の手前まで来たところで、 「では、わたくしはこの辺で」 沙都子が言った。一人で大丈夫か?買い物に付き合おうかと提案してみたが、 「お気持ちは嬉しいですけど、おつかいぐらい一人できますわ」 と断られてしまった。そうだな、今までもそうしてきたんだろうしな。 「ばいばい、沙都子ちゃん」 「それじゃね沙都子。あー、バイトまであと2時間ぐらいかなぁ」 バイト? 「そっ。親戚が経営するお店でね。ちょっくらヘルプに行くんだよ」 魅音がバイトか。怪しい店で怪しいバイトじゃないだろうな。 「ちっ、違うよ!普通のお店で普通のバイトだよ。ったく!」 魅音の家の近くに着くと、全く身に覚えの無いことを言い出した。 「そういえばキョンちゃん。こないだ言ってた漫画、貸してあげるからウチ寄ってきなよ?」 が、何やら意味ありげな視線を酌んで、 「あぁ、悪いな。そうさせてもらうわ」 とりあえず合わせておく。 「じゃあレナは行くね。ばいばい魅ぃちゃん、キョンくん」 「それじゃ、また明日」 レナがいなくなると、魅音は申し訳なさそうな顔をして、 「時間あるかな?昨日のことで少し話したいんだけど」 そう切り出すと、昨日誰も答えてくれなかった俺の疑問について、詳しく教えてくれた。
オヤシロさまの崇りとは、この村で毎年起こる連続怪死事件の通称らしい。 かつてこの地方には国が進めるダム建設計画があって、それが実行されると雛見沢村はダムの底に沈むことに なるため、村は一丸となって計画の反対運動をしたそうだ。運動が激化していく中、一年目の惨劇が起こる。 昭和54年、ダム建設現場の監督が建設作業員6人と口論の末に殺害され、遺体はバラバラに。作業員5人は 逮捕されたが、主犯格の男は被害者の右腕を持って逃走し、そのまま行方不明になった。 翌年、北条沙都子の両親が県立自然公園内の展望台から転落死した。事故現場は台風の影響で柵が脆く なっていて、これが壊れて転落したものとされている。父親の遺体は発見されたが、母親の遺体は発見されず、 行方不明となっている。 3年目は、古手神社の神主、つまり梨花ちゃんの父親が病死。その直後、妻が入水自殺した。鬼が淵沼の ほとりで遺書と履物が発見されたが、遺体については見つかっていない。 そして去年、北条沙都子の叔母が麻薬常用者によって撲殺された。事件後、沙都子の兄の北条悟史が失踪する。 ちなみに、北条悟史と沙都子は、両親の転落事故があってから叔父夫婦に引き取られていたが、この夫婦から 虐待を受けていた。なお、叔父は愛人のいる興宮で別居している。 つまり、毎年一人が死んで、一人が行方不明になっている。これらの事件は全て、綿流しの日に起きた。 「昨日あんなことになったし、キョンちゃんは知っといてもいいかな、と思ってね。オヤシロさまってのは、 雛見沢の守り神みたいなもので、レナはね、オヤシロさまの話になると笑い事じゃ済まなくなるっていうか、 転校してきたときからずっとそうなんだよね」 確かに、昨日のレナは少しおかしかったな。 「これは、……絶対に内緒にしてよ? レナはオヤシロさまの崇りにあったことがあるんだって。正直言って 被害妄想か何かだと思うんだけど、とにかくレナの前でオヤシロさまの話はしないほうがいい気がするんだよね。 それに、沙都子や梨花ちゃんにとってもあまりいい思い出じゃなかったりするからさ……。あのハルヒって子は 嫌いなタイプじゃないんだけど、綿流しの後の話はちょっと洒落にならないことが多かったかな」 うちのハルヒが大変ご迷惑をおかけしまして、まことに申し訳ございません。なんて菓子折りの一つでも 持って謝りたい気持ちでいっぱいだね。俺が今ここで謝ると変な話になっちまうけどさ。
魅音と別れて家に帰ると、すぐさま着替えてチャリに乗る。ここ何日か忙しすぎだな、俺。 昨日、朝比奈さんと別れて帰宅すると、それを待っていたかのように電話が鳴り、予想通りというか、 SOS団員会議の連絡があった。本日もまた、エンジェルモートに向かう。 途中、ちょうどエンジェルモートに行くところだろう、長門が歩いてるのを見つけ、一緒に行こうと声をかけると、 無感情のままホンの少し顎を引いて同意を表してくれたので、自転車から降りて押しながら並んで歩く。 すると後ろの方から、どこかで聞いたことのある声に呼びかけられた。 「あら、デートかしらお二人さん?のん気なものねぇ」 振り向くとそこには、北高の制服を着た女が微笑んでいる。 朝倉涼子だ。 こいつがいることは古泉から聞かされていたものの、実際に見ると、殺されそうになった記憶がよみがえり、 うっすらと浮かんだ汗がゾッとした背筋をさらに冷やす。 「やだなぁ、二人してそんな怖い顔しないでよ。別に取って食おうってわけじゃないんだからさ」 何の用だ。 「あなたたちに用なんか無いわ。ちょっと雛見沢に用事があった帰りよ。偶然見かけただけ」 長門の方にチラリと目を向けると、どこか緊張感が漂って見える。この朝倉ならためらうことなく人を殺して、 さらに完全犯罪に仕立てるだろう。一触即発の状況に備えて、無駄かもしれんが気構えだけでも持っておこう。 「だから大丈夫だってば。今はアナタに危害を加える気は全くないから」 今は、って何だよ。俺に危害を加える時期なんてものがあるなら、それがいつなのか是非教えてもらいたいね。 「……それに、あたしが何もしなくたって、アナタはこの世界で何度も殺されるんじゃないかしら?ふふふ。 じゃあね、お二人さん。デートのお邪魔してごめんなさいね」 平然とした顔で殺人の予言をして、朝倉涼子は去っていった。 エンジェルモートに入ると、窓際の席で既に古泉と朝比奈さんが待っていたので、俺たちもテーブルに着く。 古泉の野郎がごく僅かでも朝比奈さんと二人だけの時間を過ごしたと思うと、俺にとっては非常に面白くない状況の はずなんだが、そう感じさせないのは何となく二人の空気が倦怠期のカップルのように冷めて見えたからかもしれない。 今日はデザート半額フェアなんてものをやっているようで、ゴージャスにデコレートされたケーキなど、見ただけで 胃が重くなりそうなデザート写真がメニューに並ぶ。そして甘党の設定でもあるのか、長門がそれを凝視している。 アイスティーとジャンボキャラメルチョコレートパフェを頼む……と、注文の品を確認をするウェイトレスに 見覚えがあることに気付く。 「あれ、喜緑さん?だよね? 奇遇ですね……」って言ってる自分で突っ込みたくなる。奇遇にも程があるだろ。 まぁ、北高もあるわけだし、何かの拍子に巻き込まれたとしてもおかしくはないかもしれんが、よりによって こんな所でバイトまでしなくてもいいだろうに。 喜緑さんは困ったような笑顔を見せて厨房のほうに消えていった。
二人分のオーダーが済むと、古泉が毎度そうするように、俺も一応報告をした。 「来る途中たまたま長門と一緒になったんだが、そこで朝倉に会ったぜ。俺に何の恨みがあるのか知らんけど、 謎の脅しを残していきやがった。この世界で何度も殺されるとか何とかってな」 「それはどういう意味でしょう?」 知らねえし、知りたくもないね。 「朝倉涼子はループを肯定した」 長門が言葉を挟んだ。……なるほど。んで、俺はループするたび何者かに殺されるってわけか。 「そう。あなたはこの世界で何度も殺される」 うん、別に復唱する必要はないぞ長門。そこはループ無しで頼むわ。 「ハルヒの方はどんな感じだ?変わった様子はあるか?」 今日の本題は、ハルヒの言った『オヤシロさまの崇り』だろう。俺もさっき、魅音から聞いたところだ。 オヤシロさまの崇りってのが何なのか。 「涼宮さんは、その『オヤシロさまの崇り』について興味津々のようです。部室に何やら厚めのファイルを 持ってきましてね、中身は新聞記事のスクラップなどノートのようなものでした。そこにはオヤシロさまの崇りに ついて詳しく書いてありまして、それを基に僕たちに色々と説明してくれましたよ。それで、今日あたり誰か いなくなってもおかしくないから気をつけるようにと言われました。変わった事といえば、腕章に書いてある 文字ぐらいですかね。『団長』から『陰陽師』になってましたよ」 ほっとけ。それよりそんなファイルをあいつはどっから見つけてきたんだ。 「聞いてみたんですが、企業秘密だと言って教えてくれませんでした」 しかしなぁ、今度ばかりはイカンだろ。あいつはどうせゲーム感覚で考えてる。妙なファイルはさしずめ 取扱説明書ってところか。 だがな、人が死んでるんだ。自分の身近で起こらなければ現実感が沸かないのはもっともかもしれないが、 対岸の火事なら許されるなんて理屈は無い。それに、俺にとってはあながち対岸でもないんだ。 「どういうことです?」 犠牲者の中には、沙都子や梨花ちゃんの両親もいる。2年目は沙都子の親、3年目は梨花ちゃんの親だ。 「それは……驚きましたね。涼宮さんの説明では、2年目に死亡した夫婦は、1年目の発端となったダム計画の 誘致派の人間で村全体と敵対関係にあったこと、3年目に病死した神主さんはダム計画について日和見主義で どちらかというと中立派だったことがクローズアップされてました」 ……それこそどういうことだ? 「つまり、被害者は皆ダム計画における『村の敵』、もしくはそれに準じた立場と位置づけることができる、 ということなんですよ。1年目は直接ダム建設に関わる人間、4年目は反対派の親族と、年々『村の敵』の 基準は緩やかに解釈されていってますが」 待て。それじゃまるで村ぐるみでの犯行みたいじゃないか。だいたい殺されただけじゃなく、自殺や事故も あるんだぜ?なのに被害者が村の敵に位置するからってそんなの── 「ただの偶然でしょうか。それとも人の意志によるものでしょうか。あるいは、……本当の崇りなのか。 オヤシロさまの崇りの謎とは、その点に集約されます」
