1 :
名無し三等兵:
第二次大戦中、各国で木製の飛行機が造られました。
その中には有名な英国のモスキートのように大活躍したり、
また戦争末期のドイツのハインケルHe162のように
活躍の機会すら奪われていた機体などもありました。
そんな、木材を主体として造られた飛行機について皆さんで
語り合いましょう。また半木製機や、意外な部分に木造部品を
使っていた機体等の情報も、よろしかったらご披露ください。
2 :
名無し三等兵:2001/05/26(土) 06:47
また、木製機にまつわるエピソード――
太平洋戦線の英国機は、湿気と高温で機体構造が弱くなっていた…
LaGG−3に代表される半木製の戦闘機で戦った東部戦線の
ロシア空軍の活躍と悲劇など…
今は消えてしまった飛行機の一族への想いを書いてください。
また、イタリアのS.A.I207なる機体も木製機だという
お話を見たのですが、仔細が解りませんでした。
ご存じの方がいらっしゃいましたら、この場でご教授いただけ
ればと思いますので、よろしくお願いします。
3 :
名無し三等士:2001/05/26(土) 08:38
アメリカのXP77なんて好きだなあ。デザインが頭でっかちで不恰好な所が。
でも、アメリカみたいな資源大国が木製戦闘機作ろうとしたのが驚き。
4 :
名無し三等兵:2001/05/26(土) 08:40
>>2 モスキートの事故が多いビルマ戦線では、英国から調査の為に
派遣された士官が、飛行に適さないと診断したモスキートの主翼
を飛べない様にノコギリでぶった切ったとか。
5 :
名無し三等兵:2001/05/26(土) 08:44
レーダーにかかりにくかっただろうなあ、と思うんだけど
その頃レーダーって大して役に立ってなかった??
6 :
名無し三等兵:2001/05/26(土) 09:23
当時、木星まで逝ける航空機が有ったとは驚愕デス
7 :
名無し三等兵:2001/05/26(土) 09:30
Ta154 Moskito肩翼式夜戦
D.H.モスキートに触発され造ったが接着剤の質が悪かったためとらぶる多発
8 :
名無し三等兵:2001/05/26(土) 10:05
Me-109Kは垂直尾翼だったか舵の一部が木製だったらしい。木は弾性
があるけど継ぎ手の部分とか負荷が集中するような部分がよくもったと
関心してしまう。He-162は糊の質が悪くて空中分解が続いたそうで
随分苦労したらしいね。
9 :
名無し三等兵:2001/05/26(土) 10:21
飛騨の匠がボディを作ったけど、試験飛行直前で終戦。
「難しかった」とは匠の弁。
10 :
石津 萌:2001/05/26(土) 10:21
デハ…ビ…ラント…は…なん…で…も…木…で作っ…ちゃう…
…コケ…シ職人…みた…い…な会…社…です…ね。
11 :
名無し三等兵:2001/05/26(土) 10:23
部分的に木製ならばB-25も日本本土初空襲を行った
機体の銃座がダミーの木製だったそうで。
12 :
某研究者:2001/05/26(土) 10:29
しかし独も撃墜したモスキートの接着剤を分析する
或いは接着剤の情報を英から入手する事は困難だった訳だろうか
13 :
名無し三等兵:2001/05/26(土) 10:58
木製飛行機って接着剤で組んじゃうんですか?! なんか
釘ばんばん打って組み立ててるんかと思ってました。
15 :
名無し三等兵:2001/05/26(土) 11:30
He-162は糊を多様してたみたいです。台車に載せて離陸速度まで
出す試験で木っ端微塵に吹き飛んでいる映像が印象的でした。
ネジはいいですけど、釘だと引っ張られた時にまずくないですかね?
