ヨーロッパの剣は…

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626異端者の道具
 最初の携行火器として14世紀後半に出現した手銃(もののけ姫に出ていた石火矢と
同様のもの)は、曲射弾道を前提としており、点火具も原始的であったことから
実際のところ全く役に立たない代物だったが、それでもドイツの工業都市群などでは
大量に製造され弩と同じように攻城戦での防御兵器として使用された

 1419年に勃発したフス戦争においてフス派は工業都市群の支援を受けて揃えた
大量の火器と、荷車、長柄武器を連携させた防御戦術により、教皇軍の装甲槍騎兵の
突撃を打ち破った
 フス派の車両要塞の特徴は、大量の火器による濃密な射撃密度の達成にあった
 1424年のマレソフの戦では、6メートル毎に砲1門と手銃または弩4〜6挺を
配備している
 この戦術は、火力の集中と障害の連携という当時の防御戦術の基本的な要素を
満たしており、成功しないわけがなかったが、従来の戦術が無力化されたことにより、
フス派と同様の武装でなければフス派を撃破できないと考えられるようになった

 この動きが火器の性能向上と大量生産を促さない訳がなかった
 1450年頃には、火薬と金属加工技術の進歩からアルケブスと呼ばれる
火縄点火式小銃、いわゆる火縄銃が開発され、15世紀末にはヨーロッパ全土に
急速に普及することになる


そんだけ