「警察……」 長門がポツリとこぼした。警察? 「あぁ、そうでしたね。先ほど言い忘れたんですが、涼宮さんが帰り際に警察の方につかまってました。 といっても逮捕ではなく、任意にお話を聞きたいだけみたいだそうですが」 警察がハルヒに何を聞くってんだ?あいつとうとう何かやらかしたのか。 「そういう訳ではないようです。校門のところで少し立ち話をしていくというので、僕たちは先に帰らされました。 たぶん明日、何の話か教えてくれるかと思います」 なら大した事じゃないのかもしれないけどな、大した事になる前にオヤシロさまの崇りからは手を引いた方が いい気がするんだ。個人的直感というか、そういうものが警鐘を鳴らしてる。 「かもしれませんね。でもSOS団入団についてはどうするつもりです?」 「……そこなんだよな。昨日はSOS団の入団に話を持っていけたところはよかったんだが。まさかハルヒの やつがこんな厄介な問題と結びつけてくるとは思わなかった」 俺は窓の外に視線を移して考え込もうとしたが、朝比奈さんの不機嫌そうな声色に引き止められた。 「別に平気なんじゃないですか、キョンくんがSOS団に戻れなくても。ループさえ終わらせられたら、 脱出できると思います」 えっと、朝比奈さんのご意見を否定するつもりは全く無いんですが、俺がSOS団に戻ってこなくても いいなんて、そんな寂しいこと言わないでくださいよ。 涙腺がゆるみそうな俺をよそに、古泉がやわらかい口調で聞き返す。 「と、おっしゃいますと?」 「よく分かりませんけど!あたしはそう思いますよ」 朝比奈さんはそう言うと、それ以上の質問は受け付けないという顔で、そっぽを向いてしまった。 とりあえず、俺の方で調べるわけにはいかないんで、SOS団はハルヒが暴走しないように気を回しつつ、 もうしばらく様子を見ることにした。 一段落したところで「それじゃ、あたしは先に帰りますね。明日の準備もあるし」と、朝比奈さんは ツンとしたまま席を立って行ってしまった。
朝比奈さんが去ると、古泉は爽やかさを残したまま困ったような顔で肩をすくめる。 「なにか彼女の機嫌を損ねるようなことを言いましたかね、僕は。どうも嫌われてしまったような気がします」 朝比奈さんがお前を恋愛的な意味で好きではないことは保証しよう。これから先もそのような感情を抱くなんて 間違っても無いこともな。だが、嫌われてるわけではないと思う。俺は朝比奈さんの無愛想な態度の理由として 思い当たることを説明した。昨日エンジェルモートで聞いた朝比奈さんの話を。 「なるほどそうでしたか。そんな話をしていたとは……僕たちは信頼されてないのですかね。少し寂しい気がします」 僕たち、の中に俺は入ってないぞ。俺にだけは話してくれたからな。と、まあそれはいいとしてだ。 信頼……というより、朝比奈さん自身の様子がおかしいように思えるね。 「有機生命体共生型情報生命素子が空気分子間を拡散的に伝達する方式によって朝比奈みくるに吸着している。 当該情報生命素子の活動により朝比奈みくるの思考が制御されている可能性がある」 どういうことだ? 「そういうこともあるんですか?だとしたら……」 「ある。昨日の時点で竜宮レナにも同傾向の思考阻害が確認された」 レナの様子も変だった。で、どういうことなんだ? 「おそらく私たち全員に同様の情報生命素子が伝達している。ただし生命体の態様によって活動状況が変化する上、 異常動作の傾向にも差がある。したがって、保有が認められても必ずしも異常動作をきたすとは限らず、また、 その傾向から保有の有無を判断することはできない」 最近、俺の質問はスルーされる傾向にあることは分かるんだが、長門の言ってることがイマイチ分からん。 「つまり、朝比奈さんの様子がおかしいのは、ウィルスのようなものが原因だというのです」 古泉が補足する。そんなことがありえるのか?レナもそうだってのか? 「そう」 人の機嫌とか、そういうものを変えちまうウィルスなんてどうにも信じられんが、長門が間違ったことを言うとは 思えない。だとしたら、朝比奈さんやレナだけじゃなくて梨花ちゃんも──何かに取り憑かれたようにハルヒを 諭したあの梨花ちゃんも、言葉通りそのウィルスに取り憑かれてたってのか? 団員会議を終えて家に帰り、夕食後にまったりしながら考える。オヤシロさまの崇りといい、妙なウィルスといい、 この村には何かあるんだ。その見えない何かに推理を巡らせようとしたところ、電話のベルがリビングに鳴り響く。 受話器を取ると、相手は梨花ちゃんだった。 『キョン、助けて欲しいのです。沙都子がまだ帰ってこないのです……』 そう言われて古泉の話を思い出す。ハルヒが「今日あたり誰かいなくなってもおかしくない」と言ってたって? どういうことだよ、ハルヒ。
新作キター!
情報生命体路線か。 長門がみくーるに襲撃されて致命傷を負い、肉体の再構築を阻害されて死亡 部活メンバーもSOS団も全滅エンド
鉄平登場の予感!
てっぺいは死んでるぞ
このSS楽しむ為にハルヒ読もうと思うんだが、最低限何を押さえておくべき? アニメは全話見てるから、いきなり消失読んでも大丈夫かな? ひぐらしの方はアニメ・ゲームともに全部消化済み。
大丈夫じゃない
流石キョンだ。 ひぐらし円満解決の秘訣(誰かに相談して情報を得る)をしっかり実行してる。 朝比奈さんのみくーる化についてもちゃんと古泉たちに話してるし、そのおかげで原因も分かった。 これでキョンが疑心暗鬼に陥る可能性はぐっと減ったわけだ。 まあ、キョンだったら針入れられようが、拷問部屋連れて行かれようが、思考停止しちゃって逆襲とか考え付かないだろうけど・・・
場面場面にあった原作ひぐらしの音楽かけながら文読むと凄い盛り上がる
沙都子が帰ってこない話か・・・ 原作でも読んでて辛くてかなわんのだわ・・・
>>846 憂鬱。
面白かったら以降発刊順にどうぞ。
原作序盤の圭一は、頭の回転が早すぎたり、困難に立ち向かう勇気があったのが 逆に殆ど全部裏目に出てたからな… その点キョンはもうフリーズしてるし流され体質だから大丈夫w
ここと古畑スレが楽しみになっている俺ガイル。
854 :
メロン名無しさん :2006/10/26(木) 15:53:06 ID:J+3YOFLj0
更新してたのかww 一気に20レスぐらい伸びるのが難点だけど、話は聞いてて面白いww
圭一は一部の状況下においてはかなりのスペックを発揮するからなぁ キョンはどんな状況下でも平凡 その代わりにキョンがルールXに囚われることは絶対になさそうだ
ハルヒは案外グギャる危険性があるんじゃないかと思ってみたり。 おおっぴらな反面、結構本音を言わなかったりもするし (孤島でもキョン達が犯人だと推理したのに黙ってたのとか) 他のSOS団メンバーは隠し事だらけだし(圭一含む)
今更気づいたけどキョンは「」付きで台詞喋る時と 地の文のまま喋る時と両方あるんだな。
最初にネタ書いてた人はもう書いてないの? 俺、携帯厨だから読み返すのが辛くて(^-^;
35氏のこと? ほんとの意味で最初っつーと、1なんだよな。 今でもこのスレ見てるのか。