17 :
名無し三等兵:2001/05/26(土) 11:41
イギリスやロシア、アメリカは戦前から木製機全般の研究しております。さぁ資源がなくなったからといって出来るものではない。あとイギリスでは樽職人をそのまま転用出来たそうなー
18 :
名無し二等兵:2001/05/26(土) 12:10
19 :
大日本帝国:2001/05/26(土) 12:12
日本の制圧圏は、全世界じゃ。
20 :
名無し三等兵:2001/05/26(土) 13:03
モスキートの部品作ってる工場の写真見たことがある。
家具工場の一角で、テーブル囲んでおじさんとおばさんが笑いながら木を削って部品作っ
てる。カルチャースクールでドールハウス作ってるのと見た目全く変わらん。
そんなのが600km/h超えるような高性能出すんだから、イギリスって奥が深い。
戦争末期の日本が熟練工の不足で女性や学生の勤労動員に生産力を頼り、それが原因で生
産力の低下、兵器の低性能化が起こったといわれ実際その通りなんだけど、イギリスはそ
うなるのを見越して木製機量産に踏み切ったんだろうね。
ホント奥が深い。イギリスおそるべし。
21 :
名無し三等兵:2001/05/26(土) 14:36
22 :
名無し三等兵:2001/05/26(土) 14:42
資材が欠乏するのを見越して日本でも研究されていた木製機。
いざ量産に入ると今度は接合するための接着剤が足りない
・・・・欝だ。
23 :
名無し三等兵:2001/05/26(土) 14:48
モスキートは合板をくみ上げたあとに、オートクレーブで蒸し焼きにしていたんだよ
つまり、今のF1と同じ製造方法だ
ある種の複合材料といった見方をした方がよく、木製機に分類しておくのは疑問がある
24 :
名無し三等兵:2001/05/26(土) 14:53
そういえば大学の高分子の授業で講師がモスキートについて触れてたなあ。
確か,エポキシ系接着剤を使用したと言ってたが,詳しい組成は
言わなかったような。
あのとき突っ込んできいとくべきだった。残念
25 :
zeke:2001/05/26(土) 15:04
木製99式艦爆「明星」というのもあったな。
もっとも試作7機で終わってしまったが。
実用化されても急降下ができるとは思えないのも一因か。
26 :
名無し三等兵:2001/05/26(土) 15:12
木製99式艦爆「明星」
松下が作ったやつだね
二股爆撃機だ
27 :
24:2001/05/26(土) 15:30
28 :
23:2001/05/26(土) 15:51
今は覚えてないが、「世界の傑作機」に温度も書いてあった
29 :
24:2001/05/26(土) 16:07
もし70度ぐらいだったら,蒸し焼きと言うよりエポキシを硬化させるため
だと思うんだけど,どうだったんだろう?
いや,以前使ってたエポキシ樹脂で,常温だと主剤,硬化剤,開始剤
を混ぜても液体のりぐらいの粘度で硬化しないんだけど,70度位で
10時間放っておくとガッチガチに硬化するヤツがあったんで
ちょっと気になっただけ。
30 :
23:2001/05/26(土) 16:29
もっと高かったと思うよ
100度を越していたことは確かだと思う
後で探してみよう
31 :
名無し三等兵:2001/05/26(土) 17:18
モスキットについては
http://www.warbirdalley.com/mossie.htm にある程度詳しい話が載ってました。どうやら糊とねじ釘だけで
固定され、金属はエンジンナセルだけだったそうです。板は
合板とバルサ材だけだそうな。
糊はカゼインだという記述が別の場所にありましたが、裏は
取れてません。南太平洋ではこの糊が湿気ですぐ逝かれて
モスキットは全然保たなかったそうです。
32 :
名無し三等兵:2001/05/26(土) 17:19
英空軍は最初全然信用してなかったんだけど、物資が
不足してきてしかたなく試験飛行させ、片肺で登り
ロールうつのを見て驚嘆したんだそうな。
33 :
当番兵:2001/05/26(土) 19:05
あげます
34 :
名無し三等兵:2001/05/26(土) 20:04
木製のプロペラってのは結構あったみたいですね。有名なところだと
スピットファイヤーとか。
35 :
名無し三等兵:2001/05/26(土) 20:28
>>3 亀レスすまぬ。
あのアメリカも木製戦闘機を作っていたんだよね・・・ベルXP−77。
いや、漏れは例の「世界の駄っ作機」が出所だけど。
この機体に関しては岡部氏の一文がすべてを現していると思う。
「やだね、金持ちは。暇になるとビンボー人の真似して遊ぶんだから」
36 :
名無し三等兵:2001/05/26(土) 20:39
>32
それは凄い。つーか、他にそんなことの出来る双発機って無いよね?
37 :
24:2001/05/26(土) 20:53
>>31 そうか,エポキシじゃなかったのか・・・
何と間違えてたんだろう?
>>31 カゼインって…牛乳とかのアレと同じモノなんでせうか?
ハッ…ニカワも結局、動物性だし。ニカワ=カゼインだったりします?
39 :
名無し三等兵:2001/05/26(土) 21:16
>>37 いや、カゼインってのも誰かが自分とこのモスキート(モスキット)
サイトに書いてただけで、他から裏を取れてません。エポキシは
現在では普通に機体に使われますが、第二次大戦頃にはなかった
んじゃないですか?? この辺、よく知らないんですが。
40 :
J3:2001/05/26(土) 22:20
競技ヨットの資料の中に”木材に樹脂を含侵させ強度を増した英艇は
当時(wwU前)無敵を誇った。この技術は当時の航空機にも
適用された”とあった記憶があります。湿度の話と矛盾しますが
競技ヨットがワンオフモデルとすれば有り得るかも。
41 :
1:2001/05/26(土) 22:46
皆さん、興味深く、そして貴重な情報やご意見の数々、ありがとうございます。
>>18さん
S.A.I207の記事のご紹介、大感謝です。私も不勉強なもので、あちらのページで
初めて、207の姿を拝むこともできました。これを頼りに、また色々探して見ようと
思います。
42 :
名無し三等兵:2001/05/26(土) 22:56
ドイツのフォッケ モスキトーは接着剤工場が爆撃され、
代用品が腐食を起こして生産断念とのこと。
代用品が酢酸系と本で読んだ気もしますがうろ覚えです。
まあ機を使えば重くなりますが、表面を紙やすりとパテで仕上げると
ツルツルで速度が出ます。楽器や家具やスキー工場も動員できるし。
しかし、長持ちしない、被弾時に砕ける・よく燃える、胴体着陸時に
胴体下部と搭乗員の足が削れる等の欠点あり。
修理は?工場に戻せばできるかも?
