【敵機直上】本日の南雲部隊司令部 1AF【急降下!】

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382名無し三等兵
これは、海軍の甲暗号書中にあるもので、(B)は、この位置に多少の誤差のあることを示す意味である。ちなみに
 (A)はきわめて正確、(C)はこの位置に誤差大なりとの意味である。
  この(B)にした理由は、クェゼリンとヤルートのあいだの距離が近いため、前述したように、きわめて小さな鋭角の
  頂点になる敵空母の測定位置が、南北に大きな誤差を生ずるおそれがあることである。


 その旨説明すると、先任参謀から、配備予定潜水艦散開線とその空母との関係位置を聞かれた。そこで、それを確かめるべく、
 二人で幕僚室に行き、海図上で関係位置を調べた。
  その散開線はミッドウェー北方で、南北に長く、二個潜水戦隊十一隻の潜水艦の各間隔は十五浬(数字の記憶不確実)の
 一線配備であった。
  しかし、ミッドウェー作戦の直前に取りやめになった別の作戦(K作戦)海域からの移動がおくれ(昼間の水上航行危険)、
 現場に未到着のものが多いだろうと判断された。したがって、参加潜水艦には、敵空母出現のための、その散開線移動の
 電令は打たなかったと記憶する。
  先任参謀との話し合いが終わったあと、敵空母に関する電報を三戸参謀長と小松長官とに届けたが、そのさい、潜水艦
 散開線のことにつき、先任参謀と話し合ったことも付け加えた。
  そのとき、とくに小松長官のご満足げな様子を感じ、サインをいただいて長官私室を出たことをはっきり記憶している。

 【p.42-43】