梨花ちゃんの話によると、沙都子がおつかいから帰ってこないので、心配になっていつも買い物 するような店や、近所の家などを訪ねて回ったが見つからなかったらしい。いくつかの惣菜屋では 沙都子を見かけたと言われたが、その後の足取りは分からなかった。自分が探してる間に神社に 帰っているかもしれないと戻ってみたものの、その期待は裏切られただけだった。一応、警察にも 言ってみたが、まだ事件というわけでもないし、とりあえず気をつけて巡回を行うという返事しか もらえなかった。ということだそうだ。 もう夜9時を回っていて、沙都子と別れてから5時間は経っている。いくらなんでも買い物に かかる時間じゃない。 『キョンのところにはいませんですか?』 「んー、家には来てないが、魅音やレナには連絡してみたか?」 『魅ぃは電話に出なかったです。レナはまだです』 「あぁ、魅音はバイトだったっけ。で、どうする?探しに行くなら手伝うぞ」 『それはありがたいのですが、もう探しても見つからないと思います』 「そんな、他に沙都子が行きそうなところは無いのか?」 『一つだけ……でも、そこにいるなら行方不明じゃないから……』 「そうなのか?ほんとに大丈夫なのか?」 『後でレナに電話して、もし探しに行くならまたキョンにも連絡するです。 み〜……、申し訳ないのです』 「気にするなよ」 『明日、学校が終わったら、もう一つの居そうなところに行ってみるです』 「分かった。俺も行くよ」 『ありがとうなのです』 そう言って電話を切った。 何だろう、非常によくないことが起きるんじゃないかという予感。 その日はもう家に電話はかかってこなかった。 次の日、学校へ続く道で、レナと魅音にも沙都子の話をする。あれからレナの家にも連絡が あったようで、顔をあわせた時からずっと心配そうなままだ。魅音もまた、沙都子の身を案じて、 今日は部活中止で探しに行こうと言った。 教室に入ると、やはり沙都子の姿は見えない。梨花ちゃんは完全に気落ちした様子で一人席に 座っていて、俺も、トラップの無い教室を寂しく感じた。 授業が終わると、梨花ちゃんが周りに集まってきた俺たちに告げる。 「沙都子の……実家に行ってみるです。昨日あちこち探したので、いるとしたら、もうそこしか ないと思います」 実家って、梨花ちゃんと暮らす前に住んでいたところ? 「うん。ずっと別居していた叔父さんが帰ってきて、連れ戻した可能性があるからね。でも……」 「また去年みたいなことになっちゃうのかな……」 確か叔父夫婦から虐待を受けていたと、昨日魅音が説明してたな。でも、そんなんだったら、 逆にこっちが連れ戻せばいいんじゃないか? 「法律とか、そういうのがあって、そう簡単にはいかないんだよね」 そうか。まぁ、とりあえず行ってみるしかないだろう。というわけで、俺たちは4人でそこに 向かうことにした。
沙都子の実家に着くと、ドキッとさせられる光景が待っていた。 立ち入り禁止の黄色いテープが家の周りを囲んで、警察官らしき人たちがうろつく。おい、 沙都子に何があったんだよ!? 梨花ちゃんが小走りで近寄って、テープに書かれた文字を無視してくぐり抜ける。 「あっ、コラっ!!」 警察官らしき人に制止されると、珍しく声を張り上げた。 「何だこれは!どういうことなのだ!!」 すると、一人の体格のいい刑事と思われるおじさんが梨花ちゃんのそばに来た。 「おやおや、どうなされました〜?」 「大石!!これは何だ!」 「あれ、古手さんじゃないですか。ダメですよぉ、勝手に入ってきちゃ。大したことじゃあ ありませんよ。興宮のチンピラが一人殺されましてねぇ。それがこの近くで死体が見つかった ものですから、そいつの実家に手掛かりが残ってないか調べてるんです」 「殺された?叔父が?じゃあ沙都子はどこにいるんだ!!!」 「沙都子とは北条沙都子さんのことですか?彼女がどうかしたんですか?」 普段からは想像もつかない梨花ちゃんの興奮ぶりに、しばし呆気にとられてしまったが、 やがて梨花ちゃんは落ち着きを取り戻して刑事に伝えた。 「……沙都子が、昨日から帰ってこないのです。ここに居なければ、もうどこにいるのか……」 「失踪なされたということですか?んんん、ここは北条沙都子さんの実家でもありますからねぇ、 なるほど。ではこちらの方で捜査しておきましょう。お〜い熊ちゃん、興宮署に連絡入れといて!」 「叔父は何故殺されたのですか?」 「んー、ちょっとまだ分からないんですがねぇ、興宮で同居していたと思われる間宮リナという 女の足取りが途絶えてまして。どうもその女が園崎さんとこの組と、何やらいざこざがあった らしいとのことなんです。ま、その関連でしょうか。ねぇ、園崎さん?」 刑事が魅音の方に視線を移すが、魅音は表情一つ変えずに無言で刑事を見ていた。 「どうした、レナ?」 レナが遠くを眺めるような顔のまま固定されていたので、ふとたずねる。 「……え?……あ、うん。何でもないかな。……かな」 どうしちまったんだみんな。ここでも俺一人、周囲の事情と状況についていけずに、 取り残されてる感じだが、もはやそれにも慣れてきた。 ただ一つだけ分かるのは、結果的に、今年も一人が死んで一人がいなくなったという事実が、 残酷にも突きつけられたというわけだ。
TIPSを入手しました ≪北高文芸部室にて≫ 「あれ?みくるちゃんは?」 「……まだ来てませんが」 「そう、珍しいわね。詩音も昨日から来てないのよね」 「ところで涼宮さん、昨日は大丈夫でした?」 「昨日?」 「ええ。警察の方がお見えになってましたが」 「あー……ああ、あぁ。ん、大丈夫ダイジョーブ。何かちょっと、人探しとか、そんなの」 「そうでしたか。突然警察が来たものですからビックリしましたよ」 「ごめんごめん。ところで圭一、あれから魅音とはどーなのよ?」 「どうって?」 「電話番号ぐらい聞いたんでしょ?デートの約束ぐらいした」 「ん?電話番号は聞いたけど、デートの約束は……というか、まだかけてないしなぁ」 「ちょっと!何やってんのよ!!ダメよ、早く誘ってあげなきゃ!!」 「えぇ!?そう……か!?」 「そうよ。あたし思うの。魅音てすっごく奥手なんじゃないかしら」 「いやー、結構アグレッシブに見えたぞ?」 「ちっちっち。わかってないなぁ。それはあくまで遊んでる時の魅音でしょ?? じゃあ聞くけど、あんた綿流しで魅音とどれぐらい話した?」 「う〜〜ん、言われてみればあんま話してねーな」 「でしょ!?シャイなのよ、あの子は!だからホントはもっと圭一と話したいと 思ってんのに、恥ずかしいからついつい遊びの方を盛り上げちゃうのよね」 「鋭いですね、涼宮さん。僕もさりげなく園崎魅音さんの様子をうかがってましたが、 時々圭一さんの方を見てましたよ。それで目が合ったりするとすごく嬉しそうにして」 「でしょでしょ!!!??そんな奥手な魅音がよ?圭一を綿流しに誘ったなんて、 すっごい勇気を出したと思うのよね」 「そうなのか?」 「そうなのよ。だから今度は、圭一がその思いに応えるべきよ!!」 「そっかぁ……じゃあ何か誘ったりした方がいいのか?」 「もちろん。今日にでも電話してあげなさい!きっと魅音は喜ぶわ」 「どうしたものですかね」 「……」 「休むこともあるでしょうけど、昨日言ってましたよね。明日の準備があるって」 「異常動作が始まっている可能性は高い」 「探した方がよさそうですが、どこに行ってるのか見当もつきません」 「……」 「とりあえず、二手に分かれて探しますか。僕は興宮近辺をあたってみます。 長門さんには雛見沢の方をお願いしていいですか?」 「わかった……彼にも、連絡が取れたら伝えておいて欲しい」 「ええ、そうします。では、後ほど」
≪標的≫ 「朝比奈みくるが動き出しましたね」 「う〜ん。これはちょっとマズイかも。今ループさせるわけにはいかないのよね。 止めてちょうだい」 「はい。抵抗されたり、邪魔が入ったらどうしましょう?」 「あ、殺しちゃって」 「分かりました。涼宮ハルヒの方はどうですか?」 「いま一つ反応悪いかなぁ。刺激が足りないのかしら」 「あのスクラップ帳は効果あるんじゃないんですか?」 「そのはずなんだけど……ま、既定事項なんて殆ど存在しない世界だし、 不確定要素もあるでしょ」 「でも、あと3日ですよね」 「そうね。それまでに変化が無かったら、何とかするわ」 ≪竜宮レナの動揺≫ 鉄という男が沙都子ちゃんの叔父さんだったなんて驚きだ。 いや、それより問題は何故オヤシロさまは鉄という男だけ鬼隠しにあわせて くださらなかったのか。私は間違ったことをしたんだろうか。 どうしよう。あの時、なんで死体を抹消しなかったのか……。 きっと、リナを殺すことは正しかったけど、鉄という男を殺すことは 何かが間違っていたんだ。だから鬼隠しの対象にはならなかった。 ごめんなさいオヤシロさま。ごめんなさいごめんなさい。 ……落ち着け。死体が見つかった以上、これからどうするかを考えるべきだ。 幸い、警察はトラブルに巻き込まれたと思ってる。下手に工作はしないほうが いいかもしれない。 それでも、積極的なものではなくても、何かしらの手を打っておこうか。 何ができる!?冷静になれ。考えるんだ アリバイ……遺留品……、現場に戻るのはよくない。墓穴を掘りかねない。 それこそ愚の骨頂。もっと、こう、私との結びつきを完全に否定できるもの。 だめだ、思いつかない。どうしよう、どうしたらいい……?
