575 :
槍鼠の末裔たち:
後の密集方陣をファランクスと同列に語ることには疑問がある
ファランクスは攻撃のみを前提としており、立ち止まって防御できる
戦術ではなかった
この点で、隊列を保ったまま攻撃機動が可能なスイス槍兵を除いて、
防御戦闘で威力を発揮した中世ヨーロッパの槍兵の横隊とは根本的に性格が異なる
また、中世ヨーロッパの槍兵達が投射兵器を操る兵士たちと緊密な連携を常とした
のに対し、ファランクスには少数の投石兵や弓兵、投槍兵が追随しているのみだった
そして、彼ら散兵たちは、ファランクスに組み込む資質に欠ける者たちが
任命されるのが常だった
ファランクスが諸兵種連合戦術に組み込まれるには、
マケドニアのフィリッポス2世の軍事改革を待たねばならなかった
そんだけ