リレー小説!!北朝鮮vs日韓米連合軍

このエントリーをはてなブックマークに追加
472245
>>469
「なにをするにも、元だねはいるからな」
ボウイの言葉に、意を得たりとシマダがうなずく。
「そうだ。ボーイさん、悪いが、あんたもかなり危険な目に会うかもしれない」
「引くことができないからか?」
「ああ」

ボウイは、3分の2ほどを灰にしたハイライトを灰皿に押し付けた。
「わかった。おれも、あんたに誘われて東京を出なきゃ今ごろ狩られてたろうしな」
「ありがとう」
シマダは、本物の感謝を目にだけ浮かべ、ステーションワゴンのエンジンをかけた。
勢いはあるが、どこか悲しげな音楽が一旦中断され、そしてエンジン音をバックに
程なくよみがえる。

ステーションワゴンを発進させようとしたシマダは、ダッシュボードに放り出した
携帯電話に目を留めた。それをつかみ上げ、いくつかボタンをいじった後、サイド
ウィンドウを空けて、サービスエリアのごみ箱に向けて勢いよく放り投げる。

「いいコントロールだ」
きれいな弧を描いてごみ箱に携帯電話が飛び込んでいく様を眺めながら、ボウイがいった。
「昔、高校球児だったんだよ」
シマダは、どこか照れたような口調で言った。