ヨーロッパの剣は…

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630戦争の部品
 15世紀までに、騎兵、槍兵、砲兵、銃兵の各兵科は、自らの戦力をいかに効果的に
発揮するかについて習熟するようになった一方、自らの戦力が制約されたものであること
も学んでいた

 装甲槍騎兵は、経験から直接攻撃で槍兵の隊列を崩そうとはしなくなった
 騎兵は、槍兵が移動中か、何らかの理由で隊列が崩れた時に突撃するほうが
効果的だと考え、事実16世紀のイタリア戦争以降そのように振る舞うようになった

 槍兵は、騎兵の直接攻撃を受けても隊列を維持できるよう訓練されるようになったが、
その任務は純粋に防御のみであり、積極的に騎兵を攻撃できるわけではなかった

 砲兵は、槍兵の横陣に対して威力を発揮するだろうが、機動性に欠け、
発射速度が小さく、高価であったため、敵に奪われる危険性を無視できず、
野戦での使用は常に慎重がつきまとった

 アルケブスは、短射程で貫通力も低かったため、装甲槍騎兵の突撃に極めて弱く
野戦で使用される場合は槍兵や砲兵の防御支援が最も多かった

 これらの兵科を有機的に組み合わせ、総合的な戦力発揮を可能とすることは
しかしそう簡単には実現しなかった
 指揮官の仕事は個々の局面において最も効果的な兵科を投入することであり、
諸兵種の集合体として部隊と戦術が洗練するようになるのはかなり後になってからだった


そんだけ