こんな深夜に /: /.: : : : : |: : :/_|:__:| |: : / _/: : : /:\::::::.. | /: :/|: : : :/: :|:/「 _|: :|`|:.:/ ´ /:\:/|: : : |\:::::: | |: / |: : : :|: : :|: : レ ニミ V ァ/=く. ∨.: :/: : :.ヽ::::::. | |/ |: : : |: : : V| ん:::}ト イイハ∨: :/: : : : : .}::::::/ ┏┓ ┏━━┓ ヽ: : ト、: : |ヽトヘrソ { {::::ト}/∨.:: : : : :/ ̄ ┏┓┏┓ ┏┛┗┓ ┃┏┓┃ \:|/\:\" ̄ 、 ヾこソ// : :/: :/ ┃┃┃┃ ┗┓┏┛ ┃┗┛┃┏━━/: :\:.:.:.ト-- ャー‐-y /:_/./.:/━━━━━┓ ┃┃┃┃ ┏┛┗┓ ┃┏┓┃┃ /: :/:.::.::.:.:.:.ヽ. Y /  ̄ フ:.::/:i: / ┃ ┃┃┃┃ ┗┓┏┛ ┗┛┃┃┗━/: :/:.:.:.:.::.:.::rくnヽ、 `゙´_ r '´|/ : : :|/━━━━━━┛ ┗┛┗┛ ┃┃ ┃┃ /: :/:.:.:/:./_| /∧く「二 -┴i |: : : : :/リ ┏┓┏┓ ┗┛ ┗┛ /: /:.:./:/ ̄ | / ∧ ノ'⌒Vヘ|: : : :/ー―‐ 、 ┗┛┗┛ |: /::./レ' > ィJ-∧| ヽト、.|: : :|/ | |/::/ |く \ ∨ / |: : / | |:/ | \ |`ー| / |: .:| | /リ / /^| | ̄ |\./|: / |
更新きたああああああ
空気に馴染めてないことも話の主導権握られっ放しなのも全て淡々と事実として受けとめてるあたり流石キョンだな 鉄平死んどるのに沙都子失踪したのはもしやみくーるたんが暗躍したか…? 長門アボソフラグキターーーーー(゚∀゚)ーーーーー!!っぽいし いいように追い込まれつつあるレナ萌え
≪標的≫の二人はハルヒキャラ? ハルヒはアニメしか見てないからわからん。
あぼーん
朝倉と喜緑さんだろうか
沙都子は何処に!? 読めない展開に続きが楽しみです♪
キョンが発症するのは考えられないが 一度発症すると、罪編のレナ並に淡々と手際よくやりそうな気がする
ハルヒ「この中に、オヤシロ様の生まれ変わり、L4発症者、固有結界保持者、時報がいたらあたしのところに来なさい。以上。」 「みー呼んだですかー?」 「なんでございますの?」 「メイド・イン・ヘヴン!」 「やあ、僕は富竹、フリーの機関車さ」
あぼーん
875 :
メロン名無しさん :2006/10/28(土) 15:40:10 ID:Po8JbQEjO
更新オツです。
ちょっと保守しますよ
あぼーん
879 :
878 :2006/11/01(水) 01:41:32 ID:???0
まだまとめ途中だと書き忘れた。
ここって何日くらい保守ないと落ちる?
保守
885 :
http://tadadenetoge.web.fc2.com/index.html :2006/11/04(土) 04:54:55 ID:4WO9AArr0
『タダで有料ネットゲームをやろう』 1時間で千五百円の現金とかWebMoneyが手に入ります。 フリーメールOK&mixi紹介もあり
読んでて気がついてことだが、梨花から見るとこの世界は思いっきりヘンな世界なんだろう。 なにせ、これまでの彼女が経験したどの世界にも登場しなかった人物が介入してきているのだから。 過去の経験からすると圭一を頼ったはずだ。にも関わらずキョンに相談を持ちかけたのは 彼女なりの考えに基づいてだろう。(一見、皆殺し編の相似形に見えるけどキョンへの相談は あの時と違う動機だろう) 今回の沙都子の行方不明、警察が鉄平の死を確認した時点で梨花はこう考えるはずじゃないか? 沙都子は自分の両親を既に殺している。今回も沙都子が殺ったに違いない。 だとすると沙都子は二回目のL5の発症をしたことになる。沙智子の消失は 天狗の仕業に間違いない。
, ;,勹 ノノ `'ミ / y ,,,,, ,,, ミ / 彡 `゚ ゚' l 〃 彡 "二二つ | 彡 ~~~~ミ はいはい、わしのせい わしのせい ,-‐― |ll 川| ll || ll|ミ―-、 / |ll | ヽ / z W`丶ノW ヽ / \\ / / | / 天 \`i / / 狗 |
そろそろ沙都子を辞書登録してはどうか
あと一応、山狗のことだよね>天狗
今さらながらワロタw
, ;,勹 ノノ `'ミ / y ,,,,, ,,, ミ / 彡 `゚ ゚' l 〃 彡 "二二つ 悪い子はおらんかぁ | 彡 ~~~~ミ ,-‐― |ll 川| ll || ll|ミ―-、 / |ll | ヽ / z W`丶ノW ヽ / \\ / / | / 天 \`i / / 狗 | , -‐―‐-、__ / 、 `ヽ、 / / / / ヽ丶 \/ l / _j___{___ム_>=イ | |'´! -‐‐ ‐- { ! ! みぃぃぃぃぃぃいいい! | l | ι r┐ ル| | ちょっとワインを飲んだ | l |トィ⌒v⌒1′| | だけなのですぅぅぅぅうう! | l | ∧. ∧. f ハ. l | | | l:ハ| |/_| レ' j│! | l / V〈_/ ,イ.j八
キョン!助けるのです! __ ... -‐ 、 天狗がボクを襲うのです! , -.::''.:::::::::::::::::::::..`ー-.、 ハ /::::::/:::::::;::::::,:::::::::::::::::::::..ヽ. __,ゞ\_ , -=- ,_ イ/::/:::::::;ィ::::/::::::::::::::::::::::::::::.ヽ, l:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\ /::::i::::/.l::/l::ハ:::::,i::::ヽ:::::::i:::::::l _`>:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. ヽ /;ィ::{:/ー、l/_.!' |:::ハ:;∧:::::l:::::::l ヾ/:/:.:/:./l:.:lヾ,:.\\ ! / |::| テ''ッ、` 丶ー- 、 i;:::|::::::/ ` ' t-':.:H:.:.ハ,L,' 1:.`:.`:.:.| .|::l , 'テ''z、 l:::リ::::::i /:.:.l r''' __ ;; |:.:.:.:.:.:.:.l .|/| / r.Kヽf''i/'lノリ /:.:.:.:.| ! ヽ |:.:.!:.:.:.:ハ ハ ` | .| l .| |ノ /:.:ノ:.:.:/:::::ヽ`- ' /ヾ l:.:.:.:.:.ヽ ,小. - 、 .| .l/././、 彡 //:/::::::::::::/` ! | /ヾ:.:.:.:.ハ _,,ィ'´.H. ゙.. ,, -'" ,/  ゙̄'ー、 ////:/::::::::::::1 ., ト--l ハ:.:..:.:.ハ ''´ / { ' `''r'´ / / ヽ //:./ /:.:.:.::::::::::::::! l | | _,.,_ ! ヾ:.ヾ`:,ヽ / ヽ、 ,ィl イ / / ヽ シ 《:.:.ハ::::::ハ:::ト`ヽ ヽ,'1 /ゞ /ヾ\rハ ./ .,ィ^i }_/_/l |/ , i シ1::::::| \| |ゝ/| ハ`v `: l \ '.‐'" ヾ{;:::;}::;;/|. l. / | ` - ' ! ! | !l ヽ 天狗って・・・
/. : : : :/. : : :/__`ヽヽ . / __! / /´ ! `ヽ ヽ ′∠∧! l : : :/ :/. : : :/ : : ∧: i 安心して梨花ちゃん! . l : : :// l l : : /|/l\_// : /! l : ! 天狗だろうと生徒会だろうと l : :く∧/´!: .::! f卞ミヽ///j/.:l l SOS団が叩き潰してあげるわ!! ! l .::. : ヽ、! .:::! ー′ f_テ/.:/.:l . l l:::::: .::::l::l:::::l __′/.::/.:/ ! l:::::::::::::l∧:::!、 (_/ /.::/j/ Vヽ∧::::l ヽ! ヽ、_ ィ/!::/ / ̄ ヽl\ 〈 ∧:::/ j/ ___ {/`ヽ、 ヽ、 \∨ / / ̄ ̄ / ∧ 、⌒ヽ ̄ト、 / // ̄ l/ ∧ i ⌒V ! ヽ / // ′/ ! ヽ l  ̄ ! !/ ∧ / // ∨ l l/ \ ! ! !∨ ! / // l ∨ ヽ l l l ! { / // __l _\ ヽ ! / / / ヽ、 __ / // / / ̄| / / ̄ ̄ ̄ ̄`ヽ// __/ ̄ / ∧ _ / // . l l / / /´ ̄/´ ヽ`ヽつ! { ̄ーっ`ヽ / //
あぼーん
キモ声杉田死ね
>>891 その台詞は天狗じゃなくてなまはげなんじゃ…
お前…鷹野に消されるぞ
この流れ微妙にワロスw
>>894 は鷹野に消されたのか??
