リレー小説!!北朝鮮vs日韓米連合軍

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142一等自営業
網走北東部 日本領海上空 対潜哨戒機P−3C

それを最初に目撃したのは、対潜哨戒パトロール中のP−3Cの
クルーだった。一週間前より昔の冷戦が復活したように北の海域
にも、国籍不明艦船や国籍不明機の報告が頻発に増えている。

対潜哨戒機P−3C機長の横山三佐は、飛行時間二千時間を越え
るベテランで昇進を捨てて、まだ飛んでいた。このターボプロップ
の機体で飛ぶのが好きなのだ。隣はコ・パイロットの堂本一尉。
飛行時間は機長になれるだけ充分だが、横山三佐の経験深い技術を
学ぼうとコ・パイロットのシートから離れるのを拒んでいた。
日本の防衛は、このような職人気質の自衛隊隊員で保たれていた。

「今日はロシアの偵察機が来ないな」機長の横山三佐は独り言の
ようにつぶやいた。横山は部隊で冷戦を知っている数少ないパイ
ロットの一人だ。隣の堂本一尉は軽くうなずいた。その時
前方レーダーが一度聞いたら忘れられない鋭い警告音を発した。
間髪を入れず後方の航法士兼任のレーダー担当もミサイルと一言叫んだ。

「冗談か!」と言いながら横山三佐は、ターボプロップのスロットルを
目いっぱい押して、巡航モードから離陸・離昇加速モードにした。
と同時に操縦桿を操作して、回避機動に入った。
後方のレーダー担当は追跡ビームと飛翔物と叫んだ。そして
「到達まで三秒!」

「フレア! フレア! フレア!」と横山三佐は短く叫ぶ。
後方の搭乗員の一人が素早く操作パネルのスイッチを入れ、P−3C
のソノブイ投下口の近くから何個ものフレアが射出された。哨戒機
P−3Cは、輝く糞を撒き散らしながらスピリットS旋回で高度を
下げた。
数秒前にいた空間で爆発と短い衝撃で機体が上下に揺れた。

フっと安心して横山三佐は「このまま高度を下げて退避する・・・」と
言ったとき、レーダー担当が「畜生!」と叫んだ。
「もう1発・・・」と言い終わる前に左主翼でニ発目の対空ミサイル
は爆発した・・・左主翼はちぎれ、対潜哨戒機P−3Cは飛ぶことを
やめた。
ソビエト−ロシア時代に出来なかったことを、新生ロシアは開始した。

(あまりマニアックに知らないので勘弁。劇画より楽だぞ〜♪)