●●●大日本帝國海軍 軍艦『伊勢』の死闘●●● 

このエントリーをはてなブックマークに追加
279名無し@特務大尉
その頃ガ島ヘンダ−ソン周辺空域では五月雨的な日本軍の航空攻撃を受けており、その位置情報をつかんでいた、第七艦隊及び第八艦隊の攻撃は不可能な状態であった。
そして一回の攻撃で送り出した航空機のおよそ90%を失った(帰還したものの再使用不可能な機体も含む)その上残ったのは直奄任務に就いていたわずかな戦闘機と、
戦闘機の持つ生存性の高さ故に帰還した攻撃隊に随伴したF4F併せて30機程度と数機の攻撃機である。そして米空母部隊はわずかな直奄戦闘機を除いてヘンダ−ソン
に送り込み、そして真珠湾に向けて撤退を開始した。
そして..同日深夜...
ヘンダ−ソン飛行場そして同地の米軍兵士にとってはこの世の地獄とも思える事態が発生するのである。
0300..エスペランス岬にかがり火がともった...そして伊勢より発艦した零式三座水偵から照明弾が投下された。米兵が驚愕する暇もなく、悪魔の笛の音が聞こ
え、そして地上に火炎地獄が現出された。
2個駆逐隊を従えた伊勢 日向が単陣形をとってヘンダ−ソン及びその周辺地域に三十六糎三式弾をたたき込んだ。やがて三式弾の爆発とは異なる火炎地獄がヘンダ−ソ
ンに現れた。米軍は自らの備蓄した航空燃料にも裏切られたのである。そして魚雷爆弾も誘爆し、飛び立てば日本艦隊にとって死に神にも等しい存在の航空機も地上でた
だの焼けただれちぎれ果てたジュラルミンと化したのである。
ヘンダ−ソンから緊急電を受け取ったワシントンを主力とする米艦隊はその時旧式戦艦二隻を主力とする日本艦隊を迎撃するべくガ島東北近海をガ島に向け航行していた。
そして日本戦艦との雌雄を決するべく地獄の海域に最大艦隊速力である28ノットで突入せんと急行した。
しかし第七艦隊の前衛を勤めていた駆逐艦夕雲の超人的夜間視力をもつベテラン見張員長が夜間捜索用双眼鏡にて約15000米で米艦隊の前衛部隊を発見した。米艦隊
はレ−ダ−を作動させていたもののガ島の島影の影響を受けており、第七艦隊の前衛を発見することが出来なかったのである。
敵艦隊発見の報告を受け直ちに戦艦二隻は面舵をとり、駆逐隊は敵艦隊に突入を開始した。この時点で米艦隊は第七艦隊を発見した。第一次ソロモン開戦の第二幕が開幕した。