>>226の続き
ザイドリッツは帰投時、ホーンリーフ付近で触底。
ポンプ船を横付けして排水作業を行い、クレーン船で艦首砲塔の天蓋や砲身を
撤去して、ようやくヴィルヘルムスハーフェンの乾ドックにたどりついた。
まさに、満身創痍。
ここで注目してほしいのは、上図の艦首部。
一区画だけ浸水していない箇所(白色)がありますよね。
これが魚雷発射管室及び魚雷庫だった。
>>227の続き
黛大佐は『海軍砲戦史談』の中で、該区画の水密が維持され、浮力が保たれたからこそ
ザイドリッツは沈まずに済んだと分析しています。
対するリュッツオーは、この後英主力部隊の集中砲火を受け、艦首全区画が浸水して
自沈のやむなきに至った。
両艦の生死を分けたのは、わずか一区画の水密性にあったのです。