「白紙にする」ってw
いや、天狗の仕業だろう
おまいもテングに消されたいかw
903 :
メロン名無しさん :2006/11/09(木) 22:21:15 ID:Qn2lqTJs0
そうか、鬼隠しならぬ天狗隠しかw もしくはテング様の崇り。
もう天狗から離れろww
しつこい男は嫌いよっ
じゃあ、空気読まずに投下します。 今回はちょっと短いです。
≪古手梨花の溜息≫ みんなと別れて神社に帰ってきた。社から少し離れたところにある、倉庫小屋で沙都子と暮らし始めてから もうどれぐらい経つだろう。2階の窓からひとり空を見上げて、苛立ちを紛らわせようと溜息をつく。 沙都子が帰ってこないということは、叔父が帰ってきてるはず。今までのパターンだと、ほぼそうなのだ。 なのに叔父が殺されている。叔父の殺害については、経験上だと圭一かレナあたりが犯人だ。しかし叔父の 帰宅がなければ動機も無いし、この世界での配置から考えても圭一はシロだといっていい。となると、レナか、 あるいは大石の言う通り園崎組とのトラブル……まぁ、この問題より、とりあえず全員の無事の方が優先だ。 その点では叔父がすでにいないのだから、もっとも解決が困難な沙都子の虐待という心配はない。見方に よっては、まだ可能性が残されている。昭和58年6月を越えられる可能性が。 ではなぜ私はイラついているのか。原因は分かっている。 サイコロに例えるなら、1から6までの数字しか出ないはずなのに、出たのだ。それ以外の数字が。 キョンという存在がいる。ハルヒという人間が、いわゆる『オヤシロさまの崇り』に関わろうとする。 そのことが沙都子の失踪を直接引き起こしたとは思わない。けど、既に叔父が殺されているのに、沙都子が 帰ってこないという事態が起きたのだ。これまでに経験のない事態が起きたこと、それはつまり未知。 キョンという存在は、未知という意味で沙都子の失踪と共通しているといえる。だからこそ鍵になり得るかも しれないし、また一つ絶望を教えてくれるだけかもしれない。 そして私がイラつくのは、この視点から話ができる人がいないからなんだろう。 日が沈んで、あたりが薄暗くなってきた。ふと、境内の方で人影がひとつ動いていることに気付く。何やら 棒状のものを手に持って、うろうろしながらゆっくりとこちらの方に近寄ってくる。 沙都子がいないということは、私は学校にいるとき以外は一人だということ。私を殺そうと思ったら、 これは絶好の状況。 たとえこの世界に未知の要素がどれほど多かったとしても、結局、避けられないのか。
日が沈んで、あたりが薄暗くなってきた。ふと、境内の方で人影がひとつ動いていることに気付く。何やら 棒状のものを手に持って、うろうろしながらゆっくりとこちらの方に近寄ってくる。 沙都子がいないということは、私は学校にいるとき以外は一人だということ。私を殺そうと思ったら、 これは絶好の状況。 たとえこの世界に未知の要素がどれほど多かったとしても、結局、避けられないのか。 急いで受話器を取り、魅ぃの家に電話をかける。 ……話し中か。 警察──だからといって無条件に信じるわけにはいかない。興宮署に電話して大石につなぐよう頼む。 「……、そうですか、わかりました」 参った、まだ捜査から戻ってきていないとは。 続いてレナの家にかける。 『もしもし。梨花ちゃん?どうしたのかな?』 「レナですか?お願いがあるのです!今すぐボクの家に来て欲しいのです!」 『えっ?何かあったの?』 「理由は、後で話します!とっ、とにかく今すぐ来てくださいです!」 『う、うん。緊急事態なのかな? わかったよ!すぐ行くから待ってて!』 電話を切っても胸の奥のモヤモヤした渦が拭えない。レナだけでは不安だ。下手したら二人して殺される。 私は再び受話器を取る。 「……、はい。それならいいのです。失礼します」 キョンは出かけたか。こんな時になんてことだ。 そろそろ話し終わっただろうと思い、もう一度魅ぃの家にかける。……まだ通話中なのか。 窓の端からのぞくように外の様子を確認すると、人影は明らかにここに向かって歩いてきている。 そこでハッとする。しまった!電気をつけたままだった!これでは在宅を示しているも同然。 慌てて電気を消すが、消したあとですぐに後悔する。ついていた電気が消える。ますます家の中に 私がいることを知らせてしまっているではないか! 落ち着け!こんな時こそ平常心だ。見たところ相手はひとり。家の扉まで来たところで、こっちから出よう。 勢いよく飛びだせばむこうも一瞬驚くはず。その隙に全力で走って、大声で助けを呼ぶ。 よし。一か八か、その作戦でいこう。沙都子がどうなったのかもわからないまま殺されてたまるか! 扉の内側から耳をあてると、もう足音が聞こえるぐらいの距離だ。一歩、また一歩。近付くたびに少しずつ 足音は大きくなって……止まった。そこに、いる。 今だッ!!! 力まかせに扉を開けて駆け出す! そいつの脇を抜けて、見慣れた境内の景色が目の前に広がった瞬間、思いっきり地面を蹴って前へ 振りだそうとした足に何かが引っかかった。 「あっっ!!!!」 「ふわっ……!!」 相手の足に当たったのだ。 景色が上に流れて、私の頭は即座に諦めで満たされていく。 手と頬を地べたについてすりむいた痛みを感じながら横を見ると、もつれて一緒に転んだその相手は、 「あれ??」 「ふぇえぇぇ〜……」 制服姿で竹ぼうきを手にしていた。
手掛かりなし。警察が捜してくれるということで、その日は解散、不安を抱えたままそれぞれ家路についた。 自宅に帰ってきたものの、まったくもって落ち着かない。沙都子の行方が気になる。だが落ち着かない理由は それだけじゃない。梨花ちゃんの言い方がどうも引っかかる。何が引っかかるのかは分からない。 出ばながくじかれた状態から考えを始めようとしたところ、電話が鳴った。今日は誰だ。 「もしもし」 回線を通して音声とともに緊張感を運んできた相手は古泉だった。 『朝比奈さんを見かけませんでしたか?』 「いや、見てないが。……朝比奈さんがどうかしたのか?」 『今日部室に来なかったんですよ。それで、クラスの方に聞いてみたところ学校には来ていたようなんです』 日頃ハルヒから数多くの屈辱ともいえる災難を強制的に受けさせられていることを考えれば、ごく自然な 帰結だろ、なんて言える状況ではなさそうだ。 『クラスの方の話によりますと、今日はいつもと様子が違っていたみたいです。昨日のエンジェルモートでの ことも考えますと、』 「気になるな。んで、俺にどうしろっていうんだ?」 『できれば一緒に探していただきたいのですが』 「探すったってなぁ」 『行き先は古手神社の可能性が高いそうです』 「古手神社!?」 『長門さんがそう言ってました。既に彼女が向かっています。僕も興宮周辺を一通り探してみて、いないようなら 古手神社に行ってみるつもりです』 「何で古手神社なんだよ?」 『危険が及ぶとしたら、まず古手梨花さんだとか』 そういえば、しきりに言ってたな。ループを終わらせるとかなんとかって。そんで梨花ちゃんがループの中心に いるからどうのこうのって。 『ただ、一つだけ問題があります。僕はそれでも朝比奈さんを止めるべきだと思いますが……』 「なんだ?」 『もし朝比奈さんが古手神社に向かっているのであれば、目的は十中八九、古手梨花さんの殺害です。 ところが、このまま朝比奈さんを止めなければ、我々は元の世界に帰れるかもしれないんですよ』
チャリを飛ばして古手神社に急ぐ。確実に奔走癖がついてきているが、気にしないでおく。 ここが何度も繰り返されている世界であることはどうやら間違いなさそうだ。古泉の考えも朝比奈さんの意見も そこは一致しているし、朝倉涼子がそれを肯定したと長門も言った。 問題は、梨花ちゃんだ。 世界ループの中心にいて深く関わっている。俺たちが元の世界に戻るための鍵は、ハルヒではなく梨花ちゃんだと、 朝比奈さんは考えている。そして、具体的な解決策として、梨花ちゃんを殺すという単純明快な方法をとると思われる。 というのが長門と古泉の出した結論だそうだ。 あの、朝比奈さんが? 梨花ちゃんを殺すって? そんな馬鹿な。 昨日の長門の言葉で説明するなら、そういう類の一種の病気なんだと。 正直ちょっと同意しかねるが、まぁ綿流し以来、朝比奈さんらしからぬ言動が目立つからな。ある意味説得力が あるのかもしれない。 それはともかく、梨花ちゃんがどういう形でループに関わっているのかは不明だが、もしそれが正しいならば、 朝比奈さんが梨花ちゃんを殺すことでこの世界に何らかの変化が起こる可能性は少なくないという。その場合、 俺たちが元の世界に戻ることもありうるとか。 SOS団の推察は、そのほとんどが仮説に基づいている。特にこの世界から抜け出す方法について、確かなことは 何も分からない。 しかし一つだけ、世界のループはほぼ断定された。そこから導かれる新たな仮説。方法は別として、朝比奈さんの 考えはおそらく正しいだろう。そう考えると辻褄が合い、答えが出てしまう疑問を俺はさっき感じていたんだ。 梨花ちゃんはこう言った。 沙都子が買い物から帰ってこないから探しに行った。いつも寄る店や近所を回ったがいなかった。ひょっとしたら 叔父が帰ってきて、沙都子を連れ戻したのかもしれない。だから実家に行ってみる。ところが実家に行ったら、叔父は 殺されていて、沙都子もそこにはいなかった。 ここまでは何も不自然なところはない。おかしいのは、沙都子の実家での梨花ちゃんの言い方なんだ。 実家にいなければ、もうどこにいるか分からないって? どこにいるのか分からないと言うなら、それは最初からそうだろ?何故、実家にいなければという条件がつく? 逆に、実家にいないからといって、何故もう全ての手を尽くしたかのように言うんだ?誘拐されたかもしれないとか、 事故にあったかもしれないとか、普通そっちを考えないか? どうして、沙都子が帰ってこない=実家に連れ戻された、みたいな言い方をするのか。梨花ちゃんの行動は、 その等式に基づいてるように思える。まるで、そうなることを知っているかのように。 いや、あるいは知ってるんじゃないか。 別の表現をするならば、そういう世界があったんじゃないのか?
