リレー小説!!北朝鮮vs日韓米連合軍

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128一等自営業
皇居のお堀のすぐ西側、警視庁前と国会議事堂周辺の道路は反戦運動の
数万のプラカードを持った群集で埋まっていた。
なんとか群集をコントロールしようと、機動隊の指揮車は無駄な試みを
繰り返していた。反戦運動家の大容量ハンドマイクのほうが勝っている。
機動隊員はなんとか反戦運動のアジテイターを抑えようと、最前列の
人垣を突破しようとするが、何度やっても失敗してる。

反戦運動の群集に混ざって多くの取材中のマスコミもいるが、混乱も
極に達している。何人もの公安が群集に混ざってるが、とても対応
できないくらい群集は巨大な波のようにうねり。その津波は機動隊の
壁をも崩した。その先の国会議事堂との間には緊急要請された、第32
普通科連隊が治安出動して配置についている。三列横隊だ。

第32普連第2中の中隊長は、押し寄せる反戦運動の群集が50メートルに
迫ったとき、着剣を命じた。着剣指示は指揮官のそばの携帯無線機を持った
通信兵を経て、小隊長に伝わりついで分隊長の陸曹に伝達され、最後に
機械的に若い隊員に伝わった。
「マジかよ・・・」橋本の隣のヤツがつぶやきが聞こえ、分隊全員が89式
小銃の銃口に銃剣をほぼ同時に装着した。銃口は、銃剣は押し寄せる群衆
に向けられている。

「市民に銃口を向けるのか!」「ファシスト!」「軍国主義者!」
群集のほうからアジテーターがハンドマイクで怒鳴っている。
群集は更に迫ってくる。人間の壁だ。第32普連第2中は治安出動の
簡単な訓練をやっただけで、誰もこの日が来るとは思ってもいなかった。
怖い・・・。マジで怖い・・・・
銃を握る手が急に汗ばんでくる。

班長の怒鳴り声「装填!装填しろ!」
隣のヤツが橋本の目を見る。目は見開いてる。俺を見るな・・・
なんか気持ちが悪くなってきた。新造がバックンバックンいってる。

また、班長の声「安全外せ!単発!・・・」「構え〜!!!」
橋本は銃口をすぐ前、10メートルに迫った群衆に向けながら
隣のヤツを見た。反対も。みんな同じにしてる・・・・
群集の唸るようなどよめきは、もう誰の耳にも入らない。
アイツラは俺たちと違う・・・
緊張が極限に達していた。
「撃て〜〜!!」
橋本は機械的に引き金を引いた。

・・・・・・・・・・・・・
翌日の朝日新聞朝刊より抜粋
「昨日、皇居周辺部で反戦運動家の小規模なデモだあり、機動隊ならびに
 自衛隊の治安出動で少数の負傷者が出たが、事態は短時間で沈静化した。」