http://www.tokyo-np.co.jp/toku/new_world/nw030308/nwtop.html ワシントンのある日本語教室で、
生徒全員に日本語を勉強し始めた動機を尋ねると、意外な答えが相次いだ。
日本ではやっているマンガやアニメが好きになって、日本語を勉強し始めた」
「日本人留学生と仲良くなったのがきっかけだね。彼の影響でマンガはよく読むよ」
「私もアニメが好きよ。日本語が読めるようになりたいわ」
この教室はRICE日本語学校。千葉県の麗沢大学が日本語の普及促進を目指して一九八七年に設立した社会人向けの教室だ。
そこにいた七人のうちアニメファンが三人。
講師のノリコ・ガロファーロさんはこうした現状を
「アニメが日本語熱を支えている面がある。日本経済の低迷とともに、日本語を学ぼうとする人の数は確実に減っている」
と説明する。
代わって伸びているのが中国語教室だ。米国からみて中国が最大の貿易赤字国になって三年が経過。
中国ビジネスの急拡大とともに、語学教室の人気も上昇しているという。
この日はビジネス目的の生徒には会えなかった。ワシントンでは日本企業の現地事務所の縮小などが相次いでおり、
徐々に日本語需要が落ちているのを反映しているようだ。
日本発アニメブームが、日本語熱の低迷の歯止めになろうとしていた。