戦車不要論Part2

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3名無し三等兵
※ATMがあれば戦車は不要
ATMそのものの値段は戦車砲弾より高くなってしまうケースが多いです。
対戦車車両に限るなら戦車より安価ですが、
ATM(ミサイルのみ・発射機別)の値段は「高級車一台」(5〜600万円)ほどになります。
一方戦車砲弾は約10分の一の40万円くらいです。
ATMは戦車砲をアウトレンジできますが、100%の命中率も100%の撃破率も記録したことはありません。
ほとんどのATMは構造上、効率的に使用するためには「見晴らしの良い、遮蔽物の少ない場所に敵戦車がいる」
ことが条件です。いずれにしても、攻撃した段階で相手に位置は露見しますので
ATMプラットホームが車両であれば、距離を詰められ速射可能な戦車砲の餌食です。
対戦車戦闘車両はあくまで「対戦車戦闘の補助、もしくは補完」が目的で、限定的な対戦車戦闘が可能な車両だと考えてください。
対戦車戦闘のみだけではなく、軽車両攻撃や敵陣の火点制圧にも使えるので汎用性はそれなりですが。
装甲を強化すれば、メリットである車体の安さを損ないますし、そもそも弾数がそれほど積めない上に、
機動打撃・陣地突破などの戦車の主要な任務がこなせない点から見ても、戦車の代替には出来ません。
歩兵全員にATM装備?疲労で死んじゃいますよ。
4名無し三等兵:2012/01/29(日) 10:52:01.59 ID:???
>>2訂正
せめて2レス目からにしようぜw
5名無し三等兵:2012/01/29(日) 10:52:14.23 ID:???
※攻撃ヘリがあれば戦車は不要
攻撃ヘリ、航空機などのCAS(近接航空支援)は一時的な大火力を発揮できます。
ですが、常にその地域に滞空するわけにはいかず、また大火力なのが災いして味方の突破支援には不向きです。
これらは「戦車」の代替ではなく、自走砲や野砲などの「砲撃支援」の延長上にくるものです。
何よりCASを行うと必然低空を飛行することになり、SAMや対空機関砲での損害を覚悟しなければなりません。
ここぞという時に使用すべきもので、気軽に使えるわけではないのです。
また、一度攻撃を行ってしまうと、燃料弾薬等の補給に基地に戻らねばならないので、戦車より汎用性・整備性で劣ります。
コスト面でも戦車より遥かに高くつきますので、お勧めできかねます。
6名無し三等兵:2012/01/29(日) 10:52:54.78 ID:???
※離島防御に使えないから戦車は不要
敵上陸部隊の規模にもよりますが、通常、離島を攻略するに際して
主力は歩兵部隊になります。理由は、任務内容が制圧と防御にあるからです。
戦術上、離島という地形条件は縦深が皆無で周囲が全部海面なので、
有力な地上部隊が存在したとしても、容易に包囲・連絡線遮断が可能です。
以上の条件から考えますと、奪還作戦を行うのに適した部隊編成は、
機械化された歩兵と、火力部隊となるでしょう。
逆に言えば、敵に戦車が存在するとしたら、その離島は「戦略的に重要」かつ
「戦車の運用が可能な地形」で、なおかつ、
「戦車の火力・装甲・機動力が攻撃・防御に使用できるほどの縦深がある」ことになります。
そういった離島であれば、当然こちらも戦車部隊を派遣することになるでしょう。
離島においては「戦車を使えない」のではなく、「使う必要性が必ずしもない」になります。
もちろん他の要素もありますが、戦車を運用する必要性をまず考えるべきでしょう。
7名無し三等兵:2012/01/29(日) 10:53:36.03 ID:???
※空海戦力で水際防御するから戦車は不要
着上陸スレでも語られたことですが、100%の着上陸阻止は不可能です。
日本の海岸線総延長は約3万キロになり、これをすべて24時間監視することは不可能でしょう。
イージス艦のフェイズドアレイレーダーは、半径数百キロの探知距離ですが、
これは「上空」を探知するもので、「海上の船舶を探知」できる距離はそれほど長くありません。
BADGEシステムは防空指揮管制システムですので、海上を探査することはできません。
本土に戦車があれば、敵が着上陸する際対戦車装備や戦車そのものを運ばなければならず、
これは負担になります。つまり、抑止力として有用です。

※価格の高くて重い戦車は不要
日本の90式は8億円ほどで、世界水準からみればそれほど高価ではありません。
自国で戦車開発をするメリットは、整備や技術のみならず、国土に特化した戦車が開発・運用できる点でも重要です。
他国製の戦車を購入し、日本の国土に合わせた調整をするほうがコストがかかる場合も多々あります。
有事の際、同盟国の援助が時間的・政治的に期待できないケースもあるので、陸上自衛隊は国産に積極的です。
乗員も自動装填装置を装備し、3名になっているので人件費も1名分ですが安価です。
その分、整備も3名で行わなければならないので、自衛官の方々の負担が増えますが。
50トンの重量が問題になることもあるようですが、日本の一般道には10トントラックが普通に走っています。
大型のトレーラーだと自重と積載物で40トンを超えるケースもあるそうなので、
接地面積の大きい90式なら、少なくとも一般国道や主要な県道くらいの道路なら大丈夫でしょう。
8名無し三等兵:2012/01/29(日) 10:54:01.31 ID:???
※日本の地形は複雑だから戦車は不要
逆です。隘路の出入り口で野戦築城してる敵を突破する為に戦車は欠かせません。
戦車があることで、野戦築城にも資材を消費させるので、これも敵への負担になります。
こちらに戦車が存在していれば、敵の侵攻を遅滞→撃破→逆襲という行動を、
迅速に行えるという点で、装甲戦闘車や自動車化・機械化された歩兵より有利です。
日本の国土の特性から、敵も味方も「隘路を経由して、平地を制圧して、また別の隘路を・・・」
この繰り返しになります。なので、突破する機会も遅滞防御が許される機会もかなり存在するでしょう。

※装甲戦闘車両で代替できる。戦車は不要
火力・装甲で戦車の代替は事実上不可能です。機関砲と戦車砲の制圧力では数十倍の差があります。
一部の装甲戦闘車の大型火砲は「低圧砲・低反動ライフル砲」で、戦車砲とは違います。
戦車砲とは「陸上での直接照準射撃の砲の中で、最も強力で、最も汎用性が高い」のです。
軽量の装甲車用の大型火砲は、対戦車戦闘における能力が戦車砲と比較して効果が薄く戦車砲の代替にはなりえません。
また、装甲車は装輪型・装軌型を問わず、あまり装甲が強固ではないので(対20〜30mm機関砲防御くらいあれば上等)
敵陣地の突破にも、陣前攻撃にも積極的な使用ができず、戦車の代替は難しいでしょう。