>>925 >それは戦術云々より、もっと上位にある「戦場を俯瞰する」能力ですね。
>”決断”だけは指揮官に任せるしか無いのです。
それほど間違っているとは思いませんが、一応指摘します。
部隊指揮官が決心(決断)することも「戦術」に含まれます。
ただし上記の例ですと、ジェリコー長官の戦術指揮は英グランドフリートの作戦指揮に直結しますし、
南雲長官の戦術指揮はMI・AL作戦内の第一機動部隊の作戦方針に直結します。
これは状況によりますが、戦略、作戦、戦術の各階層の境界線が明確に分離していないためです。
>>729の続き
「戦術」について、手元に適当な資料が無いのでWikiより
ttp://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%88%A6%E8%A1%93 >戦術(せんじゅつ、英: Tactics)は、作戦・戦闘において任務達成のために部隊・物資を効果的に配置・移動して戦闘力を運用する術である。
戦術(戦闘)の“古今東西の普遍性”は「戦いの原則」に由来します。
最も一般的な戦いの原則は、フラーの
・目標の原則 - 目標の明確化と一貫性
・統一の原則 - 部隊の指揮統制の一元性を保持する
・主導の原則 - 先動・先制によって戦闘の主導権を確保する
・集中の原則 - 敵弱点への味方戦力を一点集中する
・奇襲の原則 - 意外性を伴う行動をする
・機動の原則 - 機動を先制する
・経済の原則 - 戦力を徹底して節約する
・簡明の原則 - 目標・計画・行動の簡明さを保つ
・警戒の原則 - 敵への準備・即応対処を準備する
ですが、これはフラーが“発明”したわけではなく、
過去の戦史を見れば各時代の将官が上記の各原則に沿って指揮、行動していたことが分かるかと思います。
また「戦いの原則」は戦術以外にも作戦、戦略の各水準でも適用できます。
なお引用したWikiには、戦術は海軍戦術、空軍戦術に細分化されるとありますが、
陸海空共に根本の基礎部分は同一です。
例として戦術ではなく作戦になりますが、
プランゲ『ミッドウェーの奇跡』(下巻P223)は米海軍大学校の作戦評価方式204SMECにて日本側のMI・AL作戦を分析評価していますが、
その評価項目は上記フラーの「戦いの原則」とほぼ同じです。
(個人的には、分析評価内容には色々と突っ込みどころがありますが……)