日本陸軍の戦闘能力II「ここはお国の何百里」

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814在支米空軍の増強について
世界の戦場を駆けた「P-51」(渡辺洋二)
[対日戦のマーリン・ムスタング]
 太平洋戦線で最初にマーリン・ムスタングを装備したのは、中国大陸の第14
航空軍の1隊として、すでにP-51Aで戦っていた第23戦闘グループの第76戦闘
飛行隊。1944年2月からP-51Bへの改変を進め、C型も加わった。9月以降さらに
2個飛行隊が、P-40から切り替えられていく。
 同グループの変わり種は、6月に編入の第118戦術偵察飛行隊。偵察機装備が
本来なのに、P-51Cを主装備機とし、戦闘機隊とみなされて作戦した。
 第51戦闘グループの3個飛行隊は1944年3月から年末にかけて機種改変。
インド方面の第10航空軍から編入された第311戦闘グループ(旧・戦闘爆撃
グループ)は、P-51B/Cを装備して8月に中国奥地の成都近郊に進出した。
D型とK型の配備は1945年に入ってからである。
 逐川、零陵を基地とする第23グループは、10月の香港空襲の掩護、大陸打通作戦
に圧迫される中国地上部隊の支援などを実施。成都防空の第311グループは華北へ作戦
地域をうつし、11月から鉄道施設攻撃のB-25の護衛や漢口、南宛の飛行場を襲った。

雑誌「丸」編集部 P-51ムスタング/P-47サンダーボルト 図解・軍用機シリーズ8