南雲忠一中将を再評価するスレ(津)

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484首席参謀
>>483 貴公は、リンク先の資料をキチンと精読したのかな?
米軍は、かなり細かく、7110kcsの通信内容をウォッチしてるし、記録に残してる。漏れも少なそうだ。

「一般論」はこうらしいね。
http://6623.teacup.com/navgunschl/bbs/3118

無線電信電話の受信というのはその時の機器の状態や空間の電波伝搬状況などもあって総てを完全に
受信するというのは難しいものがあります。 当然電信員の受信漏れもあります。
また、例え受信したとしても、その当時の受信紙や受信記録が完全に揃って残されているという保証
もありません。 これが戦史史料として扱うときには難しいところですね。

そしてもう一つの大きな問題が戦闘詳報です。 戦闘詳報は戦闘中に艦橋で書かれる戦闘記録を中心に、
後から艦内各部の戦闘記録・当直記録などを付き合わせ“辻褄”が合うように作成されます。
元々の艦橋の戦闘記録そのものが、戦闘の最中その時その時に航海士や主計長等によって周りの状況を
見ながら主要なものを記載していくのですが、何せ戦闘の真っ最中ですから、必ずしもその瞬間瞬間ではなく、
その直後に記入しますので、事象の抜けも沢山ありますし、見間違え聞き違えもあります。
時刻などは記録機があるわけではありませんから、記入者の記憶によりますので当然ながら分単位で
誤差が合ったとしてもなんら不思議ではありません。

このため、艦橋のものだけでなく各部のものと付き合わせるのですが、その各部のものも事情は同じです。

したがって、戦闘詳報というものはある意味ストーリーに矛盾のないように後から作られた“作文”という言い方
もできます。 これは誤魔化す意図が無いにしても、それしか方法が無いことだからです。
このため他艦の戦闘詳報や後の関係者の証言などとでは、事象内容は勿論のこと、時刻一つとっても
合わないものが出るのは自然なことです。 そしてその戦闘詳報でさえ、今日となっては総てのものが
満足に揃っている訳ではありません。

したがって、今日残された戦闘詳報を金科玉条の如く取り扱うのは、一歩誤れば戦史上は大変危険なことである、
ということになります。