>>525の続き
(2)ザイドリッツの修理作業(
>>421)
「5月22日ヴィルヘルムス工廠より、再び戦備完成の旨報告せられたるも、安全の為、
23日より24日に至る夜間に満水試験を行いたるに、機雷爆発により大損害を受けたる
舷側水雷室の水密未だ充分ならずして、横隔壁及び下甲板通路隔壁の漏水箇所多かり
しを以て、再び修理を行うの必要を発見せり。
然るに艦隊長官は、同艦を断念するを欲せざりしも、修理は28日まで要したるを以って
行動の開始は29日とするの外なきに至れり」
”急いては事を仕損じる”と言われる通り、ザイドリッツを三塗の川の一歩手前で踏み
とどまらせたのは、実にこの「念には念を」の慎重さだったと言えますね。
しかもシェーア提督自らの決断だったとは、よほど彼女に惚れこんでいたんでしょうな。
敵の空襲が予想されるからと、急いで横須賀から呉へ回航しようとした某巨大空母は、
この戦訓を思い出すべきだったかも。