続き
さて、ミ島基地の先制(奇襲)攻撃に失敗した場合、どういう結果がもたらされるか、
それは5/1-4の宇垣図演で、出席した一航艦幹部にも共有されている。
宇垣図演では、松田少将指揮の赤軍、日本空母6隻に対し、航空爆撃を敢行、
命中弾9発で撃沈2/大破1(だから80番クラスの水平爆撃【B-17想定】なんだろ)だったところ、
かの有名な「アメリカの命中弾は3分の1とする !!!」が出た。
その図上演習のことを、
戸川幸夫が当時の戦務参謀・渡辺安次中佐(海兵五一・海大三三)から直接聞いた話が以下の通り、と言われる。
宇垣 「ミッドウェー基地に空襲をかけているとき、敵機動部隊が襲ってくるかもしれない。そのときの対策は?」
南雲 「わが戦闘機をもってすれば鎧袖一触である」
山本 「鎧袖一触なんて言葉は不用心だ。実際にこちらが基地を叩いているとき、不意に横っ腹へ槍を突っ込まれないように研究しとくことだ。
この作戦はミッドウェーを叩くのが主目的ではなく、そこを衝かれて顔を出した敵艦隊を潰すのが主目的だ。
そのあとでミッドウェーを取ればいい。本末を誤らないように。だから攻撃機の半分には魚雷をつけて待機さすように」
渡辺参謀の感想「くどいくらいに南雲長官に言われた」とのこと。
ここまでの話は、当時の南雲司令部が知りえる情報、というのが小職の前提。「知りえたと言われる」情報ではなくてね。