リレー小説!!北朝鮮vs日韓米連合軍

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540自営業先生ごめんなさい
東京・市ヶ谷

日本の国防を担う施設は、いまや流血を伴わない阿鼻叫喚そのものだった。
ここで任務につくものは老若男女、服装の違いを問わず誰もが引きつった表情に
焦燥や殺気、困惑を浮かべて足早に廊下を行き来する。
報告する声、命令する声、打ち合わせの声・・・・・・その全てが悲鳴じみた上っ調子で、
普段ならいやいやまあまあですむささいなトラブルが、殴り合い一歩手前にまで発展している。

そこにいたものはほぼすべて、温度差こそあれ、最大最強の同盟国が機能不全に陥った事実を
前に、断崖のふちに立っているような気分を味わっていた。

しかし、廊下をことさらに悠然と歩くその二等陸佐にとっては、全てが嘲笑の対象にしか過ぎない。

まったく、エリートどもは。
二等陸佐は、傷のある頬をゆがめて思った。
ちょっと予想外の事態が起きたらすぐこれだ。みっともない。

廊下を曲がりかけたとき、後をついてきているはずの部下がいないことに気づく。
その部下は、廊下の中ほどでいかにも秀才然とした幕僚に胸倉をつかまれていた。
541自営業先生ごめんなさい:2001/07/05(木) 01:52
「貴様、いいたいことがあるならはっきりいえ!俺の顔に何かついてるのか!」
幕僚の口調は、ここ数時間で味わったであろう生涯最大のストレス、そのはけ口を見出した
喜びを怒りにくるもうと苦心しているのがありありとわかった。
「ス・スミマセン・でも・・・・・・」
二等陸佐のやせこけた部下ー三等陸曹は、必要以上に目をそらしながら、ろれつの回らない下で何事かもごもごいっている。
決して臆病な人間ではなかったが、軍隊につき物の絶対服従が、陸曹の思考を釘付けにしているのだ。

あの馬鹿。
大きく舌打ちした二等陸佐は、大股で2人のほうに歩み寄った。