914 :
メロン名無しさん :2006/11/10(金) 01:16:04 ID:U8by9rrV0
>>911 続きwktk
ところでそろそろ次スレを考えないと
次スレのテンプレっぽいものの原案みたいなの考えてみた
案内
・ひぐらしとハルヒのクロスものSS、単発ネタ、等々
→ひぐらしネタ、ハルヒネタも「本スレいけ」とならない程度ならOK?
・新規職人歓迎
・SSには原作ネタバレ含むこともあるので注意
リンク
・
>>878 のまとめサイト
・前スレ(このスレ)
→ここと古畑スレを見てる人が多そうだけどクロスもの関連スレとしてリンク貼る?
→アニメ本スレのリンクは?
職人紹介
・1
・35
・◆DwlhEXlSuo
→これまでのあらすじを簡単にまとめる?まとめサイトあるからその必要はない?
追加、修正、変更、その他何かあればヨロ
まとまったところでテンプレの体裁整えてスレ立て、という流れでどうだろう
もう一つまとめサイトなかったっけ??
>913、 クロスものリンク集があるなら貼れば良いが、そうでないなら(古畑を)貼る必要ないんじゃないかな 本家のリンクは貼ってもよいだろう。ただ、このスレはネタばれOKなんで、本家にもそれを持ち込まない と注意書き必要かと
罪滅ぼし編 沙都子「これを!!」 圭一はそれを受け取る バットだった。 沙都子「・・・直製情報をブースト変更。」 圭一「何それ」 沙都子「ホーミングモード」 圭一「わかった。サンキュー!!」
924 :
メロン名無しさん :2006/11/11(土) 04:38:50 ID:/IUxuedB0
いいね。細かいことだが「案内」の文字は無くていいと思う。 スレタイ考えてみた。長いかもしれん 【聞こえるのは】ひぐらしハルヒの憂鬱な頃に 繋合し編 其の弐【ハレ晴レユカイ】
【】つけるのも、○○し編つけるのも見栄えがわるいんだよな 普通に「ひぐらしハルヒの憂鬱な頃に その2」でいい希ガス
ひぐらしハルヒの憂鬱な頃に 其の弐
ひぐらしハルヒの憂鬱な頃に 第二期
ひぐらしハルヒの憂鬱な頃に 2
シンプルisベスト
ひぐらしハルヒの憂鬱な頃に 2 で賛成 タイトルだけで糞スレかと思って開くと超良スレ そこがいい
おk 990辺りが立てるか??
985でもおkかなと思っている(25歳無職)
980超えると規制が厳しくなるんじゃなかったっけ?
ん?どゆこと?
980超えるとちょっと書き込まないと落ちるとか そんなんだった気が
じゃあ980で良くないか?
ええい、970でどうだ!?
ちょっとこれまでのタイムチャート作ってみました。SS既読の人向けになりますが。 もし、あったほうがよさそうなら、次スレで使ってやってください
day1 キョン、目覚めると雛見沢に 営林署の学校へ 放課後、興宮にてハルヒ・SOS団と再会 エンジェルモートにて第一回SOS団団員会議(キョン・長門・みくる・古泉) SOS団に前原圭一がいる day2 キョン、部活入部 学校帰りに魅音から綿流し祭に誘われる ダム工事現場にてレナと宝探し 富竹に会う レナ家庭事情の相談 魅音、興宮にて不良に絡まれ、前原圭一に助けられる SOS団にも遭遇 夜、北高の詩音に電話、前原圭一を綿流しに誘うよう依頼 day3 詩音、文芸部室訪問、前原圭一(SOS団)を綿流しに誘う 夜、魅音に電話で報告 キョン、放課後レナと宝探し、ケンタくん人形発掘 夜、みくるから電話、翌日のSOS団団員会議の招集 day4 綿流し前日、その準備のため部活休み 放課後、エンジェルモートにて第二回SOS団団員会議 ハルヒ、詩音と共に図書館へ、鷹野三四に会う レナ、間宮リナを殺害 day5_1 綿流し祭に部活メンバー集合、SOS団合流 露店バトル 富竹、鷹野に遭遇 奉納演舞後、ハルヒの『オヤシロさまの崇り』解決宣言 day5_2 キョン、綿流し後みくるに呼び出され、エンジェルモートへ 帰宅後、翌日のSOS団団員会議の招集 園崎邸にて宴会、魅音、詩音が参加 day6 沙都子、放課後買い物へ キョン、学校帰りに魅音から『オヤシロさまの崇り』について説明される 帰宅後、エンジェルモートへ、途中長門と合流、朝倉涼子と遭遇 エンジェルモートにて第三回SOS団団員会議 夜、梨花から電話 買い物に行った沙都子戻らず 北高にて、ハルヒ、放課後警察から任意に聴取を受ける day7 部活中止、沙都子の実家へ 梨花、大石に沙都子捜索依頼 北高にて、圭一、魅音に電話するようハルヒから言われる みくる部室に現れず 長門・古泉、みくる探索へ キョンにも連絡 キョン、古泉から連絡を受け、古手神社へ向かう 梨花、古手神社にて、不審者を発見 レナに電話して助けを求める 大石、キョンは電話したが不在、魅音には話し中のため繋がらず
裏最萌2006 決勝トーナメント1回戦 第1試合
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漫画最萌 予選05組
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`/: .:i` _ /_... - ':.:/ カレー
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なぜかキョンが古畑になる
もう次スレ立ててここ埋めちゃってもいいんじゃないかな?かな?
保守
古手神社に続く石段のふもとで自転車を停める。 すっかり日も落ちてただでさえ暗いのに、空を覆い隠すように茂る木々の枝葉がより一層の闇をおりなし、 少々薄気味悪さを感じながら石段を登る。 たどり着いた境内の奥から人の声がしたので、とりあえずそこに向かう。 社の近くまで来たところで、叫び声とともに誰かが駆け寄ってきた。 「みいぃぃいいいぃぃ!!!やめるのです!やめるのです!!」 梨花ちゃん!? マジかよ、ほんとに朝比奈さんが梨花ちゃんを……? 「おい、梨花ちゃん!大丈夫か?」 「っ!!キョン?キョンなのですか!?」 暗闇にだいぶ慣れてきた目を細めて見ると、走ってくる梨花ちゃんのうしろから、小柄な影が何かを両手で 振り上げながら追っかけてくる。何だあれ?鉈か!? 「助けてくださいキョン!!」 梨花ちゃんは俺に飛びつくと同時にすぐさま背後に回った。その動作に一瞬視線をとられたが、再び前を 向き直すと、そこに朝比奈さんがいた。 「キョ、キョンくん! どいてくださいっ!!」 ……。 要求通り、俺は体をどかした。 「みッ!? みぃぃいい!! 裏切ったですね!!キョン!!!」 梨花ちゃんは俺のもとを離れて、また走り出す。それを追いかける朝比奈さん。 「ぇ、えぃっ!んぇいっ!!」 やれやれ。古泉、長門。お前たちの予想は半分正解ってとこだ。今まさに、俺の目の前で梨花ちゃんが 朝比奈さんに襲われている。 竹ぼうきでな。 無論、竹ぼうきに仕込み刀などないだろう。梨花ちゃんは満面の笑みできゃっきゃ言いながら逃げ回り、 朝比奈さんは冗談抜きの真顔で本気だ。竹ぼうきをブンブン振って梨花ちゃんを追うその意図はサッパリだが、 とりあえず殺すことはなさそうだ。 これ以上鬼ごっこを観戦していても仕方ないので、俺は朝比奈さんを止めることにした。 「なななにするんですか?こっ、この子は時間をっ……」 両手を掴んで、竹ぼうきを取り上げる。 「みー。逃げ切ったのでボクの勝ちなのです。にぱ〜☆」 何なんだ。 ハルヒがいつもするみたいに、口をアヒル型にして不満をあらわにする朝比奈さんを押さえていると、 石段の方から人がひとり歩いてくる。目をこらすと、長門だった。 今回はちょっとばかり心配しすぎたな。見ての通り、問題なしだ。 その状況を理解したのか、俺たちから少し離れたところで立ち止まり、こちらを凝視している。足元には 朝比奈さんから取り上げた竹ぼうきが転がっていて、長門といえどもこれにはあきれているのかね。 すると突然、ダッシュで迫ってくる長門。 おいおい、どうしたんだよ?
