【敵機直上】本日の南雲部隊司令部 1AF【急降下!】

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381名無し三等兵
そこで、迷いながらも、ともかく位置を決め、当時としては戦局に重大な敵情報告になるので、電文も十分考えたつもりで
 ある。それは、自分の記録として書き留めていなかったので、正確を保しがたいが、要旨は、

 「六艦隊敵信班は数日来、敵空母らしき電波を補足す。その電波のクェゼリンとヤルートよりの一斉方位測定による、本日 
 一八〇〇の敵空母の位置、ミッドウェーの北北西一七〇浬(B)、付近に他の一隻あり、いずれも東西に遊弋しつつあり」

 というものであった。宛名を連合艦隊司令長官、機動部隊(空母部隊)司令長官、先遣部隊潜水艦に対しての連名とし、通報
 先は軍令部総長、発信者・六艦隊司令長官、発信時刻は午後八時前後であったと記憶する。

  右の電文中、敵空母の位置の時刻一八〇〇とミッドウェーの北北西一七〇浬などの記憶は、残念ながら不正確で、大体
 そんな程度であったろう、と思っているのが本当である。
  これは作戦上、最緊急を要すると考え、「作戦特別緊急電報」の取り扱いをして、「キン」の指定をいれたのである。
この電文を、私室に就寝中の先任参謀松村緑中佐、参謀長三戸寿少将および六艦隊長官小松輝久中将につぎつぎと届けに
 いった。