デスラー戦法の軍事的考察 #2

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戦況分析レポート
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総論
本戦闘は、デスラー戦法の威力が具現化されたものである。
瞬間物質移送機で至近距離に飛び込んだシュルツ艦、デストロイヤー、戦闘空母の前に
地球防衛軍の大口径砲の長射程が無力化され、砲門数が勝負を決した。
但し、転送距離が近すぎたためガミラス側の損害が大きくなったことは留意すべきである。
少し距離を取るだけで駆逐艦の小口径砲の威力は減殺され、損害は大幅に減少しただろう。

鈍足・重装甲・強大な近接火力・決戦兵器なし・安価のガミラス軍艦艇は、
瞬間物質移送機との組み合わせで絶大なる威力を発揮する。
1艦ごとの転送は戦力の逐次投入・袋叩きといった印象を受けるが、強大な近接火力のため、
1斉射の後自艦が撃破されたとしてもそれ以上の戦果をあげられる可能性が高い。
瞬間物質移送機で敵艦隊全体に対してはアウトレンジしつつ、
味方艦を敵至近距離に逐次転送し近接砲戦を挑ませる。
勝利を得るためには有効だが、生還の可能性が低く比類なき勇猛と忠誠を要求する点が
当戦法の使い手を限定しており、デスラー戦法と呼ばれる所以でもあろう。

このデスラー戦法に対抗するためには、待ち受ける体勢を取ってはいけない。
瞬間物質移送機の弱点は、転送のためには密集隊形で移動できないこと。
決戦兵器の射程に捕らえれば回避機動のため転送は止まるし、長距離砲で撃破してもいい。
後方に転送された敵艦は艦載機と後部火器で撃破する考えで、全速力で前進すること。
転送を止めた後は中長距離砲戦を挑み、接近戦にはしないこと。