43 :
名無し三等兵:2001/05/26(土) 22:58
英モスキートはバルサともう一種何の木で作ったんでしょうか。
固い広葉樹で柔らかい木を挟む筈ですが。
ご存じでしたらお教え下さい。
44 :
名無し三等兵:2001/05/26(土) 23:17
・・・・そうか。木製機だから軽いってわけじゃないよね。
>>42 わかってたつもりだったけど、再確認THX。
>>43 バルサと、合板のサンドイッチで作ったということはわかりましたが・・・・
その合板の材料までは、わかりませんでした。スマヌ
しかしバルサということは南方からの輸入素材ですよね?
うーむ。モスキートの最強の敵は通商破戒のUボート、か?
45 :
名無し三等兵:2001/05/26(土) 23:25
>>はい、海軍のおかげです。やはり南米産だそうです。
ちなみに木製機に英国はカナダの木を使ってるようですが、
モスキートは?カエデだったりして。(あてずっぽ)
46 :
名無し三等兵:2001/05/26(土) 23:50
「航空機メカニカルガイド 1903-1945」(新紀元社)によると、外販は心材がエクア
ドル産のパピーウッドと呼ばれるバルサ材、それを樺の木の合板で挟み圧力整形した、
とあります。
また主桁はトウヒまたはエゾマツ、リブは樺の合板だそうです。
47 :
名無し三等兵:2001/05/26(土) 23:59
>>46 ありがとうございます。
様々な素材をうまく組みあわせてるんですね。
48 :
名無し三等兵:2001/05/27(日) 00:08
>>46 情報サンクス感謝。
そういえば、あんまりロシア機の話題がでませんな。
自分はLaGG−3の、イカス外観の割りには鈍重+頑丈なとことか、
La−5/7のそつの無さとか好きなんですが。
ほかにもロシアの半木製機って、なにかありましたっけか。
49 :
名無し三等兵:2001/05/27(日) 10:24
サルベージage
なんかモスキートって、燃えると発動機まわりと武装、可動翼とワイヤぐらいしか
残らないよーな気がしてきた。あとネジ。
おまけに木+布+こてこてドープにガソリン。よく燃えるだろうなあ・・・・
50 :
名無し三等兵:2001/05/27(日) 10:27
モスキートは夜戦としても傑作機だけど
木製機体によるステルス効果ってあったの?
51 :
名無し三等兵:2001/05/27(日) 10:30
>>48 YAKもYAK3が全金属製なだけで、他はみんな木金混合だよ。
有名なYAK9は胴体は全木製、主翼は主桁だけが金属(一部の型は全金属)。
YAK1は全木製だったと思う。
>>34 ジャブロ・ロートル製のプロペラはみんな積層ウッドだよ。
代表的なのはグリフォン・スピットとかシーフューリーの5枚ペラね。
52 :
zeke:2001/05/27(日) 10:44
木製機といえば4式戦「疾風」の木製計画もあったね。
ki-106試作戦闘機(立川飛行機)
疾風が完成してからではなくて、既に開発中の段階で立川へ指示が出されている。
1943/12に指示、1944/9には完成、1945/1から生産が始まっているが、
制式化されることなく終わった機体。
性能は疾風に比べ速度で2割減、航続距離が1/3といったところ。
53 :
名無し三等兵:2001/05/27(日) 10:47
>>51 強度不足を補うため、翼にテーパーをかけたので、
失速し易かった。
それでも強度不足で高速旋回は苦手。
失速による墜落事故は多いし、高速での旋回が苦手なのに
空戦でつけ込まれるし大変だ。
ついでに木では被弾時空中分解し易い。
沢山作って勝利に貢献したが、長生きできる機体じゃなさそうですね。
54 :
zeke:2001/05/27(日) 10:55
52に追記。
ki-106は製紙工場や紡績工場で量産する腹積もりであったらしい。
素材は蝦夷松、樺の合板。釘は使わずガゼインのみで組み立てたとか。
結局は試作10機で終わり、空戦性能の低下から練習機としての用途が与えられたが、
どうも陸軍の計画を見る限りでは、ギリギリまで甲戦(対戦闘機用)として期待していたようだ。
その他、木製化にあわせて胴体や主翼構造もリファインしたとのこと。
設計図も残っているそうだが、はてさて保存状態が怪しいとか。
55 :
名無し三等兵:2001/05/27(日) 21:28
>>52 >>54 ありがとうございます。しかし性能低下が激しいですね。
ソ連、英国はうまく作ってますが、木製機を既に戦前から作っていたのが
強みですね。
56 :
名無し三等兵:2001/05/27(日) 22:04
>>51 ヤッケの情報、感謝〜
Yak戦闘機といえば・・・・スターリングラードの白いバラこと
リーディヤ・リトヴャク少尉・・
世界広しといえども女性のエースパイロットがいたのはロシアくらい
のものであろう。ロシア機、うら〜。
57 :
名無し三等兵:2001/05/27(日) 22:09
共産主義には性別も存在しない、あるのは同志か敵かだけだ。
なんて無理に決まってんじゃん、いい女みればチンコがおったつのよ、
人間の生物としての本能まで否定した共産主義が上手くわけない。
>>50 松本零士御大のザ・コクピットでは、おもいっきり独逸機のレーダーに
映ってましたな・・・
実際にも、夜戦でウーフーに喰われたモスキートもいるし・・・
ステルス性はあまり関係ないのでは?