ふわっといい匂いが漂う。朝比奈さんのそれとは違う、甘い香り。 気配を感じて振り返ると、穏やかに微笑む清楚な顔立ち。 喜緑さん? どうしてここにいるのか訳が分からずにいると、急に朝比奈さんの体がのしかかってきたので、とっさに支える。 ふと地面を叩く小さな音に気付く。梨花ちゃんが何か言っているが、遠くの声のように耳には入ってこない。 下を見ると、斑点模様がひとつ、ふたつ、時を刻むように増えていく。 血だ。 朝比奈さんのわき腹に刺さっているナイフ。そこから流れ落ちる血。 そのナイフを握る喜緑さんの手、さらにその手首を掴む長門の手。 月明かりのもと、ぼんやりと浮かびあがる、喜緑さんの優しい笑顔。
何が起きたのか、映像に対する脳の理解が完全に遅れた。 長門の力が強いのか、ナイフを引き抜いた喜緑さんの表情がわずかに苦痛で歪んだように見え、その直後に ナイフが石畳に落ちた。それでもなお、長門は握力を込めたまま、心なしか厳しい口調で問い詰める。 「行動目的及び指示体系を説明するべき。独断専行であれば、許されることではない」 しばし見つめあう二人。 地べたに座り込だ朝比奈さんは、一緒にしゃがんだ俺に背中をもたれかけ、既に気を失っている。 「この時空間での情報戦闘は不可。物理戦闘となった場合に圧倒的不利な状況にいるのは、あなた」 無言を維持する喜緑さん。 長門たち二人のやりとりを、おそらく呆けたツラで眺めて固まっていただろう俺は、救急箱とタオルを持ってきた 梨花ちゃんに話しかけられて我に返った。 「これで応急処置をするのです!今、救急車を呼んできました」 シャツをめくり、消毒液を滲ませたガーゼで傷口を拭き、タオルを当てて圧迫しながら止血する。 「うぅ……」 痛みで意識を取り戻したのか、朝比奈さんから呻き声がもれる。 沈黙が続いた後、やがて喜緑さんは観念したように口を開いた。 「過激派は涼宮ハルヒ周辺で比較的大きな刺激事象を起こすことを提案しました。これが承認されなかったので、 代替案を提示、主流派の一部の承認を受けて実行に移したのです。穏健派は現在、過激派に吸収されています」 「一定以上の刺激によるリスクは無視しえない。程度の調節もしくは回避に努めるべき」 「代替案は旧穏健派の意見も盛り込まれた折衷的なもので、過激派にとっては譲歩とも言えます。異時空間同位体を 形成して、無意識レベルでの同期をもってする本位体変化の観察を、その内容とします」 「……」 「想定外の危険が生じたときは、同期の切断によって安全策をとることもできます」 「この時空間は作為的なもの?」 「作為的な時空間は作為によって消滅させられます。かつてあなた達がそうしたように。過激派はそれを防ぐために 作為によらず、かつ、この計画に適した時空間を求めました。それがここ、ヒナミザワ」 「ループの効果は本位体に影響を及ぼさないはず。危険を生じうる情報が蓄積される」 「同期の切断と再接続を行います」 「ループの条件、帰還の条件は」 「……」 「主流派中枢が当該状況を関知した場合、原状復帰を望むことは明白。一部の承認しか得られていないのはその証。 事後の処分は免れないことを考えるなら、非常事態が起こる前に協力するべき」 押し黙った喜緑さんは突如長門の手を振り払うと、素早くナイフを拾い、後ろに跳ねて間合いをとった。 そして、 「……ループの純粋条件は古手梨花の死亡です。ループ開始時点においてあなたたち5人全員の生存が無い限り 当該シークエンスでは帰還不能となることが、消極条件として加えられています」 無感情な顔でこう言い終わると同時に、手にしたナイフを自分の首に突き刺し、そのまま横にスライドさせた。 仁王立ちで血しぶきを舞い散らせる喜緑さんの口元が引きつる。するとその体も溢れた血も、さらさらと細かい 結晶に変化しながら崩れ、やがて空気中に広がり見えなくなっていった。
「な……!!!???」 口をあんぐり開けて、中から魂まで吸い取られたかのような顔でその様子に目を奪われている梨花ちゃん。 俺は俺で、喜緑さんが消滅していく過程については朝倉涼子の時の経験があったのでそれほど驚きもしないが、 武士の生き様心意気のごとく自害を見せ付けられると、さすがにキツイものがある。 ちょうどそこに、何人かが慌しく走ってきた。 「大丈夫ですか!!」 「……はっ!……い、入江、こっちです」 「この方ですね?……うん、大した怪我ではなさそうです。応急処置もよかったのでしょう、心配いりませんよ」 「では、運びます」 「お願いします。気をつけてくださいね」 入江と呼ばれたその人と一緒に来た救急隊員……には見えないが、彼らが持ってきた担架の上に乗せられて、 朝比奈さんが運ばれる。 「キョンと……長門も来てくださいです」 梨花ちゃんに言われてついていき、石段を下りると、救急車ではなく白いワゴンが停めてあった。見た目は ごく普通のワゴンだが、リアハッチを開けるとそこはシートが取り払われて救急車と同じ作りになっていた。 朝比奈さんを担架に寝かせたまま車の中へ乗せて、俺たちも乗り込もうとしたところ、ブレーキが軋む音がした。 「梨花ちゃん!!」 自転車にまたがるレナが不安そうな顔で息を切らす。 「どうしたの??何かあったの!?」 「レナ、来てくれてありがとうです……でも、これからキョンたちと入江の所に行くことになりましたのです。 いきなり呼び出したのに、ごめんなさいです……」 「うん、それはいいんだけど、ホントに大丈夫? 顔、すりむいたの??」 「ちょっと転んでしまったのです。平気なのです。……ボクが一人勘違いして、がたがたぶるぶるしていただけ でした。詳しいことは明日にでもお話しますです。わざわざ来てもらったのに申し訳ないです」 「ううん、気にしないで。何も問題無いならいいよ。あ、キョンくん……」 「ん?」 「え……と、」 「どうしたレナ?」 「ん、やっぱり、なんでもない。じゃあ明日学校でね」 横になっている朝比奈さんや長門、そして俺と梨花ちゃんを交互に見てからレナは手を振って、もと来た道へと 去っていった。 そういえば古泉もここに来るとか言ってたっけ。誰もいなくなってるけど、まあいいか。
乙! 竹ほうきで追いかけっこしてる朝比奈さんに笑ってたのに… 見事な不意打ちだ しかもまさか喜緑さんとは
乙! 黄緑さん!
どうも乙!!
てげ乙!
みくーる(・∀・)・・・
.:.:.:.:.:.:.:|.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:、.:.:.:.\.:.:.:.:./ .:.:.:.:.:.:.:|.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ、.:.:.:.:.:.:.:.ヽ.:.:.:.:.:\.:.! あ 遊 .:.:.:.:l.:.:.:l.:.:\.:.\:ヽ;.:.:.ー--、,_.:.:\.:.:.:.:`| げ ん /:.:.:!.:.:.:ヽ.:.:.:.\.:.\:\;_:.;_:.:..:.:.`メ、ィ'=、.:.:! る で !.:.:.|:ヽ;.:.:.l\.:.ヽ\.:.:ヾヽ、`'_>'テ≠'ヽ ヽ;.ト わ |.:.:.l.:.:ヾ,:.:ヽ \.:\\.:.:\>/,代:::::ノ::ノ / ヽ;\ __ ト;.:.ヽ.:.:.lヌ;于テ≧≠=、ヽ、:.> `二´-' /∧ヽ;.:\.:.` | ヽ:.:\.:メ/弋ヽ::::ノ:ノ ` ∧ \\.:\ ヽ ヽ;\\\-`二´- ハ:.ヽ i\\.:. \ \ヽ l.:.i\ ヽ _,.ィ .人_\:\ ヽ, ヽ , '´ ̄ \` \ヽ` 、 _ ー´- ' /i ィヽ`ー\ヽ ヽ \ ヽ\ T 'ォー─ ´ /.:.:.:.\ _,、>、 ほ お i\\`.:、_\ _,`二ニ=<_!、.:.:.:.:K \:\ う い |‐-ニ=ミ、.:.:`.:─-----.ト弋─-=ー- 、 き で. ! 'ーー、 _.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:` ヽ、_ 女 / 二ニヽ_`ミー- 、_.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: / `゙ ' ー- ` ヽ.:.:.:.:.:.:.:.:.:.
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ハルヒの原作読んでないからSF的な話がサッパリだ… 喜緑さんとやらは最初から朝比奈さんを狙ってたの? それとも梨花ちゃんを殺そうとしたけど長門に邪魔されたから朝比奈さんを刺しちゃったの?
