〜起て! 萌えたる者よ〜 慶祝スレッド第七章

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263海上護衛総隊大井篤大佐
結局、少女の言葉に、大井大佐は「考えさせてくれ」としか答えようがなかった。

ふわふわと、雲の上を歩くように大佐の執務室を去っていった少女が、最後に残した言葉

「だから、六九式は、「皇統」だけの存在なのですよ?」

という意味が理解できたのだ。
そう、少女は、あくまでこの国の「皇統」という、わけのわからない歴史の重みを背負った何者かに奉仕する、
本当にそれだけの存在であるのだ。もはや少女にとっては、人間的な倫理や感情は、
なんら価値を持たないのに等しいのであろう。ただ、「皇統」を維持する、それだけの存在なのだ。

確かに、化外の存在であった。
だからこそ、あくまでふわふわと、柔らかく、そして不思議な微笑みを浮かべていられるのであろう。
そうでなくては、心が持つまい。

今の大井大佐のように。

「結局、誰が決断するのだ? あえてC国を支援し、今の全体主義的な脅威を維持し続けることを」