だわにゃんが尋ねていた高速増殖炉について
FRRがないと、アメリシウムなどの核毒が除去できないので
核燃料の再生可能回数が三回になってしまいます。
FRRがあれば、これを15回以上に伸ばせるのですね。厄介なFP(核生成物)も
高速中性子で処理できるので高エネルギー廃棄物の量も減らせます。
またFRRで生産されるプルトニウムは240の同位体が少ないので
核兵器への転用が容易ですから「静かな抑止力」たりえます。
240Puは239Puより爆縮による臨界量が少ないので先に臨界を引き起こし、
爆縮完了前に弾頭を吹き飛ばしてしまいます。
また、この二つの同位体を今の技術で分離するのは不可能です。
ただし、核毒問題や核生成物問題については、線形加速器使って未臨界状態で
安定した物質に落とす、という研究があります。
#そのために専用の発電所が必要になるレベルで電気を食いますがね。
また、FRRの挙動も未解明な部分があります。
ただし、未処理地層処分を選んだ国は岩塩採掘所などの安定した地層と巨大な地下空間を持っていますが、
日本にはんなところはないので、何らかの処理によって量を減らす必要性があります。
ウランは海水から集める技術開発がなされる程度には貴重な資源ですし、Th系列は
232Uのガンマ線問題で取り扱いがとっても厄介です。
また、「もんじゅ」で問題になった事象は福島第一の事故に比べれば軽微です。漏れて発火したのはコンクリの水分が原因なので
建屋内で終息させるために鋼鉄のライナーを張りました。(トリチウムが漏れたくらいで騒いでもなぁ。爆発よりましなのに。)
もう少し、FRRを頑張ってもいいんじゃないかとは思います。4世代炉が先ですけど。