いや、喜緑さんが暴れるのはこの話限定のはず 相談者としてSOS団の部室に来る人なんだけど、長門と同じ情報統合思念体なわけで 朝比奈さんがKOOL化したから処分しようとしたんじゃ・・・ないかな?
たぶんそう。梨花ちゃんを殺そうとしたみくーるを狙ったかと。 喜緑さんはそれがループの条件と言ってて、ループはまずいみたいな会話がTIPSにあった。 ……じゃ、ないかな?かな?
970 :
メロン名無しさん :2006/11/19(日) 20:21:50 ID:tvvx6iry0
そろそろ両方読んでないと分からなくなってくるな。 片方しか知らない読者のためにも簡単なキャラ紹介がいるかもしれないね。 本当は原作を読めといいたいけど。
それテンプレに追加するといいかもね。 けどこのスレのSSならではの設定とかはどうしよう?
みくーるは真面目に殺そうとした結果がこれなのか… ある意味魅音並に無害な人だ
※詳細はアニメを見るなり原作を読むなりしてください ◎前原 圭一 元々は東京で暮らしていたが、昭和58年5月に雛見沢へと引っ越してきた。 画家である父と母の3人家族。 口先が大変達者でそのアジテーションにおける天性の才能から「口先の魔術師」とも呼ばれる。 ◎竜宮 礼奈 圭一と同級生の女の子。 「〜かな、かな?」「〜だよ、だよ?」など、語尾を繰り返す特徴的な話し方をする。 「かぁいい」ものに目がなく見つけると手当たり次第に「お持ち帰り」してしまう ◎園崎 魅音 圭一やレナの1学年上級生であり、クラス委員長を務めるリーダー格。雛見沢村御三家「園崎家」の次期頭首。 趣味はカード等の非電源系ゲームで、放課後に「部活」の名目の下、圭一達と様々な遊びで盛り上がることが日課。 ◎北条 沙都子 圭一の下級生の女の子。「〜ですわ。」などお嬢様口調で話す。相手の動きを予測して巧みにトラップを仕掛けるという、 とんでもない趣味を持つ。到る所にトラップのちりばめられた裏山は彼女のテリトリーとなっている。 ◎古手 梨花 圭一の下級生で沙都子と同学年。雛見沢村御三家「古手家」の末裔で古手神社の一人娘。村中の人間から可愛がられている。 第一人称が「ボク」であり、口数は少ないが「なのです」「み〜」「にぱ〜☆」「ファイト、お〜」等の口癖を持つ。 ◎園崎 詩音 魅音の双子の妹。外見は魅音に瓜二つ。興宮町に住んでおり、そこのファミレス「エンジェルモート」で ウェイトレスのアルバイトをしている。入江が監督を務める草野球チーム「雛見沢ファイターズ」の幽霊マネージャー。 ◎北条 悟史 沙都子の兄で魅音と同学年。園崎詩音の想い人。沙都子とは逆に文系タイプで運動はしないが、ストレス解消のために 雛見沢ファイターズには所属していた。圭一が転校する1年前、綿流し祭の数日後に謎の失踪を遂げる。 ◎富竹 ジロウ 年に2、3回、東京から雛見沢にやってくるフリーのカメラマン。野鳥と風景の撮影を専門にしているらしい。時報。 ◎鷹野 三四 入江診療所に勤める看護師。筋金入りのオカルトマニアで雛見沢の暗黒史や残酷な儀式に興味を持ち、 独自の研究を行いさまざまな説を立て村の子供に聞かせている。 ◎入江 京介 雛見沢村唯一の医療施設・入江診療所の所長。この診療所は患者が少ない割に、建物やスタッフの数等を考慮しても 一村の診療所にしてはかなり大規模である。村の草野球チーム「雛見沢ファイターズ」の監督を務める。 ◎大石 蔵人 興宮警察署に勤務するベテラン刑事。毎年雛見沢で起こる連続怪死事件を、一つに繋がった連続殺人事件と見ており、 1年後に迫った定年退職までに事件を解決させようと執念を燃やす。しつこく事件を調べる彼を疎ましく思う村人は多い。 ◎赤坂 衛 警視庁の若きエリート刑事。大臣の孫の誘拐事件の捜査のため雛見沢を訪れ、大石と梨花に出会う。 雪絵という妻がいて、暇潰し編の時点(昭和53年)で彼女は出産を目前にしている。
※詳細はアニメを見るなり原作を読むなりしてください ◎キョン ストーリーの語り部。県立北高校1年5組生でSOS団団員その1にして雑用係。家族は両親の他に妹がいる。 キョンというのはあだ名で、本名は明かされていない。性格はかなり理屈っぽく、愚痴っぽいところがある。 ◎涼宮ハルヒ 県立北高校1年生でSOS団団長。キョンと同じクラスでキョンのすぐ後ろの席。頭脳明晰・容姿端麗だが 性格は唯我独尊・傍若無人・猪突猛進。感情の起伏が激しく、とにかく情緒不安定になりやすい。 退屈を嫌い、何か面白そうなことをいつも探している。 ◎長門有希 北高1年生。SOS団拠点は文芸部部室をハルヒが確保した形となっているが、そのとき在籍していた唯一の文芸部員。 無口で、無表情で知識欲は旺盛。読書が好きで、いつも分厚い本を読んでいる。情報統合思念体によって造られた、 対有機生命体コンタクト用ヒューマノイド・インターフェース(宇宙的アンドロイド)。 ◎朝比奈みくる ハルヒが「ロリで巨乳な萌えマスコットキャラ」として連れて(拉致して)きたサービス要員の2年生。 元々は書道部に在籍していたがハルヒに退部させられ、現在はSOS団付きのメイド兼マスコット。 未来から来た調査員(駐在員)だが、まだ研修生以下の見習いレベルでほとんど権限がないらしい。 ◎古泉一樹 5月という半端な時期に転入してきたことから、ハルヒに「謎の転校生」としてSOS団に勧誘された。 一種の超能力者であり、その集団である「機関」に所属する。ハルヒの精神状態の不安定が原因で発生する 閉鎖空間への侵入、並びにその中で破壊活動を行なう神人を鎮める能力をもつ。 ◎朝倉涼子 1年5組の委員長。美人で人当たりのいい優等生で、男女を問わず生徒からの人気も高かったが、その正体は長門と同じく 情報統合思念体のヒューマノイド・インターフェースであり、急進派に属する長門有希のバックアップという存在。 ◎鶴屋さん 朝比奈みくるの同級生で友人。テンションは常に高めでノリがよく、面白いことが大好きという意味でもハルヒとは気が合う。 変な語尾やあだ名等、独自の言い回しが多い。実家は大金持ちの名家で、実は古泉の所属する「機関」のスポンサーのひとつ。 ◎喜緑江美里 北高2年生で生徒会に所属する女生徒。長門有希や朝倉涼子と同じく情報統合思念体のヒューマノイド・インターフェースの 一人(長門有希とは別の派閥で、おそらく穏健派)。 ◎キョンの妹 キョンの妹で小学5年生。本名は不明。小五のわりには舌っ足らずで幼い印象。 兄のことを「キョンくん」と呼び、 そのあだ名を定着させる一因となった(ちなみに最初に言い出したのは親戚のおばちゃんらしい)。 ◎シャミセン SOS団の映画制作に欲しいとハルヒが適当に選んだ、オスの三毛猫(かなり珍しい)。名前はハルヒがつけた。ハルヒの能力に よって人語を話した時は妙に隔世的な口調だった。能力を失った後はただの猫として現在はキョンに飼われている。 ◎谷口 1年5組所属。キョンの友人で、ハルヒの中学からの同級生。 ◎国木田 1年5組所属。キョンの中学からの友人。 ○情報統合思念体(じょうほうとうごうしねんたい) 全宇宙に広がる情報系の海から発生した、肉体を持たない超高度な知性を持つ情報生命体。実体を持たず、 有機生命体と直接的にコミュニケート出来ないため、長門有希や朝倉涼子のような対人間用インターフェースを作った。 ○TPDD 「タイムプレーンデストロイドデバイス」の略称。航時機とも呼ばれる、みくる達「未来人」と呼ばれる存在が 時間移動の際使用するデバイス。平たく言えばタイムマシン。
>>934 のテンプレの後に↑これ貼って、んでタイムチャート貼ればよいかな?
SS内の設定まではいらないと思う。
GJ!
◆DwlhEXlSuo氏の小説を漫画にしてみたいんだけどだめかな?かな?
同人で?
同人はちょっとややこしくなるんじゃね?スレ的に考えて・・・ だから非営利目的でやるお! 作者じゃないからなんとも言えないけど・・・
やっぱ同人とかだと原作に対する問題とかあるんですかね?
ひぐらし作者は黙認的なことを本家HPで言ってたような気がしますが・・・
>>977 私的には全然オッケーですよ
むしろそういう風に思ってくれる方がいるのは嬉しいかぎりです
作者曰く、同人は黙認していると製作日記で語っている ◆DwlhEXlSuo氏の許可もとれたのだから、ぜひとも読んでみたいです
読んでみたいね。 実際どうなのかね同人。谷川はどう考えてるんだろ。
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