ヨーロッパの剣は…

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642騎兵の本領
 しかしその瞬間に、スペイン騎兵を撃破したフランス騎兵が追撃を中止して戻ってきた
 彼らは典型的なまでに中世的な戦術行動通りに再集結し、同盟軍がスペイン騎兵の
出撃用に準備していた通路(敗走する敵を追撃するため、この箇所は壕が
掘られていなかった)を強襲し、陣地線を突破して同盟軍を背後から攻撃し始めた
 これを見たフランス歩兵は再び同盟の前線を攻撃し始め、ついにスペイン軍は
後退を始めた
 この後退は完全に組織的に行われ、フランス軍は追撃を断念したが
陣地に残された捕虜の中にナバロ自身も含まれていた

 この戦闘は空前の死傷者を発生させ、火器が本格的に使用された戦闘が
大量殺戮となる不吉な前兆となった
 ラヴェンナの戦術上の斬新な点、砲兵による持続的な連続射撃の威力も注目された
 しかし、結局一番仕事をしたのは敵の騎兵を蹴散らし、歩兵を取り囲んだ
フランスの装甲槍騎兵だった
 ナバロの誤算は、騎兵が敵の敵の優勢な砲撃に耐えられると考えたことだった
 彼の野戦要塞は、騎兵の支援を受けることなく敵の攻撃を撃破し、
ほとんど勝利を収めた
 しかしながら、彼の陣地は側面からの騎兵の襲撃への処置は施されておらず、
それはスペイン騎兵の任務と考えられていた

 全ての火器は騎兵の突撃に脆弱であるこり、火器の発射速度は低く、
火器を守るために何らかの防護手段が必要なことは知られていた
 そして、それは従来の局面に応じた各兵科毎の独立的な戦闘では達成することは
出来ず、より高いレベルでの協同作戦が必要であることをこの戦闘は示すことになった


そんだけ