泣ける話

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155名無し三等兵
>>149
この人の愛読書(哲学者クローチェを論じたもの)には、
本文のところどころに赤い印がしてあった。
その、印をしてあった文字をたどってつなげたのが、
次の文章。

京子ちゃん、さやうなら。
私は君が好きだつた。
しかしその時既に君は婚約の人であつた。
私は苦しんだ。そして君の幸福を考へた時、
愛の言葉をささやくことを断念した。
しかし私はいつも君を愛してゐる