92式重機関銃と99式軽機関銃

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374名無し軍曹
>>373
再生産を検討したのは日本の豊和工業だよ。
1960年代中頃、豊和はスポーツ用狩猟用のライフル銃の生産販売を計画した。
モデルとして候補に挙げられたのは、モーゼル、アリサカ、そしてサコー。
どれもいい銃だ。
結局、モーゼルはその当時、世界中に溢れかえっていた。
モーゼルの銃床をスポーツ用に代え、銃身を代えたスポータが世界中のメーカで
生産されていた。
商品として競争力がないと考えたのだろう。
モーゼルは没。
アリサカは豊和に関与する旧軍関係者が強く主張したらしいが、スポーターに向
かないと判断された。
そして無難なサコーがコピーされた。
ゴールデンベアと名づけられ日本でも販売されたし、アメリカへも、たしかスト
ーガーかどこかが代理店となり輸出された。

38.99=アリサカのアクション(機関部)の長所は。
まず遊底の構造が簡単で分解結合に工具が要らないこと。
安全子(安全装置)が大きなフランジとなっており、発射ガスが後方へ噴出した
場合でも安全性が高いこと。
機関部が円筒に近く、よけいな工数が掛からず製造がし易いこと(ただし、三八
式なぞ異常に仕上げをよくしてあったので、これが有利になったとは思えない)
機関部の強度が強いこと(これは円筒形、余分な贅肉を削り落としていないこと
にも起因する、したがってやや重い)

欠点は
撃針のコック(撃発位置にセットする)が遊底閉鎖時に行われるコックオンクロ
ージングと言われる形式で、スムーズな遊底の作動に欠ける(反対に遊底解放時
にセットするのをコックオン、オープニングと言う、現在のボルトアクションは
ほとんどコレだ、モーゼルも93.95まではコックオンクロージングだったか98は
コックオンオープニングに改めた)
コックオンクロージングの形式にすると機構上、撃針とシアのかみ合いをしっか
りさせなければならない、そうすると引き金は重くなり滑らかな作動感に欠ける
ようになる。
撃針が重く、撃発スプリングが弱いのでロックタイムが長く、作動重量が大きい
為、震動がでる。

さらに狩猟用とした場合
スコープを装着すると、安全装置の操作がしづらく、また機構上、改造ができな
い。
(モーゼル98なぞもオリジナルのままでは、スコープを乗せた場合、安全装置の
操作がしにくいが、改造が容易であり、アメリカのカスタムパーツメーカーから
各種パーツが発売されている)
38.99のままの機関部長だと不便である。
民間用ボルトアクションの機関部は、ミニ、ショート、ミデアム、ロングの4種
類がある(メーカーによって呼称は違う場合がある、フルラインナップしていなかったり、
大に小を兼ねさせている場合もある)
このサイズで各種のスポーツ用狩猟用の弾薬に対応してるわけ。
ミニ=.222レミントン.223、224、7.62X39など
ショート=.308、.243WINなど
ミデアム=.270WIN、30-06、300WINMAG、7mmレミントンMAGなど。
ロング=.300H&HMAG、375H&HMAGなど。
これが38.99はショートとミデアムの中間になる。
民間用の弾薬は、ミデアムサイズが主流だ。
実は98モーゼルもほぼ同じ長さだが,寸法的に多少は余裕があり、ミデアムクラスに改造が出来が、99アリサカはむずかしい(自衛隊でも30-06=ミデアムクラスの弾薬を使うように改造したが不調であった)

とりあえずこんなとこかな