珍機で知られるライサンダーを後尾翼をツインテールにして尾部銃座を搭載したドゥランヌ式
タンデム翼の改造機ウェストランドP.12 K6127号機。
http://www.warrelics.eu/forum/military_photos/aircraft/14256d1221159158-westland-p-12-p12-plane.jpg 1941年に完成したと言われたりするが実際には1940年後半に試験を受けていたり、抜群の
運動性という話もあるが母体となったライサンダーの混同で、K6127は見た目通りにとんでもなく
操縦が難しい機体だったりと色々と誤伝の多い機体である。
(ライサンダーは砲兵用の観測機だけあってSTOL性能、低速時の飛行性能が非常に高く、
カナダとイギリスで1960年代まで農薬散布機として使われた)
その珍妙なデザインから海軍用直協機、上陸部隊を機銃掃射する目的で作られたなどと
言われたりするが、こんなデザインでも夜間迎撃戦闘機として試作が開始された。
しかしフランス戦線のライサンダーの半数が撃墜されダンケルク撤退以降作戦正面からは
外されたので、戦闘機にするには性能的にきつそうだから夜間の銃座訓練用機という
妙なニッチな目的を目指したが、テストパイロットでもまともに操縦できないんじゃ訓練とか
ありえんわと量産されることなく終わった。
とはいえ作ったものを何とかしようとK6127号機は1944年に解体されるまで機内スペースが
大きい事を利用して機上無線機の試験機に使われていた。