宮村:エンターテイメントの話がいまありましたけど、
私も監督っていうのは話が決めててとかこうやりたいんだということがあって、
それをこうやりたいからこういう表現してほしんだよっていうことを伝える人だと思ってたんですけど、
この最後の「気持ち悪い」というセリフもそうだったんですけども、
監督が投げかけてくるんですよ、こういうときこう思ったらどう思う?みたいな、
それはアスカ、宮村優子だけじゃなくて、他の役者さんにもみんなそういうふうに、
こういうときこういうことをされたらじゃあどう思うとか、
私の場合はこの最後の「気持ち悪い」というセリフは、
最終回のアフレコ撮ったのに「駄目です、もう一回撮り直します」というふうに事務所からいわれて、
私ひとりだけ最初残される予定だったんですけども、
かけあいであるシンジ役の緒方さんが、かけあいなのでセリフが、一緒にやるってことになって、
二人居残りみたいな感じで呼ばれていって、最後のセリフは本当は「気持ち悪い」じゃなくて、
「あんたなんかに殺されるのは真っ平よ」だったんです。
けど、最後何回もそれをいったんだけど、「違う、そうじゃないんだ、そうじゃないんだ」って
長い休憩になって、私も緒方さんも「どうしたら監督の思うようなことが表現できるんだろうね」とかいって、
あの首絞められるところなんて本当に緒方さんが私にまたがって首絞めたぐらい
本当に監督からの要求がすごい難しくて、リアルを求めてたのかな、
その最後のセリフに関してはですね、これは言っていいのかどうかわかんないんですけども、
もし、アスカとかじゃないんですよ、いつもいわれることが、もし宮村が寝てて部屋で、
自分の部屋で一人寝てて、窓から知らない男が入ってきて、それに気づかずに寝てて、
いつでも襲われるような状況だったにも関わらず、襲われないで、
私の寝てるところを見ながら、あのさっきのシンジのシーンじゃないですけど、
自分でオナニーされたと、それをされたときに目が覚めたらなんていう?って聞かれたんですよ。
前から監督は変な人だなって思ってたんですけど、その瞬間に気持ち悪いと思って、
「気持ち悪い、ですかね」っていって、そしたら、「はぁ・・・やっぱりそうか」とかいって。「やっぱりそうか」っていうか。