<話題>「米国がAAで、中国はAA+」―中国の格付け会社が波紋
中国の格付け会社「大公国際資信評価」(Dagong)が話題になっている。Dagongは1994年設立。
国際的な実績や知名度はないものの、世界で展開するムーディーズ、S&Pなどの大手格付け会社に
見直し機運が高まっている状況で、Dagongが国際金融市場に新風を送れるかどうか、注目されている。
折りしも、各国中央銀行や監督当局で構成される、金融安定理事会(FSB)は10月末、金融機関や
規制当局に対して、自力で資産価値の評価を行い、格付け会社の格付け依存を弱めるよう勧告した。
規制や制度の各所に格付けが判断基準に利用されており、格付け動向が急激な価格変動を増幅する
一因となっていると指摘した。リーマン・ショックや、欧州のソブリンリスクなど、格付け動向に一喜一憂
した経緯がある。機関投資家の財務内容にも直撃するだけに、格付け主義の国際金融市場の課題は
大きい。
一方、Dagongは昨年12月に米国での格付け活動を開始するための手続きを申請した。しかし、
SEC(米証券取引委員会)が9月に正式に却下。SECは米国に拠点がないこと、米企業の格付け
実績がないこと、さらに米国の規制水準を順守できるかを疑問視している。
こうした状況下、Dagongが7月に、世界50カ国に対する格付けを発表。注目されたのは米国の
格付けで最上級の「AAA」ではなく、「AA」とした。一方で自国、中国の格付けは「AAプラス」と米国
より高い信用力に設定。ムーディーズ、S&Pなどの米系格付け会社を驚かせた。ちなみに日本の
格付けはムーディーズなどと同様、AAマイナス。しかもムーディーズなどの大手格付け会社に比べ、
ブラジル、インド、ロシアなどの新興国の格付けは高めに設定した。
確かに米国、英国などの「AAA」には異論も多いが、中国の格付け会社が米国に放った一矢は
国際金融市場に波紋を投げている。(阿部秀司)
[ 株式新聞速報ニュース/KABDAS−EXPRESS ]
提供:モーニングスター
ジョークの世界だなぁ。
> 中国の格付け会社が米国に放った一矢は国際金融市場に波紋を投げている。
官営が何を言うか。