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名無し三等兵:
ミッドウェー出撃前も例によって山本は千代子に甘ったれた恋文を送っている。
インド洋作戦後、呉に戻った山本はすぐに千代子の電話している。ますます燃える
恋である。千代子は肋膜炎で話せず、泣きじゃくるだけだった。
しかし二週間後、千代子は東京から呉に来た。五十六は眼鏡、スーツで変装、呉に
迎え、すぐに「旅館に直行」した。割烹旅館の「華山」へ。
もう還暦になろうという連合艦隊司令長官が「投機的過ぎて危険」という周囲の大
反対を押し切って(結果的に3800名もの若者が命を落とした。作戦も完膚ない大失敗)
やろうという直前に変装までして旅館に東京からわざわざ呉まで呼びよせて、この行
為。苦笑で済まされないだろう。
これは戦後、千代子自身、「絶対に本当です」と繰り返しているから間違いない事実
だろう。
「危険すぎる」と大反対の中、作戦を強行する直前の「最高指令長官」がこれでは、
日本の正体を見る思いがする