泣ける話

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652名無し三等兵
エンガノ岬沖で断末魔の瑞鶴。生き残りの総員、傾斜した飛行甲板に
整列している。
艦橋の貝塚艦長、最後の訓示――
「皆よく聞け。本艦は既に撃つべき弾も撃ち尽くした。
エンジンも舵もストップしている。もはや思い残すことはない。
皆は最後の最後まで生き残り、御国のために戦ってくれ。
艦長は陛下からお預かりした本艦と運命を共にする。
ここに総員退艦を令する。」
「軍艦旗降ろし方!」
夕陽の中に響き渡る喨々たるラッパの響き。焼け焦げた戦闘旗がするすると
降ろされていく。滂沱たる涙を拭おうともせず、敬礼を送る乗員達・・・・。