【明日の】もう本編超える話ここで書け【ナージャ】

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1メロン名無しさん
ここは1900年初等のヨーロッパ。
アップルフィールド孤児院で元気に育っていたナージャに一通の手紙が…
「院長先生、これは何ですか?」
「どうやら、その手紙の差出人はナージャを探しているらしいんだよ」
「私を…いったい何のためにですか?」
「前に言った事があったかも知れないねぇ…あんたの母親は、生きている。と」
「私の…お母様が??」
「さあ、ぐずぐずするんじゃないよ。お前は運命に導かれた子だ。すぐに身支度して
 母親を捜す旅に出るんだ。」
「でも、私一体どこに行けば…?」
「この丘を下って2キロ先に行くと、ダンデライオン一座という団体がいるはずだ。いえなに、
あたしはもう手を打っておきましたよ。守備良くね。」
「そ、そこに行けば私のお母さんの手がかりがあるのね?」
「まあ、あると言えばある。無いと言えば無いかも知れない。すべてはナージャ、お前次第さ」
「私…旅に出てみます。どんなに辛くても、きっとお母さんを捜して見せます!」

「それでこそナージャだ。ほら、もうお前をねらって敵は動き出している。急ぐのじゃ!」


ナージャは一抹の不安と1グラムの勇気を胸に、ダンデライオン一座へと合流するのであった。
2「初等」に萌え:03/06/09 02:15 ID:???
ひねくれ者揃いのエゲレス人がメートル法を使うわけないだろ
3メロン名無しさん:03/06/09 02:19 ID:???
【ダンデライオン一座の夜】

「すみません、私、ナージャ・アップルフィールドと申します。察するに皆さん、旅芸人と思われますが
私も仲間に入れて欲しくてやって参りました。」
「フン、貧粗なガキだな。俺達の仕事はきついぞ?それでも良いか?」
「私、歌と踊りは自身があります。ちょっと訳ありで人捜しをしているので、一緒に働きながら
 世界を旅させて頂きたいと思ってきました!」
「まあ、いいだろう。ウチの一座にもそろそろロリキャラが欲しいなって言ってた所だ。」
「そ、それじゃあ雇って頂けるんですね?」
「ああ。お前はしばらくリタと組んで、そっち方面の客をぐっとつかむ事だな。」
「なんだか貞操の危機を感じるけど、ナージャパワーで頑張ります!」
「よく言った!お前は今日から俺達の仲間だ!!」

夜も更け、ナージャは母の待つブエノスアイレスに想いを寄せて眠りの支度にいそしんでいた。
「お前達!!明日はイギリスに向かうぞー早く寝ろ!!」

「イギリスに行けば…ブエノスアイレスも近いよね…リタ、おやすみ」


地理に疎いナージャは幸せそうに床についた。
4メロン名無しさん:03/06/09 02:21 ID:???
>>2
あんさん、インテリやなぁ。メートルが上がりましたやん
5メロン名無しさん:03/06/09 07:23 ID:0LWRr7/m
ザビィタンとケンノスケの後日譚があれば何も言うことなし
【初舞台】

アーベルとお揃いのピエロ服を着せられたナージャに段取りを説明する団長。
「いいな、教えた通りにやれよ」
「あの、私踊りが…」
「おいおい、素人の芸で金が取れるか」

トーマスのヴァイオリンの伴奏で、シルヴィーがミュージカル風に歌いながら団員を紹介する。
ジャグリングをしながら出てくるアーベル、最後に自分の頭にぶつけて笑いを取る。
鉄パイプを捻じ曲げて輪っかにした団長、舞台の袖に視線を向ける。
ナージャ、しばらくして自分が呼ばれていると気づいて出ていき、輪っかを受け取る。
「しっかりしろ!」
「すみません…」
クリーム&ショコラがナージャの持っている輪っかをくぐる。観客の喝采に満面の笑顔で応えるリタ。
アーベルが別の輪っかを持ってきて、ナージャにそれを持たせると火をつける。
持つ部分は燃えないようになっているのだが、緊張したナージャは落としてしまう。
慌てて火を消すアーベル、観客は大笑い…

「この馬鹿!!」
幕が下りた後、舞台の床は焦げている。団長の雷に平身低頭のナージャ。
「まぁまぁそのくらいにしておおきゲオルグ。誰だって初めてならあんなもんでしょ」
おばばになだめられてようやく解放されたナージャ、思わず
「やっぱり、本物の芸人って私みたいな素人とは違うんですね」
それを聞いて眉をひそめるシルヴィー。
「どこが違うのかわからない限り、あんたはずっと素人のままよ」
7メロン名無しさん
「どこが違う、って…」
自室で考えこむナージャ。その耳にかすかな鞭の音が聞こえる。
外に出ると、リタが自分で輪っかを持ってクリーム&ショコラを訓練している。
本番での笑顔とは一転、真剣な表情。物陰から見ているナージャ、回想シーンに突入。
"まだ幼かった頃、うまく踊れなくて孤児院の仲間たちに笑われるナージャ"
"少しうまくなって、仲間と一緒に踊っているナージャ"
"「素人の芸で金が取れるか」"
"「誰だって初めてならあんなもんでしょ」"
そして、目の前の真剣なリタ。
「そうか…みんな、最初から上手かったわけじゃないんだ」
腕が疲れたのか、輪っかを落としてしまうリタ。ナージャは思わずかけより、輪っかを拾い上げる。
白黒がリタをかばおうとするように二人の間に割って入る。リタはその二匹を制し、ナージャから
輪っかを取り返そうとする。
「んーっ!」
「さっきはごめんね、リタ…私も一緒に練習させて。お願い!」
まじまじとナージャを見つめるリタ、やがて一瞬だけ笑顔を見せたかと思うと輪っかから手を離す。

鉄アレイを持った団長と詩集を持ったシルヴィー、二人と二匹を眺めている。
「まぁ、少しは見所があるようだな」
「舞台に上がるならあれぐらい当然よ」
「そう思うんだったら、せいぜい鍛えてやれ」