ヨーロッパの剣は…

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631シェスタの国
 1493年を最初とし、ミラノの要請を受けたフランス軍は、アルプスを越えて
イタリアに規則的に侵攻するようになった
 フランス軍は規模が小さく、占領地を維持することが出来なかったため
ほとんど成果を挙げることなく本国に引き上げることになったが、
軍事的には無視できない教訓を残した
 ナポリを盟主とするイタリアの各都市軍は、それぞれの要塞に籠もって
縦深の深い防御地域を形成し、フランス軍に消耗戦を強要して攻勢と兵站の
限界点を引き出そうと努めていた
 この防御要領は、持久戦になりがちな当時の攻城戦に照らし合わせて
全く妥当なものだったが、フランス軍は砲兵を中核とした攻城戦を展開し、
古い要塞を空前の速度で突破した
 フランス砲兵と攻撃築城の技術は侵攻が回を増す毎に洗練され、攻城軍に
史上空前の優位を与えることになる
そして、イタリアの都市国家群は、既存の伝統的な築城術が全く意味をなさないことを
痛感し、新たな要塞の設計を手がけることになった
 いわゆる「イタリア式築城術」である


そんだけ