とかいいつつ、詳しいことは解らないまんまですいませんsage
誰か第二次大戦時のレーダーに詳しい方、お助けくだされ
59 :
名無し三等兵:2001/06/01(金) 13:18
重量を比較してみるとどうなのでしょうか?特に同一機で
木製と金属製の場合など。
60 :
名無し三等兵:2001/06/01(金) 13:26
>>59 10%あるいはそれ以上ぐらい重いよ
重量ではかなわない
金属資源の節約
紙やすりとパテによる表面平滑化・速度向上
家具・楽器工場等、飛行機以外の工場活用
ここいらがメリットですね
61 :
名無し三等兵:2001/06/01(金) 14:06
>>56 Po-5複葉機で夜間攻撃専門にしてる魔女飛行隊なんてのもロシアにはあったね。
62 :
名無し三等兵:2001/06/01(金) 16:01
>>61 複葉機部隊は北朝鮮にもあり
ただし任務は夜間超低空進空・特殊部隊輸送用です
特殊部隊潜入用の潜水艦も持ってるもんな。
世の中は特殊戦重視。
ソ連崩壊で従来の任務が疑問視されてる米潜水艦も、
特殊部隊輸送に活路を求めている。
特殊戦重視の北朝鮮軍は時代の最先端か。
63 :
:2001/06/01(金) 16:08
>>62 最先端って言うか、昔からあそこは特殊部隊(っても、英米に比類する程度かは
疑問だけど)による急襲を重んじて戦略を立ててる国だからね。
複葉機うんぬんは、どうもレーダーが発達するに至る段階で偶然、効果を発見した
んでそのままにしてる。ってのが実情みたい。
偶然、時代にマッチしただけでしょ?
64 :
名無し三等兵:2001/06/01(金) 16:50
ちょっと面白かったエピソードの羅列
北朝鮮のPo-2(こっちが正解らしい)を迎撃したF94、敵があまりに低速だったため、失速して落ちちゃったそうだ
コルセアの主翼の後半は木製らしい。今まで知らなかったけど
WWUの戦闘機ではないが、フィリピンが使っていたF8Hクルセーダー、老朽化で修理が必要になったが部品も
修理予算もなく、なんと機体後半はベニヤにアルミを貼りつけて、だましだまし飛ばしていたそうな
木製のジェット機となると、バンパイヤ以来のことだね
65 :
ヨーク:2001/06/01(金) 18:13
モスキート
モスキトー
モスキット
正しい言い方はどれだろうね
66 :
名無し三等兵:2001/06/01(金) 18:49
67 :
名無し三等兵:2001/06/02(土) 13:08
木製機の寿命ってどのくらい?
68 :
名無し三等兵:2001/06/02(土) 22:46
スピットファイヤーは現在も飛行可能な機体が結構あるけど
モスキートーはどうよ?畑の肥やしか?
69 :
名無し三等兵:2001/06/02(土) 23:51
ドイツは酢酸ビニルエマルジョン系の所謂普通の木工ボンドを使用したために
強度不足だったと聞くが....
日本では木製にしたらかえって重くなった」とも聞いた気がする
70 :
風船爆弾おじさん:2001/06/02(土) 23:53
71 :
名無し三等兵:2001/06/03(日) 12:56
食料不足でタンパク質系のりは接着力不足と思われ
72 :
名無し三等兵:
究極の木製機?がある「桜花」