火葬戦記のどこが面白い

このエントリーをはてなブックマークに追加
69国辱戦記とは
じつは、わが国でデイトン、ディック、ハリスに匹敵する力量で、
ナチス、あるいは「ドイツ」の雰囲気をかきだせる作家は存在する。
それこそ無数に。

一例をあげよう。

■北杜夫「夜と霧のすみにて」(新潮文庫)

「野火」だの「レイテ戦記」だの「真空地帯」だの「インパール作戦」には
感服すれど驚嘆しない吾輩も、これには驚愕した。
「野火」等はどちらかといえば経験小説だが、宮崎駿が常日頃いっている
「ナチスが問題なのではない。ドイツであることが、そもそもキチガイじみているのだ」
という主張を、直接の体験でなしに、考察し、
しかもSSやらドイツ防空演習等をからめながら
(この人の戦記マニアぶりを疑うなら怪盗ジバコをよむべし!)
一編の
「どうやら本物臭いドイツ人を描いた」
小説を執筆している!

なぜだ!
なぜ、この才能が、わが国の場合、火葬戦記にこないのか??